JPS6017853B2 - 精紡機等のデ−タ集計装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、リング精紙機、リング撚糸機等の多数の紡績
錘を有する紡績機械において、その糸切れ数を管理する
データ集計装置に関するものである。

リング糟紡機において、糸切れが発生した場合にこれを
補修する必要がある。

そこで、従来は作業員が巡回し指軸、目視等により糸切
れ錘を発見し、これの補修を行っていた。また、糸切れ
を光電子的または圧電子的に検出して糸切れ錘を表示す
る方法、さらには各紙績錘をロボットが巡回して糸切れ
を検出、補修する方法等（椿公昭４８一２５６９号、持
公昭３８一２３３号等）が知られている。

本発明者は先に精織機における糸切れ監視装置〔特膿昭
弘一１３３９５２号（特公昭５７−地３７２号）〕、す
なわち、各紙績錘に対応して、リングに近接して設けら
れた糸のバローニングを検出する電子的糸切れ検出器と
、増中器、時定数回路、スイッチ回路、論理回路および
信号伝達部とから構成され、かつ複数個の糸切れ検出器
に対応して、一括して組み込まれると共に、この糸切れ
検出器の出力信号を判別する糸切れ判別器と、この糸切
れ判別器の出力信号により動作する表示灯と、糸切れ判
別器の出力信号によりアナログデジタル変換器を介し、
アナログ信号をデジタル信号に変換して糸切れ数を表示
する糸切れ表示カウンタおよび糸切れ数限界設定器を介
し、糸切れ数の限界値を段階的に設定して、糸切れ数が
夫々に対応した限界値に達した場合に警報を発生させる
警報灯を備えた警報装置とからなる糟級機における糸切
れ監視装置を発明したが、その後の研究により、糸切れ
信号のデータをマイクロコンピュータにて記憶、演算、
分析して、その処理データによりプリントアウト、カッ
タ動作、警報表示等の機能をもたせることにより、糸切
れ数の管理機能を格段と向上させることに成功し、本発
明を完成したものである．。したがって、本発明の目的
は、糟紡機における糸切れ数の管理機能を格段と向上さ
せて、生産能率並びに糸の品質を向上させると共に、取
扱いが容易で、故障が少なく信頼性が高い精綴機等のデ
ータ集計装置を提供することにある。

この目的のため、本発明は、各紡績錘に対応してそれぞ
れのラベット部に設けられた高入力抵抗増中器と接続し
た糸のバローニングに感応する感応電極を有する糸切れ
検出器と、これら糸切れ検出器からの糸切れ信号をデジ
タル化して伝送する糸切れ信号伝送回路と、この糸切れ
信号伝送回路の出力信号いより糸切れ信号のデータ処理
、表示およびカット信号を出力する中央集計装置と、こ
の中央集計装置からのカット信号を伝送するカット信号
伝送回路と、各紡績錘に対応して配設され、かつ上記カ
ット信号伝送回路の出力信号により糸を切断するカッタ
とを備えた装置であって、上記中央集計装置は、入力側
が上記糸切れ信号伝送回路と接続され、出力側が上記カ
ット信号伝送回路と接続された入出力インターフェース
と、この入出力インターフェースと相互に接続され上記
糸切れ信号の演算、処理、記憶を行う中央演算処理部と
、糸切れ数設定器と異常糸切れ数設定器を有し、かつ上
記入出力インターフェースと接続された入力制御部て、
糸切れ表示器、鐘番号表示器、警報器およびプリンタを
有し、かつ上記入出力インターフェースと接続され上記
入力制御部に対応して出力表示を行う出力表示部と、上
記入出力インターフェースと中央演算処理部とにそれぞ
れ並列接続されたクロック発生器と電源部とを含んで構
成されたことを特徴とするものである。

以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明する。第１
図は全体の電気系統のブロック図で、リング精紡機の場
合を示し、スラィバ状の給糸ｌａ〜ｌｎはローラ２ａ〜
２ｎにより伸延され、さらに撚りがかけられて糸３ａ〜
３ｎとなりコップ４ａ〜４ｎに巻き取られる。

