JPS6021690Y2

JPS6021690Y2 - 加熱調理器

Info

Publication number: JPS6021690Y2
Application number: JP8912180U
Authority: JP
Inventors: 和文松島; 佳充鍋田
Original assignee: 株式会社東芝
Priority date: 1980-06-25
Filing date: 1980-06-25
Publication date: 1985-06-28
Also published as: JPS5711414U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、加熱室内に収容した調理物を加熱調理する
ようにした加熱調理器に関する。

近時、加熱室内にシーズヒーター等の熱源を配置して調
理物にこげめをつけるオーブン調理およびグリル調理が
できるようにしたオーブンレンジが実用化されている。

この種の加熱調理器としては、一般に単一の加熱容積を
有した加熱室内に熱エネルギーを供給して調理物にこげ
めをつけるようにしたものがほとんどである。

しカルながら、このような単一の加熱容積を有した加熱
室に熱エネルギーを供給する形態では、調理物の大きさ
に対する加熱容積が極めて大きくシーズヒーター等の熱
エネルギーを空間部の熱損失等により有効に調理物に供
給することはできないという問題を有している。

そのうえ加熱容積が大きいがために加熱室外に逃げる熱
損失も大きく、調理時間の長時間化および調理物に効果
的にこげめがつかないなどの不具合を生じる起因となる
。

またこの種の加熱調理器にあっては、調理中における油
等の飛散により加熱室壁面が汚れやすいとともに同時に
臭いも残りやすく非常に衛生上不衛生となりやすいとい
う問題も有している。

この考案は上記事情に着目してなされたもので、その目
的とするところは、簡単な操作で、加熱室内に、清潔で
、かつ高温調理に適した小加熱室を形成して、熱エネル
ギーを有効利用して効果的、かつ衛生的に調理物の加熱
調理を行なうことができる加熱調理器を提供しようとす
るものである。

以下、この考案の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図および第２図中１は加熱調理器を構成する加熱室
で、この加熱室１の両側壁部１ａ、１ａの上段側には一
対の調理物受皿休載置用の支持部２，２が形成されてい
る。

また、加熱室１の上部壁面には導波管３が設置されてお
り、この導波管３の基端側にはマグネトロン４が設けら
れている。

そして、この導波管３の出口口部は、加熱室１の上部壁
面に設けた透孔５と連絡しており、マグネトロン４から
発振されたマイクロ波を加熱室１内に導くことができる
ようになっている。

なお、６は加熱室１の側方に設けた照明用のランプであ
り、これは加熱室１の側壁部１ａに設けた照明光出射部
である出射孔７を介して加熱室１内を照明するものであ
る。

一方、加熱室１内の上部側には天井板８が設けられてい
る。

この天井板８は、加熱室１内に向けて拡開する天井部８
ａとこの天井部８ａの側縁部を折曲して形成された壁部
８ｂ・・・とから構成されており、天井板８の加熱室１
内に臨む天井部８ａおよび壁部８ｂ・・・の内面にはセ
ルフクリーニング効果を有するホーロー処理が施されて
いる。

そして、この天井板８の取り付は形態としては、天井部
８ａの拡開基部に設けた励振孔９・・・を上記透孔５と
対向して配置し、その励振孔９・・・の周囲部分をたと
えば固定ねじなどによって固定してなされており、天井
部８ａおよび壁部８ｂ・・・と加熱室１の側壁部１ａお
よび上部壁面との間に隙間を有するよう設定されている
。

具体的な隙間部の隙間量としては、天井板８の壁部８ｂ
・・・と加熱室１の側壁部１ａとの間で４〜１５ｒＩｒ
！ｎを有しており、マイクロ波による天井板８と加熱室
１との両者間におけるスパーク発生を未然に防止できる
構造となっている。

