JPS6018240Y2 - アイロン台 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は洋裁或いは編物製品等のアイロン仕上げに用い
るアイロン台に関するものであり、特に子供用から大人
用ま、での幅広い範囲に亘ってしかもあらゆる服種の各
部分において、例えばセーターの胴、肩、袖等の部分を
きれいに能率よくアイロン仕上げすることができるアイ
ロン台の改良に関するものであって、殊に、アイロン仕
上相馬を極く簡易な構成で、しかも簡単な操作により複
数の回転各位置にしっかりと安定した状態に保持して安
全にアイロンかけできるように工夫したものである。

以下に本考案を具体化した一実施例を第１図乃至第８図
について説明するに、図中１は中空円筒型の金属製パイ
プを水平方向に略Ｕ字状に折曲してなる支持杆で、その
一方の開放端部を更に支承杆１より高い位置でそのＵ字
状開口部内に折返し水平方向に折曲して片持ち式の支持
杆２が一体に形成されている。

支持杆２は、その根元側より開放端側に向かって同じ太
さのままで細長く形成され、その根元部分に係合凸部と
しての一個のピン３が上下に中通されて外方に突出する
ように固定されるとともに、その開放側端部に円形のナ
ツト４が固定されている。

また、前記支承杆１の底面には、Ｕ字状折曲部と開放端
側との計４箇所においてゴム足２０が固定されるととも
に、その支承杆１の他方の開放側端部に、ゴム或いは弾
性を有する合成樹脂製の安全キャップ２１が取付けられ
ている。

５は一端部より他端部に向かって徐々に太くなっている
細長いアイロン仕上相馬で、第３図に断面して示される
ように、二つに分割された木製の硬質基体６，７の夫々
の外表面に、綿或いはフェルト等のクッション材８を介
して綿布９をかぶせ、その各綿布９の端部を各基体６，
７の分割面に例えばステーブル針２２等によって固定し
たのちに、その一方の基体７の分割面数個所に穿設した
ダボ１０を、他方の基体６の分割面に穿設したダボ孔１
１に嵌めて位置決めを行ない、それら両基体６，７の分
割面同志を接合させた状態で、前記ダボ１０をダボ孔１
１内に接着剤により接着して一体に形成されている。

１２はアイロン仕上相馬５の内部にその長手方向の中間
部三箇所において取付けられた中空円筒型の例えば硬質
金属製のパイプで、上記各基体６．７を重合接着する前
に予めその一方の基体７に剤皮した断面略半円形の凹所
２３内に嵌められ、その各パイプ１２の両外側面に溶接
等により一体に固定されたひれ部２４を木ねじ２５によ
り基体７に締め付け、その凹所２３より飛び出た部分が
他方の基体６の凹所２６内に緩みなく嵌合して、更には
、その中間部に接着剤等を併用するにより両基体６，７
と一体的に堅く固定されいる。

而して、上記各パイプ１２には、アイロン仕上相馬５を
その各端部のいずれからでも前記支持杆２に対してその
開放端側から回転自在に挿脱できる取付孔１２ａが設け
られ、特に、同形二個の中空円筒型のパイプ１２が互い
に逆向きとなるように取付けられて、その各外方端部の
上下左右の計４箇所には、前記支持杆２の係合凸部たる
ピン３に対して挿脱自在に嵌合する係合凹部としての略
梯形状の切欠き１３が設けられるとともに、その各切欠
き１３の両側係合面１３ａが前記ピン３を緩みなく嵌合
するように外開きのテーパー状に形成されている。

１４は前記支持杆２に対して着脱自在に取付けられる取
付部材で、その先端の径小部に前記支持杆２のナツト４
に螺合するねじ部１５が形成されるとともに、その頭部
のローレットがけされた操作つまみ１６には、例えば硬
質等をドライバーの代用として差込み可能なマイナスの
ねじ回し用溝１７が設けられている。

この取付部材１４は、その先端側より順に、前記中空パ
イプ１２より若干径の大きい円形の座金１８と、圧縮コ
イルばね１９とが挿入された状態で、前記アイロン仕上
相馬５が取付けられた支持杆２に対して、その開放端部
のナツト４に螺合される。

そうした状態で、支持杆２の根元側に位置する一方（第
４図左側）の中空パイプ１２のいずれかの切欠き１３に
ピン３が嵌合し、かつ他方（第４図右側）の中空パイプ
１２の外端面１２ｂに圧縮コイルばね１９の弾力を受け
る座金１８が弾接して、アイロン仕上相馬５に第４図左
方への移動勢力が与えられ、特に、前記根元側のピン３
が切欠き１３の両側係合面１３ａに弾接することで、そ
の両側係合面１３ａのテーパー作用により、アイロン仕
上相馬５が何らぐらつくことなく所定の回転位置にしっ
かりと保持される。

