JPS601889Y2 - ガス切断用クリ−ナ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は製鋼工場の余り湯鋼塊、鍋底地金などの余材を
ガス切断により解体処理する場合などに多く発生する赤
茶色の煙状の粉塵、ヒユームなどのダストを含む環境汚
染雰囲気を除去するクリーナに関する。

、この種ガス切断作業に伴い発生する粉塵
、ヒユームなどの赤茶色の煙を捕集し作業環境を改善向
上する手段としては、従来、大規模の集塵設備が必要と
され、例えば作業場全体を囲み天井は屋根形のフードで
覆いダクトを通じバグフィルタを通過させ大形の排気ブ
ロアで吸引して排気していた。

この設備は広範囲に数層するので設備費用が多額となり
バグフィルタの如き容量が大で圧損の大きい除塵器を必
要としブロアも例えば２５０ＫＷ程度の大形を必要とし
経済的に甚だしく不利である、さらに余り湯鋼塊、鍋底
地金などの被切断物は工場配置の点から屋外のかなり広
い作業場で展開するように処理作業しなければならない
ことが多く、前記の集塵設備は場所的に適用上の制約が
ある。

本考案はかかる従来技術の問題点を解消するガス切断用
クリーナを与えたものであって、その特徴とするところ
は、自動ガス切断装置に搭載され、自動ガス切断装置の
ガス切断用火口の横行範囲とほぼ等しい長さの相当容積
を持つ長方体容器に形成され、その下部の少くとも両端
を含む複数個所に吸気口を開設しかつ屋根部には少くと
も両端を含む複数個所に局所排風機を配備した点にある
。

長方体容器内の数層浄化施設としては、バクフィルタの
ような圧損の大きいものに代り、水を噴射するスプレー
ノズル式を採用でき、またその効果を高めるためスプレ
ーノズルの下方に水平全断面にわたる金網を１層または
複数層に張設するのが適当である。

本考案のクリーナは長方体容器を自動ガス切断装置に積
込んで、これとともに走行させる集約的構成のため、設
備費は極めて安価となる。

自動切断装置上のガス切断用火口は横行し被切断物を横
断するように切断して解体し移行する火口の吹焔の作用
する局所で粉塵、ヒユームなどが発生するが、長方体集
塵用容器はガス切断用火口の横行範囲にわたる長さを有
し少くともその両端部を含む複数個所に吸気口を下部に
開設し局所排風機を屋根部に配備しであるので、移行す
る溶断の局所から発生する粉塵、ヒユームを含む気体は
可及的に退路するように流れて吸気口から容器内に入り
効果的に捕集され、すなわち必要な部分の必要な量のヒ
ユームなどを含む気体を回収ち処理するので運転コスト
も非常に低くなる。

本考案のクリーナは水接触及至は水面近接ガス切断と併
用して用いるのが最も適切であり使用効果も高められる
。

以下、本考案を添付図により具体的かつ詳細に説明する
。

第１図は本考案の１実施例のクリーナを斜視図により示
し、第２図はこのクリーナを上部に搭載した自動ガス切
断装置を含む全体的ガス切断設備の縦断端面図を示す。

先づこのガス切断設備の概要を説明する。

溶断用プール１は給水施設２および排水施設３が付属し
、被切断物４はプールの両側壁に橋架状に載置した懸垂
式架台５に支持され水面上の近接位置に置かれる。

自動ガス切断装置６はその台車７が車輪８によりプール
両側のレール９上を走行するようになっており、台車７
上においてガス切断用吹管１０が水平ラック１１に沿い
横行しまた昇降機構１２により胃降して被切断物４に近
接するよう装備される。

被切断物４は台車７の下方に取付けた適宜の集塵フード
１３に囲われる。

本考案のガス切断用クリーナ１４は自動ガス切断装置６
の上方に台車７上に搭載されガス切断用吹管１０の横行
範囲とほぼ等しい長さの細長形状をした相当容量の鋼板
製長方体容器１５に形成される。

その下半部には少くとも両端を含む複数個所に吸気口１
６を分布させて開設する。

この吸気口は導風用ダクト１７を介し集塵用フード１３
に接続するものとする。

長方体容器１５の屋根部には少くとも両端を含む複数個
所に局所排風機１８を分散させて配備する。

局所排風機１８は溶断中の被切断物４の溶断個所から発
生する粉塵、ヒユームなどを含む気体を集塵フード３、
導気用ダクト１７を経由し吸気口１６から長方体容器１
５内に吸引し、そこから上方に容器外に放出する。

１９は長方体容器１５を台車７に取付ける脚である。

本考案クリーナの長方体容器１５の粉塵、ダストなどの
捕集機能を一層向上させるためには、長方体容器１５の
内部上層位に金網２０をなるべく層状に重ねて張渡し、
給水管２１から送った水を金網上位の分配管系２２を経
て各スプレーノズル２３から金網２０に向って噴射させ
るようにする。

かくして長方体容器１５を通る気体が冷却されダストの
捕捉が効率よく行なわれる。

こうして汚れた水は弁２４を有する排水管２５を経てプ
ール１内に戻せばよい。

ここで云う金あみとは、細い金属線を目抜き平織状にあ
んだ通常のものの他、単なる平織、綾織、毛糸織などの
クロス状のものの他、チョツプドストランドマット状の
ものや、ステイールウール状のものでも要するに排風流
体を減速させる抵抗と、冷却及び伝熱の機能を有するも
のを差していう。

以上のように本考案のガス切断用クリーナは自動ガス切
断装置に搭載される小形集約的構成により設備費は従来
の集塵設備に比べ数分の１以下に低下させることがでで
き、しかも充分な集塵作用を発揮するので作業環境の改
善向上に有効に役立つ。

しかも１０〜５０ｍ、の切断プールと組合わせ使用する
場合にあたっては屋外のガス切断作業を何の支障もな〈
実施できる他、電力消費は従来の集塵設備に比べ数１吋
の１以下の僅かの量にとどまり省エネルギ操業ができる
等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のｌ実施例のガス切断用クリーナの斜視
図、第２図はこのクリーナを搭載した自動ガス切断装置
を含むガス切断設備の縦断端面図である。 １・・・・・・溶断用プール、２・・・・・・給水施設
、３・・・・・・排水施設、４・・・・・・被切断物、
５・・・・・・懸垂式架台、６・・・・・・自動ガス切
断装置、７・・・・・・台車、訃・・・・・車輪、９・
・・・・・レール、１０・・・・・・ガス切断用吹管、
１１・・・・・・ラック、１２・・・・・・昇降機構、
１３・・・・・・集塵フード、１４・・・・・・ガス切
断用クリーナ、１５・・・・・・長方体容器、１６・・
・・・・吸気口、１７・・・・・・導気用ダクト、１８
・・・・・・局所排風機、１９・・・・・・脚、２０・
・・・・・金網、２１・・・・・・給水管、２２・・・
・・・分配管系、２３・・・・・・スプレーノズル、２
４・・・・・・弁、２５・・・・・・排水管。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被切断材に対して走行する自動ガス切断装置に搭載され
   、自動ガス切断装置のガス切断用吹管の横行範囲とほぼ
   等しい長さの相当容積を持つ長方体容器に形成され、そ
   の下部の少くとも両端を含む複数個所に吸気口を開設し
   かつ屋根部には少くとも両端を含む複数個所に局所排風
   機を配備し、自動ガス切断装置の台車の下方には集塵フ
   ードを設けるとともにこの集塵用フードと長方体容器の
   吸気口とを導風用ダクトで接続したことを特徴とするガ
   ス切断用クリーナ。