JPS60210563A - セラミック繊維構造物の形成方法 - Google Patents
セラミック繊維構造物の形成方法Info
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- JPS60210563A JPS60210563A JP6451584A JP6451584A JPS60210563A JP S60210563 A JPS60210563 A JP S60210563A JP 6451584 A JP6451584 A JP 6451584A JP 6451584 A JP6451584 A JP 6451584A JP S60210563 A JPS60210563 A JP S60210563A
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- fibers
- ceramic
- ceramic fiber
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- fiber
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、加熱により繊維の配列面とは直角方向に約2
倍膨張し得るセラミック繊維成形体(以下、熱膨張性セ
ラミック繊維成形体ともいう)に関する。
倍膨張し得るセラミック繊維成形体(以下、熱膨張性セ
ラミック繊維成形体ともいう)に関する。
不発明の熱膨張性セラミック繊維成形体は、圧縮された
セラミック繊維が復元能力を有する温度100−850
℃において、軟化して流動性を呈し接着力を失う性質を
有する有機系接着剤をセラミ・ンク繊維表面に均一に添
着して常温下で圧縮状態を保持し、他方加熱時に繊維拘
束状態が解消して膨張しiる特徴を有するものである。
セラミック繊維が復元能力を有する温度100−850
℃において、軟化して流動性を呈し接着力を失う性質を
有する有機系接着剤をセラミ・ンク繊維表面に均一に添
着して常温下で圧縮状態を保持し、他方加熱時に繊維拘
束状態が解消して膨張しiる特徴を有するものである。
セラミック繊維は、一般に500°〜1800℃の高温
用断熱材として用いられており、炉壁の充填材或いはシ
ール材として用いる場合には、セラミック繊維を圧縮し
た状態で炉壁等に取り付ける必要がある。
用断熱材として用いられており、炉壁の充填材或いはシ
ール材として用いる場合には、セラミック繊維を圧縮し
た状態で炉壁等に取り付ける必要がある。
しかしながら、セラミック繊維を圧縮した状態で目地等
の狭い間隙全体に均一に充填することは軟弱であるため
困難であり、また充填した後の復元性にも問題があった
。
の狭い間隙全体に均一に充填することは軟弱であるため
困難であり、また充填した後の復元性にも問題があった
。
そのため、セラミック繊維のシート状物に熱膨張性を付
与し、加熱後に充填及びシール性、復元性を改良する試
みがいくつかなされて来た。その−例として、特開昭4
9−105819号公報によれば、セラミック繊維を真
空パックし炉壁面等に取り付けた後は真空パックを除去
し、該繊維の復元力で膨張さζ目地等の間隙に充填する
ことが開示されている。しかしながら、この方法によれ
ば、真空パックによりセラミック繊維を一定方向に圧縮
しているため、その形状や寸法には一定の制限があり、
取り付ける対象物に応じ寸法を調整することは困難なも
のであった。一方、特開昭50=55608号公報によ
れば、セラミック繊維中に加熱膨張性のある雲母(バー
ミキュライト)を混入し、湿式抄造したシート状物を熱
膨張性シートとして使用することが開示されている。し
かしながら、上記シートはバーミキュライトd!110
0°〜1150°Cで熱分解し、熱分解したバーミキュ
ライトがセラミック繊維表面と反応し熱溶融して耐熱性
を失い、セラミック繊維の常用温度である1260°C
以上の使用に耐えない欠点がある。また上記シートはい
わゆる湿式法で成形されるため乾燥コストが必要なため
製造コストが高くなる。
与し、加熱後に充填及びシール性、復元性を改良する試
みがいくつかなされて来た。その−例として、特開昭4
9−105819号公報によれば、セラミック繊維を真
空パックし炉壁面等に取り付けた後は真空パックを除去
し、該繊維の復元力で膨張さζ目地等の間隙に充填する
ことが開示されている。しかしながら、この方法によれ
ば、真空パックによりセラミック繊維を一定方向に圧縮
しているため、その形状や寸法には一定の制限があり、
取り付ける対象物に応じ寸法を調整することは困難なも
のであった。一方、特開昭50=55608号公報によ
れば、セラミック繊維中に加熱膨張性のある雲母(バー
ミキュライト)を混入し、湿式抄造したシート状物を熱
膨張性シートとして使用することが開示されている。し
かしながら、上記シートはバーミキュライトd!110
0°〜1150°Cで熱分解し、熱分解したバーミキュ
ライトがセラミック繊維表面と反応し熱溶融して耐熱性
を失い、セラミック繊維の常用温度である1260°C
以上の使用に耐えない欠点がある。また上記シートはい
わゆる湿式法で成形されるため乾燥コストが必要なため
製造コストが高くなる。
本発明は、このような従来技術の欠点を除去・改善する
ことを目的として、前記特許請求の範囲記載の熱膨張性
セラミック繊維成形体を提供することによって、前記目
的を達成するものである。
ことを目的として、前記特許請求の範囲記載の熱膨張性
セラミック繊維成形体を提供することによって、前記目
的を達成するものである。
すなわち、本発明の熱膨張性セラミック繊維成形体はセ
ラミック繊維の復元力により膨張させることを特徴とす
るものであり、セラミック繊維のシート状物を圧縮状態
に維持するために100”〜850″Cの温度範囲で軟
化し流動性を呈する性質を有する有機系接着剤で繊維を
一定の嵩密度の状態に拘束し成形されたものである。
ラミック繊維の復元力により膨張させることを特徴とす
るものであり、セラミック繊維のシート状物を圧縮状態