また、アイロン仕上相馬５を圧縮コイルばね１９の弾力
に抗して第４図右方に移動させたことによって、保合凸
部たるピン３と係合凹部たる切欠き１３との嵌合を外す
ことができ、そうした状態でアイロン仕上相馬５を支持
杆２の周りで前後いずれの方向にも自由に回転させるこ
とができる。

そして、略９０度回転したころに別の切欠き１３がピン
３に対応すると、再び圧縮コイルばね１９の弾力でアイ
ロン仕上相馬５が第４図左方に移動することにより、ピ
ン３と切欠き１３とが嵌合し、その回転位置にアイロン
仕上馬５が回転不能に保持される。

アイロン仕上相馬５は、その一方のアイロン仕上面２７
が、第２図及び第３図に示されるように、ゆるやかに彎
曲し、かつ他方の仕上面２８が略平坦となるように作ら
れている。

そして、中空パイプ１２の各切欠き１３との位置関係に
おいて、支持杆２のピン３との嵌合により略９０度毎の
回転位置でそれぞれ回転不能に保持される場合に、一方
のアイロン仕上面２７、他方の仕上面２８及びそれらの
中間の側面２９．３０がそれぞれ上方の位置に配置され
るように組付けられている。

尚、アイロン仕上相馬５の各基体６，７の端部には、ピ
ン３の挿脱を許容できる逃げ孔３１が設けられている。

上記構成からなるアイロン台において、取付部材１４を
取外すことによって、アイロン仕上相馬５は、第１図或
いは第８図に示されるように、太い方の端部からでも、
細い方の端部からでも支持杆２に対してその開放端側か
ら自由に挿入することができる。

そして、中空パイプ１２のいずれかの切欠き１３をピン
３に嵌合させてからに、例えば、硬貨等のドライバーの
代用となるものを取付部材１４のねじ回し用溝１７に差
込んで、第６図に示されるように、その先端ねじ部１５
をナツト４に螺合させることにより、極く簡単に組付け
ることができる。

しかも、その組付は状態において、圧縮コイルばね１９
の弾力に抗してアイロン仕上相馬５を支持杆２の開放端
側にわずか移動させることにより、支持杆２の周りで自
由に回転させることができ、かつその各端部のいずれか
ら挿入支持した場合であっても、各中空パイプ１２の切
欠き１３がピン３に嵌合した回転位置で、アイロン仕上
相馬５を回転不能にしっかりと保持することができる。

特に第４図に示されるように、左右二個の中空パイプ１
２の各取付孔１２ａ内に支持杆２がぴったりと挿通して
取付けられることにより、アイロン仕上相馬５の全体を
それぞれの回転位置で極く安定した状態に保持すること
ができる。

従って、例えば、大人用のセーター等をアイロン仕上げ
する場合には、第１図に示されるように、太い方の端部
を支持杆２に対して挿入した取付は状態で、アイロン仕
上相馬５にセーターの胴の部分を差込んで、その上方の
仕上面２７を使用してアイロンがけを行ない、これが終
了したならば、そのままセーターといっしょにアイロン
仕上相馬５を支持杆２の開放端側にわずか移動して回転
自在となるようにしたのち、その側面２９，３０のいず
れかが上方となる位置までセーターもろともに回転させ
て、アイロンがけを進める。

以後、同様にセーターの胴の各部分をアイロンがけする
毎に、そのままアイロン仕上相馬５とともに順次回転さ
せながらアイロン仕上げすれば、特に、アイロン仕上相
馬５の一方のゆるやかに彎曲した仕上面２７と、他方の
略平坦な仕上面２８及びそれら両性上面２７．２８の中
間に連続する側面２９．３０の全てを効果的に利用して
、きれいに能率良くアイロンをかけることができ、その
アイロン仕上相馬５の全周に亘って滑らかにアイロン仕
上げを進めることができる。

これによって、特に、セーター等の編物製品にあっては
、その袋状の各部分をアイロン仕上相馬５といっしょに
回転させながらアイロンかけできるので、仕上相馬５が
固定されている場合のように、セーターの各部分を必要
以上に引張って伸ばし過ぎたりすることもなく、また、
それぞれの回転位置で回転不能に保持されているので、
しっかりと安全にアイロンがけを行なうことができ、例
え経験の少ない人であっても極く簡単にしかも能率良く
アイロンがけを行なうことができる。

