JPS6016815Y2 - 火力発電用プラント等におけるボイラ給水系統 - Google Patents

火力発電用プラント等におけるボイラ給水系統

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JPS6016815Y2
JPS6016815Y2 JP3045682U JP3045682U JPS6016815Y2 JP S6016815 Y2 JPS6016815 Y2 JP S6016815Y2 JP 3045682 U JP3045682 U JP 3045682U JP 3045682 U JP3045682 U JP 3045682U JP S6016815 Y2 JPS6016815 Y2 JP S6016815Y2
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良夫 工藤
英敏 高杢
伸爾 角田
精一 白川
満典 向井
勝弘 日笠
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三菱重工業株式会社
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【考案の詳細な説明】 本考案は、火力発電用プラント、その他の火力プラント
および原子力発電用プラント等におけるボイラ給水系統
の改良に関する。
一般に大型プラントに用いられるボイラの伝熱面におい
てスケール化する復・給水中の不純物を濾過除去する方
法は従来から種々試みられている。
以下、従来の前置濾過器と復水脱塩装置を有する火力発
電用プラントの主要機器の配置とフローダイヤグラムを
第1図にもとづいて説明する。
従来のこの種のプラントにおいて、復水器1は、タービ
ン(図示せず)より流入する蒸気を冷却して復水すると
共に、復水貯水槽2を下部に備えている。
この復水貯水槽2は下部にブロー弁■1を備えたブロー
管3を有し、復水ポンプ5、前置濾過器6、復水脱塩装
置7、復水昇圧ポンプ8、低圧給水加熱器9を順に備え
た復水ポンプ吸込管4と復水管10によって脱気器11
に連結されている。
脱気器11は上部に弁V2を備えた真空排気管12と、
弁V3を備えた脱気器加熱蒸気管13を備えており、真
空排気器12の他端側は復水器1に、脱気器加熱蒸気管
13の他端側は蒸気供給源(図示せず)に連結されてい
る。
脱気器貯水槽14は、下部にブロー弁V、を備えたブロ
ー管15を有し、給水ブスターポンプ17、弁V6、給
水ポンプ18、弁V7、高圧給水加熱器21を順に備え
た給水ブスターポンプ吸込管16と主給水管20によっ
てボイラ25に連結されている。
低圧再循環管19は、途中に弁V、に備えており、一側
が給水ブスターポンプ吸込管16もしくは脱気器貯水槽
14に、他側が復水器1に連結されている。
給水ポンプバイパス管22は弁V8を備えており、一側
は給水ポンプ18の吸込側に、他側が吐出側に連結され
ている。
プレボイラ洗浄管23は弁V、を備え、途中にブロー弁
V1oを備えたブロー管24を有しており、一側がボイ
ラ25の入口側の給水管20に、他側が復水器1に連結
されている。
ボイラ絞り弁入口連絡管26は弁V□、を備え、一側が
ボイラ25に、他側が過熱器(図示せず)に連結されて
いる。
ボイラ抽出管27は途中に弁V1□を備え、一側がボイ
ラ絞り弁入口連絡管26に、他側が起動用セパレータ2
8に連絡されている。
起動用セパレータ排水管29は途中に弁V13とブロー
弁V14を備えたブロー管30を設けており、一側が起
動用セパレータ28に、他側が復水器1に連結されてい
る。
過熱器送気管31は弁V15を備え、一側が起動用セパ
