JPS6017438B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 従来、建築用のパーティクルボードを製造するには、木
材チップに熱硬化性合成樹脂の接着剤を混入して加熱成
型するのを普通とするが、この接着剤としては、フェノ
ールとホルムアルデヒドとをアルカリで縮合した水溶性
フェノール樹脂が多用されている。

しかし、これでパーティクルボードを製造した場合、硬
化に比較的高温で長時間を要し、しかも製品の性能に満
足し得なかった。本発明は、これに鑑み種々研究した結
果、該水溶性フェノール樹脂にエチレンカーポネート，
グリオキザール及びエチレングリコールジアセテートの
２種以上を添加すると、水溶性フェノール樹脂の硬化性
が著しく促進され、比較的低温で、かつ短時間で足り、
しかも製品の性能が著しく向上することを見出して、な
ったものである。本発明に使用する水溶性フェノール樹
脂は、通常フェノールとホルマリンのモル比を１：１．
５〜２．５となるように混合し、水酸化ナトリウム又は
水酸化カリウム等の強アルカリで餌１０．０〜１２．０
に調整し、７０〜１０ぴ○で１〜５時間反応させて、濃
度３０〜５の重量％のものが縛られるが、好ましくは３
５〜４５重量％のものである。

また、本発明で硬化剤として用いるエチレンカーボネー
トは市販の粉末又は結晶状のもので、水落性フェノール
樹脂に添加するときは１０〜３の重量％の水溶液にする
。

さらにグリオキザールやエチレングリコールジアセテー
トは市販の液状のもので、そのままか希釈して使用する
。これらの硬化剤は、単独の場合には、水落性フェノー
ル樹脂の樹脂固形分に対して純分で０．５〜２０．の重
量％であり、好ましくは１．０〜１５．０重量であり、
また２種以上の場合には、各純分の和を、これらの範囲
にする。本発明による、前記水落性フェノール樹脂にこ
れらの硬化剤を添加してなる接着剤組成物を使用して製
造するパーティクルボードは、比重が０．５以上、厚み
は１０〜４仇舷、大きさは任意である。

先ず、前記の水溶性フェノール樹脂単独と、これに前記
の硬化剤を添加した接着剤組成物の１００℃における硬
化時間を表示する（硬化剤の添化量はフェノール樹脂の
樹脂固形分に対する硬化剤純分である）。この表から明
なように、水落性フェノール樹脂に前記の硬化剤を添加
すると、該樹脂の硬化性が著しく促進されることが分か
る。

次に、水溶性フェノール樹脂単独と、これに前記の硬化
剤を添加した本発明接着剤組成物とを、厚さ１２柳及び
２仇帆で大きさ１９１仇松×４拠仇岬のパーテイクルボ
ードの製造に使用したデータ及び製品の物理的性能を表
示する。

但し厚さ１２欄の比重は０．７０厚さ２仇収の比重は０
．６８であり、何れのパーティクルボードにおいても、
チップに対する樹脂固形分混入量は、ボード表層部には
１２．０重量％、ボード内層部には８．の童童％である
。パーティクルボードの物理的性能は ＪＩＳＡ５９０８‐１９刀により測定したもので、各々
の６点の平均値である。

煮沸曲げ強さとは湿潤時曲げ強さＢ試験である。

曲げ強さ，煮沸曲げ強さとも横方向のものである。

硬化剤の添加量は樹脂の固形分に対する純分の添加量で
ある。

この表から分かるように、水落性フェノール樹脂に、硬
化剤としてエチレンカーポネート，グリオキザール及び
エチレングリコールジアセテートの２種以上を添加して
なる本発明接着剤組成物を、例えば木材チップに混入し
てパーティクルボードを製造すれば、該硬化剤を使用し
ない場合に比し、著しく低温かつ短時間で、しかも物理
的性能のすぐれた物が得られるのである。

なお、ここでは木材チップを使用するパーティクルポー
ドの製造につき、本発明の実施例を述べたが、本発明の
接着剤組成物はこの実施例に限定されるものではない。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ フエノールとホルムアルデヒドとをアルカリにより
   縮合した水溶性フエノール樹脂に硬化剤としてエチレン
   カーボネート，グリオキザール及びエチレングリコール
   ジアセテートの２種以上を添加してなる接着剤組成物。