JPS60169501A - 焼結鍛造用鉄系合金粉末 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、粉末冶金の焼結鍛造に係り、更に詳細には焼
結鍛造用の鉄系合金粉末に係る。

従来技術 焼結＠造部品は、従来より一般に、靭性に優れているこ
とを要求される部品の場合には焼入及び焼戻し処理をさ
れた上で、またギアや軸受のレースの如く耐摩耗性や疲
労強度特性に優れていることを要求される部品の場合に
は浸炭、高周波焼入等の表面硬化処理を施された上で使
用に供されている。

かかる焼結ＩＱ造部品の製造に於ては、鉄系プレアロイ
粉である４　Ｃ１００系（Ｎｉ　−Ｍｏ系）や４１００
系（ｌｙｌｎ　−Ｏｒ−Ｍｏ系）などが一般に使用され
ており１．これらのプレアロイ粉によれば靭性、耐摩耗
性等に優れた焼結鍛造部品を製造することができる。

しかし、プレアロイ粉４６００系に於ては、一般的な条
ｆ１下にて焼結を行うことが可能であり焼結工程の自由
度が大きいという長所がある反面、プレアロイ粉４１０
０系よりも焼入性に劣り、質量効果が太さいため部品の
肉厚部の硬度を十分にあげることができず、従ってプレ
アロイわ）４６００系の用途は肉厚部を有しない部品に
制限されるという欠点がＣちる。

またプレアロイ粉４１００系に於ては、焼入性に優れて
いるとい°う長所がある反面、圧縮性に難点があるため
高密磨の焼結鍛造部品を製造することが困難であり、ま
た還元され難い酸化物を形成して部品の焼入硬化能を低
下さぜるクロムやマンガンなどの強酸化性元素を含有し
ているため、焼結鍛造時に於Ｇｅｌる残存酸素爵により
部品の焼入性が変化し、そのため原わ１粉末を高）Ｍ　
１ｉＥにて還元したり、圧粉成形体を通常の焼結濡洩よ
りも高い高温度にて焼結さけることが必要であり、更に
は焼結法も高価な水素ガスや△Ｘガス（アンモニア分解
ガス）の如き還元性ガス雰囲気中にて行われる焼結法に
制限され、焼結条件の管理も厳格に行われることが必要
であるという欠点がある。

発明の目的 本願発明者等は、従来の焼結鍛造用鉄系合金粉末に於け
る上述の如き欠点に鑑み、種々の実験的研究を行った結
果、ニッケル及びモリブデンを含有づる鉄系合金粉末に
所定量の銅粉末及びグラファイト粉末を添加することに
より、従来の焼結鍛造用鉄系合金粉末に於りる」一連の
如き欠点を解消し得ることを見出しＩＣＱ 本発明は本願発明者らが行った種々の実験的研究の結果
得られた知見に基き、従来の焼結鍛造用鉄系合金粉末に
於【プる上述の如き欠点を解消された焼結鍛造用鉄系含
金粉末を提供することを目的としている。

発明の構成 かかる目的は、本発明によれば、Ｎｔ　−ＭＯ−Ｆｅ合
金粉末と銅粉末及びグラファイト粉末との混合粉末であ
って、０．５〜２．５ｗｔ％Ｎｔ、Ｏ。

１５〜０．６ｗｔ％ＭＯ，，０，１５〜Ｑ、８ｗｔ％Ｃ
１０、５ヘ−５ｗｔ％Ｃｕ残部実質的にＦｅなる組成を
有づる焼結鍛造用鉄系含金粉末によって達成される。

発明の作用及び効果 本発明による焼結鍛造用鉄系合金粉末によれば、焼入性
を向上さけるニッケルやモリブデンに加えて析出硬化に
より焼結鍛造部品の硬度及び強度を向上させる銅が含ま
れているので、従来のプレアロイ粉４６００系に比して
焼入性に優れており質量効果も小ざく、従っ（焼入焼戻
しや浸炭焼入などを施して高強度部品に適用するなと広
範囲の焼結鍛造部品にり＝Ｉ　Ｌ、適用することのでき
る焼結鍛造用鉄系含金粉末を得ることができる。また本
発明による焼結鍛造用鉄系含金粉末は従来のプレアロイ
粉４６００系と同程度の圧縮性を有しており、また遠冗
され難い酸化物を形成して焼入硬化能を低下させるクロ
ムやマンガン等の強酸化性元素が含まれていないので、
ｉｔ利粉末を高温還元したり圧粉成形体を高温焼結しＩ
こすすることは不要であり、従って本発明の焼結鍛造用
鉄系含金粉末によれば一般的な焼結条例にて高密度の焼
結鍛造部品を低廉にｌ能率よく劃Ｉることが可能になる
。