レータ28に、他側が過熱器に連結されている。
32は低圧給水加熱器9を加熱する蒸気管である。
低圧給水加熱器ドレン管33は弁V□6を備えており、
一側は低圧給水加熱器9に、他側が復水器1に連結され
ている。
34は、一側を低圧給水加熱器9に連結し、他側をドレ
ン移送ポンプ35と弁V17とを介して低圧給水加熱器
9の出口側復水管10を接続したドレン移送管、36は
そのドレン移送管34に一側が接続されかつブロー弁V
□8を備えたブロー管である。
37は高圧給水加熱器21を加熱する蒸気管である。
高圧給水加熱器ドレン管38は途中に弁■2oとブロー
弁v21を備えたブロー管40を有し、一側が高圧給水
加熱器21に、他端が低圧給水加熱器9に連結されてい
る。
高圧給水加熱器ドレン管38の途中から分岐された高圧
給水加熱器ドレン分岐管39は弁v19を介して他側か
脱気器貯水槽14に連結されている。
以上の従来のプラント構成において、プラントの据付完
了後のビニシアルスタート時、その他の起動時のクリー
ンアップおよび通常運転時における前置濾過器6の活用
の有様を説明する。
ビニシアルスタート時およびその他の起動時のクリーン
アップ運転は次の3つの工程に大別される; 1 低圧系統のクリーンアップ 2 プレボイラのクリーンアップ 3 ボイラのクリーンアップ 即ち、上記低圧系統のクリーンアップは、真空ポンプ(
図示せず)により復水器1と脱気器11;を負圧にし、
同時に脱気器11には加熱蒸気管13により蒸気供給源
から蒸気を送入し、この操作の終了後、〔復水器貯水槽
2〕→〔復水ポンプ5〕→〔前置濾過器6〕→〔復水脱
塩装置7〕→〔復水昇圧ポンプ8〕→〔低圧給水加熱器
9〕→′〔脱気器11〕→〔脱気器貯水槽14〕→〔給
水ブスターポンプ吸込管16〕→〔低圧再循環管19〕
→〔復水器1〕→〔復水器貯水槽2〕なるサイクルの洗
浄系統を構成し系内の錆や汚れ、その他の異物の除去を
行なうものである。
また、この循環水の溶存酸素は復水器1と脱気器11に
よって除去し、更にヒドラジン等の脱酸素剤およびアン
モニア等のl’H調整剤を薬注設備(図示せず)により
復水昇圧ポンプ8の出口の復水管1oに注入する。
更にまた、脱気器貯水槽14または復水器貯水槽2の汚
れが多いときは、弁V、または弁V□をそれぞれ開にし
、ブロー管15またはブロー管3より、鉄部の負圧破壊
を行なった後ブローする。
このときの洗浄水の補給は補給水設備(図示せず)より
復水器1に補給する。
また、プレボイラのクリーンアップは、〔復水器貯水槽
2〕→〔復水ポンプ5〕→〔前置濾過器6〕→〔復水脱
塩装置7〕→〔復水昇圧ポンプ8〕→〔低圧給水加熱器
9〕→〔脱気器11〕→〔脱気器貯水槽14〕→〔給水
ブスターポンプ吸込管16〕→〔給水ポンプバイパス管
22〕→〔高圧給水加熱器21〕→〔主給水管20〕→
〔プレボイラ洗浄管23〕→〔復水器1〕→〔復水器貯
水槽2〕なる洗浄系統を構成してプレボイラ全系統の循
環洗浄を行なうものであり、循環水の脱気や薬注、洗浄
水の補給は上記した低圧系統のクリーンアップの場合と
同様の方法で行なわれる。
また、洗浄中に高圧給水加熱器21の出口水の汚れが多
いときは、プレボイラ洗浄管23に設けである弁V1o
を開にしてブロー管24より糸外ブローを行なう。
更に、ボイラのクリーンアップは、〔復水器貯水槽2〕
→〔復水ポンプ5〕→〔前置濾過器6〕→〔復水脱塩装
置7〕→〔復水昇圧ポンプ8〕→〔低圧給水加熱器9〕
→〔脱気器11〕→〔脱気器貯水槽14〕→〔給水ブス
ターポンプ吸込管16〕→〔給水ブスターポンプ17〕
→〔給水ポンプバイパス管22〕→〔高圧給水加熱器2
1〕−〔主給水管20〕→〔ボイラ25〕→〔ボイラ抽
出管27〕→〔起動用セパレータ28〕→〔起動用セパ
