JPS601837Y2 - 加圧浮上型廃液処理装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は加圧浮上型廃液処理装置に係り、加圧水噴出管
からの加圧水が反射板方向と処理槽底部方向とにそれぞ
れ直噴出するよう加圧水噴出口を構成しておくことによ
り、廃液流入分散管より送り込まれた廃液中に含まれて
いるスラッジを処理槽の上層部に効果的に浮遊させるこ
とができ、処理槽内に堆積するスラッジ量を極めて少な
くでき、従って処理槽の点検又は掃除回数が著しく少な
くなり、処理装置の連続運転時間が長く、極めて効率的
な廃液処理が行なえる加圧浮上型廃液処理装置を提供す
ることを目的とする。

加圧浮上型廃液処理装置は、従来では、第１図に示す如
く、処理槽１の上方部にベルトコンベア式の掻き出し装
置２が配設され、この処理槽１の一端部側の下方部に廃
液流入分散管３の排出口が配され、又加圧水噴出管４が
廃液流入分散管３の近傍に配され、さらにこの加圧水噴
出管４の噴出口に対応して反射板５が配されている。

尚、６は処理槽１の廃液処理液排出口である。

このような加圧浮上型廃液処理装置において、廃液が廃
液流入分散管３より、又水が加圧水噴出管４よりそれぞ
れ処理槽１内に送り込まれると、加圧水噴出管４よりの
噴出水は反射板５に沿って向きを変えられて、廃液と混
合攪拌し、廃液中に含まれているスラッジに微細な空気
の泡が付着して上層部に浮遊するようになるので、この
浮遊したスラッジを掻き出し装置２によって掻き集め、
処理槽１外に排出するようになるのであるが、廃液中に
含まれているスラッジの幾分かは浮遊せず、処理槽１の
廃液処理液排出口側の底部に堆積し、処理運転時間が長
くなるとこの堆積量は莫大なものとなり、廃液処理がス
ムーズに行なえないといった欠点がある。

従って、スラッジがある程度堆積すると廃液の流入を停
止し、堆積したスラッジ７を除去してやらねばならず、
停止回数は度々あり、極めて廃液処理能率は低い。

本考案は上記欠点を除去したものであり、以下その実施
例について説明する。

第２図は、本考案に係る加圧浮上型廃液処理装置の１実
施例の説明図である。

同図中、１０は加圧浮上型廃液処理装置の加圧浮上槽で
あり、この加圧浮上槽１０の上方部にべルトコンベア式
の掻き出し装置１１が配設されており、又加圧浮上槽１
０の排出口１２側と反対側の端部側の下方部に排出口１
３′の構成された廃液流入分散管１３が配設されており
、さらにこの廃液流入分散管１３の近傍に加圧水噴出管
１４が配設されると共に、この加圧水噴出管１４に対し
て断面略円弧状の反射板１５が配設されており、これら
の構成は従来の加圧浮上型廃液処理装置、例えば第１図
に示す加圧浮上型廃液処理装置と同じ構成である。

１６．１７は、加圧水噴出管１４の加圧水の噴出口であ
り、これらの噴出口のうち噴出口１６は従来のものと同
じ位置に構成されたものであり、噴出口１６より噴出さ
れた加圧水は従来と同じように反射板１５にあたるよう
になり、又、噴出口１７は、この噴出口１７より噴出さ
れた加圧水が加圧浮上槽１０の底面に対して、例えば約
４５°〜６０’の角度であたるように、特に排出口１２
の側の加圧浮上槽底面に対してあたるように構成された
ものである。

上記のように加圧水噴出管の噴出口を構成した加圧浮上
型廃液処理装置は廃液流入分散管１３の排出口１３′よ
り廃液が、又加圧水噴出管１４の噴出口１６，１７より
加圧水が加圧浮上槽１０内に送り込まれてくると、送り
込まれた廃液はまず主として噴出口１６より噴出され反
射板１５によって反射された加圧水が大気圧に戻る時に
微細な空気の泡となって浮遊していたフロックに付着し
て浮袋の役目をして強制的に加圧浮上槽の上部に浮上さ
せるようになり、浮上させられたスラッジは掻き出し装
置１１によってスカム受槽１８に掃き出される。

又、噴出口１６より噴出された加圧水によっては浮上さ
せられなかった廃液中のスラッジは噴出口１７より噴出
され加圧浮上槽１０底面で反射した加圧水によって上層
部に浮上させられるようになり、又さらには加圧浮上槽
１０底面にスラッジが堆積しても強制的に浮上させられ
るようになり、長期にわたって連続運転しても加圧浮上
槽１０底面にはほとんどスラッジの堆積はない。

例えば噴出口１６．１７を設けた本考案の加圧浮上型廃
液処理装置と噴出口１７を設けず噴出口１６のみの従来
の加圧浮上型廃液処理装置とにおいて、その加圧浮上槽
底部に堆積したスラッジ量を比較すると、本考案のもの
では従来のものに比べて約１／２咀の量にすぎない。

従って、本考案の加圧浮上型廃液処理装置は１、加圧浮
上槽底部に堆積するスラッジは極めて少ないので、連続
運転可能な時間は極めて長いものとなり、堆積スラッジ
除去の為に装置を停止して掃除する回数は著しく少なく
、廃液処理能率は著しく向上する。

上述の如く、本考案に係る加圧浮上型廃液処理装置は、
廃液流入分散管、加圧水噴出管及び反射板を備えた加圧
浮上型廃液処理装置において、加圧水噴出管からの加圧
水が反射板及び廃液処理装置の処理槽底部方向にそれぞ
れ直噴出するよう加圧水の噴出口を設けたので、廃液流
入分散管より送り込まれた廃液中に含まれているスラッ
ジを処理槽の上層部に効果的に浮遊させれるようになり
、処理槽底部にはスラッジがほとんど沈殿堆積しなくな
り、処理槽の点検あるいは掃除の為に処理を一時停止す
る回数は著しく少なく、連続運転可能時間は著しく長く
なり、廃液処理は極めてスムーズで能率的である等の特
長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の加圧浮上型廃液処理装置の説明図１．第
２図は本考案に係る加圧浮上型廃液処理装置の１実施例
の説明図である。 １０・・・・・・加圧浮上槽、１３・・・・・・廃液流
入分散管、１４・・・・・・加圧水噴出管、１５・・・
・・・反射板、１６．１７・・・・・・噴出口。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ 廃液流入分散管、加圧水噴出管及び反射板を備えた
   加圧浮上型廃液処理装置において、加圧水噴出管からの
   加圧水が反射板及び廃液処理装置の処理槽底部方向にそ
   れぞれ直噴出するよう加圧水の噴出口を設けたことを特
   徴とする加圧浮上型廃液処理装置。 ■ 実用新案登録請求の範囲第１項記載の加圧浮上型廃
   液処理装置において、処理槽の排出口側の底部に傾斜し
   て直噴出するよう加圧水の噴出口を設けたもの。