なお、天井板８の背面側の壁部８ｂは、他の壁部８ｂ・
・・よりも長い寸法長さを有して成形されている。

さらに加熱室１内の上部側には、シーズヒーター１０が
加熱室１の背部壁および天井板８の背面側壁部８ｂを貫
通して設けられており、上部ヒーター１１を構成してい
る。

なお、シーズヒーター１０の先端部は天井部８ａの内面
に取着されたヒーター受具１１ａによって支持されてい
る。

また同様に加熱室１内の下部側にはシーズヒーター１２
が設けられており、下部ヒーター１３を構成している。

そして、このように構成された加熱調理器の支持部２，
２間に調理物受皿体１４（以下、受皿体１４と称す）が
載置されている。

この受皿体１４の具体的構造が第３図に示されている。

すなわち、図中１５は両側に支持座１５ａ、１５ａを備
えた棚板で、この棚板１５の上部側にシーズヒーター３
５が設けられる。

このシーズヒーター３５は、基端部にＬ字状のヒーター
取付板３６を有して構成されている。

そして、このヒーター取付板３６の下部側両側部には、
はぼＬ字状の係合爪３７．３７が一体に立設されており
、これら係合爪３７．３７を棚板１５の段部水平面１５
ｂ上に穿設された角孔１６，１６に第４図で示すように
係合し、さらにシーズヒーター３５の先端部を棚板１５
上に取着されたヒーター受具３８に支持することにより
、棚板１５上にシーズヒーター３５が着脱自在に取り付
けられる。

すなわち、棚板１５の清掃性の向上を図ることができる
構造となっている。

また棚板１５の壁面部１５ｃ、１５ｃには、それぞれ独
立して壁部材であるグリル壁１７．１７が回動自在に設
けられている。

これらグリル壁１７．１７は同−構成なので、その一方
のグリル壁１７廻りの構造について説明すれば第５図お
よび第６図で示すようになってている。

すなわち、グリル壁１７は台座部１７ａと壁部１７ｂと
からなるＬ字状の回動壁体１８から構成されており、台
座部１７ａの両側には長孔１９，１９を備えた支持リブ
２０，２０が一体に設けられている。

そして、グリル壁１７の内側面にはセルフクリーニング
効果を有するホーロー処理が施されている。

また壁部１７ｂの両側には、側縁を折曲して構成される
固定座２１．２１が設けられている。

なお、２２．２２は固定座２１．２１の下部側に一体に
設けた係合突起である。

一方、棚板１５の壁面部１５ｃ、１５ｃの内面には、上
記支持リブ２０，２０に対応して切起片からなる一対の
支持部２３．２３が設けられている。

そして、これら支持部２３．２３と上記支持リブ２０，
２０とが支持ねじ２４を介して回動自在に連結され、支
持ねじ２４を支点とするグリル壁１７の回動構造を構成
している。

すなわち、グリル壁１７を開く側へ回動することにより
、固定座２１．２１と支持座１５ａとの当接にもとすき
台座部１７ａが水平状態、壁部１７ｂが上方向に向って
拡開する立位状態に設定され、この状態からグリル壁１
７を閉じる側へ回動することにより、壁部１７ｂが棚板
１５内に折りたたみ収容される回動構造を構成している
。

なお、グリル壁１７の立位状態時にあっては、係合突起
２２，２２と支持座１５ａに穿設された透孔２５，２５
との係合がなされる構造となっており、立位時において
グリル壁１７は不用意に倒れることはないようになって
いる。

なお、２７は照明光通過用の透孔である。

そして、このように構成されたグリル壁１７゜１７の開
状態における台座部１７ａ、１７ａ間に、あみ板として
の焼あみ２８が載置され、受皿体１４を構成している。

なお、２９・・・は焼あみ２８の幅方向の位置決め規制
をなす突起部で焼あみ２８を効果的に発熱位置に設定す
るものであり、３０ａ・・・は脚である。

このように構成された受皿体１４の支持座１５ａ、１５
ａが上記加熱室１の支持部２，２に支持され、受皿体１
４にて加熱室１内の空間を上下部に区画する載置形態を
構成している。

そして、このとき天井板８、立位状態のグリル壁１７、
棚板１５、壁部８ｂ・・・で囲まれる小空間に、加熱容
積の小さい小加熱室３０を形成できる構造としている。

また、受皿体１４を載置したとき照明光通過用の透孔２
７が上記出射孔７と対向配置され、ランプ６の光が透孔
２７を介して加熱室１内に供給できるようになっている
。

一方、受皿体４に設けたシーズヒーター３５の給電系と
しては、次にようになっている。

すなわち、図中３１は加熱室１の背部壁外側面に設けた
ターミナル３２、ガイシ３２ａ１ガイシ取付板３３から
構成された給電部である。

そして、この給電部３１に受皿体１４のシーズヒーター
３５の受電部３４が接続されることによりシーズヒータ
ー３５の給電が遠戚できる構造となっている。

すなわち、シーズヒーター３５の受電部３４は棚板１５
の挿入方向に向けて配置されていて、受皿体１４を支持
部２，２に沿って挿入操作することにより、その挿入に
伴いシーズヒーター３５の受電部３４が給電部３１に自
動的に差し込み接続される構造となっている。

