JPS60233622A - 液晶防眩型反射鏡 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液晶防眩型反射鏡に関し、さらに詳しくは自
動車のリアウィンドに偏光部材を設置し、これを本発明
の反射鏡の一構成要素とするものである。

本発明の反射鏡によると、自動車の後方から前記リアウ
ィンドを経て入射する光については、該反射鏡の防眩状
態において、効果的にその反射光強度を減じ、一方、自
動車の側方等から前記リアウィンドを経ずに直接入射す
る光については、防眩状態においても比較的高い反射率
を維持することができる。

従って、本発明は自動車のルームミラー、とりわけ側方
視界の広いワイドミラーに適用すると有用である。

〔従来技術〕

液晶防眩型反射鏡は、反射部材前面（前面とは光源に近
い側をいう）に液晶素子を用いた光透過率可変部材を配
置し、その光透過率を制御することにより反射光強度を
制御するものである。液晶素子としては、従来ツイスト
ネマティック（Ｔｌモードあるいはゲストホスト（Ｇ、
Ｈ）モードの液晶素子のように偏光性を利用したものが
用いられている。

しかし、従来の防眩型反射鏡は、その防眩状態において
、すべての方向からの入射光について、その反射光強度
を減するという欠点を有していた。

例えば、運転者が眩しさを感するのは、自動車後方から
入射する後続車のヘッドライト光、あるいは太陽光につ
いてであるにもかかわらず、一様に防眩状態が実現され
てしまうため、明瞭な側方視界（ルームミラーが凸面鏡
で構成されている場合は、該ルームミラーは側方視界確
保機能をも有する）を得られなかった。

又、従来の液晶防眩型反射鏡では、その最表面に偏光部
材を貼り合せなければならず、該貼り合せに手間を要し
た。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明は、上記事情に鑑み案出されたものであり、防眩
状態においても明瞭な側方視界を確保することができ、
かつ、顎造容易な液晶防眩型反射鏡を提供せんとするも
のである。

Ｃ問題点を解決するための手段〕 本発明は、運転者後方（ここでは自動車後方の光源に近
い側をいう。なお、光学において単に「後方」とは光源
から遠い側をいう）に偏光部材を配置し、運転者前方に
該偏光部材とｍ問させて液晶素子を用いた光透過率可変
部材及び反射部材を配置したものである。

第１図は本発明の詳細な説明する模式図である。

すなわち本発明は、自動車のリアウィンドに設置された
偏光部材２と、 前記偏光部材２をはさみ、光ｍＬと反対側に該偏光部材
２と離間させて配置された、少なくとも偏光性液晶素子
を有する光透過率可変部材４と、前記液晶素子の少なく
とも液晶層を透過した光を反射する反射部材６と、 から成ることを特徴とする液晶防眩型反射鏡である。

偏光部材２は自動車後方から入射する自然光Ｒｎの特定
の偏光方向（第１図においてはＸ軸方向、なお偏光方向
とは、ここでは電気ベクトルの方向をいう。）の成分を
吸収する。従って、光透過率可弯部材４に入射する光は
Ｙ偏光Ｒｙである。偏光部材２は、偏光板をリアウィン
ドに貼り付けることによって、あるいはリアウィンドが
重ねガラスで構成されている場合は該重ねガラス間に偏
光板を挾み込むことによって、それぞれ形成する。

偏光板としては、一般に薄い高分子膜に２色性染料を一
定方向に配列させたものが用いられる。なお、ここにお
いてリアウィンドとは、第１図に示す場合ばかりでなく
、例えば運転席と後部座席とを仕切るガラス板をも含む
概念である。要は運転者Ｅ後方に位置させればよい。

゛　光透過率可変部材４は液晶素子を主体として構成さ
れ、電界の印加によって光透過率を変化する。

液晶素子としてはツイストネマティック（ＴＮ）モード
、ゲストホスト（ＧＨ）モード、あるいは電界制御複屈
折（ＥＣＢ）モード等偏光特性を有する液晶素子を用い
ることができる。ＴＮモード、ＥＣＳモードの液晶素子
を用いる場合は、偏光子を供に用いる。液晶としては公
知のネマティック液晶、コレステリック液晶、あるいは
これらの混合液晶を用いることができる。又、ＧＨモー
ドの液晶素子に添加する染料としても公知の染料を用い
ることができる。なお、かかる液晶素子において、無電
界時における液晶の分子軸の配向は、ホモジニアス配向
であっても、あるいはホメオトロピック配向であっても
よい。

