JPS60223083A - 磁気デイスク装置におけるアクチユエ−タの停止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、磁気ディスク装置において磁気ヘッドの位置
決めを行なうヘッド駆動用アクチュエータの停止装置に
関する。

〔従来技術〕

一般に、磁気ディスク装置においてヘッド位置決め機構
を構成するアクチュエータは１回転駆動される磁気ディ
スク上に書き込まれた位置情報を基準として目標トラッ
ク上に磁気ヘッドを移動させて位置決めするものであり
１通常は磁気ディスク上のある定められた領域内で磁気
ヘッドが情報の読出し、書込み動作を行なうように、作
動される。

ところで、この種磁気ディスク装置におけるヘッド駆動
用アクチュエータにおいて、位置情報の読取り誤りやア
クチュエータ駆動回路障害などといった偶発的障害が生
じた場合には、このアクチュエータの可動部が所定の範
囲を越えて移動してしまうという虞れが生じている。そ
して、このようなアクチュエータの許容動作以外のいわ
ゆる暴走動作時においては、空気膜を介してきわめて微
小な隙間で磁気ディスク上に保持されている磁気ヘッド
が、磁気ディスク内周側のスピンドル構造体に衝突した
り、あるいは磁気ディスク外方に飛出したりすることと
なり、その結果磁気ヘッドおよび平滑な磁気ディスク表
面が損傷され、磁気ディスク装置としての機能が停止さ
れるといった問題を招くものであった。したがって、こ
の種の磁気ディスク装置では、上述したようなアクチュ
エータの暴走動作が生じないように、アクチュエータの
動作範囲を制限する停止装置が従来から必要とされてい
る。すなわち、この種のアクチュエータ停止装置は、磁
気ヘッドを磁気ディスク面上の情報記録領域内で安定に
停止させる役割を果たすものである。

しかしながら、この種のアクチュエータ停止装置を磁気
ディスク装置内に付設するうえで、従来から若干の問題
を生じている。すなわち、上述した磁気ディスク面上で
の情報記録領域を大きくするためには、アクチュエータ
の暴走動作を停止させるために要する距離、すなわちア
クチュエータ停止装置の作動距離はできるだけ小さいこ
とが望ましく、また上述したようなアクチュエータの暴
走状態を停止させる際においてこのアクチュエータにて
可動される磁気ヘッドが磁気ディスクに対して急激に接
触することがないように、磁気ヘッドに加わる加速度が
許容値以下とすることもこの種のアクチュエータ停止装
置に要求される重要な性能の一つである。

そして、従来からこの種アクチュエータにおける暴走状
態を停止させる停止装置として、コイルばねを用いたも
の、板ばねを用いたもの、さらにはゴムを用いたものな
どが種々知られているが、いずれも一長一短があり、適
切かつ確実な停止動作を行ない得るものは、未だ提案さ
れていない。

すなわち、上述した従来装置のうち、コイルばね、板ば
ねなどの金属製の弾性体を、アクチュエータを所要の位
置で停止させる緩衝部材として用いたものは、路線形状
を呈するばね要素であるため、その設計が容易である反
面、その全体の構成部品点数が多くなり、またその実装
体積も小さくしにくいなどといった欠点があった。

これに対し、ゴムを基本緩衝部材として用いるものは、
その構造が簡単で、小型化が図れ、しかも低価格である
といった利点を有している。しかしながら、その反面に
おいて、このようなゴムを用いたものでは、その実用化
を図るうえで、次のような問題を生じている。すなわち
、アクチュエータの小型化を図るうえで、上述した、ア
クチュエータ停止装置に用いられる緩衝部材としてのゴ
ムの体積はできるだけ小さくすることが望ましく、しか
もアクチュエータの暴走エネルギを効率よく吸収するた
めにこのゴムには充分な弾性変形を生じることが必要と
されるという相反する要求を満足しなければならないも
のである。

そして、従来から一般に用いられてきた丸形や角形など
のような単純形状を有するゴムでは、アクチュエータの
暴走状態を停止させる際に生ずるゴムの圧縮量が、その
代表長さの数分の１のオーダにも達し、荷重の加わる方
向と垂直な方向への膨張量がかなり大きなものとなって
しまうもので、その実装容積を大きくする必要があり、
装置全体の小型化等を図るうえで問題とされるものであ
った。

