JPS60168373A - タバコ用フイルタ− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、タバコ用フィルターに関するものである。

従来から、タバコの燃焼ガスから発生するタール、ニコ
チン等には発がん性因子と考えられる変異原性物質が含
まれていることが判明しており。

その一部を除く手段としてフィルターが使用されており
１日本専売公社から発売されているほとんどの銘柄にも
このフィルターが付されている。このフィルターは、細
い繊維からなるものであり。

トリアセチルセルローズ、レーヨン等のセルロース繊維
からなるものである。

しかしながら、このようなセルロース繊維からなるタバ
コ用フィルターはタールやニコチンを除去する能力が十
分満足すべきものではなく、さらに改良が望まれていた
。また、セルロース繊維からなるタバコ用フィルターは
、タバコの火がついたまま放置されると、くすぶりつづ
けるという問題があり、この点でも改良が望まれていた
。

本発明者らは、上記のごとき問題に鑑み、タールやニコ
チンの除去能力に優れ、かつ自己消火性を有するタバコ
用フィルターを提供すべく鋭意研究を重ねた結果、キチ
ン系繊維がタバコ用フィルターの素材として望ましい性
能を有することを見い出し１本発明に到達したものであ
る。

すなわち本発明は、キチン又はその誘導体からなる繊維
を素材としてなるタバコ用フィルターである。

本発明のタバコ用フィルターは、トリアセチルセルロー
ズやレーヨンを素材としたフィルターに比べて、使用中
にタールやニコチンを吸着しやすく、かつ、変異原性物
質を吸着しやすいという特長を有し、さらに難燃性にも
優れるという特長を有する。すなわち、タールやニコチ
ンの吸着に関しては、従来のものに比べて１．５〜２倍
以上の吸着能力を有する。また、吸着した成分の変異原
性は従来のものに比べ大きかった。さらに難燃性である
ために、タバコの火がついたままで放置しても、従来の
ものがくすぷり続けるのに対し、自然に消火が行われた
。

本発明におけるキチンとは、ポリ　（Ｎ−アセチル−Ｄ
−グルコサミン）を主体とする物質をいい。

甲殻類、昆虫類等を塩酸処理並びに力性ソーダ処理して
タン白及びカルシウム分を分離精製することにより得ら
れる。キチンの誘導体としては９例えばキチンのアセチ
ルアミノ基の一部又は全部を脱アセチル化したキトサン
、その０■基やＣＩ＋２０Ｈ基がエーテル化、エステル
化、ヒドロキシエチル化あるいは０−メチル化された化
合物等があげられる。

本発明のタバコ用フィルターの素材となるキチン又はそ
の誘導体から繊維を製造する方法は特に限定されないが
５キチン又はその誘導体を溶剤に溶かしてドープとなし
、このドープを湿式紡糸して繊維化する方法が好ましく
用いられる。繊維の太さは、特に限定されないが好まし
くは０．３〜２０デニールの微細なものが使用される。

湿式紡糸に用いるドープを作成するための溶剤としては
、使用するキチンの種類に応じて適切なものを選べばよ
いが、フリーのアミノ基の少ないキチンの場合には１例
えばトリクロル酢酸、トリクロル酢酸とハロゲン化炭素
化合物の混合液、ジクロル酢酸、ジクロル酢酸とハロゲ
ン化炭素化合物の混合物、Ｎ−メチルピロリドンと塩化
リチウムの混合物、トリフルオロアセトン、ヘキサフル
オロイソプロピルアルコール等が好ましく用いられ、一
方、フリーのアミノ基の多いキトサンの場合には酢酸水
溶液等が好ましく用いられる。ドープは、加圧されたタ
ンクに入れ、ギヤーポンプなどの計量ポンプを用いて紡
糸口金から凝固液中に押し出されて繊維化される。凝固
液もキチンの種類に応じて選ばれるが、フリーのアミノ
基の少ないキチンの場合には水、メチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコー
ル等のアルコール類、アセトン等のケトン類等が好まし
く使用され、フリーのアミノ基の多１．ｚキトサンの場
合にはアルカリ水溶液、メチルアルコール ブチルアルコール等のアルコール類．アセトン等のケト
ン類等が好ましく使用される。凝固，再生された繊維は
，必要に応じて化学処理，熱処理。

