JPS60250223A

JPS60250223A - 黒体炉

Info

Publication number: JPS60250223A
Application number: JP59105656A
Authority: JP
Inventors: Kiyoshi Tamura; 清田村
Original assignee: Kawasaki Steel Corp
Current assignee: JFE Steel Corp
Priority date: 1984-05-26
Filing date: 1984-05-26
Publication date: 1985-12-10

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［技術分野］本発明は、放射温度計校正装置等に用いられて好適な黒
体炉に関する。

［背景技術］現場型の放射温度計は１例えば開口径を５０ｍｍ〜８０
ｍｍとする大口径の黒体炉によって校正される。

従来、を記のような大口径の黒体炉として、球形状黒体
炉、もしくは円筒形状黒体炉が用いられている。しかし
ながら、これらの球形状黒体炉、円筒形状黒体炉におい
て、必要十分な黒度、すなわち実効放射率を得るために
は、空洞長しと開口径りの比Ｌ／Ｄを５以上に設定する
必要があり、炉体形状を大型にせざるを得ない。このよ
うに炉体形状が大型化する場合には、重量が大となって
簡易に携帯運搬することが困難であり、また、放射温度
計と被測定物体の間隔が小なる狭い測定空間に設定する
ことに困難がある。

また、従来、簡易な黒体炉として、円錐形状黒体炉が用
いられている。しかしながら、この円錐形状黒体炉にお
いて、炉体を小型化すべく、炉長な短縮化しかつ必要な
黒度を確保しようとする場合には、開口径が小となって
、被測定物体との間隔が大なる放射温度計の校正に用い
ることに困難があるとともに、基準放射温度計と被校正
放射温度計の２台の放射温度計を同時に測定するのに困
難がある。また、この円錐形状黒体炉において、炉長を
短縮化し、開口径を大とする場合には、必要な黒度を確
保することが困難となる。

［発明の目的］本発明は、小型かつ大口径で、比較的高い黒度を有して
なる黒体炉を提供することを目的とする。

［発明の構成］ −Ｉ−記目的を達成するために、本発明は、黒色化した
鏡面群によって空洞を形成する黒体炉において、空洞の
奥部中央に錐状鏡面を配置するとともに、空洞の奥部中
央の周囲に錐台状鏡面を配置し、空洞の奥部に複数の鏡
面四部を形成するようにしたものである。

［発明の詳細な説明］以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。

第１図は本発明の一実施例に係る黒体炉ｌＯを示す断面
図、第２図は黒体炉１０を破断してその内面を模式的に
示す斜視図である。　・黒体炉１０は軸ｌｌを中心とし
て、円錐状炉壁部１２、円錐台状炉壁部１３、円筒状炉
壁部１４を順次半径方向外方に同軸配置し、空洞１５を
形成している。各炉壁部１２．１３．１４はステンレス
綱からなり、鏡面加工を施されるとともに、高温酸化に
よって黒色化されてなる円錐状鏡面１２Ａ、円錐台状鏡
面１３Ａ、円筒状鏡面１４Ａを備えている。

また、黒体炉ｌＯは、炉壁部１２．１３．１４を加熱す
るヒータ１６、炉壁部１２．１３．１４の温度を検出す
る熱電対１７、断熱材料からなる断熱部１８、断熱部１
８を覆う外壁部１９を有してなり、各炉壁部１２．１３
．１４を所定の温度に保持し、黒体放射を得ることを可
能としている。ヒータ１６は模式的に示しであるが、黒
体鏡面の温度均一性を高めるために同種黒体炉で採用さ
れる常用の好適手段を考慮して設計する。