に維持するために100”〜850″Cの温度範囲で軟
化し流動性を呈する性質を有する有機系接着剤で繊維を
一定の嵩密度の状態に拘束し成形されたものである。
以下、本発明の熱膨張性セラミック繊維成形体を図面や
実施例に基づいて具体的に説明する。
実施例に基づいて具体的に説明する。
本発明の成形体に使用されるセラミック繊維は、シリカ
とアルミナとを主成分とする鉱物原料を高温で加熱溶融
した高温溶融体をブローイング又はスピニング法により
繊維状となし、このようにして得られる繊維をネットを
介して空気吸引し集綿されることによって層状に繊維が
配列されたシート状物が得られるものであって、一般に
よく知られているものである。この点は、従来のヌベー
サーも同様なシート状物からつくられる。
とアルミナとを主成分とする鉱物原料を高温で加熱溶融
した高温溶融体をブローイング又はスピニング法により
繊維状となし、このようにして得られる繊維をネットを
介して空気吸引し集綿されることによって層状に繊維が
配列されたシート状物が得られるものであって、一般に
よく知られているものである。この点は、従来のヌベー
サーも同様なシート状物からつくられる。
本発明によれば、前記シート状物を嵩密度が0.1〜0
.8 f/ctlの範囲になるよう圧縮した状態で維持
させるものであり、そのためには100°〜350°C
の流動性を有する熱可塑性樹脂を主成分とする有機系接
着剤で繊維を前記の嵩密度となるよう拘束した状態で成
形しておくことが必要である。
.8 f/ctlの範囲になるよう圧縮した状態で維持
させるものであり、そのためには100°〜350°C
の流動性を有する熱可塑性樹脂を主成分とする有機系接
着剤で繊維を前記の嵩密度となるよう拘束した状態で成
形しておくことが必要である。
これを図面に基づいて具体的に説明すれば次の通りであ
る。
る。
第1図は、セラミック繊維のシート状物の繊維の絡み状
態を示す説明図であり、この図面において繊維(1)は
互いに絡み合って各方向に散在しており、繊維間には空
隙(2)が存在している。このシート状物を嵩密度が0
.1〜0.8、最も好ましくは0.18〜0.20 y
/c4となるよう圧縮しセラミック繊維100重量部に
対し2〜15重量%の前記有機系接着剤が含有されるよ
う繊維表面に均一に添着させ乾燥すると、第2図の本発
明の熱膨張性セラミック繊維成形体の拡大説明図のよう
に繊維(1)が一定の方向に整置配列された状態となり
、繊維間空隙(2)は極めて少なくなる。
態を示す説明図であり、この図面において繊維(1)は
互いに絡み合って各方向に散在しており、繊維間には空
隙(2)が存在している。このシート状物を嵩密度が0
.1〜0.8、最も好ましくは0.18〜0.20 y
/c4となるよう圧縮しセラミック繊維100重量部に
対し2〜15重量%の前記有機系接着剤が含有されるよ
う繊維表面に均一に添着させ乾燥すると、第2図の本発
明の熱膨張性セラミック繊維成形体の拡大説明図のよう
に繊維(1)が一定の方向に整置配列された状態となり
、繊維間空隙(2)は極めて少なくなる。
そして、前記有機系接着剤による繊維の拘束状態が解消
すると第1図に示すシート状物の繊維状縛に戻る。
すると第1図に示すシート状物の繊維状縛に戻る。
この原理を説明すると次のようになる。まず、物の繊維
の復元率を測った結果を第1表に示す。
の復元率を測った結果を第1表に示す。
第1表
第1表からも明らかなように、第1図のシート状物自祷
錐の体積を2分の1に圧縮したときの復元率は、200
°〜300°Cの範囲が2倍強で最も大きく、400°
C以上になると小さくなる。そのため100°〜il+
50°Cで加熱軟化し繊維の拘束力を失う有機系接着剤
を使用することが最適であることを新規に知見した。こ
の知見に基づいて本発明の成形体がつくられるのである
がそのために具備すべき必要な条件は、次の通りである
。第1の条件としてはシート状物のセラミック繊維が層
状に積層され、しかも繊維長の平均値が50朋以上であ
ることが必要である。その理由は、繊維の平均値長さが
59ma以下の場合には嵩密度は大きくなるため繊維間
の空気層は少なくなり復元による膨張率は小さくなるの
で不適当な繊維状態となるからである。第2の条件とし
ては積層されたセラミック繊維が100°〜850°C
の温度範囲で軟化し流動性全車する熱可塑性樹脂を主成
分とする有機系接着剤を繊維表面に均一に添着させて成
形体の嵩密度が0.1〜0.8 f/dとなるように繊
維全拘束状態とすることが必要である。その理由は嵩密
度が0.1f/d以下であると第1図に示す繊維状態に
近いものとなり、加熱しても復元性を呈しない。
錐の体積を2分の1に圧縮したときの復元率は、200
°〜300°Cの範囲が2倍強で最も大きく、400°
C以上になると小さくなる。そのため100°〜il+
50°Cで加熱軟化し繊維の拘束力を失う有機系接着剤
を使用することが最適であることを新規に知見した。こ
の知見に基づいて本発明の成形体がつくられるのである
がそのために具備すべき必要な条件は、次の通りである
。第1の条件としてはシート状物のセラミック繊維が層
状に積層され、しかも繊維長の平均値が50朋以上であ
ることが必要である。その理由は、繊維の平均値長さが
59ma以下の場合には嵩密度は大きくなるため繊維間
の空気層は少なくなり復元による膨張率は小さくなるの
で不適当な繊維状態となるからである。第2の条件とし
ては積層されたセラミック繊維が100°〜850°C
の温度範囲で軟化し流動性全車する熱可塑性樹脂を主成
分とする有機系接着剤を繊維表面に均一に添着させて成
形体の嵩密度が0.1〜0.8 f/dとなるように繊
維全拘束状態とすることが必要である。その理由は嵩密
度が0.1f/d以下であると第1図に示す繊維状態に
近いものとなり、加熱しても復元性を呈しない。
一方、嵩密度が0.8 flea以上になると繊維が折
れた状態となると共に、これらの繊維は加熱しても何ら
膨張能力を有しないものとなるからである。
れた状態となると共に、これらの繊維は加熱しても何ら
