JPS6023165Y2 - 画像記録装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、イオン発生装置より静電記録体へ向って流れ
るイオン流を、一列または複数列に配列した微細な開孔
部を有するイオン制御電極により制御、静電記録体上に
イオン制御電極に対して与えられる画像信号に応じた静
電像を形成せしめる画像記録装置において、その画像に
欠陥を与える塵埃や現像剤を前記イオン制御電極から除
去する機能を備えた画像記録装置に関する。

従来、静電記録法としては、主として針状電極が使用さ
れているが、画質に限界があった。

またイオン制御電極を使用した方法としては、インクミ
ストにイオン流をあて、静電記録体上に直接に可視像を
形成する方法があるが、記録スピードあげるためには開
口部の面積を大きくする必要が生じインクミストの拡が
りもあって、画像品質に問題を有していた。

本考案はイオン制御電極によってイオン流を制御する画
像記録装置の改良に関するものであるが、まず第１図に
よって本画像記録装置の構造と作用について説明を行う
。

１はイオン発生装置で、アースプレイド１１の内部にコ
ロナワイヤ１２を有している。

コロナワイヤ１２は通常タングステン線が使用され４０
〜１００μｍの線径のものが使用されている。

２はイオン制御電極の具体例を示したもので、共通電極
２１および制御電極２２が絶縁層２３がをはさんで対面
した構造となっており、コロナワイヤ１２の直下に開孔
部２４がある。

電極２１．２２の材質はＣｕあるいはＡ１の金属が通常
用いられる。

また絶縁層２３は空気層であってもよいが、絶縁性の高
分子フィルムであってもよく、ポリイミドフィルムやポ
リエステルフィルムなどが用いられている。

電極層２１．２２および絶縁層２３の厚さは、イオン流
を効果的に静電記録体３へ与えるためには、薄い方が好
ましく、電極層２１．２２はそれぞれ１１００ＩＬ以下
、絶縁層２３は２００μｍ以下の厚みのものが使われて
いる。

静電記録体３は、誘電体層３１および導電層３２よりな
る。

コロナワイヤ１２と静電記録体３の誘電層３２との間に
は高圧電源１３によって十の高圧が印加されている。

イオン発生装置１と静電記録体３の間には、イオン制御
電極２が設けられている。

イオン制御電極２の共通電極２１は、イオン発生装置１
側に位置していて直流電源２５に接続され直流バイアス
が印加されている。

制御電極２２には電圧信号２６が与えられ、共通電極２
１との間の電位差により開口発生装置１より静電記録体
３に向って流れるイオン流を制御している。

直流電源２５および電圧信号２６は、イオン制御電極２
によって効果的にイオン流を静電記録体３へ導くために
、静電記録体３の導電層３２に対し高圧に浮かされてい
。

通常、直流電源２５および電圧信号２６は、静電記録体
３の導電層３２に対して５００〜３０００Ｖ浮かすよう
にしている。

イオン制御電極２には、一列または複数列の互いに電気
的に分割された開口部２４がある。

イオン流は開口部２４を通過して静電記録体３の誘電体
層３１上に静電像を形成する。

静電像の解像力は、開口部２４の孔径やピッチにより決
定する。

開口部２４はレーザビーム加工あるいはエツチング加工
等によりなされるが、貫通孔である開口部２４のピッチ
は５０〜５００メツシユ、開口率は３０％がよいとされ
ている。

以上述べた画像記録装置は、誘電体層３１上に良好の静
電潜像を形成する。

誘電体層３１上の潜像は、トナーによって現像し、転写
紙上に転写することによって、画質が確認される。

ここで良好な静電潜像を得る前提として、精巧なイオン
制御電極２を用いた。

直径５０μｍにも満たない開口部２４にイオン流が流れ
るとき、空中に浮遊する塵埃や現像剤がイオン化し、開
口部２４に付着する。

１０１ｉ、ｍ前後の塵埃や現像剤が開口部２４に付着す
ると、イオン流に影響し画質を劣化することとなる。

したがって上述の画像記録装置では、開口部２４に塵埃
や現像剤が付着しないように努めることと、万一付着し
たときはこれを速かに除去して劣化した画質を良好のも
のに復元されることが必要である。

