JPS6020544Y2 - 車軸受部の取付装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、車両用の車軸およびその軸受の車体への取付
装置に関する。

従来の、車両、例えば、クローラ型走行車の車軸および
車軸受部の車体への取付装置は、車体を支承するクロー
ラフレームに駆動輪取付用の大径の丸孔を穿ってこの丸
孔に車軸および軸受などを順次組込んで駆動輪部全体を
クローラフレームに装備するものであったので、その生
産時および保守点検時の組立作業が困難で非能率的であ
った。

そこで本考案は、かかる不具合にかんがみ案出されたも
ので、以下本考案の実施例を添付図にしたがい詳述すれ
ば、１は動力運搬車の車体で、下部にクローラ型走行装
置２を装備している。

３は前部に従動輪４を後部に駆動輪５を回転自在に装着
するクローラフレームであり、該クローラフレーム３は
車体１に連設しこれを支持している。

そして、前記従動輪４と駆動輪５には無端状履体６を巻
掛している。

次に、クローラフレーム３は、第４図に示すように、駆
動輪５の取付部において、軸受体１０を嵌装する切欠部
７を設け、該切欠部７にクローラフレーム３の後方に向
けて開口した開口部１１を連設し、したがって、該開口
部１１を介して該切欠部７はクローラフレーム３の外部
と連通している。

一方、駆動軸９、これに固着された駆動輪５、軸受体１
０、該軸受体１０に組込まれたホールベアリング１７、
シール１８などは、第２図のように、予め組付けられて
前記開口部１１よりクローラフレーｌ、３の外部から切
欠部７に嵌挿できるようになっている。

１２は、前記切欠部７の後部を塞ぎ状にして嵌合する押
え金具で、第５図のように、軸受体１０に接当てきるよ
うな凹部１３を形成すると共にクローラフレーム３への
取付部１４．１４を上下に突設している。

１５は、予め組付けられた駆動軸９、駆動輪５および軸
受体１０などを一体的にクローラフレーム３に固着する
固定ボルトで、クローラフレーム３の切欠部７の外周と
軸受体１０のフランジ部とを駆動軸９の軸心方向に平行
に貫通するようにして固着する。

該固定ボルトの６水中４本の固定ボルト１５でクローラ
フレーム３と軸受体１０のフランジ部を強固に締着しく
第４図参照）、他の２本の固定ボルトで軸受体１０のフ
ランジ部と押え金具１２とを強固に締着している（第５
図参照）。

１６は、クローラフレーム３の切欠部７に押え金具１２
を固着する固定ボルトである。

以上のような構成をとる本考案の車軸受部の取付装置を
生産時や保守点検時に組立てるには、予め駆動軸９に駆
動輪５を固着し、その両側にポールベアリング１７、シ
ール１８などを組込んだ軸受体１０を組付ける。

そして、これらを一体としたものをクローラフレーム３
の後部の開口部１１に乗せ切欠部７の奥部まで押込み嵌
装し、次いで押え金具１２を嵌めて固定ボルト１６にて
固着する。

そして、軸受体１０を固定ボルト１５にてクローラフレ
ーム３に強固に固定するとともに、押え金具１２と軸受
体１０とも固定する。

本考案は、軟土の構成となっているので、次の列挙した
効果を奏する。

■ 車軸（例えば駆動輪５）を支持する精密な軸受（例
えはポールベアリング１７）などを、軸受体１０に別途
一体的に組立を行った後に、この軸受体１０を、フレー
ム３において、水平方向の開口部１１より切欠部９に嵌
装して組付けるので、精密を要する軸受なとの組立と大
形部品であるフレーム３対軸受体１０との組立を別々に
行い、その車両下方に於いても、もぐり込みなど作業を
なくし、極めて容易に能率よく。

行うことができる。

■ 車体１を支持するフレーム３と軸受体１０との結合
は、フレーム３の開口部１１以外で固定ボルト１５でも
って、切欠部７の周辺にて行い、多数の固定ボルト１５
が使用でき、強固に結合することができ、車両の信頼性
が向上する。

■ 特に開口部１１に、車軸を組込んだ軸受体１０を後
部外方水平方向に挿入し、該開口部１１で一旦保持した
後、切欠部７に迄水平方向に押込む。

したがって、軸受体１０とフレーム３とを前記３個以上
の固定ボルト１５による締着に際しても、クローラ型走
行車における、大径の駆動輪用、ボールベアリング１７
、シール１８を組付した、重い軸受体１０を工事作業者
等の人体で支えながらこれを締着するのではないから、
その作業は容易で、前記■の作業能率と両々相俟って更
に生産性が向上できる。

これに加えて、大径の駆動輪５が装着されていても、前
後方向に平向な一対のフレーム３，３における、一対の
切欠部７，７に保持されて水平状の軸受体１０として位
置させであるので、大径の駆動軸５がフレーム３，３に
つき当る等の支障はなく、かつ、こじれやすい３個以上
の多数の固定ボルト１５の締着がこじれることなく均等
に締着てき、苛酷な車輌の組付に信頼性を与えることが
できる。

殊に、クローラ型走行車における、苛酷な駆動をする駆
動軸９用の潤滑油を密封した軸受体１０をフレーム３，
３に締着する際、その作業に漏油による汚れがなく、軽
快にできるし、注油作業に際しても、軸受体１０単体を
取り出して行なえるので、充分な注油とその作業が容易
とすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の全体側面図、第２図は第１図
１〜１断面図、第３図は第２図の側面図、第４図はクロ
ーラフレームの側面図、第５図は押え金具の側面図を示
す。 １・・・・・・車体、３・・・・・・クローラフレーム
、７・・・・・・切欠部、９・・・・・・駆動軸、１０
・・・・・・軸受体、１５・・・・・・固定ボルト、１
７・・・・・・ボールベアリング。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 大径のスプロケット状駆動輪５を中央に装着した駆動軸
   ９、該駆動軸９の両端を支持するボールベアリング１７
   、および該ボールベアリング１７を潤滑する潤滑油を密
   封するシール１８を予め軸受体１０内に一体として組付
   構成し、該駆動軸９で支持する車体１下部に連設した前
   後方向に平行の一対のフレーム３，３に、前記軸受体１
   ０を嵌装する切欠部７をそれぞれ設け、該切欠部７に略
   水平外方向の開口部１１を連設して、前記軸受体１０を
   該開口部１１より該切欠部７に押込み嵌装し、前記軸受
   体１０と前記フレーム３とを、該切欠部７に周設した３
   個以上固定ボルト１５でもって結合するクローラ型走行
   車用駆動軸受部の取付装置。