膨張能力を有しないものとなるからである。
このように本発明の成形体は、加熱処理温度が850°
Cに達するど、繊維全拘束している有機系接着剤が軟化
し流動性を呈する状態となシ、繊維の拘′束状態が解消
して第1図に示すような繊維状態となるため拘束された
繊維に比較してセラミック繊維の層状配列面に垂直な方
向に約2.2倍膨張することKなる。このように本発明
の成形体はセラミック繊維の層状配列面に垂直な方向に
加熱膨張地が閉じる状態で使用すれば、従来の膨張性雲
母含有のシート状物のようにすべての方向に加熱膨張す
るのとは異なり目地間隙に充填挿設するスペーサーとし
て最適のものである。
Cに達するど、繊維全拘束している有機系接着剤が軟化
し流動性を呈する状態となシ、繊維の拘′束状態が解消
して第1図に示すような繊維状態となるため拘束された
繊維に比較してセラミック繊維の層状配列面に垂直な方
向に約2.2倍膨張することKなる。このように本発明
の成形体はセラミック繊維の層状配列面に垂直な方向に
加熱膨張地が閉じる状態で使用すれば、従来の膨張性雲
母含有のシート状物のようにすべての方向に加熱膨張す
るのとは異なり目地間隙に充填挿設するスペーサーとし
て最適のものである。
一方、本発明の成形体においては、前記有機系接着剤の
含有量として、セラミック繊維100車量部に対し2〜
15重量%であることが好適である。
含有量として、セラミック繊維100車量部に対し2〜
15重量%であることが好適である。
その理由は、2M量%以下の含有量であると有機系接着
剤による繊維の拘束状態は得られず、第2図の繊維状態
とはならないのに対し、15重量%を超えるとセラミッ
ク繊維の加熱による成形体の膨張が阻害されるからであ
る。このようなことを考慮すると有機系接着剤の含有域
はセラミック繊維100車量部に対し4〜8亜量%であ
ることが最適な条件であり、成形体の嵩密度が0.18
〜0.20シーとなるように繊維?拘束して第2図に示
す繊維状態とすることが肝要である。
剤による繊維の拘束状態は得られず、第2図の繊維状態
とはならないのに対し、15重量%を超えるとセラミッ
ク繊維の加熱による成形体の膨張が阻害されるからであ
る。このようなことを考慮すると有機系接着剤の含有域
はセラミック繊維100車量部に対し4〜8亜量%であ
ることが最適な条件であり、成形体の嵩密度が0.18
〜0.20シーとなるように繊維?拘束して第2図に示
す繊維状態とすることが肝要である。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
実施例1
集綿し層状に積層したセラミック繊維のバルクに、最低
造膜温度が8°CのSBRラテミクスエマルジョンlQ
wt%濃度水溶g!を含浸し真空吸引により成形し、又
セラミック繊維に対して含液率を0.66倍まで脱水し
乾燥することによりシート状物を得た。このシート状物
の特性は第2表に示すようなものであった。
造膜温度が8°CのSBRラテミクスエマルジョンlQ
wt%濃度水溶g!を含浸し真空吸引により成形し、又
セラミック繊維に対して含液率を0.66倍まで脱水し
乾燥することによりシート状物を得た。このシート状物
の特性は第2表に示すようなものであった。
第2表
実施例2
ブローイング法で繊維化する際に最低造膜温度45°C
の5wt%濃度アクリル樹脂エマlレジョン水浴液金、
出湯量に対して四−重址分吹き付け、繊維に均一に添着
させ、セラミック繊維に対して0.5〜lQwL%程度
含水した状態で層状に積層したセラミックファイバーの
バルクを、層を圧縮した状態でグレヌし、そのまま乾燥
してシート状物を得た。この際吹き付は液量が少ないた
めに堆積した時点で全く含水していなければ、樹脂によ
る接着効果がなくなるため不可である。この時のシート
状物の特性は第3表に示すようなものとなった。
の5wt%濃度アクリル樹脂エマlレジョン水浴液金、
出湯量に対して四−重址分吹き付け、繊維に均一に添着
させ、セラミック繊維に対して0.5〜lQwL%程度
含水した状態で層状に積層したセラミックファイバーの
バルクを、層を圧縮した状態でグレヌし、そのまま乾燥
してシート状物を得た。この際吹き付は液量が少ないた
めに堆積した時点で全く含水していなければ、樹脂によ
る接着効果がなくなるため不可である。この時のシート
状物の特性は第3表に示すようなものとなった。
第8表
上記の如く本発明の熱膨張性セラミック繊維成形体はブ
ランケット、フェ)V )等の一般の乾式セラミック繊
維シート状物と同程度に安価に製造でき、加工が容易で
あり、しかも十分な熱膨張性能を有しているため、耐熱
性のシール材、充填材として最適であり、産業上有用で
ある。
ランケット、フェ)V )等の一般の乾式セラミック繊
維シート状物と同程度に安価に製造でき、加工が容易で
あり、しかも十分な熱膨張性能を有しているため、耐熱
性のシール材、充填材として最適であり、産業上有用で
ある。
第1図はセラミック繊維のシート状物の繊維状態金示す
説明図、第2図は本発明の熱膨張性セラミックa維成形
体の繊維配列状態を示す拡大説明図である。 図面において、(1)はセラミック繊維、(2)は繊維
間空隙である。 特許出願人 イビデン株式会社 代表者多賀潤一部 手続補正舎(自発) 昭和60年6月21)日 特許庁審査官 志 賀 学 殿 1、小作の表示 昭和59年特許願第6451ら号 2、発明の名称 熟月幻多ト・1生セラミ・・7り鐵番良へ渭ヲタ奎、8
、補正をする者 小作との開係 出願人本人 居 所 〒508 M、阜県大垣T5神用町2丁目1番
地1、補正の対象 明m書全体 i、補正の内容 別紙の訂正明細書のとおり 訂正明細吉 1、発明の名称 熱膨張性セラミック繊維成形体 2、特許請求の範囲 (1) セラミック繊維が大部分層状に配列きれてなシ
、100〜350℃の温度範囲で軟化し流動性を呈する
硬質な熱iiJ塑性樹脂接着剤又は軟質な熱Il■塑性
樹脂と熱硬化性樹脂との複合後jR剤の何れかにより嵩
密度01〜03糀dとなるように拘束されたシート状物