本発明の一つの詳細な特徴によれば、本発明の焼結鍛造
用鉄系含金粉末はＮｉ　−Ｍｏ−Ｆｅ合金粉末と銅粉末
とグラフアイ１〜粉末との混合粉末であり、従っ゛（本
発明による焼結鍛造用鉄系含金粉末は従来より市販され
ているプレアロイ粉４６００系に所定量の銅粉末及びグ
ラファイト粉末を添加すればよく、従って容易に製造可
能なものである。

本発明の他の一つの詳細な特徴によれば、焼結鍛造材料
の被削性を改善づべく、、０．０３−０゜２ｗｔ％のイ
Ａつの粉末が添加される。

本発明ににる焼結鍛造用鉄系含金粉末に於ては、各成分
元素はイれぞれ下記の理由からイれぞれ上述の所定の値
に設定される。例えばニッケル、モリブデン、銅は焼入
性を向上さける元素であるが、ニッケル含有量がＱ、５
ｗｔ％以下の場合には焼入性向上効果が小さく、またニ
ッケル含有量が２゜５１１７１％以−Ｌの場合には焼結
鍛造材料に焼入や浸炭焼入等を施した場合に残留Ａ−ス
テナイト−がイ１−成してしまうため、ニッケル含有量
は０．５・〜２゜５ｗｔ％とされる。またモリブデン含
有量が０．１５ｗｔ％以下の場合には焼れ性向上効果が
小さく、またモリブデンの添加量が多くなればなる程焼
入性の向上を期待づることができるが、その場合圧縮性
か低下し、またモリブデンは比較的高価な添加元素であ
るため、モリブデン含有量は０．１５〜Ｑ、（３ｗｔ％
とされる。また銅含イ１用が０，５ｗｔ％以下の場合に
は焼入性の向上を十分に発揮させることができず、また
銅含有用が５ｗｔ％以上の場合には焼結鍛造月１１１の
熱間油」１性が著しく低下してしまうため、銅含有量は
０．５〜５ｗｔ％とされる。

Ｊ、た炭素含有量が０．１５〜Ｑ、８ｗｔ％以外の場合
には焼結鍛造材料が一般機械構造材どして不適当なもの
になり、特に炭素含何重が０．１５ｗｔ％以下である場
合には焼入等の熱処理により焼結鍛造材１１の強度を十
分に向上させることができないため、炭素含有ｍは上述
の範囲に設定される。

更にイＡつは被削性を向上さＶる元素であるが、イΔつ
含有量が０．０３ｗｔ％以下である場合には被削性向、
上効宋が小さく、またイオウ含有量が０゜２ｗ＋％以上
の用台には焼結鍛造材料の熱間加工性及び靭性が低下す
るため、イＡつ＠有量はｏ６゜３〜０．２ｗｔ％とされ
る。

実施例 ます゛本発明にＪ、る焼結鍛造用鉄系合金粉末の一つの
実施例について行われた一端焼入法による焼入性の試験
及びその結果についで説明でる。

まず２ｗｔ％Ｎｉ　’ｔ　ｏ、　５ｗｔ％Ｍｏ、１７５
部実質的にＦＯなる基本組成を有する合金粉末にグラフ
ァイト粉末及び銅＋１）末を添加することにより下記の
表１に示された組成を有づ゛る混合粉末（実施例△）を
形成し、更に潤滑剤どし−（０，８ｗｔ％のスデアリン
酸亜鉛粉末を添加して混合した。次いでかくしてｑられ
た混合粉末を面圧５　ｔｏｒ＋　／　ｃｍ９にて２４ｘ
４６ｘ１０３ｍｍの直方体に圧わ）成形し、該圧粉成形
体を１（×ガス（プ［１パン、ブタンの分解ガス）雰囲
気中にＵｌ　１２０℃に２０分間加熱して焼結し、直ら
に１５０　”Ｃの型ダイス内に配置して面圧１０　ｔｏ
ｎ　／　、９にて熱間成形Ｊることにより３０×３０Ｘ
１０５＋ｎｍの焼結鍛造材料を製造した。かくして製造
された焼結鍛造材料を試験片としてＪＩＳ規格Ｇ　０５
　（’３１に基き焼入試験を打つｌこ。

