JPS6018255Y2 - 自動式帯鋸盤 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は倣い切削を行わしめる自動式帯鋸盤において、
切削加工中に加工物が帯鋸盤のテーブルに対し相対的に
後退勤作しているとき、その後退勤作を検知して加工物
を前進せしめる押圧力、即ち鋸刃に対する押圧力を減少
せしめることにより常に良好なる切削を行わしめる様に
した自動式帯鋸盤に関するものである。

従来かかる自動式帯鋸盤は、鋸刃に対し加工物を一定の
押圧力にて押しつけた状態で切削を行わしめる様に鋸刃
に対し切削方向の力が付加されると共に、曲線部分の切
削時にはモーターにより加工物に対し回転力が付加され
る様に威されていた。

従って例えば曲線部を有する閉路パターンの倣い切削を
行わしめる場合においては直線部分の切削時には加工物
は全体的に切削方向に動（が、例えば第９図に図示する
様に曲線部の切削時においては加工物の切削点は鋸刃に
対し切削方向に進むが加工物全体としては鋸刃から遠ざ
かる方向に後退勤作することになり、この場合加工物に
は加工物をパターンに従って回転せしめる回転力と、直
線部分の切削時と同様に加工物全体を切削方向に押す力
とが相乗付加するため、加工物全体が無理に切削方向に
押圧される結果鋸刃が曲線のパターン図柄に追従出来ず
、切削軌跡が大なる曲率でパターン図柄から外方へはみ
出した状態となり、かかるはみ出しは薄い材料、軟質の
材料等加工し易い材料の切削の場合程顕著になる欠点を
有していた。

本考案はかかる欠点に鑑み、加工物を固定支持せしめる
回転用リングを回転用モーターにより回転制御せしめる
回転機構部と、該回転機構部を切削方向に対し直交方向
に摺動自在に支持せしめる合板をトルクモーターにより
切削方向に移動制御せしめるトルク機構部を有し、加工
物上の図柄を反射型光電検知器により検知して回転用モ
ーターを回転制御せしめて切削を行う自動式帯鋸盤にお
いて、前記台板に合板が切削方向に対し鋸刃から遠ざか
る方向に後退勤作する際作動する後退検知リミットスイ
ッチを取付け、該後退検知リミットスイッチの作動によ
りトルクモーターの回転１−ルりを減少せしめて鋸刃に
対する加工物の押圧力を減少せしめる様にした自動式帯
鋸盤を提供して上記欠点を解消せんとしたものにして、
以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明すると、１
は帯鋸盤２のテーブル３側方に位置せしめたフレームで
あり、後述の各機構部を一体的に支持せしめるものであ
って、一端方にテーブル３の側面４に当接する当板５を
突設せしめると共に他端対向位置には支持片６に螺着せ
しめた緊締用バンドル７を設け、前記テーブル３に対し
着脱自在に装着可能ならしめている。

８は回転機構部であって、テーブル３上に載置した外枠
９内に切削すべきパターン図柄１０が描かれた加工物１
１を第１図の如く加工物固定用アーム１２及びチェーン
１３等で固定可能ならしめた回転用リング１４を２個の
ベアリング１５，１５′に接触するように設置し、回転
用リング開放レバー１６を操作することによって外枠９
の基部１７に装着せしめた回転用モーター１８の軸に取
付いているゴムローラー１９を回転用リンク１４の外周
にスプリング２０の力で接触させることで三点支持の状
態にてテーブル３上で保持され、回転用モーター１８の
回転によりゴムローラー１９を経由して回転用リング１
４を円滑に回転制御可能ならしめている。

２１はトルク機構部であって、前記回転機構部８を鋸刃
２２の切削方向に対し前後に、即ちＡ。

Ｂ方向に移動制御せしめる部位であり、前記フレーム１
の両端間にブラケット２３．２３’にて支持固定された
ガイド軸２４を設けしめ、該ガイド軸２４にテーブル３
上に載置されるべき台板２５をその下面に固着されたス
ライドガイド２６，２６′を挿通せしめることによりＡ
、 Ｂ方向に摺動自在に設置せしめ、又フレーム１の端
部にトルクモーター２７を装備せしめると共に他端部に
スプロケット２８を取付け、両者間に巻回されたチェー
ン２９を前記スライドガイド２６に連繋せしめてトルク
モーター２７の作動により前記台板２５をＡ、 Ｂ方向
に移動制御可能と威さしめている。

