JPS6021210Y2 - 焼結品成形装置の粉末除却機構 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の技術分野 本考案はフィーダによりダイス内に供給される原料粉末
を上パンチにより圧縮して圧縮方向に貫通穴を有する焼
結品を成形する際に各部に付着する粉末を自動的に除却
して作業の円滑化を図ることのできる焼結晶成形装置の
粉末除却機構に関するものである。

従来技術と問題 この種の作業を行う従来の焼結品成形装置の要部概要を
第１図に示す。

図中、１はダイス、２はコア、３は下パンチ、４はフィ
ーダ、５は上パンチである。

ダイス１は成形穴６を備えており、コア２はこの成形穴
６内に設けられている。

下パンチ３は成形穴６に上下動可能に嵌合しており、コ
ア２はこの下パンチ３を成形穴６の中心線に沿って貫通
している。

フィーダ４は、成形穴６に原料粉末１００を供給するた
めのもので、ダイス１の上面に接して矢印Ａ、Ａ’に移
動可能である。

上パンチ５は、コア２が嵌合可能なコア嵌合穴７を備え
、図示しない上ボルスタにアダプタを介し取り付けられ
て該上ボルスタとともに上下動可能である。

焼結品底形に際しては、上パンチ５が第１図に示すよう
に上昇した状態でフィーダ３を第１図の鎖線の位置から
矢印Ａ′力方向実線の位置まで移動させ、原料供給路８
から供給される原料粉末１００を成形穴５内に充填し、
フィーダ３をもとの位置まで矢印Ａ方向に退避させた後
上パンチ４を下降させて第２図に示すように原料粉末１
００を圧綿成形する。

１０１は成形品である。その後、上パンチ４を上昇させ
るとともに下パンチ２を上昇させて成形品を取り出す。

。このような構成作用を有する焼結品底形装置において
は、成形品の貫通穴形戒珀のコア２がダイス１より上方
に突出しているとフィーダ４が移動時に衝突するため、
多くの場合第３図に示すようにコア２の先端面をダイス
１の上面より０．１〜０．２期下げている。

ところが、この場合、コア２の先端面上の粉末が成形時
に下降する上パンチ５のコア嵌合穴７に押し込まれる。

そしてコア嵌合穴７の径が小さい程この押し込まれた粉
末は出てこすに次々と押し込まれ硬められて最後には上
パンチ５が破損してしまう。

考案の目的 本考案は上述の問題を解決するためのもので、上パンチ
のコア嵌合穴に粉末が詰まるのを防止できる焼結品底形
装置の粉末除却機構を提供することを目的としている。

考案の構成 本考案では、上述の問題を解決するため、上パンチ取付
用のアダプタに上パンチのコア嵌合穴に通ずるエア通路
を設けるとともに該エア通路を圧力エア供給源に接続し
、上パンチ上昇時に上パンチのコア嵌合穴に圧力エアを
流入させるように構成されている。

考案の実施例 以下、第４図および第５図に関連して本考案の実施例を
説明する。

第４図は本考案を適用した焼結品底形装置の要部概要を
示す正面断面図である。

本図は成形完了後に下パンチを上昇させて成形品１０１
をダイスの成形穴から取り出した状態を示し、上パンチ
は上昇している。

図中、１１は上ラムボルスタ、１２は共通アダプタ、１
３は専用アダプタ（各焼結品用として個々に用意されて
いる）で、その他従来と同−構成部材は従来と同一符号
で示している。

上パンチ５は、上ラムボルスタ１１に固定された共通ア
ダプタ１２に専用アダプタ１３を介し取り付けられてい
る。

共通アダプタ１２には、その中心部下面に一端が開口す
る第１のエア通路１４が形成され、該エア通路１４の他
端はエア供給路１５を介し図示しない圧力エア供給源に
接続されている。

エア供給路１５は図示しないエア供給路開閉手段により
所定時機に開閉される。

具体的には、エア供給路１５は、粉末の成形を完了して
上パンチ５が上昇したときのみ開放されてエア通路１４
に圧力エアを供給する。

専用アダプタ１３には、第５図に詳細を示すように、そ
の中心部に形成された貫通穴１６と、その下面に形成さ
れ一端が貫通穴１６に連絡する連絡溝１７とよりなる第
２のエア通路１８が設けられている。

連結溝１７の他端は専用アダプタ１３に取り付けられた
上パンチ５のコア嵌合穴７に連絡している。

このように、本考案では、共通アダプタ１２および専用
アダプタ１３には第１のエア通路１４および第２のエア
通路１８が設けられており、上パンチ５が粉末の成形を
完了して上昇したときにこれらのエア通路１４，１８お
よびコア嵌合穴７を通り圧力エアが下方に噴出するため
、粉末成形時に上パンチ５のコア嵌合穴７に押し込まれ
た粉末はこの噴出エアにより除却される。

また、このとぎ成形品１０１の上面に付着した粉末も吹
き飛ばされ、成形品１０１のクリーニングも同時に行う
ことができる。

考案の効果 以上述べたように、本考案によれば、粉体成形時に上パ
ンチのコア嵌合穴に押し込まれる粉末を圧力エアにより
その都度確実に除却するようになっているため、コア嵌
合穴の目詰まりをなくして上パンチの破損を防止するこ
とが可能である。

また、成形品のクリーニングも同時に行うことができる
。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の焼結品成形装置の要部概要を示す正面断
面図、第２図は同粉末圧縮状態を示す正面断面図、第３
図は同コア先端面位置説明図、第４図および第５図は本
考案に係る焼結品底形装置の粉末除却機構の実施例を示
すもので、第４図は本考案を適用した焼結品底形装置の
要部概要を示す正面断面図、第５図は専用アダプタの下
面図である。 図中、１はダイス、２はコア、３は下パンチ、４はフィ
ーダ、５は上パンチ、６は成形穴、１１は上ラムボルス
タ、１２は共通アダプタ、１３は専用アダプタ、１４．
１８はエア通路、１５はエア供給路である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ダイスの成形穴に上下動可能に嵌合し焼結品の貫通穴に
   対応するコアが前記成形穴の中心線に沿って貫通される
   下パンチの上で前記成形穴内に、前記ダイスの上面に沿
   って移動するフィーダにより原料粉末を供給充填し、上
   ラムボルスタにアダプタを介し取り付けられ前記コアに
   嵌合可能なコア嵌合穴を有する上パンチを前記上ラムボ
   ルスタとともに下降させて該上パン、チにより前記原料
   粉末を圧綿成形する焼結品成形装置において、前記アダ
   プタに前記上パンチのコア嵌合穴に通ずるエア通路を設
   け、かつ該エア通路を圧力エア供給源に接続するエア供
   給路を設けるとともに、前記上パンチが上昇したときに
   所定時間作動し前記エア供給路を開放して前記エア通路
   に圧力エアを供給せしめるエア供給路開閉手段を設けた
   ことを特徴とする焼結品成形装置の粉末除却機構。