から成る熱膨張性セツミック繊維成形体。 (2) i41記セフミック繊維の平均繊維長が50
ff7.L LR,J:である特許請求の範囲第1項記
載の成形体。 (3)前記硬質な熱可塑性樹i前接着剤は、セラミック
繊維100重量部に対して2〜15重量部含有され、前
記繊維に均一に添着されてなる特許請求の範囲第1項又
は第2項記載の成形体。 (4)前記軟質な熱可塑性樹脂旨と熱硬化性樹脂との複
合接着剤は、セラミック繊維100重量部に対して2〜
15重1F(部含有されてなる特許請求の範囲第1項〜
第3項記載の成形体。 (5)前記複合接着剤は、セラミック繊維100重量部
に対して熱硬化性樹脂が0.1〜1.0重量部であシ、
熱可塑性樹脂が1.9〜14.0重量部であって、セラ
ミック繊維に均一に添着されてなる特許請求の範囲第1
3負〜第4項記載の成形体。 3、発明の詳細な説明 〔産業上の利用分野〕 本発明は、加熱により繊維の配列面とは直角方向に約2
倍膨張し得るセラミック繊維成形体(以下、熱膨張性セ
ラミック繊維成形体という)に関する。 本発明の熱膨張性セラミック繊維成形体は、圧縮された
セラミック繊維が復元能力を有する温度100〜350
℃において、軟化して流動性を呈し接着力を失う性質を
有する有機系接着剤をセラミック繊維表面に均一に添着
して常温下で圧縮状態を保持し、他方加熱時に繊維拘束
状態が解消して膨張し得る特徴を有するものである。 〔従来の技術〕 アルミナとシリカを主成分とする非晶質のセラミック繊
維は、一般に500°〜1300℃の高温用断熱材とし
て用いられてお9、炉壁の充填材或いはシール材として
用いる場合には、セラミック繊維を圧縮した状態で炉壁
等に取シ付ける必要がある。 しかしながら、セラミック繊維は一般にパルり状又はプ
ランケット状で供給されておシ、これらの形状のセラミ
ック繊維を圧縮した状態で目地等の狭い間隙全体に均一
に充填することは軟弱であるため困難であシ、また充填
した後の復元性にも問題があった。 そのため、セラミック繊維のシート状物に熱膨張性を付
与し、充填作業の簡素化及びシール性、復元性を改良す
る試みがいくつかなされて来た。その−例として、特開
昭49−105319号公報によれば、セラミック繊維
を真空パックし炉壁面等に取り付けた後は真空パックを
除去し、該繊維の復元力で膨張させ目地等の間隙に充填
することが開示されている。 しかしながら、この方法によれば、真空パックによりセ
ラミック繊維を一定方向に圧縮しているため、その形状
や寸法には一定の制限があり、取り付ける対象物に応じ
寸法を調整することは困難なものでめった。また、特開
昭55−51754号公報には繊維長さ7〜30簡のセ
ラミックファイバー100部に対して有機系接着剤のラ
テックス2〜12部から構成され、前記セラミックファ
イバーがスポンジ状の小塊である成形体が提案されてお
り、前記成形体は取り扱いの容易な成形体で加熱により
ラテックスが焼失して膨張することが開示されている。 しかしながら前述の成形体はラテックスのような軟質な
熱可塑性樹脂で繊維を圧縮状態に拘束するものであシ、
成形時の寸法精度が悪く、高密度に繊維を拘束すること
が困難であり、切断等の加工が困難であるという欠点が
ある。一方、特開昭50−55603号公報によれば、
セラミック繊維中に加熱膨張性のある雲母(バーミキュ
ライト)を混入し、湿式抄造したシート状物を熱膨張性
シートどして使用することが開示されている。しかしな
がら、上記シートはバーミキュライトが1100°〜1
150℃で熱分解し、熱分解したバーミキュライトがセ
ラミック繊維表面と反応し熱溶融して耐熱性を失い、セ
ラミック繊維の常用温度である1260℃近辺の使用に
耐えない欠点がある。また上記シートはいわゆる湿式法
で成形されるため乾燥が必要なため製造コストが高くな
る。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、このような従来技術の欠点を除去・改善する
ことを目的として、前記特許請求の範囲記載の熱膨張性
セツミック繊維成形体を提供することによって、前記目
的を達成するものである。 すなわち、本発明の熱膨張性セラミック繊維成形体は七
ラミック繊維の復元力によシ膨張させることを特徴とす
るものであり、セラミック繊維のシート状物を圧縮状態
に維持するために100°〜350℃の温度範囲で軟化
し流動性を呈する性質を有する有機系接着剤で繊維を一
定の嵩密度の状態に拘束し成形されたものである。 〔問題点を解決するだめの手段および作用〕以下、本発
明の熱膨張性セフミック繊維成形体を図面や実施例に基
づいて具体的に説明する。 本発明の成形体に使用されるセラミック繊維は、シリカ
とアルミナとを主成分とする鉱物原料を高温ユング法に
よシ繊維状となし、このようにして得られる繊維をネッ
トを介して空気吸引し集綿されることによって層状に繊
維が配列されたシート状物としたものであって、一般に
よく知られているものである。 本発明の成形体は、前記シート状物を嵩密度が0.1〜
0.3催の範囲になるよう圧縮した状態で維持させるも
のであり、そのために有機系接着剤で繊維を前記の嵩密
度となるよう拘束した状態で成形してなる成形体である
。 本発明の成形体に於いては、セラミック繊維を圧縮状態
に拘束する有機系接着剤が硬質な熱可塑性樹脂接着剤又
は軟質な熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との複合接着剤の
何れかであり、100〜350℃の温度範囲で軟化し流
動性を呈する性質を有する接着剤である。これを図面に
基づいて具体的に説明すれば次の通りである。 第1図は、セラミック繊維のシート状物の繊維の絡み状
態を示す説明図であり、この図面において繊維(1)は
互いに絡み合って各方向に散在しておシ、繊維間には空
隙(2)が存在している。このシート状物を嵩密度が0
.1−0.3.最も好ましくは0.13〜0.201A
となるよう圧縮しセラミック繊維100重へ部に対し2
〜15重量部の1〕11記有機系接着剤が含有されるよ
