JPS6024581Y2 - 口栓取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、清酒等の液体を収容する紙容器に、口栓を取
付ける口栓取付装置に関するものである。

紙容器は、牛乳、ジュース類を初め最近では清酒類にも
用いられる等、その用途を拡大しているが、特に清酒類
にあっては、開封後の内容物の変質防止のため、紙容器
開口部の密封性が要求され、このために口栓を備えるも
のが多い。

この口栓付紙容器は、その表面に施された熱可塑性樹脂
被膜に合成樹脂製口栓を接着して形成されるもので、こ
れら相互の接着は、紙容器の樹脂被膜と口栓とを加熱し
て軟化溶融させた後、互いに圧接することにより行なわ
れる。

さて、このような口栓付紙容器を成形する装置、すなわ
ち口栓取付装置として、過去に何種類かの装置が提案さ
れているが、いずれも大規模なもので、紙容器を搬送す
る経路の途中に口栓を接着する機構を設け、完全自動化
して流れ作業的に口栓の取付けを行なうものである。

ところが、紙容器の充填処理工場によっては、必ずしも
このような大規模な装置を必要とせず、生産能力よりも
むしろ装置全体の大幅な小型化を望む場合がある。

本考案は以上の点に鑑み、簡易かつ小型に構成した口栓
取付装置を提供しようとするものであり、外枠に取付け
られ、紙容器を支持するとともにこれを昇降させる紙容
器支持機構と、上記外枠に昇降可能に支承された昇降ロ
ッドに連結支持され上記紙容器支持機構の直上位置で昇
降して供給された口栓を保持する口栓保持機構と、この
口栓保持機構の直下位置とこの位置から隔った離脱位置
との間で進退勤自在に上記外枠に支持され上記離脱位置
で保持した口栓を上記口栓保持機構の直下位置へ供給す
る口栓供給機構と、上記昇降ロッドを支軸として揺動可
能に支持され、上記口栓および紙容器の間に介入してこ
れら口栓および紙容器を加熱可能なヒータとを備え、上
記口栓保持機構に保持された口栓と上記紙容器支持機構
に支持された紙容器は、これらの間に進入したヒータに
接近され、このヒータの後退とともに相互に当接して、
溶着されることを特徴としている。

以下図示実施例について本考案を説明する。

第１図〜第３図において、筐体１の側部には紙容器Ａを
支持する紙容器支持機構２を設けている。

紙容器支持機構２は、鉛直線に対して若干傾斜した面を
有する支持枠３と、この支持枠３の上面に摺動して紙容
器Ａを昇降する断面り状の昇降枠４とを備えている。

支持枠３の下方には昇降枠４を昇降駆動するシリンダ装
置６０が設けられ、このシリンダ装置６０のピストンロ
ッド６の先端は、支持枠３に穿設した長孔７を貫通する
連結板８を介して昇降枠４に連結されている。

連結板８は、これに枢着した二組の案内ローラ９がそれ
ぞれ支持枠３を挾持することにより、この支持枠３に沿
って移動可能であり、上記長孔７内を進退動する。

一方、上記支持枠３上面の上方部には、昇降枠４の両側
および紙容器Ａの側面を案内する一対の案内板５が取付
けられている。

案内板５の下方縁部５ａは、紙容器Ａの載置を容易なら
しめるため、若干外方に折曲されて拡開している。

上記紙容器支持機構２の直上には、口栓を保持する口栓
保持機構１０を設けている。

口栓保持機構１０は後述するように、口栓供給機構２０
から供給された口栓Ｂを保持してこれをヒータ３０によ
り加熱させ、しかる後、上記昇降枠４上の紙容器Ａの上
面に圧着させるものである。

口栓保持機構１０の口栓保持部材１１は、第４図および
第５図に詳示するように、下方に開口する有底筒状をな
腰その筒部の内側には環状溝１２を刻設するとともにこ
の環状溝１２に３個の連結部材１３を固定腰かつ、これ
ら連結部材１３間に無端状のコイルスプリング１４を掛
回している。

したがって、口栓Ｂの非装着時は、コイルスプリング１
４は直線状に張られて全体として略三角形をなすが（第
５図に破線で示す）、口栓Ｂを装着すると、コイルスプ
リング１４は外方に撓み（第５図に鎖線で示す）、これ
により生ずる弾発力にまり口栓Ｂを保持する。

上記口栓保持部材１１は、次に述べるように昇降ロッド
１５および補助ロッド１６を介して昇降駆動される。

すなわち、昇降ロッド１５および補助ロッド１６は、軸
芯を鉛直方向に向けて筐体１に昇降自在に支持されてお
り、そしてこれらのうち昇降ロッド１５が筐体１内に設
けた駆動機構（図示せず）に連動するように構成されて
いる。

