JPS6020985B2 - たばこにパラジウムを沈着させる方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、たばこおよびそれに関連して触媒作用を有す
る物質として、パラジウムを含んでなるたばこ組成物を
製造するために改良された方法に関する。

更に詳しくは、本発明は、風味物質の溶液、薬味および
たばこに沈着されるパラジウムに対して使用される風味
物質の溶液系内のパラジウムの分散安定性を改善するた
めの保護コロイドの使用に関する。本発明の主題は、米
国特許第４０５５１９１号（１９７７年１０月２５日に
特許付与）；米国特許出願（１９７７年１月２７日出願
）；本発明と同日に出願された米国特許出願および本発
明と同別こ出願された一部継続出願の主題に関連してい
る。

米国特許第４０５５１９１号に要約されている如く、天
然の葉たばこの燃焼からの煙中に含まれる多環式芳香族
炭化水素（ＰＣＡＨ）の割合は紙巻きおよびたゃこ組成
物にパラジウムを配合することによって実質的に減少で
きる。

硝酸塩、好ましくは硝酸マグネシウムと組み合わせたパ
ラジウムが、更に有効にＰＣＡＨを減少せしめることが
更に開示されている。更にパラジウムおよび硝酸塩で処
理されたたばこから成る紙巻きたばこの煙を集めた煙濃
縮体より、常法に従い実験動物について評価すると、実
質的に出物活性が減少することが分かる。パラジウムで
処理されるたばこから成る紙巻きたばこの製造において
、たばこにパラジウムを適用する最も有効かつ好都合な
手段は通常の方法によりたばこに該混合物を適用するこ
とであることが判明した。

香りを与えたたばこから紙巻たばこの通常の製造は、た
ばこに風味物質の溶液を適用する前に比較的に高温度で
長期間談溶液の保存を必要とする。今日の世界市場にお
けるパラジウムの高コストを考えると、該藤用および貯
蔵期間中パラジウムが有効に分散された状態を保持する
ことが非常に重要である。本発明の実施に当たって、慣
習的な風味物質の溶液中の「不溶性パラジウム」の安定
性は、該溶液系内に多糖類保護コロイドを添合すること
によって改良された。

特に、本発明によれば風味物質の水溶液系におけるパラ
ジウムの沈降損失は、天然ゴムおよびセルロースのアル
キル、ヒドロキシアルアルェーテルおよびセルロースの
ヱステル誘導体並びにそれらのアルカリ金属塩を添加す
ることによって、貯蔵中および製造終了時容器およびパ
イプ中で技少となる。本発明の目的は、パラジウムを含
有する紙巻きおよびたばこ組成物の改良された製造方法
を提供することにある。

本発明の他の目的は、級巻きおよびたばこパラジウムを
沈着するためのより有効な方法を提供することにある。

本発明の更に他の目的は、パラジウムおよびその種々の
塩の水性分散体で、たばこに風味を与える物資の水溶液
の系（該水溶液の系に限定されないが）を含む水性分散
体の安定性を改良する方法を提供することにある。更に
特に、本発明の目的は、通常のたばこに風味を与える物
質の水溶液の系中の金属パラジウム分散体の安定性を改
良する方法を提供することにある。

本発明の実施に際し使用に好ましい多綾類ガムは、木や
他の植物を溢出させた天然の半透明０の、無定形の物質
である。これらの天然ゴムの例として、グアー（ＧＭｒ
）、寒天、アルキン、カラヤ、グアヤク、ガツチ、トラ
ガカントおよびアラビツク（Ａｒａｂｉｃ）およびそれ
らの混合物が挙げられる。他の適当な多糖類物質は、メ
チルセルロ５−スヒドロキシアルキルセルロースおよび
ナトリウムカルボキシメチルセルロースの如き、低級ア
ルキルセルロースおよびヒドロキシ低級アルキルェーテ
ルセルロースおよびェステルセルロース誘導体並びにそ
れらのアルキル金属塩である。好ましくは、多糖類物質
は天然ガムであり、最も好ましいのはトラガカントガム
である。本発明において使用を期待される多糖類物質は
、たばこに適用される風味物質の溶液の約０．１０ない
し約１．の重量％、好ましくは約０．２ないし約０．６
重量％である。