塵埃や現像剤が付着しないようにするためには環境をク
リーンな状況に維持することが最も効果がある。

しかし一旦付着した塵埃や現像剤を除去することは、容
易ではない。

本考案者は、画像に欠陥を与える塵埃や現像剤を、イオ
ン制御電極から除去する実験を種々重ねた結果、イオン
発生装置またはイオン制御電極に交流電圧を印加すると
同時に、イオン制御電極に向けてクリーンな風を送るこ
とが極めて効果あることを発見した。

本考案は前記の画像記録装置において、イオン発生装置
またはイオン制御電極に交流電圧を印加すると同時に、
前記イオン制御電極に向けて風を送る装置を備えたこと
を特徴とする画像記録装置を提供するものである。

以下、本考案の実施例を第２図を用いて詳細説明を行う
。

いま第１図の構成に新たに交流電源４１を設け、切替ス
イッチＳＷによって、コロナワイヤ１２には高圧電源１
３による直流電圧あるいは、交流電源４１による交流電
圧がかかるようになっている。

画像記録時には直流電圧がかかるが、画像記録がおわる
と、交流電圧に切り替わる。

ここで、与える交流電圧としては４〜１０に■、５０〜
５００Ｈ２程度のものが効果がある。

上記の交流電圧を加えることによって、付着物は電気的
に中和して軽い振動状態となって、強固な静電気的な付
着とは異った状態となる。

ここでファン４２によってエアフィルタ４３を通過した
クリーンな風をイオン制御電極２に向けて送ると、付着
物はイオン制御電極２から遊離する。

ファン４２て送る風速は、なるべく大きい方が吹き飛ば
す効果が生じた。

煙突状のエアガイド４４を設はノズル状のガイドによっ
て吹き付ける一方、更に排気口（図示せず）を設けて吸
引すると効果が大きい。

以上述べた実施例は、コロナワイヤ１２に交流電圧を加
えることで効果の生じた実施例であるが、イオン制御電
極２の共通電極２の共通電極２１に対して制御電極２２
に交流電圧を加え、同時にイオン制御電極２に向けて風
を送るときも前記同様付着物を除去する効果があった。

なおこの場合は共通電極２１と制御電極２２が近接して
いる関係から、絶縁破壊を起さない範囲で交流電圧を加
えることが必要で、この場合は開口部２４への付着物を
除去する効果が大きかった。

したがってコロナワイヤ１２に交流電圧をかけるととも
に、共通電極２１に対して制御電極２２にも交流電圧を
かけ、ファン４２による送風を同時に行うような構造と
することも、本考案に含まれるものである。

また、本考案を実施するにあたって、イオン制御電極に
高周波の機械的振動を同時に与えることも、付着物を除
去する上で効果があった。

本考案は、新たな電極を設けることなく、画像記録装置
として用いるイオン発生装置またはイオン制御電極に交
流電圧を印加し、付着した塵埃や現像剤を遊離しやすい
状態にして、同時にりＩＪ−ンな風を吹き付ける機能を
もった画像記録装置を提供するもので、本考案によって
、画像記録中に塵埃や現像剤のイオン制御電極に付着し
て画質が低下するという問題を解決することができた。

【図面の簡単な説明】

第１図はイオン制御電極の構造配置図で、第２図は本考
案の画像記録装置の構造配置図を示す。 １・・・・・・イオン発生装置、２・・・・・・イオン
制御電極、１２・・・・・・コロナワイヤ、２１・・・
・・・共通電極、２２・・・・・・制御電極、２４・・
・・・・開孔部、４１・・・・・・交流電圧、４２・・
・・・・ファン、４３・・・・・・エアフィルタ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. イオン発生装置より静電記録へ向って流れるイオン流を
   、一列または複数列に配列した微細な開孔部を有するイ
   オン制御電極により制御し、静電記録体上にイオン制御
   電極により与えられる画像信号に応じた静電像を形成せ
   しめる画像記録装置において、前記イオン発生装置また
   は前記イオン制御電極に交流電圧を印加すると同時に、
   前記イオン制御電極に向けて風を送る装置を備えたこと
   を特徴とする画像記録装置。