昇降ロッド１５、補助ロッド１６および口栓保持部材１
１は、平面略三角形状の連結枠１７により一体的に連結
されている。

したがって、駆動機構は昇降ロッド１５を介して口栓保
持部材１１を昇降させ、一方補助ロツド１６はこの昇降
動作を安定なものとすべく案内する。

第１図に示すように、上記口栓保持機構１０の近傍には
、これへ口栓Ｂを受渡す口栓供給機構２０を設けている
。

口栓供給機構２０は、筐体１に張出して取付けた支持板
２１上に設けられており、この支持板２１に揺動自在に
支持された口栓供給アーム２２と、このアーム２２を駆
動するシリンダ装置２３とを備えている。

口栓供給アーム２２は、第６図に詳示するように、口栓
Ｂの一方の縁に係合する係合部２２ａと、口栓Ｂの他方
の縁を支持するばね性をもった板材よりなる支持部２２
ｂとを有腰これら係合部２２ａと支持部２２ｂとの協働
作用により口栓を挾持する。

なお、このアーム２２への口栓Ｂの供給は操作員が手で
行なうが、その載置の時に口栓Ｂの向きを誤ることのな
いよう、係合部２２ａの形状は口栓Ｂの外形に合致して
いる。

上記アーム２２が枢支された基部にはピニオン２４が形
成され、このピニオン２４はシリンダ装置２３のピスト
ンロッド２５に刻設されたラック歯２６に常時噛合する
。

したがってシリンダ装置２３を駆動しピストンロッド２
５を往復動させると、これに連動して口栓供給アーム２
２は揺動する。

なお、ピストン田ンド２５のラック歯２６の背面側は、
支持板２１に枢支した案内ローラ２７に係合され、これ
によりピストンロッド２５は水平方向に安定して往復動
できるようになっており、また、ピストンロッド２５の
前方にはストッパ２８が設けられて、これにより過度に
突出するのが防止されている。

なお、第２図および第３図は、口栓供給機構２０が省略
されている。

ヒータ３０は上記口栓保持機構１０の昇降ロッド１５を
筐体１に取付けるための筒状支持部材３１に揺動自在に
支持され、かつ一定範囲内で昇降可能となっている。

すなわち、第４図に示すように、ヒータ３０を支持する
支持レバー３２は、その中央孔部３２ａにスリーブ４０
が取付けられ、このスリーブ４０を介して筒状支持部材
３１に揺動かつ昇降可能に嵌合されている。

ヒータ３０は、揺動して口栓保持部材１１に接近したと
き、これの直下に来るようになっており、また同時に紙
容器支持機構２上の紙容器Ａの直上に位置するようにな
っている。

支持レバー３２の駆動は、このレバー３２のヒータ３０
とは反対側揺動端に連結された駆動ロッド３３により行
なう。

駆動ロッド３３の基部は、筐体１の背面に取付けられた
駆動機構３４のレバー３５の先端に枢着されており、駆
動ロッド３３はこのレバー３５の揺動により往復動して
上記支持レバー３２を揺動させる。

また、上述したように支持レバー３２は昇降可能であり
、これが昇降したとき、駆動ロッド３３は、上記レバー
３５への取付部を中心に若干揺動する。

一方、昇降ロッド１５の上方には、支持レバー３２の略
中央部から上方に延びる板状部材３６を介して水平板３
７が配設され、そしてこの水平板３７には昇降ロッド１
５の上端面に当接可能なボルト３８が螺合されている。

したがって昇降ロッド１５が上昇すると、支持レバー３
２はこのボルト３８を介して昇降ロッド１５とともに上
昇する。

一方、昇降ロッド１５が下降すると、支持レバー３２も
下降するが、この支持レバー３２は後述するヒータ３０
の突部４１が紙容器Ａに当接することによりその下降動
作を停止する。

なお、上記連結枠１７の昇降ロッド１５の近傍には、下
方に突出する当接部材１８が設けられ、一方、支持レバ
ー３２にはこの当接部材１８に当接可能なボルト３９が
取付けられている。

したがって、後述するように、口栓保持部材１１がヒー
タ３０と接近して口栓Ｂが加熱されるとき、当接部材１
８とボルト３９が当接することにより、これら口栓Ｂと
ヒータ３０との間には一定の間隔が保持され、口栓Ｂは
常に同じ状態で加熱される。

さて、ヒータ３０は上面側に口栓用加熱要素３０ａ、下
面側に紙容器用加熱要素３０ｂを備えている。

口栓用加熱要素３０ａは、上記当接部材１８とホルト３
９とが当接したとき、口栓Ｂとの間に一定の間隙が保持
されるようになっており、また、紙容器用熱要素３０ｂ
は、紙容器Ａに接近しすことき、その両端に設けられた
突部４１が紙容器Ａに当接してこれとの間に一定の間隙
が保たれるようになっている。