レータ排水管29〕→〔復水器1〕→〔復水器貯水槽2
〕なる洗浄系統を構成し、上記のクリーンアップ工程に
よりプレボイラ系統を清浄した後、循環洗浄を行なう。
この場合、最初は冷水によるクリーンアップを行ない、
水質が規定値になればボイラに点火して170℃付近に
ボイラ水の温度を上昇させてホットクリーンアップを行
なつO 上述のように、ビニシアルスタート時のクリーンアップ
は前置濾過器6によってプレボイラおよびボイラ内の錆
やマッドその他の汚れを除去する洗浄系統を構成して行
なわれるものであり、プラントの運転時には、高圧給水
加熱器ドレンは高圧給水加熱器ドレン管38および39
によって弁V1追由で脱気器貯水槽14に回収され、ま
た低圧給水加熱器ドレンは、低圧給水加熱器ドレンポン
プ35で低圧給水加熱器9の出口側の復水管10か、も
しくは復水器1に回収される。
従って、前置濾過器6ではタービンで仕事をした蒸気が
復水器1で冷却されて凝結水となった復水を主に処理す
ることになる。
しかしながら、このような従来の火力発電用プラントの
クリーンアップ運転や通常運転における前置濾過器の利
用においては、次の様な欠点がある。
(1)イニシアルクリーンアップの期間が長い。
即ち、イニシアルクリーンアップの期間は短いもので一
週間程度、プレボイラ系統の汚れているものは、1ケ月
近くこれに費やしている。
従って、これに要する労力は莫大であり、洗浄用純水の
消費も数千トンに上る。
更に、これに発電開始の遅延によるロスを加味すると経
済的に膨大な損失となる。
このようなりリーンアップの期間が長くなる技術的な欠
点としては、洗浄水に流出した錆や汚れ、その他の異物
は脱気器貯水槽や復水器貯水槽の様に、流れの澱む部分
に沈澱し易い。
また、全系統の汚れが復水器貯水槽に集まるような洗浄
系統の構成により、流速の遅い復水器貯水槽の沈澱生成
量は多く、このため復水器貯水槽の下流側に配置された
前置濾過器の錆や汚れ、その他の異物除去に対する利用
率はかなり低くなっている。
そして、前記沈澱物は、洗浄大量の増加前やポンプ起動
時等の流動ショックで、一時に大量のものが流出し、前
置濾過器や復水脱塩装置からリークして下流側の系統を
再汚染するため、復水器貯水槽の沈澱物が過大になると
、クリーンアップ運転を停止して復水器の真空破壊を行
ない、鉄部を清掃しなければならず、たとえ清掃しても
再び沈澱することが多い。
ヒドラジンやアンモニアの注入薬品は、復水脱塩装置で
除去されるので、復水昇圧ポンプ出口に連続注入しなけ
ればならないため、復水脱塩装置の再生頻度もそれだけ
増す。
更に、脱気器に供給される加熱脱気用の蒸気源のキャパ
テイは、比較的小さく、折角加温してもほとんどの洗浄
水が復水器に戻るために復水器で常温近くに下げられる
ので、洗浄水の脱気が充分行なえない。
特に、補給水の供給が多い時には、クリーンアップ工程
が推進できない程度に洗浄水の溶存酸素の増加を来すこ
とがある。
ボイラのホットクリーンアップの場合も、ボイラで昇温
された熱水は復水器で直ちに冷却されるので、この熱の
有効利用も行なわれていない。
(2)前置濾過器で濾過処理されるFe分の量が少ない
即ち、通常運転時には、主としてタービンからの蒸気の
復水のみが前置濾過器で濾過されるが、これはボイラ伝
熱面のスケールの主成分である給水中のFe分中プレボ
イラ系からの全溶出量の30%にすぎない。
残りの70%は高圧給水加熱器ドレンが約30%、その
他40%程度となっている。
しかも、前置濾過器の除Fe率は70%程度であるので
、これによるFe分の除去はボイラ給水中の全Fe分の
約20%に過ぎない。
本考案者は、上記の事情のもとに種々研究した結果、例
えば火力発電用プラントのプレボイラにおける濾過器の