糸３ａ〜３ｎは糸切れ検出器６ａ〜５ｎ‘こそれぞれ対
応してバルーニングしながら走行している。糸３ａ〜３
ｎの内の何れかが切断すると、糸切れ検出器５ａ〜５ｎ
のそれぞれの出力に論理値出力が発生し、シフトレジス
タ等にて構成された糸切れ信号伝送回路６のパラレル入
力端子７ａ〜７ｎにそれぞれ加えられ記憶される。以上
の糸切れ信号は、シフトレジスタのクロック端子Ｃおよ
びセット端子Ｓに加わる走査信号によりシフトレジスタ
のシリアル出力端子Ｑ，Ｑより中央集計装置８に伝達さ
れる。

中央集計装置８にはマイクロコンピュータにより分析、
演算、記憶等が行われし必要なデータの集計、表示、記
録等が行われる。

さらに必要に応じては糸切れに対応する錘の給糸を切断
することもできる。すなわち、中央集計装置８に受信さ
れた糸切れ信号をカット信号伝送回路９に送り、そのパ
ラレル出力を接続されたカッタ１０ａ〜１０ｎの内の糸
切れ錘に対応したカッタを動作させて糸の給糸を中止す
ることができる。第２図は糸切れ検出器の電気的構成図
で、糸３は導電性板状の感応電極１１に近接してバルー
ニングしつつ走行しているものとする。

糸３は走行中の電気摩擦等により帯電しており、したが
って感応電極１１にはその帯電荷が誘電され、反転増中
器１２の入力に加わり増中される。帰還抵抗器１３は高
抵抗値として高入力インピーダンス、高増中率の反転増
中器を構成する。なお、第２図に示す如く、帰還抵抗器
１３と反転増中器１２の入力端子との接続点を感応電極
１１の点で接続すれば、リード線１４に誘導される外界
雑音はループ回路内にて相殺される。

感応電極１１の近辺には電界電極１５が設けてあり、こ
の電界電極１５は高圧直流電源１６、ポテンシオメータ
１７により構成された可変直流電源と接続し、感応電極
１１と対応して糸３に対して電界を構成する。

したがって糸が吸湿等により電荷が少ない場合でも糸３
の走行による信号を感応電極１１に得ることができる。
糸走行中に発生した信号は増中器１８により増中ごれ時
定数回路１９を経て弁別回路２０‘こ加えられる。

時定数回路１９は糸の中継ぎ時における不安定信号によ
る誤動作を防止するもので、また弁別回路２０は糸走行
信号が停止した時に論理値の出力となる。以上の如き感
応電極１１と電界電極１５は一体として収納し、精紡機
台のラベットのスネルワィャ等に取り付け、リード線１
４により増中回路２１と接続する。増中回路２１は後述
するシフトレジスタと共にプリント基板上に一体的に構
成し、精絞機のラベット金臭取付ダクト内等に収納する
。第３図は糸切れ信号を中央集計装置８へ伝送する装置
のブロック図、第４図は第３図の装置の作動を説明する
タイムチャートで、糸切れ検出器５ａ〜５ｎの論理値出
力は糸切れ信号伝送回路６のパラレル入力端子７ａ〜７
ｎにそれぞれ接続されている。

