JPS6022973Y2 - 二段圧縮濾過用濾板の原液通過孔形成用フランジ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は開板式濾過機における炉板に装着して原液通過
孔を形成すると共に炉布を支持するフランジに関腰特に
炉枠を用いる二段圧縮濾過機の炉板に装着して好適なフ
ランジを提供するものである。

従来のこの種フランジは、第１図のような原液通過孔１
ａ、突出部１ｂ及び原液通過孔に連なる通路ｆＲ１ｃを
一体の形成した一方のフランジ体１を第２図で示すよう
に炉板２を挾んで他方のフランジ体３と結合して使用す
る。

ものが知られている。

そしてそれを使用した場合、炉板が押圧されて閉板整列
した状態において、該突出部１ｂが隣接する炉板に装着
したフランジの他方フランジ体に当接することになり、
この状態で原液が通過孔ｌａ、通路溝１ｃを通って濾過
室に打ち込まれることにより濾過されることは周知であ
る。

本考案者はこの一次濾過終了後、さらに炉板を加圧し炉
板間に介在させた炉枠を圧縮して濾過室を押圧すること
によって強力な濾過作用となる二段圧縮濾過を考案した
のであるが、従来のフランジが金属製で且つ突出部も金
属製で一体成形しであるため一次圧縮の閉板時に隣接す
るフランジが当接した状態ではさらに二次圧縮ができな
い問題が生じた。

そこで本考案は当接する突出部含むフランジ部を弾性体
で成形して上記欠点を解消すると共に後述する効果を有
するフランジを提供するものであり、以下、本考案の詳
細を図示実施例について説明する。

第３図乃至第５図に示す本例フランジＳは、原液通過孔
Ｎを有する通過筒４の外端にフランジ部４ａを突出させ
て周設した金属製のフランジ体Ｓａと、該通過筒４と同
一径をした通過孔Ｎを有する通過筒５の外端に短い突周
係合部５ａを突設した金属製連結部材ｓｂと、弾性体の
環状フランジリング６とから成る。

該フランジ体Ｓａと連結部材ｓｂとは夫々通過孔Ｎを複
数路に分けるリブ４ｂ、５ｂを連設してあり、該リブ５
ｂの中央に透設した挿通孔５ｃにボルト７を通してリブ
４ｂに刻設したネジ孔４Ｃに螺締することにより結合す
る構成としている。

この結合によって炉板装着溝８が形成されるのである。

またフランジリングは第４図に示すように内周縁部６ｂ
を除いて４個の突出部６ａを突設して一体成形したもの
であり、突出部６ａの突設によってその間に通路溝６Ｃ
が形成されることになる。

このようにした本例フランジＳは、第５図のように炉布
Ｅを被着した炉板にの取付孔において、その一方側にフ
ランジ体Ｓａを配置すると共にその他方に保合部５ａが
フランジリング６の内周縁部６ｂを炉板にとの間で保持
した状態で連結部材ｓｂを挿入し、夫々のリブ４ｂ、５
ｂを合わせボルト７を挿通孔５ｃに通してネジ孔４Ｃに
螺締して炉板Ｋに装着するものである。

これによりフランジリング６も固定されることになる。

そして従来と同様にシリンダで戸板Ｋを押圧して閉板整
列させることにより突出部６ａが隣接するフランジ体Ｓ
ａ’と当接して炉板間の距離を一定にした一次圧縮の状
態で原液が複数路の通過孔Ｎ及び通路溝６ｃを通って炉
板と炉枠との間で形成される濾過室Ｂに圧入され炉布Ｅ
によって濾過されるのである。

ついで一定時間経過後、さらに炉板Ｋをシリンダで押圧
することにより突出部６ａが撓んで圧縮されるため炉板
Ｋが移動して濾過室Ｂがさらに圧縮され迅速な濾過とな
るのである（第６図参照）。

このように本例によると突出部が弾性体で成形されてい
るため二段圧縮濾過作用を行う炉板に装着して使用でき
るものであり、またフランジＳの基体は金属製のため堅
固な構造となるのである。

さらに複数個の突出部６ａはフランジリング６で一体に
結合されているため、破損した突出部の交換もフランジ
リング６を交換することによって一度に全ての突出部６
ａが簡単に交換できるのである。

本例は上記のように構成したが本考案においてはこれに
限定されない。

例えば突出部の数、形状を問わず、フランジリングの形
状も適宜である。

またフランジリングの内周縁部を炉板との間で保持する
製胴係合部の形状も任意であり、第７図のように一方の
フランジ体９の通過筒９ａを長くしてその他端に製胴係
合部９ｂを突設しフランジリング１０を保持してもよい
。

この製胴係合部はその全周において設けることを要せず
フランジリングを固定できればよい。

なお製胴係合部及びその通過筒或いはフランジリングと
対設する他方のフランジ体の材質も問わず、金属製、ゴ
ム製、プラスチックス製等でもよい。

またそれらと炉板との連結構成も限定されない。

要するに本考案は原液通過孔を有するフランジ体を結合
してその周側に炉板装着溝を周設形成すると共に一方の
フランジ体に突出部を形成して原液通過孔に連なる通路
溝を形成して成り、戸板に透設した取付孔に装着して原
液通過孔を形成するものにおいて、突出部を突設成形し
た環状のフランジリングを弾性体で形成すると共に他方
のフランジ体と一体形成され或いは連結される通過筒の
開口外端部に製胴係合部を突設し、炉布を被着した炉板
と該製胴係合部との間でフランジリングの内周縁部を保
持してフランジリングを取付けることを特徴とする二段
圧縮濾過用炉板の原液通過孔形成用フランジである。

したがって本考案によると、隣接のフランジと当接する
突出部が弾性体のため二段圧縮濾過作用の炉板に使用で
きること、複数個の損傷し易い突出部がフランジリング
の交換により簡単にでき手間がかからないことの効果が
大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のフランジの正面図、第２図はそれを装着
した炉板の要部縦断面図、第３図は本考案の一実施例を
示す正面図、第４図はそのフランジリングの正面図、第
５図はその縦断側面図、第６図はその使用状態を示す要
部縦断面図、第７図は別個の縦断側面図である。 ４ａ：フランジ部、５．９ａ：通過筒、５ａ。 ９ｂ：製胴係合部、６，１０：フランジリング、６ａ：
突出部、６ｂ：内周縁部、６ｃ：通路溝、Ｎ：原液通過
孔、Ｋ：炉板、Ｅ：炉布、Ｓａ。 ９：フランジ体、Ｓｂ；連結部材、Ｂ：濾過室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 原液通過孔を有するフランジ体を結合してその周側に炉
   板装着溝を周設形成すると共に一方のフランジ体に突出
   部を形成して原液通過孔に連なる通路溝を形成して戊り
   、炉板に透設した取付孔に装着して原液通過孔を形成す
   るものにおいて、突出部を突設成形した環状のフランジ
   リングを弾性体で形成すると共に他方のフランジ体と一
   体形成され或いは連結される通過筒の開口外端部に突周
   係合部を突設し、炉布を被着した炉板と該突周係合部と
   の間でフランジリングの内周縁部を保持してフランジリ
   ングを取付けることを特徴とする二段圧縮濾過用炉板の
   原液通過孔形成用フランジ。