また比較例Ｃとして下記の表１に示された組成を有Ｊる
浸炭鋼（ＪＩＳ規格Ｓ　ＣＭ　４２０１−１　＞にＣ形
成され上述の焼結鍛造材料とＪｌ」−の司法を右りる試
験片、及び比較例りとして混粉時に銅粉末が添加されな
かった点を除き上述の実施例Ａの場合と同一の条ｆｌに
て製造された焼結鍛造材料よりなる同一用法の試験片を
形成し、これらの試験片についても実施例への場合と同
一の条件にて焼入試験を行っＩこ。

この焼入試験の結果及び焼入試験後の各試験片のＡ−ス
テナイ１へ結晶粒度番号＠それぞれ第１図及び１掲の表
１に示り。第１図より、本発明によれば従来のブレア［
ｌイ粉４．６００系と基本成分及びその含イｉ量が実質
的に同一であっても、銅が添加され（いることにより焼
入性が大幅に向上し、実施例△の如く銅含有量が１．０
１ｗｔ％の場合にも浸炭鋼（Ｊ［Ｓ規格８０Ｍ４２０１
１＞と同等の焼入性を（ｑることかできることが解る。

次に本発明による焼結鍛造用鉄系合金粉末の一つの実施
例について行われた浸炭焼入による焼入性の試験及びそ
の結果について説明する。上述の一喘焼入法ににる焼入
試験の場合と同一の条イシ（にて製造された焼結ａｌｌ
造材料及び浸炭鋼（ＪＩＳ規格Ｓ　ＣＭ　’１．２０　
＋−１＞　ヨ’）直径２２ｎ＋ｍ、長す３ｏＩＩ１ｍの
試験片を切出し、カーボンボテンシＶルが０゜８％であ
るＲ×ガス雰囲気中にて９３０”Ｃに５時間加熱して浸
炭処理した後、８５０℃の温度より油焼入を行い、その
場合の浸炭層の硬さをビッカース硬度泪（荷重５００ｇ
）にて測定した。その測定結果を第２図に示づ。

第２図より、本発明による焼結鍛造用鉄系合金粉末は、
浸炭焼入の場合の焼入性も従来のプレアロイ粉４６００
系よりもはるかに優れており、浸炭鋼と同稈１良に優れ
た浸炭焼入性をイ１していることが解る。

次に本発明による焼結鍛造用鉄系合金粉末の他の一つの
実施例について行われに圧縮性の試験について説明づる
。

まり゛合金粉末（２，０１ｗｔ％Ｎ＋　、０．５ｗｔ％
ＭＯ，０，０２ｗｔ％Ｃ）に電解銅粉末及びグラファイ
ト粉末を添加混合して１．９７ｗｔ％Ｎ＋、Ｏ。

４９ｗＬ％１ｙｌｏ　、　０．２ｗｔ％Ｃ，２ｗｔ％Ｃ
１１，，残部実質的に［ｅなる組成の混合粉末（実施例
Ｂ）を形成し１．：、次いぐこの混合粉末を直径３Ｑｎ
＋ｍ、高さ２０１Ｉ１ｍの円柱状に圧粉成形し、該圧粉
成形体を油圧プレスににり円形の端面を軸線方向に加圧
し、子の場合の圧縮面圧と圧粉成形体の密度（みかりの
密度〉との関係を測定した。

同様に比較例１丁として上述の合金粉末に０．２ｗｔ％
のグラファイト粉末を添加された混合粉末、及び比較例
［どして４１００系の合金粉末（０゜６　ａｗｔ％　Ｍ
ｎ　、１．０４Ｗむ％　Ｃ１’　、０．　２　４ｗｔ％
ＭＯ，０，００３ｗｔ％Ｃ１残部Ｆｅ　）　ニｏ、　２
ｗｔ％のグラフアイ１−粉末を添加されｋ　ｎ金粉末に
っ”いくも同様の江縮性試験を行った。尚この試験に供
された実施例Ｂ、比較例Ｆ、Ｆの粉末の粒径は６０〜１
００メツシユぐあり、まｌここれらの混合粉末の児か（
）の密度はそれぞれ２．９８！１／ａｆｌ、３．０１ｇ
／♂、２．９７（１／ｌＸ１であり互に実質的に同一で
・あった。この試験の結果を第３図に示す。