また、同じくセーターの袖の部分にアイロンをかける場
合には、第１図の状態において、アイロン仕上相馬５の
細い方の端部に袖を差込めばよく、その端部付近の仕上
相馬の断面が略楕円形状であることから袖口がぴったり
と当たり、その各部分をアイロンがけする毎に袖口を仕
上相馬５とともに回転させながらきれいに能率良くアイ
ロン仕上げすることができる。

そして、特に、袖のように細い袋状の部分をアイロンが
けする場合には、アイロン仕上相馬５もろともに袖の各
部分を回しながらそれぞれの回転位置でしっかりとアイ
ロンかけできることで、伸縮性に富む編物製品の特質を
損うことなく、殊に袖の各部分を引張り過ぎて伸ばした
りする憂いもなく、ふっくらときれいにアイロン仕上げ
することができる。

更に、セーターの肩の部分のようにやや幅があって丸み
のある部分にアイロンがけをする場合には、取付部材１
４をひとまず取外してからにアイロン仕上相馬５を左右
逆にして、第８図に示されるように、細い方の端部を支
持杆２に対して挿入し、再び取付部材１４を取付ければ
よく、これによって開放端側となった太い方の端部に、
セーターを差込んで、その肩の部分をアイロン仕上相馬
５の太い方の端部の特に丸みのついた部分にぴったりと
当てて、きれいな形にアイロンをかけることができる。

また、子供用の特に幼児のような小さなセーターであれ
ば、第１図に示される取付は状態で、アイロン仕上相馬
５の細い方の端部にセーターの胴の部分を嵌め込んでア
イロンかけすればよく、その全周に亘って能率的にアイ
ロンをかけることができる。

勿論、アイロン仕上相馬５を順次に回転させながらアイ
ロンをかける場合の他に、例えばセーターの特定の一部
分のみを部分的にしっかりとアイロンかけしたい場合で
あっても、そのアイロンがけする部分の形状に応じて、
例えば丸みのついた部分であれば、ゆるやかに彎曲した
仕上面２７が上になるように、また、平たい部分であれ
ば平坦な仕上面２８が上になるようにした回転位置にお
いて、その任意の回転位置にアイロン仕上相馬５が回転
不能に保持されるから、安定した状態で夫々の仕上面２
７．２８を効果的に利用することができる。

また、同様にして、ソックスやミトン或いはハンカチや
ネッカチーフ等のような小物製品をアイロンがけする場
合であって仕上相馬５を回転させる必要がない場合等に
おいても、アイロン仕上相馬５を任意の回転位置で安定
した状態に保持することができ、所望の仕上面２７．２
８を効果的に利用して、きれいに能率よくアイロンがけ
することができる。

その他、アイロン仕上相馬５の各部の形状を利用して、
その取付けの向きを変えたり或いは回転位置を変更した
り、若しくは一定角度ずつ回転させながらアイロンをか
けることによって、そのときどきにアイロンがけしよう
とする物に最も適した形態を自由に創り出して、きれい
に能率よくアイロンがけを行なうことができる。

更に、アイロン仕上相馬５は、支持杆２から取外すこと
によって、それ自体のみを単独で使用することもでき、
例えば作業台等に直接載置して、その上方或いは側方の
仕上面をいろいろと利用できる。

尚、本例において、アイロン仕上相馬５を二つの基体６
，７に分割してそれらを重合するように接着する構成と
したから、その外周の略全面に亘って使用するアイロン
仕上相馬５を極く簡単にしかも安価に製作でき、特に、
支持杆２を挿脱する取付孔１２ａを同形二個の中空パイ
プ１２によって容易に形成することができる。

また、支持杆２を中空円筒型の金属製パイプで支承杆１
と一体的に折曲形成した構成であるから、極く安価に製
作できて、しかも頑丈であり、くり返しの使用によく耐
える。

また、本例において、係合凸部としてのピン３と係合凹
部たる切欠き１３との構成は、これに何ら限定されるこ
となく、例えば、係合凹部をアイロン仕上相馬５の各基
体６，７に直接形成するようにしてもよいし、或いは、
一個の中空円筒型のパイプをアイロン仕上相馬５の凹所
２３，２６内に取付けて、その両端部に係合凹部として
の切欠き１３を設けるようにしてもよい。

