JPS6022999Y2 - 海砂洗滌装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主として塩分を表面に付着させた海砂を洗滌し
て川砂同様建築用骨材等に使用せしめる装置であって他
に砂の塩分以外の付着物を取り除く洗滌装置としても使
用できる装置に関する。

従来建築用骨材等の材料として川砂が主に使用されてき
たが、川砂の供給が不足し、又高価となるにつれ、海砂
を使用することが期待されているが海砂には塩分等が耐
着しており、海砂をそのまま建築用骨材として使用すれ
ば鉄筋鉄骨、金属建築材を錆されるという問題があり直
ちに使用できなかった。

海砂から塩分を取り除く方法は、従来海砂に清水をホー
スで噴射し、海砂を洗うものであり、これでは完全に海
砂を洗滌するには時間がかかり、又相当量の清水を必要
とするという欠点があった。

又回転ドラム内壁にスクリュー羽根を周設した構造の砂
洗滌機として特開昭５３−５５５６１号公報、特開昭５
１−６４６６７号公報のものが知られている。

前者の砂洗滌機はスクリュー羽根で砂を送るがスクリュ
ー羽根間に仕切壁がないため回転ドラムが回転しても内
壁に沿って滑りがちで砂の上下層の反転混合攪拌が不充
分であり、それだけ砂の均等洗滌と高い洗滌能力が期待
できない。

更に給水管による給水は回転ドラムの中心部軸方向に沿
って巾広く複数の噴水孔から均等に噴水させていて砂導
入口側に近い給水は充分に塩分を溶解することなく排水
されることとなり洗滌水の洗滌効率が悪く多量の洗滌水
を必要とするという問題点がある。

又後者の砂洗滌機ではスクリュー羽根の間の仕切壁は回
転ドラムの一個所において設けているだけで回転ドラム
の軸方向に沿って全面的に設けるものでないため泥と微
細砂の分離の目的では充分だあっても海砂全部を混合攪
拌して水で塩分除去する目的では不充分である。

、更には砂は導入管から回転ドラムの砂排出口付近に導
入されるため砂の大部分は砂が充分に洗滌されることな
く排出され、しかも砂を洗滌するため新しい洗滌水を加
えることがないので水の塩分濃度が希釈されず濃度が高
いままであり塩分除去がさほど期待できないといった問
題点があった。

次の回転ドラム内周にスクリューを固設した構造でその
スクリューの高さを砂取出口方向に従って段階的に高く
した点については特開昭５２−９０８６Ｒ公報が知られ
ている。

又スクリュー２の高さより低く且つ１周を多数に分割す
ると仕切壁を設けた装置として特開昭５０−７４２５６
号公報が知られている。

特開昭５２−９０８６０号公報の装置は砂の投入位置が
砂取出口付近にあるため砂は短い距離スクリューで砂取
出口の方向に送られ排出される。

一方水分は反対側に送られて砂と水とが分離して互に反
対側に移動するため砂が水で充分に攪拌されることがな
く砂の塩分除去は期待できない。

又特開昭５０−７４２５６号公報の装置は確かにスクリ
ューを用箋分程度に仕切壁で分割して攪拌能力を高めて
いるが、水は送り羽根を越えて給水口方向に流下するも
ので、回転ドラム内部下方は送り羽根部分を埋没させる
程度に貯水されていて溶解した塩分濃度は均一化され、
回転ドラムから濡れて排出される砂は溶解した塩分濃度
の塩分を付着したままとなるため、充分に塩分を除去で
きず、これを避けるため水を多量に給散水して塩分濃度
を下げればよいがこれでは清水使用量が増大するという
結果になる。

本考案はかかる問題点を解消した優れた海砂洗滌装置を
提供せんとするものである。

この考案は、略水平に設置した回転ドラム１内壁にスク
リュー２を周設し、同回転ドラム１のスクリュー送り方
向の始端側開口部を砂投入口３とし、又その反対の終端
側開口部を砂取出口４とし、更に同砂取出口に清水注入
管５を備えるとともにスクリュ−２壁間にスクリュー２
の高さより低く且つ１周を少なくともＷ等分程度以上の
多数に分割する仕切壁６を砂投入口３から砂取出口４に
至るまでの全てのスクリュー壁間に多段に設け、更にス
クリュー２の高さを砂取出口４方向に従って段階的に高
くしたことを特徴とする海砂洗滌装置に係るものである
。