筐体１上のヒータ３０の後退位置には、支持レバー３２
を下方から支持してこれの下降を阻止する支持台４２が
固定されている。

この支持台４２は、口栓保持機構１０が、口栓供給機構
２０から口栓Ｂを受取る時、および紙容器Ａへ口栓Ｂを
圧着する時作用する。

すなわち、ヒータ３０が上昇し後退すると、支持レバー
３２は支持台４２の上に載るので、昇降ロッド１５が下
降してもこれとともに降下することはなく、一方、口栓
保持部材１１は支持レバー３２に干渉することなく下降
することができ、口栓Ｂの受取り、あるいは紙容器Ａへ
の圧着を行なうことが可能となる。

なお、５０は本装置を駆動制御するためのスイッチ、計
器類等を組込んだ制御盤である。

本装置は以上の構成を有するものであるから、次のよう
に作用して口栓Ｂを紙容器Ａへ取付ける。

本装置の非作動時において、ヒータ３０は後退して支持
台４２に支持され、また口栓Ｂは、後述するように、既
に口栓保持部材１１の直下に位置する口栓供給アーム２
２上に載置されている。

この状態において操作員が紙容器Ａを昇降枠４の上に載
置するとともに所定のスイッチを押す。

すると口栓保持部材１１が下降して口栓供給アーム２２
上の口栓Ｂに係合し、コイルスプリング１４のばね力に
よりこれを把持する。

モして口栓保持部材１１は上昇し、所定高さ位置で停止
する。

一方、口栓供給アーム２２は、口栓保持部材１１の直下
から後退する。

この時、操作員は、次の口栓を口栓供給アーム２２上に
載置する。

しかして駆動ロッド３３を介して支持レバー３２が揺動
し、ヒータ３０は口栓保持部材１１に把持された口栓Ｂ
と昇降枠４上の紙容器Ａとの間に進入する。

ここで昇降ロッド１５が下降し、これとともに口栓保持
部材１１およびヒータ３０が下降する。

これと同時に昇降枠４が紙容器Ａを上昇させ、ヒータ３
０は突部４１がこの紙容器Ａに当接して停止する。

この時、口栓保持部材１１は、当接部材１８がボルト３
９に当接することにより下降位置を規制され、口栓Ｂは
ヒータ３０との間に一定の間隔を保持される。

この状態で、これらは一定時間停止し、口栓Ｂおよび紙
容器Ａは加熱される。

しかる後、昇降ロッド１５は、まず水平板３７のボルト
３８に当接するまで上昇して口栓保持部材１１をヒータ
３０から若干離間させ、さらに上昇して口栓保持部材１
１とともにヒータ３０を上昇させて、これを紙容器Ａか
ら離隔腰所定位置で停止する。

この停止動作と略同時にヒータ３０は後退し、再び支持
台４２上に移載する。

しかして口栓保持部材１１は降下して口栓Ｂを紙容器Ａ
に圧着させ、一定時間静止した後再び上昇する。

この結果、口栓Ｂは口栓保持部材１１から解放されて紙
容器Ａ上に固着される。

一方、口栓供給アーム２２は揺動して、新たな口栓を口
栓保持部材１１の真下に供給する。

操作員は上記口栓Ｂを取付けられた紙容器Ａを昇降枠４
から取出し、次いで新たな紙容器をセットする。

以上のように本考案によれば、簡易かつ小型の口栓取付
装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２図は実施
例装置の正面図、第３図は実施例装置の要部の側面図、
第４図は口栓保持機構およびヒータを示し、一部を断面
とした正面図、第５図は口栓保持部材を水平面で切断し
た断面図、第６図は口栓供給機構を示し、一部を断面と
した正面図である。 １：外枠（筐体）、２：紙容器支持機構、１０：口栓保
持機構、２０：口栓供給機構、３０：ヒータ、Ａ：紙容
器、Ｂ：口栓。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外枠に取付けられ、紙容器を支持するとともにこれを昇
   降させる紙容器支持機構と、上記外枠に昇降可能に支承
   された昇降ロッドに連結支持された上記紙容器支持機構
   の直上位置で昇降して供給された口栓を保持する口栓保
   持機構と、この口栓保持機構の直下位置とこの位置から
   隔った離脱位置との間で進退勤自在に上記外枠に支持さ
   れ上記離脱位置で保持した口栓を上記口栓保持機構の直
   下位置へ供給する口栓供給機構と、上記昇降ロッドを支
   軸として揺動可能に支持され、上記口栓および紙容器の
   間に介入してこれら口栓および紙容器を加熱可能なヒー
   タとを備え、上記口栓保持機構に保持された口栓と上記
   紙容器支持機構に支持された紙容器は、これらの間に進
   入したヒータに接近され、このヒータの後退とともに相
   互に当接して、溶着されることを特徴とする口栓取付装
   置。