特に、磁気ディスク装置の高スループツト化を図る目的
で偏平コイルおよび偏平磁石を多段構成とした、いわゆ
るマルチアクチュエータが、たとえば特開昭５８−２３
３６２号公報などにより提案されているが、このような
構成によるマルチアクチュエータによれば、個々のアク
チュエータ毎に暴走状態を停止させ得る停止装置を設け
る必要があり、従来に増してこの種停止装置の小型化を
図ることが重要な課題とされている。そして、アクチュ
エータの実装体積を増加させることなく、上述した停止
装置を設けるためには、各アクチュエータを駆動する磁
気回路内に停止装置を構成するゴム等による緩衝部材を
設け、これと可動部の一部たとえばコイル構造体を接触
させる方式が有利である。しかしながら、この種のマル
チアクチュエータにおいて、その駆動モータの性能を向
上させるためには、磁石の空隙をできるだけ小さくする
ことが望ましく、これによりゴム等の緩衝部材の大きさ
もこの空隙によって大きく制限されるもので、何らかの
対策を講じることが必要とされている。

そして、この要請に応えるために、従来の丸形のゴムで
はその径寸法を、角形ゴムでは幅寸法を小さイするなど
の方法を採用することが必要とされるが、その一方にお
いて、これら単純形状でしかも小形のゴムによって前述
したような暴走停止時のエネルギを吸収する場合には、
緩衝部材としてのゴムにかなり大きな圧縮が生じると同
時に、その荷重と垂直な方向に対し大きく膨張するため
に、上述したような狭い磁石間の空隙に実装することが
困難で、しかも場合によってはゴムの座屈を生ずるとい
った欠点があった。

〔発明の概要〕

本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、
磁気ヘッドを磁気ディスク面に沿って可動させるアクチ
ュエータにおけるヘッドアームの移動する面内に、その
矩形断面のうち前記移動方向と垂直な方向に対する端面
が矢状あるいは弧状というような凹凸状を呈する形状に
て形成された緩衝部材を設置するという簡単な構成によ
って、アクチュエータの暴走状態を簡単かつ適切に停止
させることができ、またその簡単かつ高密度な実装が可
使で、装置全体の小型化等を達成することができ、しか
も性能面で優れコスト的にも安価であるなどといった利
点を有する磁気ディスク装置におけるアクチュエータの
停止装置を提供するものである。

〔実施例〕

以下、本発明を図面に示した実施例を用いて詳細に説明
する。

第１図は本発明に係るアクチュエータの停止装置を用い
てなる揺動形マルチアクチュエータの一実施例を示すも
のであり、同図において、全体を符号ｌで示す揺動型マ
ルチアクチュエータは、複数の磁気へラド２を保持する
ヘッドアーム３、このヘッドアーム３を保持する上、下
一対のロータリキャリッジ４、これに固定されたコイル
５およびポビン６、さらには磁石７などによって構成さ
れている。そして、上述した上、下一対のロータリキャ
リッジ４は、ポビン６に取付けられたコイル５と磁石７
により、磁気回路形成用ハウジング８に軸支された揺動
軸９を揺動中心としてそれぞれ独立して揺動されるよう
に構成されている。なお、図中８ａはヨークである。ま
た、この種のマルチアクチュエータｌの上述した以外の
構成およびその動作などについては周知の通りであり、
その説明は省略する。

そして、上述した磁気回路形成用ハウジング８の両側部
には、第１図および第２図から明らかなように、その内
部で二個のアクチュエータの可動部分となるコイル組立
体（５、６）の移動する面内でその両側に位置するよう
に対向して、二対（計４個）のアクチュエータ停止装置
１０が配設され、これら各アクチュエータ停止＊置ｔｏ
は叙述したアクチュエータ可動部の移動距離限界を規定
するためのものであり、またこれら各装置ｔＩＯは、第
１図中Ａ−Ａ線で示される方向に位置調節自在に取付は
固定されている。

さて、本発明によれば、上述した檎′成による磁気へラ
ド４駆動用のアクチュエータｌにおいて、その可動部で
あるヘッドアーム３と一連に形成されたコイル組立体（
５、６）の移動する面内に対向して、第２図および第３
図に示されるように、その矩形断面のうち前記移動方向
と垂直な方向に対する端面が、凹凸状（本実施例では矢
状の場合を示している）を呈する形状にて形成された緩
衝部材としてのストッパゴム１１を備えたアクチュエー
タ停止装置ｌＯを設置させるように構成したところに特
徴を有している。