以下実施例の表面に従って説明する。

〈実施例〉 本実施例は海砂の表面に付着する塩分等を取り除くため
の砂洗滌装置例であり、図中１は水平に設置した回転ド
ラム、２はスクリュー、３は砂投入口、４は砂取出口、
５は清水注入管、６は仕切壁、７は回転ドラム１を回転
自在に支承するローラー、８は回転ドラム１を回動せし
めるため回転ドラム１外周の歯面と噛合した駆動チェー
ン、９は駆動チェーンの駆動モーター、１０は砂投入シ
ュート、１１は砂取出しシュート、１２は砂を清水面よ
り上方まで持ち上げ、砂取出口４から排出せしめるため
の砂取出しガイド板である。

この実施例では、海砂は砂投入口３から回転ドラム１内
に投入され回転ドラム１内壁の下方のスクリュー２の壁
と仕切壁６とで形成されるまず空間に収容される、しか
も清水注入管５からの清水が回転ドラム１内の底面に沿
ってスクリュー深さの水面をもって流下しているので、
この清水によってます空間内の海砂は洗われ、回転ドラ
ム１の回転とともに砂取出口４方向に移動しながら所定
の高さまでもち上り、所定の高さまで達するとまず空間
が傾斜して、海砂が自重によってます空間から回転ドラ
ム１の底部に落ち込み底部のます空間に収容される。

収容される海砂は流下する清水によって洗われながら前
述と同様に砂取出口４に向って進行しながらある高さま
で行くと落下し、これをくりかえしながら海砂は清水で
洗われ砂取出口４まで移動するものである。

海砂が所定高さから回転ドラム１の底部に落下する過程
において海砂は攪拌され同時に落下の瞬間に清水で洗滌
されよって、均−且つ能率的に洗滌されることそなる。

しかもスクリュー２の深さは段階的に変化しているので
清水に溶けた又は混入した塩分等の成分の高濃度移行を
段差によって阻止し、濃度移行による清水の不要な汚染
を防ぎ、完全洗滌を更に少ない清水で行なうことができ
る。

砂取出口４に至った洗滌された海砂は砂取出しガイド板
１２によって充分に高い位置まで持ち上げられ砂取出し
用シュートで砂取出口４から排出できるものである。

以上の様に本考案によれば、 （ｉ） 回転ドラム１内壁のスクリュー２によって砂
を連続洗滌処理でき、 （ｉｉ） スクリュー２の壁間に多数の仕切壁６を１
周少なくとも１時分程度以上の多数に分割する様にしか
も砂投入口３から砂取出口４に至るまで多段に設け、ま
ず空間を形威し砂を清水面より上方の高さまで持ち上げ
落下させることによって攪拌均一洗滌）と洗滌効果を大
巾に向上せしめ、 （ｉｉｉ） 清水は砂取出口４側から給水し、砂と氷
とを反対の開口部から投入し互に逆方向に移動させ、し
かもスクリュー２の高さを砂出口方向に従って段階的に
高くすることによって砂の効果的な塩分除去が行え、し
かも砂取出口付近で砂は一番塩分濃度が低い水で洗いな
がされて砂取出口から排出されるので塩分除去が効果的
になされ、必要な清水は砂の重量比１／１０で済み、従
来の約１ｎ程度に済ますことができた。

（ｉｖ） 更にスクリュー２は段階的にその高さを高
くするのでスクリュー高さを連続的に高くするものに比
べ廉価に製作できる。

という実用性に富んだ効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案海砂洗滌装置の実施例を示す縦断正面図
、第２図は同縦断側面図である。 １：回転ドラム、２ニスクリユー、３：砂投入口、４：
砂取出口、５：清水注入管、６：仕切壁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 略水平に設置した回転ドラム１内壁にスクリュー２を周
   設し、同回転ドラム１のスクリュー送り方向の始端側開
   口部を砂投入口３とし、又その反対の終端側開口部を砂
   取出口４とし、更に同砂取出口に清水注入管５を備える
   とともに、スクリュ−２壁間にスクリュー２の高さより
   低く且つ１周を少なくとも用等分程度以上の多数に分割
   する仕切壁６を砂投入口３から砂取出口４に至るまでの
   全てのスクリュー壁間に多段に設け、更にスクリュー２
   の高さを砂取出口４方向に従って段階的に高くしたこと
   を特徴とする海砂洗滌装置。