第３図より、本発明による焼結鍛造用鉄系合金粉末はプ
レア１コイ粉４．１００系よ°りちはるかに圧縮性に優
れており、プレアロイ粉４６００系ど同等の圧縮性を右
するものであることが解る。

次に本発明による焼結鍛造用鉄系合金粉末の一つの実施
例について行われた強度試験及びその結′　果について
説明する。まず２ｗｔ％Ｎ＋　、０．５ｗｔ％ＭＯ１残
部実質的にＦｅなる基本組成を有づる合金粉末に０．３
７ｗｔ％のグラファイト粉末及び２ｗｔ％の銅１′シ）
末を添加し、更に潤滑剤どじで０゜８ｗｔ％のスアノ７
リン酸亜鉛粉末を添加することにより、上述の実施例へ
の聞合粉末と実質的に同一の組成の況合わ）末（実施例
Ａ’　）を形成し、この混合粉末を面圧５　ｔ、０１Ｔ
　／　ｒ♂にて圧粉成形づることによりＪＩＳ規格２２
２０１の７号引張試験片の形状に準じた板状の圧粉成形
体を形成し、該汁粉成形体をＲＸガス雰囲気中にＵｌ　
１２０℃に２０分間加熱することによって焼結し、しか
る後直ちに面圧９’　５　ｔｏｎ　／、Ｆにて熱間成形
し゛、更にこれを窒素ガス雰囲気中にて８８０℃に１時
間加熱して油焼入れした後、５４０℃に１時間半加熱づ
る焼戻し処理を（Ｊうことにより、幅Ｗ”１５１１１ｍ
、厚ざ−１−−７ｍｍ、１くざし一４１ｍｍ、標点間距
離Ｐ＝４９ｍｌｌ＋、ヂｔ・ツク部ど平行部との間の８
部の曲率半径Ｒ＝２０ｍｍの７号引張試験片を形成した
。また比較例０どしてり［Ｉムモリブデン鋼（ＪＩＳ規
格ＳＣＭ４３５）にて上述の引張試験片と同一の１法及
び形状の板状体を形成し、該板状体に対し上述の熱処理
条件と同一の条件にて焼入れ及び焼戻し処理を行うこと
により、比較例Ｇとしての引張試験ハを形成した。

これらの試験片に対しＪＩＳ規格Ｚ　２２４１に基づい
て引張試験を行った。（の結果を下記の込２に示づ。

表　２ 引張強さに３’Ａａ　伸び％　硬さ１−１実施例△’　
１２１．２　１７．ε）　３５５比較例Ｇ　１１９．５
　１εｍ　１　３４８この表２より、本発明による焼結
鍛造用鉄系合金粉末によれば、焼結Ｉｌｌ造を行った後
焼入れ及び焼戻し等の熱処理により硬さをｌｆ４造用台
用合金鋼等の硬さにりれば、焼結鍛造月の抗張力及び延
性を構造用合金鋼と同等の値にづることができ、従って
本発明による合金粉末は高強度を要求される部品の製造
に対しても適用され得るものであることが解る。

、以上に於ては本発明を種々の試験に供された特定の実
施例について比較例との関連に於て詳細に説明したが、
本発明はかかる実施例に限定されるものではなく、本発
明の範囲内にて種々の実施例が可能ぐあることは当業者
にとって明Ｉ）かであろう。

【図面の簡単な説明】

第１図は一喘焼入法による焼入試験の結果を示づグラフ
、第２図は浸炭焼入による焼入試験の結果を示リーグラ
フ、第３図は圧縮ｆｔ試験の結果を示づグラフぐある。 特　Ｖ（出　願　人　１〜升１り自動車株式会礼同　株
式会社ｑり［１′ｌ中央（σＩ究所代　Ｊ１１！　人　
弁１！Ｌ！　−Ｌ−明イｊ　昌毅第　１　図 焼入端／１箇、〕σ）距離ｘ尾インｊ１ｍｒｒ＋）第　
２　図 表面からの距離　ｍｍ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. Ｎｉ　−ＭＯ−ＦＯ合金粉末と銅粉末及びグラファイト
   粉末との混合粉末であって、０．５−２゜５ｗｔ％Ｎｉ
   　、　０．１５〜０．６ｗｔ％ＭＯ１０，１５〜０．８
   ｗｔ％Ｃ１Ｏ，’５〜５ｗｔ％ＣＩＪ　、残部実質的に
   Ｆｅなる組成を有する焼結鍛造用鉄系合金粉末。