う繊維表面に均一に添着させ乾燥すると、第2図の本発
明の熱膨張性セラミック繊維成形体の拡大説明図のよう
に1□請(維(1)が一定の方向に!11す11配列さ
れた状態となり、様維間空隙(2)は極めて少なくなる
。 そして、前記有機系接j;゛」剤による繊維の拘束状態
が加熱により1欧化浴融して解消すると第]1.21に
示すソート状物の繊維状態に戻る。 更に詳細にこの原理を説明すると次のようになる。 互ず、本発明の成形体に使用するシート状物は有機系接
着剤を全く含1ない状態では嵩密度が約0.0817G
aであるが、これを嵩密度が0.16 JJとなるよう
に体積を2分の1に圧縮し、その圧縮状態で第1表の各
温度で加熱し加熱後直ちに圧縮状態を開放してシート状
物のfilJ元率を測った結果を第1表に示す。 第1表 第1表からも明らかなように、第1図のシート状物の体
積を2分の1に圧縮したときの復元率は、200°〜3
00℃の範囲が2倍強で最も大きく、400℃以上にな
ると小さくなる。そのためioo’〜350℃で加熱軟
化し繊維の拘束力を失う有機系接着剤を使用することが
最適であることを新規に知見した。 この知見に基づいて本発明の成形体がつくられるのであ
るがそのために具備すべき必要な条件は、次の通りであ
る。第1の条件としてはシート状物のセラミック繊維が
層状に積層され、しかも繊維長の平均値が508以上で
あることが必要である。その理由は、繊維の平均長さが
50B以下の場合には嵩密度は大きくなるため繊維m1
の空気層は少なくなシ復元による膨張率は小さくなるの
で不適当な繊維状態となるからである。第2の条件とし
ては積層されたセラミンク繊維に100°〜350℃の
温度範囲で軟化し流動性を呈する硬質な熱可塑性樹脂接
着剤又は軟質な熱1lliJ塑性樹脂と熱硬化性樹脂と
の複合接着剤を繊維表面に均一に添着させて成形体の嵩
密度が0.1〜0.3 ’/+Aとなるように繊維を拘
束状態とすることが必要である。その理由は嵩密度が0
.11?A以下であると最初から第1図に示す繊維状態
に近いものとなり、加熱しても復元性を呈しない。 一方、嵩密度が0.3yA+A以上になると繊維が折れ
た状態となるだめに加熱しても何ら膨張能力を有しない
ものとなるからである。 このように本発明の成形体は、加熱処理温度が1000
〜350℃に達すると、繊維を拘束している有機系接着
剤が軟化し流動性を呈する状態となり、繊維の拘束状態
が解消して第1図に示すような繊維状態となるため拘束
された繊維成形体に比較してセラミック繊維の層状配列
面に垂直な方向に約2.2倍膨張することになる。この
ように本発明の成形体はセラミック繊維の層状配列面に
垂直な方向に加熱膨張するので、加熱炉の炉壁ライニン
グとしてセラミック繊維の層状単体ブロックを取シ付け
るに際してブロック間の目地間隙に充填挿設するスペー
サーなどとして最適のものである。 寸た、本発明の成形体はラテックスのような軟質な熱可
塑性樹脂で繊維を圧縮状態に拘束した成形体に比べて、
成形時の寸法精度が良く、密度を高くすることができ、
また切断等の加工が容易である。 一方、本発明の成形体においては、前記有機系接着剤の
合計含有量として、セラミック繊維100重量部に対し
2〜15重量部であることが好適である。その理由は、
2重量部以下の含有量であると有機系接着剤による繊維
の拘束状態は得られず、第2図の繊維状態とはならない
のに対し、15重量部を超えるとセラミック繊維の加熱
による成形体の膨張が阻害されるからである。このよう
なことを考慮すると有機系接着剤の合計含有量はセラミ
ック繊維100重量部に対し2〜15重量部である必要
があシ、さらには4〜8重量部であることが最適な条件
であシ、成形体の嵩密度が0.13〜0.20%Jとな
るように繊維を拘束して第2図に示す繊維状態とするこ
とが重要でちる。 また、軟質な熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との複合接着
剤に於いてはセラミック繊維100重量部に対して熱硬
化性樹脂が0.1〜1.0重量部で、残部が軟質な熱可
塑性樹脂であり、これらの合計量が2〜15重旦部であ
る必要があり、好ましくは4〜8重量部である。 硬質な熱可塑性樹脂としては酢酸ビニル樹脂、アクリル
樹脂などであり、軟質な熱可塑性樹脂としてはラテック
ス樹脂などである。また熱硬化性樹脂としては、フェノ
ール樹脂などである。 以下、本発明の実施例について具体的に説明する。 〔実施例〕 実施例1 集綿しhoう状に積層したセラミック繊維のシート状物
に、最低造膜温度が8℃のSBRラテックスエマルジョ
ン8wt%及び最低造膜温度が27℃の水溶性フェノー
ル樹脂0.5wt%濃度の混合水溶液を含浸し真空吸引
により成形し、セラミック繊維100重量部に対してバ
インダー含液量を55重爪部となし、乾燥してシート状
成形体を得た。 このシート状成形体の嵩密度は0.16 %jであシ、
バインダー添着率はセラミック繊維100重量部に対し
て5.5重量部であった。 このシート状成形体の厚みの熱膨張率を第2表に示す。 第2表 実施例2 ブローイング法で繊維化する際に最低造膜温度45℃の
5wt5o度アクリル樹脂エマルジョン水溶液を、出湯
量に対して同−重量分吹き付け、繊維に均一に添着させ
、セラミック繊維に対して0.5〜10wt%程度含水
した状態で層状に積層したセラミックファイバーのシー
ト状物をプレスにて層を圧縮した状態に維持し、乾燥し
てシート状成形体を得た。この時のシート状の成形体の
密度は0.13 JV、Jであシ、アクリル樹脂の添着
量はセラミック繊維100重量部に対して5重量部であ
った。このシート状成形体の厚さの熱膨張率を第3表に
示す。 第3表 〔発明の効果〕 以上の如く本発明の熱膨張性セラミック繊維成形体はプ
ランケット、フェルト等の一般の乾式セラミック繊維ソ
ート状物と同程度に安価に製造でき、加工が容易であり
、しかも十分な熱膨張性能を有しているため、耐熱性の
シール材、充填材として最適であり、産業上有用である