つまり、受皿体１４を載置するという操作でたとえばグ
リル調理に自動的に切換わる構造となっており、切換操
作の誤操作を未然に防止できるようになっている。

なお、受電部３４と給電部３１とは、受皿体１４の載置
状態時に互いに相対向するよう設定されることはいうま
でもない。

また、熱によるシーズヒーター３５の伸縮は、ヒーター
取付板３６の上下動にて吸収できる構造となっていて、
調理に対し何ら支障が生じることがないように設定され
ている。

そして、このように構成された加熱調理器を用いてグリ
ル調理を行なう場合には、まずグリル壁１７を立位状態
にして受皿体１４を開口側から支持部２，２に沿って挿
入する。

この受皿体１４の挿入に伴い給電部３１と受電部３４と
が接続されるとともに、透孔２７が出射孔７と対向配置
され、小加熱室３０の形成に至る。

そして、給・受電部３１．３４の接続により、自動的に
グリル調理機能に切換わる。

こののち、受皿体１４の焼あみ２８上に調理物を載置す
る。

これにより、グリル調理にかかる準備が整う。

ついで図示しない操作部を操作することにより、マグネ
トロン４からマイクロ波が発振される。

そしてマイクロ波は導波管３、透孔５、励振孔９・・・
を順次経て小加熱室３０内に向けて照射され、調理物の
高周波加熱が遠戚される。

なお、調理中はランプ６によって、小加熱室３０が照明
されていることはいうまでもない。

ついで、この高周波加熱工程が終了すると、今度はシー
ズヒーター１０とシーズヒーター３５とに給電がなされ
、調理物のこげめ形成がなされる。

すなわち、各シーズヒーター１０．３５からの熱エネル
ギーが小加熱室３０内に向けて供給され、小加熱室３０
は効果的にたとえば４００℃以上の高い温度に設定され
る。

そして、両者のシーズヒーター１０．３５の熱により、
調理物の表面および内面が効果的に焼かれ、良好なこげ
めを形成することになる。

そして、この調理中、調理物から油などが天井板８、グ
リル壁１７、棚板１５、壁部８ｂ・・・に向けて飛散す
ることとなるが、飛散した油等はセルフクリーニング効
果により水と空気とに分解して消滅してしまい、常にき
れにな加熱室１が維持されることになる。

しかして、小加熱室３０内にて調理物を調理するように
したことにより、熱エネルギーを有効利用して効果的な
高温下での加熱調理を行なうことができ、調理時間の短
縮化および各種高温調理のレパートリ−の増大化を図る
ことができる。

しかも、こうした高温調理は棚板１５を挿入するだけで
自動的に設定できるから、その操作は簡単で、また調理
物を裏返すことなく両面に良好なこげめを付けることが
できる利点もある。

そのうえ、各天井板８、グリル壁１７、棚板１５、壁部
８ｂ・・・にセルフクリーニングホーロー処理を施した
から、小加熱室３０および加熱室１は常に清潔を維持す
ることができ、衛生的に極めて優れるものである。

そして、上記シーズヒーター１０．３５による加熱調理
が終了したならば、小加熱室３０内から焼あみ２８を取
り出すことにより、高温かつ重たい危険性を伴う受皿体
１４を操作することなく、調理物を取り出すことができ
る。

よって、安全に調理物を搬出することができ、安全性の
点においても優れるものである。

また、加熱調理終了後、受皿体１４をたとえば別途の収
納スペースに格納するにあたっては、グリル壁１７を棚
板１５側向けてに折りたたみ収納して加熱室１内から受
皿体１４を取り出し、ついで受皿体１４を収納スペース
に格納すればよく、小さな収納スペースで格納を遠戚す
ることができる。

なお、上述した実施例では、グリル調理における調理形
態について説明したが、第７図で示すように棚板４０内
に焼あみ４１を収容載置して構成される受皿体１４を加
熱室１内の支持部２，２間に載置するようにすればたと
えばレンジ調理も遠戚されることはいうまでもない。