これは、核風味物質の溶液で処理されたたばこに関し多
糖類物質の約０．００５ないし約０．１軍量％の濃度に
等しい。本発明は、たばこ組成物上に笹持されたパラジ
ウムの０．００１％ないし約１％を有するどのようなた
ばこ組成物の製造においても使用可能であるが、これら
のたばこ組成物の調製において使用される場合並びにＶ
ｅｉｌｏＮｏ皿ａｎおよびＨｅｍ損ｎＧ．Ｂひａｎｔの
米国特許第４０５５１９１号および米国特許出願（日．
Ｇ．Ｂかａｎｔ，Ｐ．Ｆ．ＣｏｉｌｉｎｓおよびＪ．０
．Ｐｕｌｌｍａｎによる本発明と同日付出願】９７乎王
２月２１日出願、）に開示された方法に使用される場合
、本発明は特に有用であることが見出された。米国特許
第４０５５１９１号および米国特許出願の詳しい内容は
、参考として明細書中に記載される。本発明は、ヒュー
メクタント、バインダー、風味剤およびたばこへの他の
添加剤に適用するための使用される通常の風味物質の水
溶液系に適用し得る。

種々の添加剤を有する薬味物質の溶液系は、昇溢下混合
シリンダー内で通常たばこに適用される。しかして、た
ばこおよび風味物質の混合物を、混合し圧縮し、切断し
次いで所望の含水率に乾燥する。当量の湿分レベルでの
この最終たばこ製品は、本発明において、「風味物質の
溶液で処理されたたばこ」を意味する。風味物質の溶液
系は、後に定義される「不落性パラジウム」を形成する
ために使用されるパラジウム化合物および還元剤との相
互作用を防害するような添加剤が含有されないのが好ま
しい。本発明は、風味物質の溶液内の「不溶性パラジウ
ム」の量が該溶液内の全パラジウムの５の重量％以上で
ある場合に特に有用であることが判明した。パラジウム
の量を決定するための正確な方法は使用可能であるが、
０．ＭｅｎｉｓおよびＴ．Ｃ．Ｒａｉｎｓの方法（「Ｑ
ーフリルジオキシムを用いたパラジウムの比色定量」Ａ
ＭＩ．Ｃｈｅｍ．２７巻，１９３２〜３４頁（１９５３
王））は「トータルの」および「不溶性の」パラジウム
を決定するのは適当であることが判明した。パラジウム
は、たばこに適用する風味物質の水溶液系に、微細に分
割された金属形状で、例えばパラジウム黒、および／又
は、それ自身、好ましくは加熱により金属パラジウムに
分解可能な塩の形で添合される。それらが風味物質の溶
液系内で容易に溶解しかったぱこ配合物の全体にわたっ
て分散するので好ましい。好ましいパラジウム塩の実施
の例としては、硝酸パラジウム、塩化パラジウムの如き
パラジウムハロゲン化物、二塩化ジアミノパラジウム（
Ｐｄ（Ｎ＆）２Ｃ〆２）の如きジアミン鍔体および塩化
パラジウムアンモニウムおよびテトラクロロパラジウム
アンモニウムおよびへキサクロロパラジウム酸アンモニ
ウムの如き特にアンモニウム塩が含まれる。本発明の喫
煙配合物を提供するために、たばこと絹合せて特に有効
であることが判明している一つのパラジウムは、ヘキサ
クロロパラジウム酸アンモニウム（Ｎ日）２ＰｄＣそ６
リサーチオーガニツクーイノガニツクケミカルズコーポ
レ−テ ツド（Ｒｅｓｅａｒｃｈ ０ｒｇａｎｌｅ−１
皿ｒ鰍ｎにＣｈｅｍｉｃａｌｓＣｏｒｐ．）、純度９９
．５％である。風味物質の溶液等に添加されたパラジウ
ムの量は、最終の風味物質の溶液で処理されるたばこに
関し、風味物質の溶液で処理されるたばこの０．００１
重基％ないし約１重量％、好ましくは０．０１重量％な
いし約０．１重量％の金属パラジウムの濃度を得るのに
十分な量である。本発明の他の態様は、無機の五酸化二
窒素発生化合物と組み合わせてたばこへのパラジウムの
付着を意味する。