。 第1図はセラミック繊維のシート状物の繊維状態を示す
説明図、第2図は本発明の熱膨張性セラミック繊維成形
体の繊維配列状態を示す拡大説明図である。 図面において、(1)はセラミック繊維、(2)は繊維
間空隙である。 特許出願人 イビデン株式会社 代表者 多賀潤一部
説明図、第2図は本発明の熱膨張性セラミックa維成形
体の繊維配列状態を示す拡大説明図である。 図面において、(1)はセラミック繊維、(2)は繊維
間空隙である。 特許出願人 イビデン株式会社 代表者多賀潤一部 手続補正舎(自発) 昭和60年6月21)日 特許庁審査官 志 賀 学 殿 1、小作の表示 昭和59年特許願第6451ら号 2、発明の名称 熟月幻多ト・1生セラミ・・7り鐵番良へ渭ヲタ奎、8
、補正をする者 小作との開係 出願人本人 居 所 〒508 M、阜県大垣T5神用町2丁目1番
地1、補正の対象 明m書全体 i、補正の内容 別紙の訂正明細書のとおり 訂正明細吉 1、発明の名称 熱膨張性セラミック繊維成形体 2、特許請求の範囲 (1) セラミック繊維が大部分層状に配列きれてなシ
、100〜350℃の温度範囲で軟化し流動性を呈する
硬質な熱iiJ塑性樹脂接着剤又は軟質な熱Il■塑性
樹脂と熱硬化性樹脂との複合後jR剤の何れかにより嵩
密度01〜03糀dとなるように拘束されたシート状物
から成る熱膨張性セツミック繊維成形体。 (2) i41記セフミック繊維の平均繊維長が50
ff7.L LR,J:である特許請求の範囲第1項記
載の成形体。 (3)前記硬質な熱可塑性樹i前接着剤は、セラミック
繊維100重量部に対して2〜15重量部含有され、前
記繊維に均一に添着されてなる特許請求の範囲第1項又
は第2項記載の成形体。 (4)前記軟質な熱可塑性樹脂旨と熱硬化性樹脂との複
合接着剤は、セラミック繊維100重量部に対して2〜
15重1F(部含有されてなる特許請求の範囲第1項〜
第3項記載の成形体。 (5)前記複合接着剤は、セラミック繊維100重量部
に対して熱硬化性樹脂が0.1〜1.0重量部であシ、
熱可塑性樹脂が1.9〜14.0重量部であって、セラ
ミック繊維に均一に添着されてなる特許請求の範囲第1
3負〜第4項記載の成形体。 3、発明の詳細な説明 〔産業上の利用分野〕 本発明は、加熱により繊維の配列面とは直角方向に約2
倍膨張し得るセラミック繊維成形体(以下、熱膨張性セ
ラミック繊維成形体という)に関する。 本発明の熱膨張性セラミック繊維成形体は、圧縮された
セラミック繊維が復元能力を有する温度100〜350
℃において、軟化して流動性を呈し接着力を失う性質を
有する有機系接着剤をセラミック繊維表面に均一に添着
して常温下で圧縮状態を保持し、他方加熱時に繊維拘束
状態が解消して膨張し得る特徴を有するものである。 〔従来の技術〕 アルミナとシリカを主成分とする非晶質のセラミック繊
維は、一般に500°〜1300℃の高温用断熱材とし
て用いられてお9、炉壁の充填材或いはシール材として
用いる場合には、セラミック繊維を圧縮した状態で炉壁
等に取シ付ける必要がある。 しかしながら、セラミック繊維は一般にパルり状又はプ
ランケット状で供給されておシ、これらの形状のセラミ
ック繊維を圧縮した状態で目地等の狭い間隙全体に均一
に充填することは軟弱であるため困難であシ、また充填
した後の復元性にも問題があった。 そのため、セラミック繊維のシート状物に熱膨張性を付
与し、充填作業の簡素化及びシール性、復元性を改良す
る試みがいくつかなされて来た。その−例として、特開
昭49−105319号公報によれば、セラミック繊維
を真空パックし炉壁面等に取り付けた後は真空パックを
除去し、該繊維の復元力で膨張させ目地等の間隙に充填
することが開示されている。 しかしながら、この方法によれば、真空パックによりセ
ラミック繊維を一定方向に圧縮しているため、その形状
や寸法には一定の制限があり、取り付ける対象物に応じ
寸法を調整することは困難なものでめった。また、特開
昭55−51754号公報には繊維長さ7〜30簡のセ
ラミックファイバー100部に対して有機系接着剤のラ
テックス2〜12部から構成され、前記セラミックファ
イバーがスポンジ状の小塊である成形体が提案されてお
り、前記成形体は取り扱いの容易な成形体で加熱により
ラテックスが焼失して膨張することが開示されている。 しかしながら前述の成形体はラテックスのような軟質な
熱可塑性樹脂で繊維を圧縮状態に拘束するものであシ、
成形時の寸法精度が悪く、高密度に繊維を拘束すること
が困難であり、切断等の加工が困難であるという欠点が
ある。一方、特開昭50−55603号公報によれば、
セラミック繊維中に加熱膨張性のある雲母(バーミキュ
ライト)を混入し、湿式抄造したシート状物を熱膨張性
シートどして使用することが開示されている。しかしな
がら、上記シートはバーミキュライトが1100°〜1
150℃で熱分解し、熱分解したバーミキュライトがセ
ラミック繊維表面と反応し熱溶融して耐熱性を失い、セ
ラミック繊維の常用温度である1260℃近辺の使用に
耐えない欠点がある。また上記シートはいわゆる湿式法
で成形されるため乾燥が必要なため製造コストが高くな
る。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は、このような従来技術の欠点を除去・改善する
ことを目的として、前記特許請求の範囲記載の熱膨張性
セツミック繊維成形体を提供することによって、前記目
的を達成するものである。 すなわち、本発明の熱膨張性セラミック繊維成形体は七
ラミック繊維の復元力によシ膨張させることを特徴とす
るものであり、セラミック繊維のシート状物を圧縮状態
に維持するために100°〜350℃の温度範囲で軟化
し流動性を呈する性質を有する有機系接着剤で繊維を一
定の嵩密度の状態に拘束し成形されたものである。 〔問題点を解決するだめの手段および作用〕以下、本発
明の熱膨張性セフミック繊維成形体を図面や実施例に基
づいて具体的に説明する。 本発明の成形体に使用されるセラミック繊維は、シリカ