これを詳述すると、このストッパゴム１１は、第３図に
示すように、ストッパ台１２上で上述したアクチュエー
タｌの可動側の移動方向と垂直な傾斜面１２ａ上部に配
設して固定されている。なお１図中１３はアクチュエー
タｌに対する緩衝部材となるストッパゴム１１の下端部
に連結部１３ａを介して一体に形成されストッパ台１２
の側部に設けられた円形孔１４内に嵌合されるストッパ
ゴム１１の固定用部材で、ストッパゴム１１をストッパ
台１２上に固定する役割を果たすが、勿論ストッパゴム
１１を直接接着などの手段にてストッパ台１２に固定す
るようにしてもよいものである。

また、このストッパゴム１１は、第３図さらには第４図
（ａ）　、（ｂ）に示されるように、その矩形断面のう
ち前記アクチュエータｌ側部材の移動方向（第３図中２
方向）と垂直な方向（第３図中Ｘ方向）に対する端面が
、矢状を呈するような形状にて形成されている。そして
、このような形状にて形成されたストッパゴム１１に対
し第３図中２方向から荷重が作用すると、このストッパ
ゴム１１は同図中Ｘ方向に圧縮され、この弾性変形を生
じることによりアクチュエータｌ側の運動エネルギを吸
収し、これを所要の位置で停止させるものである。すな
わち、上述した荷重作用時においては、図中ｘｚ平面内
で矢状形状を呈するストッパゴム１１は、その異方弾性
の効果によりＺ方向の圧縮変形とＸ方向の曲げ変形を同
時に生じるため、その結果として第４図（ａ）、（ｂ）
中において破線で示すような形状に変形することとなる
。そして、この変形時において、図中ｙ方向への変化幅
りはきわめて小さいものであり、従来に比してその効果
は大きいものである。

この場合、上述したストッパゴム１１による緩衝効果を
高め、充分に大きな荷重に耐え得るようにするためには
、このストッパゴム１１の荷重負荷面積を大きくする必
要があるが、このときにはそのｙ方向への幅寸法りは変
えずに、Ｘ方向への幅寸法すのみを大きくすれば、その
目的は達せられ、このときにもストッパゴム１１の異方
弾性の効果により、従来の単純な角形ゴムなどに比して
ｙ方向に座屈する危険性は小さいものである。したがっ
て、このようなストッパゴム１１によれば、ポビン６が
配置される狭いマグネット空隙間にも簡単にこの種のア
クチュエータ停止装置１０を設けることができる。

このような構成によるアクチュエータ停止装置ｌＯの幾
何学的配置状態を第５図に示しており、ハウジングＢ上
でストッパ台１２を図中Ａ−Ａ方向に位置調節すること
により、Ｄ−Ｄ方向に移動されるコイル組立体（５、６
）と、ストッパゴム１１との接触位置（図中Ｏ−Ｃ，Ｃ
で示す）を自由にしかも適切に設定することができるも
のである。

ここで、上述したストッパゴム１１によるアクチュエー
タ停止装置１０を揺動形マルチアクチュエータｌに適用
した場合の実験結果を、第６図（ａ）、（ｂ）に示して
いる。

なお、この実験を行なうにあたっての各種の条件は次の
ように設定している。

１、アクチュエータのイナーシャ・・５５０　ＫｇＩＩ
ｍｎｔ’２、アクチュエータ暴走角度−・・・・　２５
　ｒａｄ／Ｓ３、ストッパヘッド部半径＠φ・・・１１
０ｍｍ４、ストッパ（最大）許容たわみφ・５ｍｍ５、
ヘッド部（最大）許容加速度・・−２５０Ｇそして、こ
の実験結果からも明らかなように、アクチュエータｌの
暴走状態を停止させる時のゴムたわみ量はゴム自由高さ
の１７３以上に達するが、ゴムの異方弾性効果によりゴ
ムは座屈することなく、アクチュエータｌを安定して停
止させることができる。また、ヘッド部に生じる加速度
は約２００　Ｇ程度であり、磁気へラド２の安定した浮
上動作を損なうものではない。

