JPS60236176A - 磁気デイスク装置におけるアクチユエ−タの停止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、磁気ディスク装置において磁気ヘッドの位置
決めを行なうヘッド駆動用アクチュエータの停止に装置
に関する。

〔従来技術〕

一般に、磁気ディスク装置においてヘッド位置決め機構
を構成するアクチュエータは１回転駆動される磁気ディ
スク上に書き込まれた位置情報を基準として目標トラッ
ク上に磁気ヘッドを移動させて位置決めするものであり
、通常は磁気ディスク上のある定められた領域内で磁気
ヘッドを可動させ、これにより情報の読出し、書込み動
作を行なえるように構成されている。

ところで、この種磁気ディスク装置におけるヘッド駆動
用アクチュエータにおいて、位置情報の読取り誤りやア
クチュエータ駆動回路障害などといった偶発的障害が生
じた場合には、このアクチュエータの可動部が所定の範
囲を越えて移動してしまうという虞れが生じている。そ
して、このようなアクチュエータの許容動作以外のいわ
ゆる暴走動作時においては、空気膜を介してきわめて微
小な隙間で磁気ディスク上に浮上保持されている磁気ヘ
ッドが、磁気ディスク内周側のスピンドル構造体に衝突
したり、あるいは磁気ディスク外方に飛出したりするこ
ととなり、その結果磁気ヘッドおよび平滑な磁気ディス
ク表面が損傷され、磁気ディスク装置としての機能が停
止されるといった問題を招くものであった。したがって
、この種の磁気ディスク装置では、上述したようなアク
チュエータの暴走動作が生じないように、アクチュエー
タの動作範囲を制限する停止装置が従来から必要とされ
ている。すなわち、この種のアクチュエータ停止装置は
、磁気ヘッドを磁気ディスク面上の浮上保証領域内で安
定して停止させる役割を果たすものである。

しかしながら、この種のアクチュエータ停止装置を磁気
ディスク装置内に付設するうえで、従来から若干の問題
を生じている。すなわち、上述した磁気ディスク面上で
の情報記録領域を大きくするためには、アクチュエータ
の暴走動作を停止させるために要する距離、つまりアク
チュエータ停止装置の作動距離はできるだけ小さいこと
が♀ましく、またこれと同時に、−ｔ＝述したようなア
クチュエータの暴走状態を停止させる際においてこのア
クチュエータにて可動される磁気ヘッドが磁気ディスク
に対して急激に接触することがないように、磁気ヘッド
に加わる加速度を許容値以下とすることも、この種停止
装置に要求されている重要な機能の一つである。

そして、従来からこの種アクチュエータにおける暴走状
態を停止させる停止装置として、コイルばねを用いたも
の、板ばねな用いたもの、さらにはゴムを用いたものな
どが種々知られているが、いずれも一長一短があり、適
切かつ確実な停止動作を行ない得るものは、未だ提案さ
れていない。

すなわち、上述した従来装置のうち、コイルばね、板ば
ねなどの金属製の弾性体を、アクチュエータを所要の位
置で停止させる緩衝部材とじて用いたものは、路線形な
ばね要素と見なせるため、その設計が容易である反面、
その全体の構成部品点数が多くなり、またその実装体積
も小さくしにくいなどといった欠点があった。

これに対し、ゴムを基本緩衝部材として用いるものは、
その構造が簡単で、小型化が図れ、しかも低価格である
といった利点を有している。しかしながら、その反面に
おいて、このようなゴムを用いたものでは、その実用化
を図るうえで、次のような問題を生じている。すなわち
、この種のアクチュエータ停止装置の作動距離を一定と
し、また緩衝部材を減衰のないばね要素とした場合、上
述したような暴走停止時におけるヘッド加速度αと作動
距離δとの関係は、緩衝部材のばね特性によって、第１
図（ａ）、（ｂ）、（Ｃ）に示すような剛性漸増形、線
形形、および剛性漸減形の三通りに大別される。ここで
、各特性図において、特性曲線にて囲まれた面積は、可
動部の運動エネルギに比例し、いずれも等しいものとす
る。

そして、これら各特性図において、磁気ヘッドに加わる
最大加速度が最も小さくなるのは、第１図（ｃ）に示す
剛性漸減形の場合である。しかしながら、この種のアク
チュエータ停止装置において、従来から緩衝部材として
一般によく用いられている、単純形状をもつ角形あるい
は丸形ゴムの場合にあっては、その特性は木質的に上述
した第１図（ａ）に示す剛性漸増形であり、ヘッドに加
わる最大加速度を小さく押えることが困難であるという
欠点をもつもので、上述した特性面を考慮して何らかの
対策を講じることが望まれている。