また、上述した実施例では、受皿体の受面部である棚板
および壁部であるグリル壁の両者をセルフクリーニング
効果を有するホーロー処理したものとしたが、このホー
ロー処理は、棚板あるいはグリル壁のうちの一方のみに
施するようにしてもよく、またホーロー処理の代りにホ
ーロー加工であっても上述した実施例と同様の効果を奏
することができる。

以上説明したようにこの考案によれば、加熱室内に形成
される加熱容積が小さい小加熱室で、上部ヒーター、棚
板のヒーターの熱エネルギーを有効に利用して、効果的
な高温下での加熱調理を遠戚することができ、調理時間
の短縮化および各種高温調理のレパートリ−の増大化を
図るらとができる。

しかも、こうした高温調理は棚板を加熱室内に挿入する
だけで、自動的にその高温調理が設定されるから、簡単
に高温調理を行なうことができる利点をもつ他、上部ヒ
ーターおよび棚板に設けたヒーターで、調理物を裏返す
ことなく両面にこげめを付けることができる利点がある
。

そのうえ、天井板の内面に施されたホーロー処理にて調
理中、調理物から飛散した油等をセルフクリーニング効
果によって分解消滅させる他、その天井板、壁部材、さ
らには棚板によって油等の加熱室壁面に対する飛散を防
止することができるから、常に加熱室を清潔に保つこと
ができ、衛生的にも極めて優れる。

加えて、棚板に折り畳み自在な壁部材を設けて小加熱室
を形成する構造は、棚板を使用しないときは加熱室を従
来同様、広く使用することができる他、小さな収納スペ
ースで棚板をしまうことができる利点もつ。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は加熱調理器
の縦側断面図、第２図は同じくその側断面図、第３図は
調理物受皿体の構造を示す分解斜視図、第４図はそのシ
ーズヒーターの取り付は状態を示す部分断面図、第５図
は同じく壁部材廻りを示す部分断面図、第６図はその壁
部材廻りを示す斜視図、第７図はオーブン調理用の調理
物受皿体を示す側断面図である。１・・・・・・加熱室、８・・・・・・天井板、１１・
・・・・・上部ヒーター、１３・・・・・・下部ヒータ
ー１４・・・・・・調理受皿体、１５・・・・・・棚
板、１７・・・・・・グリル壁（壁部材）、２８・・・
・・・焼あみ（あみ板）、３０・・・・・・小加熱室、
３１・・・・・・給電部、３４・・・・・・受電部、３
５・・・・・・シーズヒーター（ヒーター）。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

（１）上部ヒータ、下部ヒータが設置された加熱室と、
この加熱室内の上部側に設けられ内面にセルフクリーニ
ング効果を有するホーロー処理が施された天井板と、上
記加熱室内の上段側に挿脱自在に挿入される棚板と、こ
の棚板の上面側に設けられた、調理物を載せるためにあ
み板と、このあみ板と上記棚板との間に、受電部を挿入
方向に向けて設けたヒーターと、上記棚板の側部に内側
へ折り畳み自在に枢支され上記天井板、棚板の間の小空
間に小加熱室を形成する壁部材と、上記加熱室の背部壁
に設けられ上記棚板と共に加熱室内にヒーターを挿入す
ることでヒーターの受電部を受けてヒーターへ給電する
給電部とを具備してなることを特徴とする加熱調理器。
（２）天井板は、側部に壁部を有して構成され、この壁
部と棚板の壁部材とにて小加熱室の壁面を形成するよう
にしたことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
に記載の加熱調理器。
（３）天井板の壁部を加熱室壁面と隙間部を介して設置
するようにしたことを特徴とする実用新案登録請求の範
囲第２項に記載の加熱調理器。
（４）棚板および壁部材のうちのすくなくとも一方
をホーロー加工またはセルフクリーニング効果を有する
ホーロー処理を施して構成されることを特徴とする実用
新案登録請求の範囲第１項に記載の加熱調理器。
（５）棚板の壁部材は、照明光通過用の透孔を有して構
成され、棚板を加熱室内に設置したときその透孔が加熱
室に存した照明光出射部と対向して配置されることを特
徴とする実用新案登録請求の範囲第１項または第２項に
記載の加熱調理器。