又前記台板２５に前記ガイド軸２４に対し直交方向にガ
イドレール３０を設けしめ、該ガイドレール３０に前記
回転機構部８の基部１７をＣ，Ｄ方向に摺動自在に挿嵌
せしめて、前記トルクモーター２７の作動により台板２
５を介して回転機構部８全体をＡ、 Ｂ方向に移動制御
可能と威すと共に、回転機構部８をガイドレール３０に
沿ってＣ９Ｄ方向に自由に摺動させるこによって、切削
中に発生する鋸刃２２への側面圧力を相殺し、切削方向
をパターン図柄１０の接線方向と合致させるよう容易な
らしめている。

３１は取付板３２を介して台板２５のスライドガイド２
６′に取付けた後退検知リミットスイッチであり、該後
退検知リミットスイッチ３１はケース３３の底板３４上
に基板３５を端部に挿嵌せしめたピン３６で以って扇動
自在に支持せしめ、この基板３５の偏心位置には回転軸
３７をベアリング３８を介して回動自在に取付けると共
にこの回転軸３７の下端部を基板３５の扇動範囲に対応
して底板３４に貫設せしめた長孔３９を通して下方外部
に垂下せしめて端部にローラー４０を取付け、又基板３
５の扇動端部に形成した掛止片４１と該掛止片４１に対
向して底板３４に突設せしめた掛止ネジ４２間にスプリ
ング４３を張設せしめて後退検知リミットスイッチ３１
をスライドガイド２６′に取付けた際ローラー４０をフ
レーム１の側面に当接押圧せしめる様に威している。

４４は回転軸３７の上端部に一端を挿通せしめたＬＳド
ッグであり、該ＬＳドッグ４４は回転軸３７に挿通せし
めた座金４５． ４５’間に挟入されると共に座金４５
を回転軸３７の上端に螺入したナツト４６，４６′間に
圧入せしめたスプリング４７により挟圧され、該スプリ
ング４７の弾圧力に応じて回転軸３７の回動に連動する
様に威している。

４８はＬＳドッグ４４の他端部に対向して基板３５上に
取付けたリミットスイッチであり、ローラー４０と一体
的に回動する回転軸３７の回動に伴う賜ドッグ４４の回
動により０Ｎ−ＯＦＦ動作する様に威している。

４９はストッパーピンであり、リミットスイッチ４８に
対するＬＳドッグ４４の隔離動作時必要以上の回動を阻
止するものである。

かかる後退検知リミットスイッチ３１は上記の様に構成
されているため、台板２５が切削方向に前進する際ロー
ラー４０は第６図に図示する様にフレーム１との側面と
の接触により回転軸３７を中心として回転軸３７と共に
Ｅ方向に回転し、この時回転軸３７の上端部にスプリン
グ４７の弾圧力により回転軸３７の回動に連動する様に
取付けられたＬＳドッグ４４が回転軸３７の回転に連動
してリミットスイッチ４８の接点が押圧されるためリミ
ットスイッチ４８はＯＮ （ＯＦＦ）作動され、回転軸
３７のＥ方向の回転が継続される状態ではＬＳドッグ４
４はスプリング４７による挟圧力に抗してスプリング３
７に対し空回りの状態でリミットスイッチ４８の接点を
押圧した状態で継続維持され、一方台板２５が切削方向
とは逆に鋸刃２２から遠ざかる方向に後退勤作する際に
はローラー４０および回転軸３７はＦ方向に回転し、こ
れに伴いＬＳドッグ４４はスプリング４７の挟圧力によ
りＦ方向に連動回転してリミットスイッチ４８の接点に
対する押圧作用が解除されてリミットスイッチ４８は逆
にＯＦＦ （ＯＮ）の状態となり、ＬＳドッグ４４はス
°ｌ・ツバ−ピン４９に当接した時点で空回りの状態と
なって回転軸３７がＦ方向に回転している間、即ち台板
２５が鋸刃２２から遠ざかる方向に後退勤作している間
かかる状態が維持されるのである。