しかして、上記黒体炉ｌＯは、空洞１５の奥部に、円錐
状鏡面１２Ａによって囲まれる鏡面四部１５Ａを形成す
るとともに、円錐台状鏡面１３Ａ、円筒状鏡面１４Ａに
よって囲まれ、上記鏡面四部１５Ａの周囲に同軸的に配
置される鏡面四部１５Ｂを形′成している。これにより
、黒体炉ｌＯは、各炉壁部１２．１３．１４が放射する
熱エネルギを、鏡面四部１５Ａを形成する円錐状鏡面１
２Ａ、鏡面四部１５Ｂを形成する円錐台状鏡面１３Ａと
円筒状鏡面１４Ａによって多重反射し、したがって、後
に詳述するように各四部１５Ａ、１５Ｂの開き角２α、
βを適宜選定することにより、必要な多重反射回数を確
保し、比較的高い黒度を有することを可能とする。また
、黒体炉ｌＯは、各凹部１５Ａ、１５Ｂを同軸配置して
なること−より、空洞長りを長大化することなく、すな
わち炉体を小型化する状態下で、開口部１５ｃの口径り
を大とすることを可能としている。

なお、上記黒体炉１０は、空洞１５の内部の温度分布の
一様性を向上すべく、空洞長りを円錐状炉壁部１２、円
錐台状炉壁部１３の高さＨより前方に適宜延長するのが
望ましいが、その場合にも、＋２河長りと口径りの比Ｌ
／Ｄを３以下に定めるものでよい。なお、具体的な実施
結果によれば、口径りを　１００鵬鵬とする場合に、空
洞長りを約１５０ｍ■、炉体外径を約２００■とするこ
とが可能であり、軽量な可搬型黒体炉を得ることが可能
である。

また、上記黒体炉１０は、口径に余裕があるので、被校
正放射温度計の視野を妨げない範囲で、開口部１５Ｃに
絞りを設けて、Ｌ／Ｄは小さく保ったまま空洞内の温度
均一性を一層向上させることも容易である。

黒体炉の主機能である固有放射率高く維持するためには
、黒体鏡面の温度均一性と十分な空洞内反射回数とが必
要であるが、本発明になる黒体炉では、空洞長が極端に
短かく仮にＬ＝Ｈであっても、後述するように、十分な
空洞内反射回数が保証される構造になっており、ＬをＨ
より大きくするほど反射回数の点で一層改善されるので
、Ｌ／Ｄ比の決定にあたっては、従来の筒状黒体炉のよ
うに空洞内反射回数と鏡面温度均一性を同時に考慮する
わずられしさがなく、単に温度均一性の考慮によってＬ
の大きさ決定すればよい。したがって、従来より小さな
Ｌ／Ｄ比で良い効果が得られる。この特徴は、当然法の
ような長所を生ずる。即ち、従来の筒状黒体炉に比べ、
口径りが同一なら空洞長りを小さくして小型軽量化が可
能で狭い空間でも使用でき、一方空洞長りが同一なら、
口径りを同程度にした同等品はもちろん、口径を大きく
して遠距離校正や斜角校正を可能にすることもでき、後
者は被校正現場計器の設置状態に応じた遠近両用校正器
の機能を１台で果たすことが可能である。従来は、遠距
離校正用の大口径の黒体炉は大重量になり、」１方の狭
い空間に持ち−にげて近距離測定するには適さないので
、被校正計器の方を外すか別の近距離用黒体炉を用意し
なければならないという不便があった。

次に、上記黒体炉１０において好適な各鏡面凹部１５Ａ
、１５Ｂの開き角２α、βについて説明する。

先ず、鏡面空洞一般における実効放射率について説明す
る。第３図（Ａ）、ＣＢ）ないし第５図（Ａ）、（Ｂ）
に示すように、空洞から外に出るある放射の方向が、そ
の放射方向を逆にたどる仮想的入射光が空洞内容鏡面で
Ｎ回反射してから外部に出るような方向であれば、この
放射はＮ個の反射点自体で発生した各放射が反射しなが
ら重畳したものとなっている。したがって、この放射に
関する実効放射率εは、空洞の保有放射率を（。、空洞
の固有反射率をρ　とすれば、ε　＋　ρ　＝　ｌ　・
・・　（１） ε　＋　ｐ＝１　・・・　（２）なる一般的な関係式を用いて、空洞内の温度分布を一様
と仮定すれば下記（３）式によってめられる。

