JPS6017125Y2 - ランドセル等の蓋板係止装置

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【考案の詳細な説明】本考案は軽量で係止が容易で確実なランドセル等の蓋板
係止装置に関する。

従来、一般に汎用されているランドセル等の蓋板係止装
置としては、例えば実公昭４８−２１９８１号に開示さ
れるように永久磁石の簡易結合とランドセル等本体に固
定された固定板上の摘部と蓋板に取付けられた掛止板に
設けられた嵌合孔との間で構成される堅固な結合を利用
したものが知られている。

しかるにかかる係止装置は固定板上の摘部と掛止板に設
けられた嵌合孔が嵌合して初めて簡易結合である永久磁
石による結合が行なわれるため、任意の位置での保合が
できないばかりか、磁石による簡易結合のみを期待する
場合においてさえ、前記摘部と嵌合孔との間の嵌合を余
義なくされる。

また、近年、人工皮革等の素材の選択により、ランドセ
ル等の軽量化が行なわれているが、該装置は永久磁石を
用いているため、係合装置部の軽量化が困難であるとの
欠点を有している。

而して本考案はかかる従来技術の欠点を改良せんとする
ための考案で、永久磁石に替えて一対の面ファスナーを
採用することにより軽量化を実現させるとともに、掛止
板側方に位置する左右一対の摺動可能な突起と、固定板
に設けた前記突起と任意の位置で嵌合可能な一対の嵌合
部とを設けることにより構成される。

本考案の一例を図面を用いてさらに詳細に説明する。

第１図はランドセルの全体斜視図である。ランドセル本
体１の下部には固定板３があり、蓋板２の先端には該固
定板３と係合するための掛止板４がある。

第２図、第３図は本考案の固定板を説明するための斜視
図及び平面図であり、固定板の両端部には背負いバンド
係止部５，５′、固定板の中央部には面ファスナーのル
ープ側（雌側）６があり、該６の両側には後述の掛止板
の周突起と任意の位置で嵌合するための一対の多数の嵌
合凹部８，８′がある。

第４図は本考案の掛止板４を説明するための図面である
。

掛止板の両側端には摘部１１と連動して摺動可能な一対
の突起１０．１０’が設けられている（第４図ａ、ｂ
参照）。

該突起は飛び出した状態（第４図ａ）で上述の嵌合凹部
８，８′と任意の位置で嵌合し、しっかりと固定される
よう構成されている。

また掛止板３の裏面には第４図Ｃにみられるように面フ
ァスナーのフック側（雄側）７が設けられており、固定
板中央部のループ側と容易に簡易係合が行なわれる。

本考案においては掛止板の両側端に位置する突起１０．
１０’の摺動機構については、特に限定はなく、摘部１
１と連動して突起が第４図ａ、ｂに見られるように例
えば、摘部を９０°回転させることにより突起部１０が
飛び出し或は引っ込むごとく摺動可能なものであればよ
い。

本考案において用いられる面ファスナーは、例えばマジ
ックテープ（登録商標）として市販されている織編成フ
ァスナーのことであり、フック或はキノコ状等の雄側部
材と多数のループによる雌側部材よりなる一対の係脱自
在なファスナーである。

本考案の固定板及び掛止板を構成する素材は金属、プラ
スチックなど何でも可能であるが、過度に力の加わらな
い部位はプラスチックによることが軽量化のためによい
。

図面においては嵌合凹部の形状として一例を示したが、
この形状は何ら限定されるものでなく突起１０の形状と
ともに自由に選択される。

本考案における嵌合凹部の数は突起１０と任意の位置で
係合可能にするためには多数あることが好ましく、通常
３〜１５対、好ましくは５〜Ｗ対である。

而して、本考案によれば、永久磁石を用いていないので
、係止装置の軽量化が行なわれ、一対の面ファスナーに
より極めて容易な係脱自在な簡易結合と、突起１０に嵌
合すべき嵌合凹部として多数の嵌合凹部を配置したこと
により該簡易結合が行なわれた位置で突起と嵌合凹部に
よる堅固な固定が行なわれる。

【図面の簡単な説明】

第１図はランドセルの斜視図、第２図は本考案の固定板
本体の斜視図、第３図は同平面図、第４図ａ、ｂは掛
止板の平面図、同Ｃは掛止板の背面図である。図中１はランドセル本体、２は蓋板、３は固定板、４は
掛止板、６，７は面フアスナ−８は嵌合凹部、１０は突
起を示す。

【実用新案登録請求の範囲】