反射部材６は少な（とも前記液晶素子の液晶層を透過し
た光を反射し、前方（光源に近い側）へ送り返す。反射
部材６は前記光透過率可変部材４とは別個の部材として
構成してもよい。又、前記液晶素子としてＧＨモードの
液晶素子を用いた場合は、該液晶素子の後方（光源から
遠い側）側基板の内端面あるいは外端面にアルミニウム
、クロム、ニッケル、銀等を蒸着して反射面としても良
い。内端面に形成する場合は該反射面は該液晶素子の一
方の電極を兼用する。あるいは又、前記液晶素子として
ＴＮモード、ＥＣＢモードの液晶素子を用いた場合は、
該液“晶素子の偏光子に形成しても良い。なお、反射部
材６は凸面鏡として構成することもできる。

〔作用〕

第２図（ａ　）、（ｂ）はＴＮモード液晶素子の光透過
率の可変機構を説明する図であり、同図（ｃ）（ｄ’）
はＧＨモード液晶素子の光透過率可変機構を説明する図
である。

第２図＜ａ　＞非防眩状態 自然光Ｒｎはまず偏光部材２によってＹ軸方向の偏光Ｒ
ｙとなる。該Ｙ偏光ＲｙはＴＮモード液晶素子４１によ
って９０’旋光され（無電界状態（ＯＦＦ状態）におい
てＴＮモード液晶素子の液晶の分子軸４１１の配向方向
は、図示のように光の入射側と出射側とで９０’ねじれ
ている。）、Ｘ軸方向の偏光Ｒｙｘとなる。ところが偏
光子４２による偏光の吸収は、Ｙ軸方向についてのみ発
生するため前記Ｘ偏光Ｒｙｘは、該偏光子４２によって
は吸収されずそのまま出ていく。なお、図中ｒｎは偏光
部材２を介さずに直接ＴＮモード液晶素子４１に自然光
ｒｎが入射する場合を示す。

（ｂ）防眩状態 自然光Ｒｎはまず偏光部材２によってＹ軸方向の偏光Ｒ
ｙとなる。該Ｙ偏光ＲｙはＴＮモード液晶素子４１がオ
ン状態（電界印加状態）であり、分子軸４１１の配向方
向が光軸方向であるため旋光されず、そのまま偏光子４
２に入射する。偏光子４２はＹ軸方向の偏光成分を吸収
するため前記偏光Ｒｙは吸収される。故に偏光子４２か
らの出射光はＸ成分、Ｙ成分ともは吸収されたものとな
り防眩状態が達成される。なお、偏光部材２を介さずに
入射した自然光ｒｎは図に示すごとくＹ軸方向の偏光成
分のみが吸収されたｒｘとして出てゆく。

ＧＨモード液晶素子４０の場合についても同図（Ｃ）非
防眩状態、（ｄ）防眩状態にそれぞれ図示するような経
路でそれぞれの状態が実現される。

また、ＧＨモード液晶素子４０の場合についても偏光部
材２を介さずに入射した自然光ｒｎはそれぞれ図示のご
と（該偏光部材２を介して入射した自然光ＲＯに比し、
明るい光としてＧＨモード液晶素子４ｏから出てゆく。

第３図は自動車側方からの入射自然光ｒｎが偏光部材２
を介さない様子を説明する図である。

なお、咳側方からの入射光ｒｎについての議論は、車室
内からの入射光ｒｎ′についても全（同様にして成り立
つ。

自動車後方からの入射自然光Ｒｎは偏光部材２によって
前記のこと（、Ｙ軸方向の偏光Ｒｙとされ、これは光透
過率可変部材４を経て反射部材６で反射され、Ｒ′とし
て運転者の目に入る。なお防眩状態においてはＸ成分、
Ｙ成分ともに吸収されるため反射光は液晶素子の基板表
面からの反射光となる。

これに対し、偏光部材２を介さず側方から入射する自然
光ｒｎは光透過率可変部材４を経て反射部材６で反射さ
れ、反射光ｒｘ（防眩状態）として運転者の目に至る。

即ち、側方からの入射光は防眩状態においてもＹ成分の
みが吸収された光であり（第２図（ｂ　）、（ｄ）参照
）、自動車後方からの入射光に比較して明るい。

〔実施例〕

以下、本発明を具体的実施例に基づき説明する。

第４図は本実施例の液晶防眩型反射鏡の偏光部材２を除
く断面模式図である。一 本実施例の反射鏡は、取付具９２と、該取付具９２に配
設された枠体９１と、該枠体内部にそれぞれ配設された
ＧＨモードの液晶素子４０、反射部材６、液晶素子駆動
回路７、駆動回路等取付基板８とから成り、前記駆動回
路７は給電線７１によって車載のバッテリ電源から給電
される。

