JPS601850B2

JPS601850B2 - 茶葉の火入れ乾燥方法

Info

Publication number: JPS601850B2
Application number: JP9569381A
Authority: JP
Inventors: 勝平江口
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1981-06-19
Filing date: 1981-06-19
Publication date: 1985-01-17
Also published as: JPS58850A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は妙釜特有の香味を有する伸び葉を得るための精
操乾燥後の茶葉の火入れ乾燥法に関するものである。

伸び茶の製法において、伸び状の形状を保持させるため
、精錬乾燥後の茶葉は未だ柔軟性を有するので、そのま
まの形状で火入れ乾燥を行う必要があった。

そこで、従来は定置棚又は移動棚等の上に精榛後の形の
ままで放置し、茶葉の性質や処理量に応じた熱風をこの
放置された茶葉に与えて、伸び状のまま固形化する方法
、いわゆる熱風加熱火入れ方式が採用されていた。本発
明者は先に妙り榛み茶の製法を発明し、蒸し茶には得ら
れない釜入り茶特有の香味を有する茶を提供した。

（特関昭５３−１０１５９７号公報）。この方法により
製造した茶葉を火入れ乾燥する場合、上記の如き熱風加
熱火入れ方式によると、この工程において、上記発明の
釜入り茶特有の香味が消失するおそれがあった。また、
その香味の消失を防ぐために、妙釜加熱を行えば、精錬
乾燥後の茶葉の柔軟性により伸び茶のまま火入れ乾燥す
ることができなかった。そこで本発明者は、この糟榛乾
燥後の茶葉を伸び葉の形状のまま妙釜加熱を行い香味の
消失を防ぎ、しかも伸び茶の状態で火入れ乾燥する方法
について鋭意研究を重ねた結果、精操乾燥後の茶葉を一
端を妙釜の内面に固着し、池端を釜の中心に向けて伸延
し、伸延端を火入時の回転方向に屈曲せしめた集葉板を
多数備えた円筒状妙釜中に入れ、この妙釜を回転及び往
復運動させながら集藁板上で条葉を平行に並べつつ蝿拝
し、この間外部熱源により加熱して妙釜中の茶葉を乾燥
させることにより行い得ることによって、伸び葉の状態
で火入れ乾燥する方法を完成した。

本発明に用いる妙釜は例えば添付図面に示される様に、
円筒形のドラムー内に略等間隙にドラムーの内面に一端
を固着し、池端をドラム１の中心に向けて伸延し、かつ
伸延滞をドラムの火入時の回転方向に屈曲せしめた集葵
板２（以下湾曲集案板という）が設けられ、その間に一
端をドラム１に固着し、他端をドラム１の中心に向けて
伸延した板をドラム壁にドラムの機軸に対し適度の傾斜
を持った公知の取出集葉板３が設けられている。

（第２，３図参照）。このドラム１は隣接するファン４
と共通する軸５により支承されている。また、ドラム１
の一側面には取出集葉板３の基端付近に閉口部７が設け
られ、ホッバ日に連絡する茶葉投入口６が中央部に形成
される。ドラム１の他側面はファン４による茶葉中の湿
気を吸引し易い様に網状にすると好適である。ドラムー
はケーシング９内に収容され、同ケーシングには敬出受
板８が設けてある。尚、Ｂは取出受板８の下位に設置さ
れる乾燥茶葉収納用のバケットである。ケーシング９の
下部に熱源１０がある。ドラム１およびファン４の支承
麹５はファン回転軸とドラム回転軸の２重管型軸となっ
ていて、ドラム回転軸は減速歯車１２を介して電動機１
１に連結され、ファン回転軸１３はクラッチ１４を介し
て電動機１１に連結されている。これらのドラム回転機
構はドラム回転機構台１５の上に置かれ、この台１５は
往復動電動機１６とりンク１７，１８を介して連結して
いる。そしてこの台１５はしール１９上にローラー２０
により往復動自在に敷遣してある。ケーシング９下部に
はしール１９上を転勤する車輪３０が設けられ、かつ連
結ロッド３１によりドラム回転機構台１５に連結されて
いる。

従ってケーシング９はドラム回転機構台１５とともに往
復動することができ、ドラムー内への茶葉投入が常時行
なわれ、後述するように閉口７から取出受板８への茶葉
の取出しが行える。本発明に用いる妙釜は１例として上
記の如き構造になっているから、糟榛茶葉は投入口６よ
りドラム中のミ湾曲集藁板２の上に投入され、この茶葉
は湾曲集葉板２上で伸び状に並列集積される。