本発明に係るパラジウムを有する風味物質の溶液系に添
加される五酸化二窒素化合物の例は、第ｌａ，ｌｂ，ｏ
ａ，ロｂ，ｍａ，ｍｂ，Ｗａ，Ｗｂ，Ｖａ，Ｖｂ族の金
属の硝酸塩並びに遷移金属の硝酸塩である。本発明の実
施に際し、特にその使用のために選ばれる硝酸塩は、本
発明の喫煙組成物中に存する場合非簾性と考えられるも
のの一つである。

本発明の実施に当たって、毒性の点から使用の好ましい
種々の硝酸塩の例は、リチウム、ナトリウム、カリウム
、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、
ストンチウム、イットリウム、ランタン、セリウム、ネ
オジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テ
ルビウム、ジスプロシウム、エルビウム、スカンジウム
、マンガン、鉄、ロジウム、白金、鋼、亜鉛、アルミニ
ウム、ガリウム、スズ、およびビスマスの硝酸塩、それ
の水和物およびそれの混合物である。好ましくは、硝酸
塩はアルカＩＪ若しくはアルカＩＪ士類金属の硝酸塩で
ある。硝酸塩は更に好ましくは、カルシウム、マグネシ
ウムの群から選ばれ、硝酸マグネシウムが最も好ましい
塩である。本発明のたばこ配合物を得るため、パラジウ
ムおよびたばこと組合わせて特に有効である硝酸マグネ
シウムは、約０．０００５％の塩素イオン、０．００５
％イオンおよび０．０００４％の重金属（鉛として計算
）以下を含有する（重量基準）ＡＣ．Ｓ．級のＭｇ（Ｎ
Ｑ）２・餌やである。たばこ配合物中の硝酸塩の好まし
い濃度は、たばこ中に比較的高い濃度の天然に含有する
たばこを使用することによってもなし得られる。

高濃度の自然硝酸塩を有するたばこ、それらは本発明の
実施に有用であるが、そのたばこの例は、ドイツ、日本
およびアメリカでできるようなたばこ：ソ連およびブル
ガリアでできるようなトルコタバコ：メリーランド（Ｍ
ａかｌａｍ）タバコ；および種々の等級のブライトタバ
コとの又はそれを有しない前記のブレンドである。ブレ
ンドタバコの自然の硝酸塩含量を増加させる他の手段に
は、作物たばこの低い西出部分を処理したものの使用が
含まれる。

すなわち、技終ブレンド‘こおいてバレー種の葵たばこ
の径の含量が増加するとブレンドの天然硝酸塩含量が増
加する結果となる。種々のたばこおよびそれらの自然硝
酸塩合；の一覧が、たばこの発蓮性における研究（Ｅｍ
ｅｓｔＬ．Ｗｙ紅ｅｒおよびＤｉｅｔｒｉｃｈＨｏｆｆ
ｍａｎ、アカデミックプレス社１９６７年、本発明中に
参考として述べられているが４５３〜４５８頁に開示）
中に掲げられている。

本発明の実施に当たって、たばこ中の風味物質の溶液系
に添加されるもしくは自然に発生している硝酸塩の割合
は、たばこの全量もしくはたばこブレンドの全量に対し
天然もしくは添加された硝酸態窒素として計算した場合
、０．８％未満の濃度を得るには十分な量であり、更に
好ましくは約０．２５重量％ないし約０．７５重量％の
範囲である。