そこで、今仮に糸切れ検出器５ａおよび５ｍに糸切れが
発生し、それぞれの出力のパラレル入力端子７ａおよび
７ｍに加わっているとする。

シフトレジスタのセットラインＳに第４図に示す−Ｓの
如くパルスを加えると、パラレル入力端子７ａおよび７
ｍの信号はそれぞれＪＫフリツプフロツプ回路２２ａ，
２２ｍのＱ端子に第４図に示す一Ｊの如き信号がセット
される。次に、シフトレジス夕のクロック端子Ｃに第４
図に示す−Ｃの如きクロツクパルスを加えると、ＪＫフ
リツプフロツプ回路２２ａ，２２ｍのＱ端子側にセット
された信号はクロックパルス毎にシフトされ、シフトレ
ジスタのシリアル出力端子Ｑ，Ｑより中央集計装置８へ
第４図に示す−Ｑの如き信号が伝送される。精紙機１台
毎のデータを集計する場合は、精紡機１台の総錘数のク
ロックパルスをシフトレジスタのクロック端子Ｃに加え
ることにより信号が走査するから、１走査毎にセットパ
ルスを発生させて繰返して糸切れ信号データを中央集計
装置８に伝達することができる。

糸切れ発生頻度は通常、精紡機１台４０増産当り１０本
前後であるから、前記走査時間は数秒毎で充分である。
第５図は糸切れ信号伝送回路６から伝送された糸切れ信
号の中央集計装置８における処理概況を説明するブロッ
ク図で、中央集計装置８は入出力インターフェース２３
、中央演算処理部ＣＰＵ部）２４、糸切れ数設定器３１
と異常糸切れ数設定器３３を有する入力制御部２５、糸
切れ表示器２９、錘番号表示器３０、警報器３２および
プリンタ３４を有する出力表示部２６およびクロック発
生器２７、電源部２８等にて構成されているマイクロコ
ンピュータシステムである。

入出力インターフェース２３には、先ず糸切れ信号伝送
回路６より糸切れ検出器５ａ〜５ｎの糸切れ信号が入力
され、この糸切れ信号は中央演算処理部（ＣＰＵ部）２
４に記憶され、演算される。

その結果、糸切れ総数は糸切れ表示器２９に電光にて表
示し、糸切れ錘番号を同じく錘番号表示器３川こ表示す
る。糸切れ数設定器３１にて糸切れ総数の限界値を設定
すると警報器３２が働らき、作業員に警報を発する。ま
た、異常糸切れ数設定器３３より単位時間または単位ロ
ットにおける糸切れ回数の限界値を設定すると、その限
界値を超えた錘の番号が記憶され、プリンタ３４により
プリントアウトされる。さらに糸切れ放置累計時間、単
位時間内の糸切れ数等を記憶、演算することにより紙出
稼勤時間、同稼動率、時間別糸切れ数、平均糸切れ数等
をプリンタ３４によりプリントアウトすることができる
。以上のデータ処理のプログラム、各演算装置の組合せ
、動作等の細部の説明は冗長となり、また公知のマイク
ロコンピュータシステムにより容易に製作できるので、
その説明は省略する。なお、糸切れした紡績錘はその糸
端がニューマノズルに吸引されてその原料が消耗するの
で、糸切れ錘の給糸を停止する必要がある場合には、入
出力インターフェース２３と例えば、前述の如きシフト
レジスタ回路等により構成されたカット信号伝送回路９
と接続すると共に、このカット信号伝送回路９のパラレ
ル出力にカッターｏａ〜１０ｎを接続し、糸切れに対応
した紡績錘の篠を切断することができる。