この様にフレーム１を支持部として一体化された回転機
構部８、トルク機構部２１の回転用モーター１８、トル
クモーター２７及び後退検知リミットスイッチ３１を電
気制御装置（図示せず）に接続し、又該電気制御装置に
接続された反射型充電検知器５０．５０’を帯鋸盤２の
鋸刃２２の支持部等に取付固定せしめている。

次に本考案に係る自動式帯鋸盤の作動状態を説明すると
、加工物１１の表面に切削しようとする線に沿ってパタ
ーン図柄１０を白地に黒若しくは黒地に白にて描き、こ
の加工物１１を回転用リング１４に対し加工物固定用ｒ
−ム１２、チェーン１３にて固定腰パターン図柄１０の
スタート地点に鋸刃２２を合わせて帯鋸盤２を作動する
。

この時二台の反射型充電検知器５０．５０’は切削点手
前におけるパターン図柄１０の幅方向の両端境界部分を
監視腰切削すべき点が鋸刃２２の切削すべき方向より左
若しくは右にはずれると、反射型充電検知器５０．５０
’の何れかがそのずれを検知し、これにより生じた光電
流は増幅器５１及び５２で増幅されて積分回路５３を通
じて正若しくは負の時定数を持った電気信号に変換され
、この信号は回転用モータードライブ回路５４に入力さ
れ、該回転用モータードライブ回路５４にて回転用モー
ター１８の左右の回転方向、立ち上り速度、回転速度を
指令する。

このことは鋸刃２２の切削方向が加工物１１上のパター
ン図柄よりはずれたら元の方向に戻す様に回転用モータ
ー１８の作動を常に制御することである。

又回転用モーター１８の立ち上り速度制御の必要性は、
仮にパターン図柄１０と切削方向のずれが微少の時、回
転用モーター１８の回転速度が急激に回転すると復元力
が過大となり、その結果パターン図柄１０の定位置を越
えて戻し過ぎとなり、電気的及び機械的にバンチング現
象が生じ切削面が粗くなるのでこれを防ぐ為に立ち上り
速度の制御を行うのである。

トルク制御回路５５はトルクモーター２７の回転トルク
を制御することにより、鋸刃２２に対する加工物１１の
押圧力を加減して常に適正な押圧力により切削が行われ
る様に制御するものである。

即ち、ある一つの閉路パターンで加工物１１を鋸刃２２
に押し当て切削する場合、直線部と曲線部では加工物１
１全体として鋸刃２２に対し押し付ける力は自ずと異な
り、更に閉路パターンの場合は周知の如く加工物１１の
切削点は切削方向に対向して進むが、加工物１１全体と
して鋸刃２２より遠ざかりながら切削が行われる部分が
ある（第９図）。

この様に加工物１１自体は鋸刃２２に対］−て、前進、
回転、後退を繰返しながら切削を行うものであるため、
加工物１１の切削点は鋸刃２２に対し常に適正な押圧力
を与えられる様にトルクモーター２７にて制御される加
工物１１全体としての鋸刃２２に対する押圧力を切削状
況に応じて加減するのである。

それ故に鋸刃２２に対する押圧力を加工物１１が全体的
に前進する時（第７図、第８図）と後退する時（第９図
）、パターン図柄１０が直線部の時（第８図）と曲線部
の時（第７図、第９図）とについて夫々四種類の可変抵
抗器５６，５７．５８．５９でトルクモーター２７の回
転トルクを設定味トルクモーター２７の回転トルクを加
工物１１が全体的に後退する時は前進する時より弱くし
、又切削点が曲線部の時は直線部の時より弱く設定制御
するのである。

又接点６０．６１は直線時は作動せず、回転用モーター
１８が回転した時点を曲線部と判断して作動し、トルク
モーター２７の回転力をある程度減少せしめる。

接点６２は台板２５の後退時即ち加工物１１がテーブル
３に対し相対的に後退勤作しているとき後退検知リミッ
トスイッチ３１の信号で作動するものであり、第９図に
図示する様に加工物１１の端方の曲線部の切削工程に移
行する際に鋸刃２２の反力が前進方向の鋸刃に対する押
圧力に抗して加工物１１が相対的に押し戻されるとき、
即ち台板２５が後退勤作するとき後退検知リミットスイ
ッチ３１のローラー４０が逆転してリミットスイッチ４
８を作動せしめることにより後退時の信号を接点６２に
与え、トルクモーター２７の回転力を減少せしめて鋸刃
２２に過剰な押圧力が作用するのを防止して良好な切削
を行わしめる様にしている。