〔発明の概要〕

本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、
その上端面に貫通孔を有し全体が略有底筒状を呈する筒
状本体とこの筒状本体の上端面裏面中央からその側面部
内側を通って下方に延設されかつその一部に断面積の大
なる膨出部を有する棒状体とからなる緩衝部材を用い、
その棒状体の下端を、この緩衝部材を載置固定する基台
部材側の開口内に貫通させるとともに、その断面積が大
なる膨出部を前記基台部材の下側面に密着させ、かつこ
の状態で前記筒状本体側面部の下端を基台部材の−１−
側面に密着させるようにしてこの緩衝部材を設置すると
いう簡単な構成によって、アクチュエータの暴走状態を
簡単かつ適切に停止させることができ、またその簡単か
つ高密度な実装が可能で、装置全体の小型化等を達成す
ることができ、しかも性能面で優れコスト的にも安価で
あるなどといった利点を有する磁気ディスク装置におけ
るアクチュエータの停止装置を提供するものである。

〔実施例〕

以下、本発明を図面に示した実施例を用いて詳細に説明
する。

第２図は本発明に係るアクチュエータの停止装置を適用
する揺動形マルチアクチュエータの一実施例を示すもの
であり、同図において、全体を符号１で示す揺動形マル
チアクチュエータは、複数の磁気ヘッド２を保持するヘ
ッドアーム３、このヘッドアーム３を保持する上、下一
対のロータリキャリッジ４、これに固定されたコイル５
およびポビン６、さらには磁石７などによって構成され
ている。そして、」二連した上、下一対のロータリキャ
リッジ４は、ポビン６に取付けられたコイル５と磁石７
により、磁気回路形成用ハウジング８に軸支された揺動
軸９を揺動中心としてそれぞれ独立して揺動されるよう
に構成されている。なお、図中８ａはヨークである。ま
た、この種のマルチアクチュエータｌの」−述した以外
の構成およびその動作などについては周知の通りであり
、その説明は省略する。

そして、−上述した磁気回路形成用ハウジング８の両側
部には、第２図および第３図から明らかなように、その
内部で二個のアクチュエータの可動部分となるコイル組
立体（５、６）の移動する面内でその両側に位置するよ
うに対向して、二対（計４個）のアクチュエータ停止Ｉ
：装ＷｌＯが配設され、これら各アクチュエータ停止装
置１０は−Ｆ述したアクチュエータ可動部の移動距離限
界を規定するためのものであり、またこれら各装置１０
は、第２図中Ａ−Ａ線で示される方向に位置調節自在に
取付は固定されている。

さて、本発明によれば、上述した構成による磁気ヘッド
駆動用のアクチュエータｌにおいて、その可動部である
ヘッドアーム３と一連に形成されたコイル組立体（５、
６）の移動する面内に対向して、第３図さらには第４図
（ａ）、（ｂ）に示されるように、その上端面（可動体
側に対向する面）１２ａに貫通孔１１を有し全体が略有
底筒状を呈する筒状本体１２とこの筒状本体１２の上端
面１２ａ裏面中央からその側面部１２ｂ内側を通って下
方に延設されかつその一部に断面積の大なる膨出部１３
を有する棒状体１４とからなる緩衝部材１５を用い、こ
の緩衝部材１５を載置固定する基台部材１６と共に、ア
クチュエータ停止装置１０として配設したところに特徴
を有している。

これを詳述すると、この緩衝部材１５は、その筒状本体
側面部１２ｂの下端を、前記基台部材１６の上述したア
クチュエータｌの可動側の移動方向と垂直な上側面１６
ａに密着させるようにして配設されるとともに、その内
部の棒状体１４の下端を、前記基台部材１６に穿設され
ている開口１７内に貫通させ、かつその断面積が大なる
膨出部１３の上端部分を前記基台部材１６の下側面１６
ｂに密着させるようにして係止させることにより、この
基台部材１６Ｊ−に設置固定されている。

ここで、上述した基台部材１６の開口１７は、棒状体１
４の断面積が大なる膨出部１３部分よりもその径が小さ
く、しかも他の部分よりは大きい径をもつようにして形
成されている。勿論、この緩衝部材１５の棒状体１４を
、ゴムなどの弾性材料にて形成すれば、上述した開口１
７に対する棒状体１４の膨出部１３部分の挿入操作を簡
単に行なえることは容易に理解されよう。

そして、このようにして棒状体１４の下端を、基台部材
１６側の開口１７内に挿入固定することにより、前記筒
状本体１２の側面部１６ｂ下端が基台部材１６の上側面
ｌｅａに接触するとともに、この棒状体１４の断面積が
大なる膨出部１３の上端部分が基台部材１６の開口１７
周縁に当る下側面１６ｂに接触するもので、この場合に
この棒状体１４に適当な引張力が作用するように断面積
が大なる膨出部１３部分の形成位置を適宜設定すれば、
上述した接触部分は適切な状態で互いに密着されること
になる。