しかして、本発明によれば、精紡機における糸切れ数の
管理機能を格段と向上させて、生産能率並びに糸の品質
を向上させることができるものである。

すなわち、本願発明においては、高入力抵抗増中器と接
続した糸のバローニングに感応する感応電極と直流高圧
電源と接続した電界電極とを有して、これら電極間の電
界中の糸のバローニング信号を検出する糸切れ検出器を
設けているから、糸の材質に影響されることなく、糸切
れを正確にして、かつ確実に検出することができると共
に、これら糸切れ検出器から糸切れ信号伝送回路を介し
て伝達された糸切れ信号を、入出力インターフェースと
、中央演算処理部と、糸切れ数設定器と異常糸切れ数設
定器を有する入力制御部と、糸切れ表示器、錘番号表示
器、警報器およびプリンタを有する出力表示部とクロッ
ク発生器および電源部から構成された中央集計装置によ
り記憶、分析、演算して表示並びに記録すると共に所定
の限界値に対して警報および記録するようにしたから、
糸切れの補修に対しては所定の限界値を超えた際にのみ
作業員が補修に行動すればよく、さらにその糸切れ錘番
号は作業員に表示されるので、行動が容易となるばかり
か、糸切れ発生数が平均値より多い紡績錘はプリンタ等
により表示されるので、この錘の機台整備を行えばよく
、また、平均糸切れ数の増加状況に応じて精綴りング等
の部品交換時期を把握することができ、さらに中央集計
装置からカット信号伝送回路を介して伝達された糸切れ
信号によって動作するカッタを各紡績錘に対応して配設
したから、糸切れに対応した紡績錘の篠の切断すること
によって、原料がニューマノズルに吸引されて消耗する
のを防止することができるものである。

また、本発明に係る装置は簡便な機構と電気回路で構成
されているため、取り扱いが容易で故障が少なく、信頼
性が高いと共に、既設の紡績機械にも容易に装着するこ
とができるものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は全体の電気系
統のブロック図、第２図は糸切れ検出部の電気的構成図
、第３図は糸切れ信号を中央集計装置へ伝送する装置の
ブロック図、第４図は第３図の装置の作動を説明するタ
イムチャート、第５図は糸切れ信号伝送回路から伝送さ
れた糸切れ信号の中央集計装置における処理概況を説明
するブロック図である。 ３，３ａ〜３ｎ・・・・・・糸、５，５ａ〜５ｎ・・・
・・・糸切れ検出器、６・・・・・・糸切れ信号伝送回
路、８・・・・・・中央集計装置、９・・・・・・カッ
ト信号伝送回路、１０ａ〜１０ｎ・・・・・・カッタ、
１１・・・・・・感応電極、１５・・・・・・電界電極
、２１・・・・・・増中回路、２３・・・・・・入出力
インターフェース、２４・・・・・・中央演算処理部、
２５・・…・入力制御部、２６・・・・・・出力表示部
、２７・・・・・・クロック発生器、２８……電源部、
２９・・・・・・糸切れ表示器、３０…・・・錘番号表
示器、３１・・・・・・糸切れ数設定器、３２・・・・
・・警報器、３３・・・・・・異常糸切れ数設定器、３
４・・・・・・プリンタ。 第２図第３図 第１図 第４図 第５図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 各紡績錘に対応してそれぞれのラペツト部に設けら
   れた高入力抵抗増巾器と接続した糸のバローニングに感
   応する感応電極を有する糸切れ検出器と、これら糸切れ
   検出器からの糸切れ信号をデジタル化して伝送する糸切
   れ信号伝送回路と、この糸切れ信号伝送回路の出力信号
   により糸切れ信号のデータ処理、表示およびカツト信号
   を出力する中央集計装置と、この中央集計装置からのカ
   ツト信号を伝送するカツト信号伝送回路と、各紡績錘に
   対応して配設され、かつ上記カツト信号伝送回路の出力
   信号により糸を切断するカツタとを備えた装置であつて
   、上記中央集計装置は、入力側が上記糸切れ信号伝送回
   路と接続され、出力側が上記カツト信号伝送回路と接続
   された入出力インターフエースと、この入出力インター
   フエースと相互に接続され、上記糸切れ信号の演算、処
   理、記憶を行う中央演算処理部と、糸切れ数設定器と異
   常糸切れ数設定器を有し、かつ上記入出力インターフエ
   ースと接続された入力制御部と、糸切れ表示器、錘番号
   表示器、警報器およびプリンタを有し、かつ上記入出力
   インターフエースと接続され上記入力制御部に対応して
   出力表示を行う出力表示部と、上記入出力インターフエ
   ースと中央演算処理部とにそれぞれ並列接続されたクロ
   ツク発生器と電源部とを含んで構成された精紡機等のデ
   ータ集計装置。