とアルミナとを主成分とする鉱物原料を高温ユング法に
よシ繊維状となし、このようにして得られる繊維をネッ
トを介して空気吸引し集綿されることによって層状に繊
維が配列されたシート状物としたものであって、一般に
よく知られているものである。 本発明の成形体は、前記シート状物を嵩密度が0.1〜
0.3催の範囲になるよう圧縮した状態で維持させるも
のであり、そのために有機系接着剤で繊維を前記の嵩密
度となるよう拘束した状態で成形してなる成形体である
。 本発明の成形体に於いては、セラミック繊維を圧縮状態
に拘束する有機系接着剤が硬質な熱可塑性樹脂接着剤又
は軟質な熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との複合接着剤の
何れかであり、100〜350℃の温度範囲で軟化し流
動性を呈する性質を有する接着剤である。これを図面に
基づいて具体的に説明すれば次の通りである。 第1図は、セラミック繊維のシート状物の繊維の絡み状
態を示す説明図であり、この図面において繊維(1)は
互いに絡み合って各方向に散在しておシ、繊維間には空
隙(2)が存在している。このシート状物を嵩密度が0
.1−0.3.最も好ましくは0.13〜0.201A
となるよう圧縮しセラミック繊維100重へ部に対し2
〜15重量部の1〕11記有機系接着剤が含有されるよ
う繊維表面に均一に添着させ乾燥すると、第2図の本発
明の熱膨張性セラミック繊維成形体の拡大説明図のよう
に1□請(維(1)が一定の方向に!11す11配列さ
れた状態となり、様維間空隙(2)は極めて少なくなる
。 そして、前記有機系接j;゛」剤による繊維の拘束状態
が加熱により1欧化浴融して解消すると第]1.21に
示すソート状物の繊維状態に戻る。 更に詳細にこの原理を説明すると次のようになる。 互ず、本発明の成形体に使用するシート状物は有機系接
着剤を全く含1ない状態では嵩密度が約0.0817G
aであるが、これを嵩密度が0.16 JJとなるよう
に体積を2分の1に圧縮し、その圧縮状態で第1表の各
温度で加熱し加熱後直ちに圧縮状態を開放してシート状
物のfilJ元率を測った結果を第1表に示す。 第1表 第1表からも明らかなように、第1図のシート状物の体
積を2分の1に圧縮したときの復元率は、200°〜3
00℃の範囲が2倍強で最も大きく、400℃以上にな
ると小さくなる。そのためioo’〜350℃で加熱軟
化し繊維の拘束力を失う有機系接着剤を使用することが
最適であることを新規に知見した。 この知見に基づいて本発明の成形体がつくられるのであ
るがそのために具備すべき必要な条件は、次の通りであ
る。第1の条件としてはシート状物のセラミック繊維が
層状に積層され、しかも繊維長の平均値が508以上で
あることが必要である。その理由は、繊維の平均長さが
50B以下の場合には嵩密度は大きくなるため繊維m1
の空気層は少なくなシ復元による膨張率は小さくなるの
で不適当な繊維状態となるからである。第2の条件とし
ては積層されたセラミンク繊維に100°〜350℃の
温度範囲で軟化し流動性を呈する硬質な熱可塑性樹脂接
着剤又は軟質な熱1lliJ塑性樹脂と熱硬化性樹脂と
の複合接着剤を繊維表面に均一に添着させて成形体の嵩
密度が0.1〜0.3 ’/+Aとなるように繊維を拘
束状態とすることが必要である。その理由は嵩密度が0
.11?A以下であると最初から第1図に示す繊維状態
に近いものとなり、加熱しても復元性を呈しない。 一方、嵩密度が0.3yA+A以上になると繊維が折れ
た状態となるだめに加熱しても何ら膨張能力を有しない
ものとなるからである。 このように本発明の成形体は、加熱処理温度が1000
〜350℃に達すると、繊維を拘束している有機系接着
剤が軟化し流動性を呈する状態となり、繊維の拘束状態
が解消して第1図に示すような繊維状態となるため拘束
された繊維成形体に比較してセラミック繊維の層状配列
面に垂直な方向に約2.2倍膨張することになる。この
ように本発明の成形体はセラミック繊維の層状配列面に
垂直な方向に加熱膨張するので、加熱炉の炉壁ライニン
グとしてセラミック繊維の層状単体ブロックを取シ付け
るに際してブロック間の目地間隙に充填挿設するスペー
サーなどとして最適のものである。 寸た、本発明の成形体はラテックスのような軟質な熱可
塑性樹脂で繊維を圧縮状態に拘束した成形体に比べて、
成形時の寸法精度が良く、密度を高くすることができ、
また切断等の加工が容易である。 一方、本発明の成形体においては、前記有機系接着剤の
合計含有量として、セラミック繊維100重量部に対し
2〜15重量部であることが好適である。その理由は、
2重量部以下の含有量であると有機系接着剤による繊維
の拘束状態は得られず、第2図の繊維状態とはならない
のに対し、15重量部を超えるとセラミック繊維の加熱
による成形体の膨張が阻害されるからである。このよう
なことを考慮すると有機系接着剤の合計含有量はセラミ
ック繊維100重量部に対し2〜15重量部である必要
があシ、さらには4〜8重量部であることが最適な条件
であシ、成形体の嵩密度が0.13〜0.20%Jとな
るように繊維を拘束して第2図に示す繊維状態とするこ
とが重要でちる。 また、軟質な熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との複合接着
剤に於いてはセラミック繊維100重量部に対して熱硬
化性樹脂が0.1〜1.0重量部で、残部が軟質な熱可
塑性樹脂であり、これらの合計量が2〜15重旦部であ
る必要があり、好ましくは4〜8重量部である。 硬質な熱可塑性樹脂としては酢酸ビニル樹脂、アクリル
樹脂などであり、軟質な熱可塑性樹脂としてはラテック
ス樹脂などである。また熱硬化性樹脂としては、フェノ
ール樹脂などである。 以下、本発明の実施例について具体的に説明する。 〔実施例〕 実施例1 集綿しhoう状に積層したセラミック繊維のシート状物
に、最低造膜温度が8℃のSBRラテックスエマルジョ
ン8wt%及び最低造膜温度が27℃の水溶性フェノー