なお、上述した実験の条件のうち、その５．６はいずれ
もストッパゴム１１を線形ばねとして設計したものであ
る。一方、実際のゴム材料は非線形荷重−変化特性をも
つ粘弾性体である。そして、ここで用いたゴムの場合も
動的な減衰能が大きいため、いずれの設計値よりも小さ
な値でアクチュエータ１の暴走状態を停止させることが
できるものである。

第７図（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｄ）は本発明におい
て、その特徴とするストッパゴム１１の他の実施例を示
すものであり、いずれも２方向からの圧縮荷重により緩
衝部材であるストッパゴム１１（１１Ａ。

１１Ｂ、ＩＩｃ、１１０）には２方向の圧縮変形とＸ方
向の曲げ変形とが生じる。そして、これら各ストッパゴ
ム１１の場合も、上述した実施例の場合と同様に、２方
向の中心を通るＸ方向の線分に対し線対称構造であるた
め、２方向の圧縮荷重によりＸ方向に大きな曲げ変形を
生じても荷重負荷面の中心はＸ方向には移動しないもの
で、その効果は容易に理解されよう、しかし、この緩衝
部材としては、必ずしも上述したような線対称構造に限
定されず、各種の変形例が考えられるものである。要は
、２方向と直交するＸ方向での端面が尖状あるいは弧状
というような凹凸状を呈する形状にて形成されていれば
よいものである。

また、本発明は上述した実施例構造に限定されず、各部
の形状、構造等を、適宜変形、変更することは自由であ
り、さらにこの種本発明によるアクチュエータ停止装置
１０を、実施例で説明した揺動形マルチアクチュエータ
１以外に、単一の揺動形アクチュエータ、あるいは直進
形アクチュエータ、直進形マルチアクチュエータに対し
てもそのまま適用することができるものであり、しかも
その場合の作用効果も上述した実施例と同様であること
は容易に理解されよう。

〔発明の効果〕

以上説明したように１本発明に係る磁気ディスク装置に
おけるアクチュエータの停止装置によれば、磁気ヘッド
を磁気ディスク面に沿って可動させるアクチュエータに
おけるヘッドアームの移動する面内に、その矩形断面の
うち前記移動方向と垂直な方向に対する端面が尖状ある
いは弧状というような凹凸状を呈する形状にて形成され
た緩衝部材を設置するようにしたので、その構成が簡単
であるにもかかわらず、アクチュエータの動作範囲を自
由に設定することができるばかりでなく、その所要の位
置で暴走状態を簡単かつ適切にしかも定められた距離内
で安定して停止させることができ、またその変形方向が
特定されることから簡単かつ高密度な実装が可能で、装
置全体の小型化等を達成することができ、しかも性能面
で優れコスト的にも安価であるなどといった種々優れた
効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る磁気ディスク装置におけるアクチ
ュエータの停止装置を揺動形マルチアクチュエータに適
用した場合の概略構成斜視図、第２図はその要部側断面
図、第３図はその特徴とする停止装置の概略斜視図、第
４図（ａ）、（ｂ）は緩衝部材としてのストッパゴムの
正面図および側面図、第５図は停止装置の幾何学的配置
状態を示す概略図、第６図（ａ）、（ｂ）はその特性図
、第７図（ａ）、（ｂ）、（ｃ）、（ｄ）は本発明の他
の実施例を示す概略図である。 １・・・−ｍ動形マルチアクチュエータ、２＠・・・磁
気ヘラＦ、　３・会・・ヘッドアーム、５φ・・Φコイ
ル１．６φ・・・ポビン、７・・ｌｌ１１磁石、１０・
・・・アクチュエータ停止装置、１１　（ＩＩＡ、ＩＩ
Ｂ、ＩＩＣ，１１０）−−−・ストッパゴム、１２・Φ
・・ストッパ台。 特許出願人　日本電信電話公社 代　理　人　山川数構（ほか１名） 第７図（ａ） 第７図（Ｃ） 第７図（ｂ） 第７図（ｄ）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ヘッドアームにて磁気ヘッドを磁気ディスク面に沿って
   可動させる磁気ディスク装置におけるアクチュエータに
   おいて、前記へラドアームの移動する面内に設置されか
   つその矩形断面のうち前記移動方向と垂直な方向に対す
   る端面が凹凸状を呈する形状にて形成された緩衝部材を
   備えてなることを特徴とする磁気ディスク装置における
   アクチュエータの停止装置。