これと同時にドラムは電動機１１の駆動により減速歯車
１２を介してドラム回転軸５を回転し、これによりドラ
ム１が回転する。また、同時に電動機１１の駆動により
クラッチ１４を介してファン回転軸１３が回転しファン
４を回転させる。往復勤電動機１６を駆動してドラム回
転機構台１５をリンク１７，１８を介して往復動させる
ことによりドラム１及びケーシング９を往復運動させる
ことができる。この様に、ドラムーが回転ならびに往復
運動されるので、湾曲集葉板２上に集積された精操茶葉
は伸び状のままドラム中を縦方向に動きながら回転し、
下方からの熱源１０の鰭射熱により加熱乾燥される。ま
た、湾曲集葉板２は伸延部の先端が湾曲しているから往
復運動によっても茶葉が落下せず、同集葉板中で並べら
れる。そして、ドラムの回転により、投入部から順次上
方に移動し、上方において徐々に湾曲集葉板から落下し
て他の湾曲集葉板またはドラム底に集まり、これらの茶
葉は再び湾曲集葉板にすくい上げられ同様な工程を繰返
す。この間、ドラム１の内部は常に外部熱源１０により
加熱され、またファン４はドラム１に対して吸引ファン
として作用し、同ドラムー内の茶葉の湿気を除去する。
この乾燥工程が終ると、電動機１１を逆回転させファン
回転軸１３に連結してあるクラッチ１４を外すと、ドラ
ムだけが逆回転する。このドラム１の逆回転により乾燥
した茶葉は後斜した取出集葉板３により開□７に向けて
集まり、取出受板８より取出される。本発明は公知の方
法により製造された精裸乾燥した茶葉、特に好適には本
発明者が先に発明した妙りもみ茶の製法（持開昭５３−
１０１５９７号公報）により得られた精操乾燥した茶葉
を上記多数の湾曲集葉板が並設されている妙釜に入れ、
この釜を回転、往復運動しつつ下部より加熱する。

投入された糟操乾燥茶葉は妙釜の回転、往復運動により
鷹辞されながら伸び葉の状態で鍵射熱によって、自然乾
燥程度に茶の変色、変質が起らず余分の香味成分が逃げ
ない様にして加熱乾燥される。妙釜中の乾燥温度、乾燥
時間は茶葉の湿度、投入茶葉の量によって適宜調節され
るが、普通約７０〜９０ｏｏ、２０〜３０分程度で実施
される。この様にして乾燥が終了した火入れ乾燥茶葉は
伸び状で水分が約５．５％位含まれた、いわゆる荒茶で
ある。この荒茶は伸び茶の状態で妙釜茶特有の香味を有
するものである。かくして得られた荒茶は後仕上げ火入
れを行なう。

この場合、上記の火入れ乾燥と同様の多数の湾曲集葉板
を備えた円筒の妙釜を回転、往復運動させつつ損拝し、
外部加熱を行って実施すると、茶葉と釜肌との摩擦が少
ないので、白味をおびることが少なく、粉の発生を少な
くして火入れ、仕上げ火入れ共に妙釜加熱の韓射熱を用
いて長時間の加熱が与えられるのでタンニンがカテキン
化され、自然乾燥程度に茶葉の変色、変質が起こらない
程度で余分の香味成分が含まれる様にして逃げることの
少ない妙釜茶特有の香料が得られ、しかも再度仕上げ火
入れに妙釜を用いたから、妙釜茶特有の甘すずしくすっ
きりした香味があり、さしつかえのきく良好な伸び状茶
葉が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の方法に用いる装置の一実施例の説明図
、第２図は同装置のドラム部分の断面正面図、第３図は
同第２図の１−１線矢視図である。１：ドラム、２：湾曲集葉板、３：取出集粟板、４：フ
ァン、７：開口部、８：敗出受板、９：ケーシング、１
０：熱源、１１：電動機、Ｉ２：減速歯車、１３：ファ
ン回転軸、１４：クラッチ、１５：ドラム回転機構台、
１６：往復動電動機、１７，１８：リンク、１９：レー
ル、２０：ローラ、２１：軸受部。第１図第２図第３図

Claims

【特許請求の範囲】

１精揉乾燥後の茶葉を、一端を炒釜の内面に固着し、
他端を釜の中心に向けて伸延し、伸延端を火入時の回転
方向に屈曲せしめた集葉板を多数備えた円筒状炒釜中に
入れ、この炒釜を回転及び往復運動させながら集葉板上
で茶葉を平行に並べつつ外部熱源よりの加熱によって乾
燥することを特徴とする茶葉の火入れ乾燥方法。