このような構成による緩衝部材１５を用いてなるアクチ
ュエータ停止り装置１０によれば、その緩衝部材１５に
対し可動体（符号２０で示す）が接近して衝突したとき
、この緩衝部材１５は、第５図（ａ）、（ｂ）、（ｃ）
に示すような挙動動作を行なう。

これを詳述すると、同図（ａ）は可動体２０が緩衝部材
１５に対し図中矢印Ｘで示す上方から移動して接近して
くる状態を示したものである。そして、このように接近
してきた可動体２０が緩衝部材１５に衝突すると、その
直後において、この可動体２０は、同図（ｂ）に示すよ
うに、その下面が緩衝部材１５の筒状本体上端面１２ａ
に当接して密着し、これにより前記筒状本体１２の側面
部１２ｂには可動体２０の衝突による圧縮荷重の作用に
より圧縮変形と曲げ変形とが生じるとともに、その上端
面１２ａに設けられている貫通孔１１は閉塞されること
になる。また、この場合において、」−述したように筒
状本体１２の側面部１２ｂに生じる高さ方向のたわみ酸
よりも大きな引張力（伸び）を、前記棒状体１４に与え
ておけば、この棒状体１４の断面積が大なる膨出部１３
のＩ一端部分は前記基台部材１６の下側面１６ｂと密着
した状態のままを維持するものである。そして、その結
果、この緩衝部材１５内に前記筒状本体１２と基台部材
１６とによって形成される内部空間１８内に密閉された
気体が、前述した可動体２０の衝撃力により圧縮される
ことになる。したがって、この第５図（ｂ）に示す場合
には、可動体２０の連動エネルギを、その筒状本体１２
の側面部１２ｂの弾性変形とその内部空間１８内に閉じ
込められた気体の圧縮との両者により吸収されることに
なる。

第５図（ｃ）は、」−述した筒状本体１２の側面部１２
ｂの弾性変形がさらに進んだ状態を示すものであり、そ
の側面部１２ｂの高さ方向のたわみ暖が棒状体１４に予
め与えである引張力よりも太き１ くなると、この棒状体１４の断面積が大なる膨出部１３
の」―端部分が基台部材１６の下側面１６ｂから離間し
、これによりその内部空間１８内で圧縮状態とされてい
た気体が基台部材１６の開口１７からその下方に流出す
ることになる。したがって、この状態では、筒状本体１
２の側面部１２ｂの弾性変形のみにより、可動体２０の
運動エネルギが吸収されることになる。また、可動体２
０が完全に停止された後、この可動体２０が緩衝部材１
５の上端面１２ａから離れた場合には、貫通孔１１が開
放され、気体が緩衝部材１５内に波入するため、この緩
衝部材１５は元の状態に復元されることになる。

第６図は上述した実施例による緩衝部材１５を用いた場
合の準静的な荷重（Ｆ）−変位（δ）特性を示すもので
、同図中ａは緩衝部材１５の弾性変形とその内部での気
体圧縮とが同時に生じる第５図（ｂ）で示した領域で、
この場合破線は緩衝部材１５の弾性変形にのみ起因する
反力を示したものである。また、図中すは緩衝部材１５
の弾性変２ 形のみが生ずる第５図（Ｃ）に示した状態となる領域で
ある。すなわち、）−述した構成による緩衝部材１５に
よれば、領域ａではそれ自身の弾性体としての機能およ
びその内部に封入される気体のもつ弾性機能による直列
したばね要素となり、その後領域すに突入すると同時に
、前述したように内部気体が流出するため弾性体として
の機能のみによるばね要素となるもので、その結果とし
てこの第６図に実線で示す荷重−変位特性が得られるこ
とは容易に理解されよう。そして、この特性は、一種の
剛性漸減特性と見なすことができるため、第１図（ａ）
に示したような弾性体の変形のみを用い、しかも剛性漸
増特性をもつ従来の停止装置に比して、より小さな最大
加速度でアクチュエータを簡単かつ適切に停止させるこ
とができるものである。

さらに、前述した緩衝部材１５において、その貫通孔１
１部分と棒状体１４の開口１７を貫通する部分での隙間
を適宜設定することにより、この隙間を流れる気体の粘
性抵抗を巧みに利用し、アクチュエータ停止に装置１０
としての性能をより一層発揮させることが可能となる。

すなわち、」−述したような対策を講じることにより、
第６図において、領域ａから領域すに移行する際に、圧
縮状態とされた内部気体の瞬時な流出状態を防ぎ、ゆる
やかな気体の流出を得ることができることとなり、その
結果この内部気体の圧力は一定時間経過後にその周囲の
外圧と等しくなるものである。そして、このような効果
を考慮した動的な荷重−変位特性は、第７図に示す実線
のようになり、アクチュエータ停止袋ＭｌＯとして、よ
り優れてなる特性を得ることができるものである。