たばこに添加される硝酸塩の形であるか又は天然物の形
であるかどうかにかかわらず、約０．５０％ないし約０
．８０％の全硝酸態窒素の範囲で操作するのが好ましい
。無機の五酸化二窒素を発生する化合物が無機の亜硝酸
塩である場合、該濃度が適用される。更に、本発明は添
加される無機の硝酸もしくは亜硝酸塩、もしくは天然に
発生する自然硝酸塩、もしくはたばこ配合物中でパラジ
ウムと組合わせたそれらの滋合物を使用することが意図
されている。

本発明のたばこ配合物の硝酸塩成分の全部分もしくは主
都分がたばこ中で自然に発生する、すなわち自然硝酸塩
である場合においては、水綾性のマグネシウム塩を添加
することが好ましいことが判明した。

マグネシウム塩は、非毒性であれば無機物でも有機物で
も良い。これらの塩の例として、夜酸マンガン、くえん
酸マグネシウム、塩化マグネシウム等があげられる。マ
グネシウムは、最終のたばこブレンド内のマグネシウム
の濃度を約０．５〜約１．の重量％の範囲に調整するの
に十分な塁で添加される。パラジウムの出発物質が水可
溶性のパラジウム塩である場合、分散煤中のｒ可溶性パ
ラジウム」が全パラジウムの５％以下に減少した後に、
パラジウムおよびその分散媒を適用することは好ましい
ことが判明した。

大抵の分散嫌は、風味物質の混合溶液である。水性媒体
中のパラジウムの不綾０化は、可溶性パラジウムを「不
溶性パラジウム」に燈元し得る還元剤を添付することに
よって達成される。パラジウムのこの不溶化は、ｐＨ３
以下を有する溶液中約３０ｑｏないし約９ぴ０の温度で
かつ本発明と同日出願の日．Ｇ．Ｂｒねｎｔらによる米
国特許タ出願第０１３５７４号に開示される如き還元剤
として糖および／又は多価アルコール化合物を用いるこ
とにより、最も良く達成される。本発明区中の「可溶性
パラジウム」は、水性混合物を水で希釈し次いで０．４
５ムの孔を有する膿ろ過器をろ過される０際、ろ過液内
に現われる水性混合物中のパラジウムとして定義され得
る。ろ過器上に保持されるパラジウムは「不落性パラジ
ウム」として定義される。この「不溶性パラジウム」の
化学形態は、完全ではないとしても、金属パラジウムが
すぐれて夕し・ることが判明した。「可溶性パラジウム
」の化学形態は、有効な証拠に基づいて、実質的に全て
イオン性であると考えられる。可溶性および不落性パラ
ジウムの正確な形態は確立されていないけれども、本発
明はパラジウムの正確な化学的および物理的形態にもか
かわらず、説明された方法で表わされた「不落性パラジ
ウム」までに拡張することが意図されている。本発明は
高濃度の不溶性パラジウムを有することが望ましい前記
風味物質の溶液系においては特に有用である。

パラジウムの不溶化は、室温では非常に徐々に起こり、
しかも可溶性パラジウムを不溶性パラジウムに事実上変
換するには、法外に長期間を必要とする。従って、実用
性のある転換速度を得るには、温度の上昇と共に不落性
パラジウムの形成速度を増加せしめつつ、高温下で溶液
を加熱する。しかし、温度が増加するにつれ、不溶性パ
ラジウムは、金属の均一分散を得ることが困難である不
溶性パラジウムの凝集物を形成する頃向にある。本発明
に係る多糖類物質を使用すると、それによってパラジウ
ムの凝集物の形成が阻止されこれによって風味物質の混
合溶液中のパラジウムは更に均一に分散される。次の実
施例は、本発明の好ましい態様を説明したものであり、
本発明の範囲に限定されないのはもとよりである。