液晶素子４０は、平行に相対向するガラス基板４０２．
４０３と該ガラス基板４０２．４０３の内端面にそれぞ
れ厚さ１０００〜１４００Ａに形成されたＩＴＯから成
る透明導電膜４０４．４゜５と、該透明導電Ｍ４０４．
４０５上にそれぞれ厚さ４００人に形成されたポリイミ
ドの配向膜４０６．４０７と、該配向膜４０６．４０７
間に１０μ厚で封入された液晶（メルク社製ＺＬ１１５
６５）とから成るなお液晶には染料（日本感光色素社製
Ｇ−２０４）が０．１〜１．０ｗｔ％添加されている 液晶の分子軸の配向方向は無電界時において基板４０２
．４０３と平行なｙ軸方向く紙面に垂直）である。また
、偏光部材２は、該偏光部材２（第３図）によって偏光
される光の偏光方向がｙ軸方向となるようにリアウィン
ドに配設されている。

本実施例の液晶防眩反射鏡によると防眩状態において自
動車後方からの入射光（偏光部材２を介するもの）に対
する反射率は６％であり、側方からの入射光（偏光部材
２を介さないもの）については４０％であった。また、
非防眩状態においてはそれぞれ１５％、７０％であった
。

また、本実施例では液晶素子としてＧＨモードの液晶素
子を用いているため、非防眩時においても像のゆがみは
発生しなかった。

〔発明の効果〕

以上、要するに本発明は偏光部材２と光透過率可変部材
４とを離間させて配置した液晶防眩型反射鏡である。

上述した様に本発明の反射鏡では運転者が眩しさを感す
る自動車後方からの入射光については効果的に防眩状態
を実現し、その反射光強度を低減する。一方、運転者が
明瞭な視界を確保したい側方又は車室内からの入射光に
ついては前記偏光部材２を介さないために防眩状態は実
現されない。

即ち明瞭な側方及び車室内視界を確保することができる
。

又、偏光部材２をリアウィンドに偏光板を設置すること
により実現するために液晶素子に偏光板を貼り付ける手
間を要しない。すなわち製造が容易である。

又、防眩時における反射は偏光部材２ではなく液晶素子
の基板表面からのものであるため、像のゆがみも発生し
ない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の構成の概略を説明する模式図である。 第２図は液晶素子の光透過率可変機構を説明する図であ
り、（ａ　）　（ｂ　）はＴＮモード液晶素子の光透過
率可変機構説明図であり、（Ｃ）（ｄ）はＧＨモードの
液晶素子につ（Ｘでのものである。第３図は自動車後方
からの入射光、および側方からの入射光の本発明の反射
鏡における反射を説明する図である。第４図は本発明の
実施例の偏光部材を除く反射鏡の断面模式図である。 ２・・・偏光部材　４・・・光透過率可変部材６・・・
反射部材 特許出願人　日本電装株式会社 代理人　弁理士　大川　宏 同　弁理士　原料　修 同　弁理士　丸山明夫 第２図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）自動車のリアウィンドに設置された偏光部材と、 前記偏光部材をはさみ、光源と反対側に該偏光部材と離
   間させて配置された、少なくとも偏光性液晶素子を有す
   る光透過率可変部材と、前記液晶素子の少なくとも液晶
   層を透過した光を反射する反射部材と、 から成ることを特徴とする液晶防眩型反射鏡。 （’２＞前記光透過率可変部材は、無電界時における分
   子軸の配向方向が前記偏光部材透過光の偏光方向に平行
   なゲストホストモードの液晶末子から成る特許請求の範
   囲第１項記載の液晶防眩型反射鏡。 （３）前記光透過率可変部材は、ツイストネマティック
   モードの液晶素子と、該液晶素子をはさみ前記偏光部材
   と反対側に配置された偏光子とから成る特許請求の範囲
   第１項記載の液晶防眩型反射鏡。 （４）前記反射部材は凸面鏡である特許請求の範囲第１
   項記載の液晶防眩型反射鏡。