ε＝ε　（ｌ＋ρ＋ｐ　２　＋・・・＋ρＮ−１）０　
０　０ −（１−ρ　）（１＋ρ　＋ρ　２＋・・・ρ；−１）
０　０　〇 −１−ρ”　・・・　（３）表１は、ε　＝　０．７５とする場合のＮとεの関係を
一上記（３）式によってめた結果を示すものである。こ
の表１によれば、空洞内反射回数が４回置−Ｌで、０．
８９以−１−のεを確保可能となることが認められる。

表１そこで、上記黒体炉ｌＯにおいては、軸１１に平行な仮
想的入射光が各鏡面四部１５Ａ、１５Ｂにおいて４回以
上反射することを条件に、各四部１５Ａ、、１５Ｂの開
き角２α、βをめた。

第３図（Ａ）、（Ｂ）によれば、鏡面四部１５Ａを形成
する円錐状鏡面１２Ａが軸１１に対してなす角度αが２
２．５度以下である時、上記４回反射が補償され、角度
αが２２．５度超である時、上記４回反射が補償されな
いことが認められる。すなわち、鏡面四部が空洞の軸に
平行な方向に関する両側に±２２．５度、好ま［７くは
±２１度以下で傾斜する一対の鏡面によって形成されて
なる時、必要な高い黒度を確保することが可能となる。

第４図（Ａ）、（Ｂ）によれば、鏡面四部１５Ｂを形成
する円錐台状鏡面１３Ａと円筒状鏡面１４Ａがなすβが
３４度以下である時、上記４回反射が補償され、角度β
が３５度以−Ｌである時、上記４回反射が補償されない
ことが認められる。すなわち、鏡面四部が空洞の軸まわ
りに位置する円筒状鏡面と、空洞の軸に平行な方向に関
する片側に３４度、好ましくは３２度以下で傾斜する鏡
面とによって形成されてなる時、必要な高い黒度を確保
することが可能である。

また、第５図（Ａ）によれば、鏡面四部１５Ａを形成す
る円錐状鏡面１２Ａが軸１１に対してなす角度αが２０
度以下である時、軸１１に対して±１０度で傾いて入射
する仮想入射光を４回以」二反射可能であることが認め
られ、この条件によれば、装置が傾いて設定される状態
下においても、実用」二十分に許容可能な黒度を確保可
能であることが認められる。また、第５図（Ｂ）によれ
ば、鏡面四部１５Ｂを形成する円錐台状鏡面１３Ａと円
筒状鏡面１４Ａとがなす角度βが３０度以下である時、
軸１１に対して±１０度で傾いて入射する仮想入射光を
４回置上反射可能であることが認められ、この条件によ
れば、装置が傾いて設定される状態下においても実用上
十分に許容可能な黒度を確保可能であることが認められ
る。

なお、前述の、αが２１度以下、βが３２度以下の好適
表現は、軸１１に対して±５度傾いた入射光に対応する
ものである。

第６図ないし第９図は本発明の変形例を示す断面図であ
る。

第６図に係る黒体炉２０は、中央の円錐状鏡面２１と、
円錐状鏡面２１の周囲にそれぞれ同軸配置されてなる多
数の逆円錐台状鏡面２２と円錐台状鏡面２３によって空
洞を形成している。

第７図に係る黒体炉３０は、中央の円錐状鏡面３１と、
円錐状鏡面３１の周囲にそれぞれ同軸配置されてなる逆
円錐台状錐面３２および円錐台状錐面３３と、最外周部
に配置されてなる円筒状鏡面３４によって空洞を形成し
ている。