ル樹脂0.5wt%濃度の混合水溶液を含浸し真空吸引
により成形し、セラミック繊維100重量部に対してバ
インダー含液量を55重爪部となし、乾燥してシート状
成形体を得た。 このシート状成形体の嵩密度は0.16 %jであシ、
バインダー添着率はセラミック繊維100重量部に対し
て5.5重量部であった。 このシート状成形体の厚みの熱膨張率を第2表に示す。 第2表 実施例2 ブローイング法で繊維化する際に最低造膜温度45℃の
5wt5o度アクリル樹脂エマルジョン水溶液を、出湯
量に対して同−重量分吹き付け、繊維に均一に添着させ
、セラミック繊維に対して0.5〜10wt%程度含水
した状態で層状に積層したセラミックファイバーのシー
ト状物をプレスにて層を圧縮した状態に維持し、乾燥し
てシート状成形体を得た。この時のシート状の成形体の
密度は0.13 JV、Jであシ、アクリル樹脂の添着
量はセラミック繊維100重量部に対して5重量部であ
った。このシート状成形体の厚さの熱膨張率を第3表に
示す。 第3表 〔発明の効果〕 以上の如く本発明の熱膨張性セラミック繊維成形体はプ
ランケット、フェルト等の一般の乾式セラミック繊維ソ
ート状物と同程度に安価に製造でき、加工が容易であり
、しかも十分な熱膨張性能を有しているため、耐熱性の
シール材、充填材として最適であり、産業上有用である
。 第1図はセラミック繊維のシート状物の繊維状態を示す
説明図、第2図は本発明の熱膨張性セラミック繊維成形
体の繊維配列状態を示す拡大説明図である。 図面において、(1)はセラミック繊維、(2)は繊維
間空隙である。 特許出願人 イビデン株式会社 代表者 多賀潤一部
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1、 セラミック繊維が大部分層状に配列されてなり、
有機系接着剤により前記セラミック繊維が密度0,1〜
0.81/eAとなるように拘束されたシート状物から
なる偽膨張性セラミック繊維成形体。 2、 前記セラミックm維の平均繊維長が50順以上で
あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の熱膨
張性セラミック繊維成形体。 8、前記有機系接着剤は100〜350°Cの温度範囲
で軟化し流動性を呈するものであることを特徴とする特
許請求の範囲第1項記載の熱膨張性セラミック繊維成形
体。 4、前記有機系接着剤はセラミック繊維100重量部に
対し2〜15重量%含有され、前記繊維に均一に添着さ
れていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
熱膨張性セラミック繊維成形体。 5、前記有機系接着剤は熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂と
からなり、これらの合計量がセラミック繊維ioo重量
部に対し2〜15重量%であって、そのうち熱硬化性樹
脂が0.1〜1.0重量%少くとも含有されており、残
部が熱可塑性樹脂であることを特徴とする特許請求の範
囲第1項記載の熱膨張性セラミック繊維成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6451584A JPS60210563A (ja) | 1984-03-31 | 1984-03-31 | セラミック繊維構造物の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6451584A JPS60210563A (ja) | 1984-03-31 | 1984-03-31 | セラミック繊維構造物の形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60210563A true JPS60210563A (ja) | 1985-10-23 |
JPH0218300B2 JPH0218300B2 (ja) | 1990-04-25 |
Family
ID=13260421
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6451584A Granted JPS60210563A (ja) | 1984-03-31 | 1984-03-31 | セラミック繊維構造物の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS60210563A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01148763A (ja) * | 1987-12-03 | 1989-06-12 | Hiroaki Horitsu | 多孔質セラミック焼結体およびその製造方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1772427A4 (en) * | 2004-06-02 | 2011-05-25 | Ebara Corp | FUEL TREATMENT DEVICE |
WO2020065243A1 (en) * | 2018-09-28 | 2020-04-02 | Tremco Illbruck Limited | Fire-stopping product |
-
1984
- 1984-03-31 JP JP6451584A patent/JPS60210563A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01148763A (ja) * | 1987-12-03 | 1989-06-12 | Hiroaki Horitsu | 多孔質セラミック焼結体およびその製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0218300B2 (ja) | 1990-04-25 |
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