次の表中に示される実施例の風味物質の溶液配合は、多
糖類物質をグリセリンと予備混合し次いで定速燈拝しな
がら他の風味物質の溶液を添加することによってなされ
る。

硝酸マグネシウムは、風味物質の溶液系に添加されるべ
き最終の成分であるパラジウム塩の水溶液に先立って添
加されるべきである。風味物質の混合液を７７０で５時
間加熱蝿拝する。次いで、風味物質の混合液を熱源から
移し次いで風味物質の混合液の表面下０．５インチの深
さで０．２ｃｃの試料を定期的に取り出す外は静止した
。次いでこれらの取り出した試料の全パラジウムを分析
した。取り出した試料を秤量し次し、で亜硝酸および過
塩素酸の１対１容量混合物５ないし１０Ｍを添加し次い
で原子吸光分光分析法によってパラジウムを分析するこ
とによって試料中の全パラジウムを分析した。次表に結
果を示す。得られた試料中のパラジウム量を正確に測定
するいかなる手段も採用できる。表

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ たばこにパラジウムを沈着させる方法において、（
   ａ）天然ガム、並びに低級アルキル、ヒドロキシ低級ア
   ルキルおよび低級アルコキシセルロースエエーテルおよ
   びセルロースエステルからなる群より選ばれる少なくと
   も一種の多糖類化合物を約０．２５ないし１．０重量％
   含有する風味物質の水溶液系にパラジウムを添加し、次
   いで（ｂ）該パラジウムを含有する風味物質の溶液系を
   たばこと混合して該パラジウムをたばこに沈着させるこ
   と、を含んでなる方法。 ２ 前記パラジウムが風味物質の溶液で処理されるたば
   こに関し約０．００１ないし約１重量％のパラジウム濃
   度を得るのに十分な量で前記風味物質の溶液系中に存在
   する、特許請求の範囲第１項記載の方法。 ３ 前記パラジウムが、前記風味物質の溶液で処理され
   るたばこ中に約０．０１ないし約０．１０重量％量存在
   する、特許請求の範囲第２項記載の方法。 ４ 前記パラジウムが、水溶性化合物の形で前記風味物
   質の水溶液系に添加される、特許請求の範囲第３項記載
   の方法。 ５ 前記可溶性パラジウム化合物が、硝酸パラジウム、
   塩化パラジウム、二塩化ジアミノパラジウム、テトラク
   ロロパラジウムアンモニウムおよびヘキサクロロパラジ
   ウム酸アンモニウムの群から選ばれる、特許請求の範囲
   第４項記載の方法。 ６ 前記風味物質の溶液系が、該溶液で処理されるたば
   こに関し硝酸態窒素の約０．２５ないし約０．７５重量
   ％濃度を得るのに十分な量の濃度で水溶性無機硝酸塩を
   含有する、特許請求の範囲第４項記載の方法。 ７ 前記硝酸塩が硝酸マグネシウムである、特許請求の
   範囲第６項記載の方法。 ８ 前記可溶性パラジウムが、風味物質の溶液系中、全
   パラジウムの５重量％以下に減少した後、風味物質の溶
   液系とたばこを混合する、特許請求の範囲第４項又は第
   ６項記載の方法。 ９ 前記多糖類化合物が、グアー、寒天、アルギン、カ
   ラヤ、グアヤク、トラガカントおよびアラビツクガムか
   らなる群から選ばれる天然ガムである、特許請求の範囲
   第４項、第６項又は第８項のいずれかに記載の方法。 １０ 前記天然ガムがトラガカントガムである、特許請
   求の範囲第９項記載の方法。 １１ 前記多糖類化合物が、セルロースの低級アルキル
   もしくはヒドロキシ低級アルキルエーテル、又はそれら
   のアルカリ金属塩である、特許請求の範囲第６項記載の
   方法。 １２ 前記多糖類化合物が、カルボキシメチルセルロー
   スのナトリウム塩である、特許請求の範囲第１１項記載
   の方法。