勿論、上記とは反対にアイロン仕上相馬５に係合凸部を
、支持杆２に係合凹部をそれぞれ設けるようにしても何
ら差支えない。

本考案は以上に説明したように、外周の略全面に亘って
アイロン仕上面を形成した細長いアイロン仕上相馬を、
略水平方向に突出した片持式の支持杆の周りで回転自在
となるように支持してなるアイロン台において、アイロ
ン仕上相馬を支持杆に沿ってその長手方向に移動自在に
支持するとともに、それら支持杆とアイロン仕上相馬の
いずれか一方に保合凸部を、他方にその係合凸部に対し
前記アイロン仕上相馬の支持杆に沿う移動方向から挿脱
可能に嵌合して前記アイロン仕上相馬を所定角度毎の複
数の回転位置でそれぞれ回転不能に保持する係合凹部を
設け、更に、前記アイロン仕上相馬と支持杆との間には
、そのアイロン仕上相馬を前記係合凸部と係合凹部とが
嵌合する方向に移動付勢するばねを設けてなることを特
徴とするものである。

従って、アイロン仕上相馬を回転させながらアイロンか
けする場合に、前記係合凸部と凹部とを嵌合させること
によって所定角度毎の各回転位置にアイロン仕上相馬を
確実に回転不能に保持することができるので、その各回
転位置で容易かつ美しくしかも安全にアイロンがけを行
なうことができ、また、アイロン仕上相馬を支持杆に沿
ってわずか移動させるのみの極く簡単な操作で前記係合
凸部と凹部との嵌合を外してアイロン仕上相馬を希望の
所定位置に自由に回転させることができ、その回転位置
を随時に変更して、例えば、セーター等の袖、肩等を含
むあらゆる部分をきれいに能率良くアイロンかけできる
。

【図面の簡単な説明】

第１図はアイロン台の斜視図、第２図は同じく側面図、
第３図はアイロン仕上相馬の一側断面図、第４図は一部
を切欠いて示すアイロン台の正面図、第５図は同じくア
イロン台の一部切欠上面図、第６図は要部拡大断面図、
第７図は要部分解斜視図、第８図は作用説明図である。 １は支承杆、２は支持杆、３は係合凸部たるピン、４は
ナツト、５はアイロン仕上相馬、１２は中空パイプ、１
２ａは取付孔、１３は係合凹部たる切欠き、１４は取付
部材、１８は座金、１９は圧縮コイルばね。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 外周の略全面に亘ってアイロン仕上面を形成した細
   長いアイロン仕上相馬を、略水平方向に突出した片持式
   の支持杆の周りで回転自在となるように支持してなるア
   イロン台において、前記アイロン仕上相馬を前記支持杆
   に沿ってその長手方向に移動自在に支持するとともに、
   それら支持杆とアイロン仕上相馬のいずれか一方に保合
   凸部を、他方にその係合凸部に対し前記アイロン仕上相
   馬の支持杆に沿う移動方向から挿脱可能に嵌合して前記
   アイロン仕上相馬を所定角度毎の複数の回転位置でそれ
   ぞれ回転不能に保持する係合凹部を設け、更に、前記ア
   イロン仕上相馬と支持杆との間には、そのアイロン仕上
   相馬を前記係合凸部と係合凹部とが嵌合する方向に移動
   付勢するばねを設けてなることを特徴とするアイロン台
   。 ２ ばねが、前記支持杆の開放端部に対して着脱自在に
   取付けられる取付部材とアイロン仕上相馬との間に介在
   して設けられていることを特徴とする実用新案登録請求
   の範囲第１項に記載のアイロノユ。 ３ 一端から他端に向かって徐々に太くなっているアイ
   ロン仕上相馬に、その各端部のいずれからでも前記支持
   杆に対して挿脱自在に取付けることができる取付孔が設
   けられ、かつその各端部のいずれから挿入した場合にお
   いても前記支持杆の保合凸部若しくは凹部に対して嵌合
   作用するように一対の係合凹部若しくは凸部がアイロン
   仕上相馬に設けられていることを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第２項に記載のアイロン台。 ４ 係合凸部と係合凹部のいずれか一方の係合面にテー
   パーが付けられていることを特徴とする実用新案登録請
   求の範囲第１項乃至第３項のいずれかに記載のアイロン
   台。 ５ 係合凸部が支持杆に突設された固定のピンによって
   構成され、かつ係合凹部が前記支持杆を嵌合するように
   アイロン仕上相馬に取付けられた中空パイプの一端部に
   切欠きによって構成されていることを特徴とする実用新
   案登録請求の範囲第１項乃至第４項のいずれかに記載の
   アイロン台。