第８図に係る黒体炉４０は、中央の円錐状鏡面４１と、
円錐状鏡面４１の周囲にそれぞれ同軸配置される多数の
円筒状鏡面４２および円錐台状鏡面４３によって空洞を
形成している。

第９図に係る黒体炉５０は、中央の円錐状鏡面５１と、
円錐状鏡面５１の周囲にそれぞれ同軸配置される多数の
逆円錐台状鏡面５２および円錐台状鏡面５３と、最外周
部に位置する逆円錐台状鏡面５２に接続されてなる円筒
状鏡面５４によって空洞を形成している。

なお、」−記円錐状鏡面、円錐台状鏡面および円筒状鏡
面は、それぞれ水平断面が円形でない楕円形、多角形等
の断面形状を備えてなる錐状鏡面、錐台状鏡面、筒状鏡
面によるものであってもよ１い。

」１記実施例によれば、黒体炉１０の黒度を比較的高く
保つ状態で小型化することが可能となり、簡易に携帯連
撮可能な黒体炉１０を得るとともに、放射温度計と被測
定物体の間隔が小なる狭い測定空間に容易に設定可能な
黒体炉ｌＯを得ることとが可能となる。また、黒体炉ｌ
Ｏの口径を大とすることが可能となり、黒体炉ｌＯを被
測定物体との間隔が大なる放射温度計の校正に用いるこ
とが可能となるとともに、傾斜（軸心方向からの傾き）
許容度が前述のように大きいため黒体炉ｌＯによって基
準放射温度計と被校正放射温度計の２台の放射温度計を
同時に測定することが可能となる。

［発明の効果］以」二のように、本発明は、黒色化した鏡面群によって
空洞を形成する黒体炉において、空洞の奥部中央に錐状
鏡面を配置するとともに、空洞の奥部中央の周囲に錐台
状鏡面を配置し、空洞の奥部に複数の鏡面四部を形成す
るようにしたものであ２る。したがって、小型かつ大口径で、比較的高い黒度を
有してなる黒体炉を得ることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る黒体炉を示す断面図、
第２図は黒体炉を破断して模式的に示す斜視図、第３図
（Ａ）、（Ｂ）、第４図（Ａ）、（Ｂ）、第５図（Ａ）
、（Ｂ）はそれぞれ鏡面凹部における仮想的入射光の反
射状態を示す模式図、第６図、第７図、第８図、第９図
はそれぞれ本発明の変形例を示す断面図である。１Ｏ１２０，３０，４０，５０・・・黒体炉、１１・・
・軸、１２Ａ、２１．３１．４１．５１・・・円錐状鏡
面、１３Ａ、２２．２３．３２．３３．４３．５２．５
３・・・円錐台状鏡面、１４Ａ、３４．４２．５３・・
・円筒状鏡面、１５・・・空洞、１５Ａ、１５Ｂ・・・
鏡面四部。代理人　弁理士　塩　川　修　治第４■（Ａ） χ４図（、Ｂ）第５図（Ｂ）３Ａ茗６図Ｍ８を図ｖ７圀第９１２

Claims

【特許請求の範囲】

（１）黒色化した鏡面群によって空洞を形成する黒体炉
において、空洞の奥部中央に錐状鏡面を配置するととも
に、空洞の奥部中央の周囲に錐台状鏡面を配置し、空洞
の奥部に複数の鏡面四部を形成することを特徴とする黒
体炉。
（２）鏡面四部が空洞の軸に平行な方向に関する両側に
±２１度以下で傾斜する一対の鏡面によって形成されて
なる特許請求の範囲第１項に記載の黒体炉。
（３）錐状鏡面以外の鏡面四部の一部または全部が空洞
の軸まわりに位置する円筒状鏡面と、空洞の軸に平行な
方向に関する片側に３２度以下で傾斜する鏡面とによっ
て形成されてなる特許請求の範囲第１項に記載の黒体炉
。