ここで、」−述した緩衝部材１５（１２，１４）として
ゴム材を用いた場合にあっては、その静的な荷重−変位
特性と動的な荷重−変位特性とは、必ずしも厳密には一
致しないものである。しかし、緩衝部材１５としてのゴ
ムの動的な挙動を考えた場合でも、本発明のもつ剛性漸
減特性を得ることができるという特徴およびその有効性
が損なわれるものではない。

なお、本発明は−に述した実施例構造に限定されず、各
部の形状、構造等を、適宜変形、変更することは自由で
あり、さらにこの種本発明によるアクチュエータ停止装
置１０を、実施例で説明した揺動形マルチアクチュエー
タ１以外に、単一の揺動形アクチュエータ、あるいは直
進形アクチュエータ、直進形マルチアクチュエータに対
してもそのまま適用することができるものであり、しか
もその場合の作用効果もに述した実施例と同様であるこ
とは容易に理解されよう。

〔発明の効果〕

以ト説明したように、本発明に係る磁気ディスク装置に
おけるアクチュエータの停止装置によれば、磁気ヘッド
を磁気ディスク面に沿って可動させるアクチュエータに
おけるヘッドアームの移動する面内に、その１一端面に
貫通孔を有し全体が略有底筒状を呈する筒状本体とこの
筒状本体のト端面裏面中央からその側面部内側を通って
下方に延設されかつその一部に断面積の大なる膨出部を
有する棒状体とからなる緩衝部材を、基台部材トに５ を置固定して配設するようにしたので、その構成が簡単
であるにもかかわらず、アクチュエータの動作範囲を自
由に設定し、その所要の位置で暴走状態を簡単かつ適切
にしかも定められた距離内で安定して停止させることが
でき、また従来のような種々の問題を生じるコイルばね
、板ばねなどを用いないため、その構成が簡単でかつ高
密度な実装が可能で、装置全体の小型かつコンパクト化
を図り、さらにそのコスト低減化を達成し得るものであ
り、しかもその特性が剛性漸減特性をもつことから従来
のような単純形状のゴム等を用いた場合に比して、より
小さな最大加速度でアクチュエータを簡単かつ適切に停
止させることが可能で、これにより磁気ディスク面や磁
気ヘッドを損傷させるといった問題を大幅に減少させ得
るという種々優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ）、（ｂ）、（Ｃ）はアクチュエータの暴走
停止時におけるヘッド加速度αと作動距離δとの関係を
示す特性図、第２図および第３図は本発明に６ 係る磁気ディスク装置におけるアクチ。エータの停止装
置を適用する揺動形マルチアクチュエータの概略構成斜
視図およびその要部側断面図、第４図（ａ）、（ｂ）は
本発明を特徴づける停止ト装置の一実施例を示す概略平
面図およびその断面図、第５図（ａ）　、　（ｂ）　、
　（ｃ）はその作動状態を説明するための動作説明図、
第６図および第７図は本発明による緩衝部材の荷重−変
位特性図である。 ｌｅｅ・ｅ揺動形マルチアクチュエータ、２・００．磁
気ヘッド、３１１　ＩＩ　６　＠ヘッドアーム、５争・
ｌｌ１１コイル、６争・・・ホヒン、ｌ０ＩＩ・・・ア
クチュエータ停止Ｆ装置、１１・・・・貫通孔、１２・
・・・筒状本体、１２ａや争・・１−、端面、１２ｂ・
・・・側面部、１３・・・・膨出部、１４・・・・棒状
体、１５・・・争緩衝部材、１６・・・・基台部材、１
７・・・・開口、１８・・・・内部空間、２０・・・・
Ｉｉｆ動体。 特許出願人　ＩＩ本電信電話公社 代　理　人　山川政樹（ほか１名） 第５図（ａ）　第５図（ｂ） ２０ 第５１Ｕｊ（Ｃ） ０

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 磁気ヘッドを磁気ディスク面に沿って可動させる磁気デ
   ィスク装置におけるアクチュエータにおいて、その上端
   面に貫通孔を有し全体が略有底筒状を呈する筒状本体と
   この筒状本体の上端面裏面中央からその側面部内側を通
   って下方に延設されかつその一部に断面積の大なる膨出
   部を有する棒状体とからなる緩衝部材と、この緩衝部材
   を蔵置固定する基台部材とを備え、前記緩衝部材は、こ
   れを構成する棒状体の下端を前記基台部材に設けられた
   開口を貫通させることにより、その筒状本体側面部の下
   端外周部を基台部材の上側面に、棒状体の膨出部上端を
   基台部材の下側面で前記開口周縁部分に、それぞれ密着
   させた状態で前記基台部材上に保持されていることを特
   徴とする磁気ディスク装置におけるアクチュエータの停
   止装置。