６３は自動と手動の切替スイッチで舷における自動とは
反射型光電検知器５０．５０’によるパターン追従制御
を云い、手動とはモルバー６４に連動した可変抵抗器６
５の両端に正負の電圧を付加して、モルバー６４を左右
に傾けることにより回転用モーター１８の回転方向及び
速度を制御し、切削パターン図柄１０を視認しながらモ
ルバー６４を操作し切削を行゛うことを云う。

パターン反転判別回路６６は切削終了点を確認すると共
に、切削動作の自動停止信号を発する回路であり、例え
ば加工物１１の切削終了点に対応する位置のパターン図
柄１０に切目を付して地色を出し、パターン図柄１０が
黒から地色である白（若しくは白から）に色調的に反転
する不連続となる点を終了点としてしるしておくと、反
射型光電検知器５０，５０’の作用によりパターン図柄
１０に追従する自動切削が行われて終了点に達すると反
射型光電検知器５０，５０’により検知すべきパターン
図柄１０がなくなって追従出来なくなるため、反射型光
電検知器５０．５０’のいずれもがパターン図柄１０か
ら地色に反転変化する点を検出し、この時点を終了点と
判断して電気的に停止信号を発して切削動作の自動停止
を行わしめるのである。

要するに本考案は、加工物を固定支持せしめる回転用リ
ングを回転用モーターにより回転制御せしめる回転機構
部と、該回転機構部を切削方向に対し直交方向に摺動自
在に支持せしめる合板をトルクモーターにより切削方向
に移動制御せしめるトルク機構部を有し、加工物上の図
柄を反射型光電検知器により検知して回転用モーターを
回転制御せしめて切削を行う自動式帯鋸盤において、前
記台板２５に台板２５が切削方向に対し鋸刃２２から遠
ざかる方向に後退勤作する際作動する後退検知リミット
スイッチ３１を取付け、該後退検知リミットスイッチ３
１の作動によりトルクモーター２７の回転トルクを減少
せしめて鋸刃２２に対する加工物１１の押圧力しめる様
にしたので、加工物１１が相対的に後退勤作しながら切
削されるとき、即ち鋸刃２２に過剰な押圧力の作用する
とき台板２５の後退勤作を後退検知リミットスイッチ３
１の検知によるトルクモーター２７の回転力の減少によ
り鋸刃２２に対する過剰に押圧力を緩和して鋸刃２２に
対する切削圧を最適状態に設定せしめることが出来、よ
って加工物１１のパターン図柄１０に対してオーバーラ
ンすることなく確実に追従切削せしめることが出来る等
その実用的効果甚だ大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すものにして、第１図は本考
案に係る自動式帯鋸盤の平面図、第２図は同上正面図、
第３図は同上斜視図、第４図は電気制御ブロック図、第
５図、第６図は後退検知リミットスイッチの断面図、第
７図乃至第９図は使用状態を示す平面図である。 ８・・・・・・回転機構部、１０・・・・・・パターン
図柄、１１・・・・・・加工物、１４・・・・・・回転
用リング、１８・・・・・・回転用モーター ２１・・
・・・・トルク機構部、２７・・・・・・トルクモータ
ー、３１・・・・・・後退検知リミットスイッチ、５０
．５０’・・・・・・反射型光電検知器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 加工物を固定支持せしめる回転用リングを回転用モータ
   ーにより回転制御せしめる転用リングを回転用モーター
   により回転機構部と、回転機構部を切削方向に対し直交
   方向に摺動自在に支持せしめる台板をトルクモーターに
   より切削方向に移動制御せしめるトルク機構部を有腰加
   工物上の図柄を反射型光電検知器により検知して回転用
   モーターを回転制御せしめて切削を行う自動式帯鋸盤に
   おいて、前記台板が切削方向に対し鋸刃から遠ざかる方
   向に後退勤作する際作動する後退検知リミットスイッチ
   を取付け、該後退検知リミットスイッチの作動によりト
   ルクモーターの回転トルクを減少せしめて鋸刃に対する
   加工物の押圧力を減少せしめる様にしたことを特徴とす
   る自動式帯鋸盤。