ストレッチ、洗浄等を経て繊維として乾燥される。

これら繊維からタバコフィルターを作成するには．例え
ば、多数本の繊維をトウ状に束ねて必要な長さにカット
する方法や短繊維に力・ノドしたものから不織布を作成
し．それを円筒状に巻込んだものを所要の長さにカット
する方法等従来公知の方法を採用することができる。タ
バコ一本に対しての繊維の使用重量も通常の市販品と同
様に０．１〜０．２ｇ程度でよく．一般には外部を紙で
巻し）て使用される。

以下，実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明する
。

５一 実施例１，比較例１．２ キチン粉末（共和油脂製）を１００メソシユに粉砕し，
ＩＮ−ＨＣＩを用いて４℃で１時間処理したのち．さら
に３％ＮａＯＩＩ液中で３時間，　９０℃に加熱するこ
とによりキチン粉末中に含まれるカルシウム分及び蛋白
質を除去し，次いで水洗を繰り返し。

乾燥した。このようにして得られたキチンを室温で，７
重量％の塩化リチウムを含んだジメチルアセトアミド溶
液にキチン濃度が７重量％になるように溶解した。溶液
は８００メソシユ金網で濾過し放置脱泡の上，タンクに
入れ，加圧下でギヤーポンプにて輸送し，口径０．０７
ｍｍφ，２００ホールのノズルより凝固液である水中に
押出し，凝固の上。

１０ｍ／ｍｉｎの速度で有孔ボビンにて巻取り，さらに
このボビンを温水にて十分に洗浄して単糸繊度が１．６
デニールのキチン繊維を得た。

上記のようにして得られたキチン繊維を５０００本集束
し，外部を紙で巻いて圧縮して外径８ｎ＋ｍの断面円形
のトウを作成し，次いでこのトウを長さ１７ｍｍに切断
して円筒体を得た。この円筒体を内径が６− ８ｍｍのガラス管の内部にはめ込み４円筒体をはさんで
管の一方には５フイルターのつかないシガレットタバコ
（銘柄「ショートピース」）１本を。

他方にはアスピレータ−を接続して吸引状態とし。

シガレットタバコに引火し、アスピレータ−を調整しな
がら、約２分間で燃焼を完了させた。比較のため、キチ
ン繊維に代えてトリアセテートフィラメント（比較例１
）又はレーヨンフィラメント（比較例２）を使用した以
外は実施例１と同様にして円筒体を作成し、実施例１と
同様の方法で約２分間の燃焼を行った。それぞれについ
て同様のテストを１０回繰り返し行った。タバコ燃焼後
、得られたフィルターはメタノール１０ｍ１に浸漬して
伺着分を溶出させ、その溶液の吸光度を分光器にて測定
した。その結果は表１に示す通りであった。

表１ さらに、これらの抽出液から溶媒を除去したものをジメ
チルスルホキシドに溶解して変異原性試験（Ａｍｅｓテ
スト）を行った。菌株としてはサルモネラＴＡ−９８及
びＴＡ−１００を使用し、タバコ１本から得たフィルタ
ーの抽出残分を１／２０．１１５０．１／１００に稀釈
してそれらの濃度について変異原性されたコロニー数を
調べた。その結果は表２に示す通りであった。

表２ ９− 発明のフィルターはタバコ１本を喫煙する際に残留する
残分が比較例のフィルターに較べて、２倍程度多く、か
つ残分の変異原性能も高い。

実施例２ 実施例１で作成したキチン繊維を１０Ｍ／βのＮａＯＨ
溶液中で８５℃で５時間処理を行った。次いで中和、洗
浄した後、赤外分析により繊維表面の脱アセチル化度を
測定したところ８２％であり１表面が十分にキトサン化
されていることがわかった。

この繊維を実施例１と同様の方法で同様の形状の円筒体
を作り実施例１と同様のタバコの吸引試験を行った。吸
光度及び変異原性能の測定結果は表３及び表４に示す通
りであった。

表３ −１０＝ 表４ 本発明のキトサン糸からなるフィルターは、タール、ニ
コチンの吸着力が高く、吸着した物質中の変異原性能も
高いことがわかった。

特許出願人　ユニ亭力株式会社 １１−

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１１キチン又はその誘導体からなる繊維を素材として
   なるタバコ用フィルター。