JPS6020220Y2 - 磁気テ−プカセツト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磁気テープカセットに関し、特に、光電式テー
プ端検出が可能な磁気テープカセットの改良に関するも
のである。

従来、例えばカセット式、オーディオ又はビデオ録再装
置等において、前記カセット内に収納した磁気テープの
始端及び終端に透明テープを接続させ、該透明テープに
光を透過させることにより磁気テープの始端又は終端を
検出することが一般に行われていた。

前述した光電式テープ端検出方式に適用されたカセット
は、米国特許第３．２８８．３８５号、同第３、６１５
．１５５号、実開昭５２−８０６３１号、同５３−５９
４０５号、等によって提案されている。

第１図〜第３図は、前述した従来カセットと録再装置と
の組合せによる光電式テープ端検出方式の一例を示した
ものである。

第１図及び第２図において、一対のハブ２，３に巻回す
る磁気テープＴの一部をピン又はローラー等のガイド手
段４，５，４’、５’により形成される走行路に装架し
たカセット１が、録再装置の所定位置に装填されると、
録再装置側に配設した光源８が前記カセット１の底面に
透設した光源孔６を通して前記カセット１内に自動的に
挿入され、前記カセット１の両側面に透設した通孔７゜
７′を通して、前記録再装置側に配設されたｃｄｓ等の
受光素子９，９′間に形成される二つの光路１０．１０
’が夫々横切る前記磁気テープＴ又は透明テープによっ
て閉止又は開放されることにより、前記磁気テープの始
端又は終端を光電式に自動的に検出するものである。

第３図は、前記カセット１や録再装置のレイアウト上、
前記カセット１の底面に２個の光源孔６を透設し、各光
源孔６に挿入された２個の光源８．８′が、カセット両
側面に透設した各通孔７．７′を通し、前記録装置側に
配設た各受光素子１０．１０’と夫々対をなして各光路
１１，１１′を形成せしめたもので、光電式・テープ端
検出方式の作用効果は第１図及び第２図に示したものと
基本的には同一のものである。

近年、前記磁気テープの電磁変換特性の向上を図るため
に、前記磁気テープの磁性層に含まれる磁性体粉末を一
層微粉末化する傾向が強まり、微粉末化した磁性体を有
して成る前記磁気テープを収納た前記カセットに起因す
る前記光電式テープ端検出方式の作動不良が続発するよ
うになって来た。

そこで、本考案者等は、前述した作動不良原因を調査、
分析した結果、一見不透明の磁気テープにおいても、前
記磁性体の微粉末化により６００ｎｍ以上の波長域の光
透過率が大きくなることを確認し、微粉末化によって光
透過率が大きくなった磁気テープ対しても、正確に作動
する光電式テープ端検出方式について鋭意研究を重ねて
、本願考案カセットを実用化するに至った。

本考案は、前述した従来カセットの欠点を解消し、かつ
前記カセット自体及び録再装置の構造を複雑化すること
なくテープ端を安定して精度良く検出することが可能な
磁気テープカセットを提供するとを目的とするものであ
る。

本考案のか）る目的は、発光部と受光部間の光路に色フ
ィルターを配設して戒り、前記色フィルターが磁気テー
プの見掛は上の光透過率を低減させることを特徴とする
磁気テープカセットにより遠戚される。

以下、添付した図面に基づき、本考案の実施態様につい
詳述する。

第４図は、本考案に基づく磁気テープカセットの要部を
示す断面図である。

このカセットは、後述する要部を除き、第１図及び第２
図に示した従来カセットと同様の構成を採り、更に、テ
ープ端検出方式も１個の発光素子の左右に配した各受光
素子間に形成される二つの光路を利用する点では全く一
致するものである。

本考案カセットは、その底面に透設した光源孔；４０を
通してカセット内に挿入された白熱ランプ等の発光素子
４１の発光域全体を被うように、略円筒状の色フイルタ
−４２を前記光源孔４０の内部周辺に配設して成るもの
である。

前記色フイルタ−４２の光透過率は、例えば使こ用する
受光素子の分光感度が８００ｎｍ近傍にピークがあるも
のであれば、８００ｎｍにおいてＩＯ％程度に設定する
ことにより、微粉末化した磁性体を含み６００ｎｍ以上
の波長域の光透過率が大きくなった磁気テープの見掛は
上の光透過率を低減せしめ、その結果、光電式テープ端
検出系の誤作動が防止されるものである。

なお、前記磁気テープの始端又は終端に接続されている
透明テープの見掛上の光透過率も前記色フイルタ−４２
により減するが、前記受光素子の感光域内の透過光が得
られるように、前記色フイルタ−４２の光透過率を設定
しなければならな）い。

第５図は、第３図に示した従来カセットのように、発光
部と受光部が夫々対をなして光路を形成する場合、適用
可能な前記色フイルタ−４２の取付を示したものであり
、前記光源孔４０周辺から突出する遮光壁４３の通光部
４４にシート状の色フイルタ−４２′を取付けである。

又、前記色フィルター４２．４２’に代わり、第１図か
ら〜第３図に示したカセット両側面に透設した各通孔７
，７′の内側又は外側をシート状の色フィルターで遮蔽
しても良い。

以上、記述したように、本考案カセットは光電式テープ
端検出系の光路内に、微粉末化した磁性体により６００
ｎｍ以上の波長域の光透過率が上昇した磁気テープの見
掛は光透過率を低減せしめる色フィルターを配設したの
で、カセットの内部構造や録再装置側の検出系回路を大
巾に変更したり；複雑化されることが回避でき、比較的
廉価で検出精度の高いカセットを提供することが可能に
なった。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来カセットの平面図、第２図は第１図の要部
断面図、第３図は他の従来カセットの平面図、第４図及
び第５図は本考案カセットの要部断面図である。 ６．６’、４０は光源孔、７，７′は通孔、８゜８’、
４１は光源又は発光素子、９，９′は受光素子、４２．
４２’は色フィルターである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カセット匣体内においてハブに巻回するテープの一部を
   所定の走行路に装架すると）もに、該走行路が発光部と
   受光部間で形成される光路を横切るように構成される磁
   気テープカセットであって、前記光路内に色フィルター
   を配設して威り、前記色フィルターが磁気テープの見掛
   は上の６００１ｍ以上の波長域における光透過率を低減
   せしめることを特徴とする磁気テープカセット。