配置を改良し、またこの濾過器を有効に活用する配管系
統を付加して、ビニシアルスタート時や、その他のスタ
ート時におけるプレボイラ内の錆やマッドその他の異物
の除去を迅速かつ経済的に行なえるようにすると共に、
通常運転時のボイラ給水の純度を向上させ得るようにし
てなるボイラ給水系統を提供しようとするものである。
次に、本考案を第2図に示す実施例に基いて説明する。
尚、図において、上記第1図と同符号のものは、同一の
作用効果を示すものである。
第2図は本考案に係る火力発電用プラントにおけるボイ
ラ給水系統の一実施例を示し、第1図に示す従来の前置
濾過器6の代わりに、低圧給水加熱器9と脱気器11と
を結ぶ復水管10に、プレコート式で160℃またはそ
れ以下の温度域で安定な、例えばパルプ等の繊維および
アクリル系繊維等の耐熱性の合成繊維を炉材に使用した
濾過器101を設けである。
この濾過器101の一側は、弁V3oを介して低圧給水
加熱器9の出口側の復水管10に、他側は弁■3□を介
して脱気器11の入口側復水管10と連結させてなり、
更に弁V32を備えた濾過器バイパス管102を、一側
が濾過器101の入口の復水管10に、他側が濾過器1
01の出口側の復水管10に連結するように設けである
さらにこのボイラ給水系統は、給水ブスターポンプ17
と弁V6の中間1こ低圧再循環管19′の取出口を変更
し、低圧再循環19′の途中から弁V3゜を介して濾過
器101の入口側の復水管10に連結する低圧再循環管
分岐管105と、プレボイラ洗浄管23の途中から弁v
33を介して濾過器101の入口側の復水管10に連結
するプレボイラ洗浄管分岐管103と、起動用セパレー
タ排水管29の途中から弁V34を介して濾過器101
の入口側の復水管10に連結する起動用セパレータ排水
管分岐管104と、高圧給水加熱器ドレン管38の途中
から弁■36を介して濾過器101の入口側の復水管1
0に連結する高圧給水加熱器ドレン管分岐管106とを
配管させてなるものである。
しかして、上記構成の本考案によるイニシアルクリーン
アップやその他のクリーンアップ運転と通常運転時の作
用を説明する。
(1)低圧系統のクリーンアップ 第2図において真空ポンプ(図示せず)より復水器1と
脱気器11の真空引きを行ない、鉄部を負圧にする。
同時に、脱気器11には加熱蒸気管13より蒸気供給源
(図示せず)からの蒸気を送入する。
この操作が終了した後、〔復水器貯水槽2〕→〔復水ポ
ンプ5〕→〔復水脱塩装置7〕→〔復水昇圧ポンプ8〕
→〔低圧給水加熱器9〕→〔濾過器101〕→〔脱気器
11〕→〔脱気器貯水槽14〕→〔給水ブスターポンプ
17〕→〔低圧再循環管19′〕→〔復水器1〕→〔復
水器貯水槽2〕なる洗浄循環系統を構成して系内のクリ
ーンアップを行なう。
また、別の方法として、〔復水器貯水槽2〕→〔復水ポ
ンプ5〕→〔復水脱塩装置7〕→〔復水昇圧ポンプ8〕
→〔低圧給水加熱器9〕→〔濾過器バイパス管102〕
→〔脱気器11〕→〔脱気器貯水槽14〕→〔ブロー弁
V4 )→〔ブロー管15〕→〔系外〕なる洗浄系統の
構成も考えられる。
この方法による場合は、低圧再循環管19′の復水器1
への連結は不要となり、復水器1を清掃した後、復水器
1の真空引きを行ない系外への押圧洗浄を行なう。
この押出洗浄で濾過器101の入口水質が清浄になれば
、押出洗浄を止め、脱気器の真空引きと加熱蒸気の送入
を行ないながら、〔脱気器貯水槽14〕→〔給水ブスタ
ーポンプ17〕→〔低圧再循環管19′〕→〔低圧再循
環管分岐管105〕→〔復水管10〕→〔濾過器101
〕→〔脱気器11〕→〔脱気器貯水槽14〕なる洗浄循
環系統を構成し、脱気器と脱気器貯水槽の汚れを除去す
る。
なお、循環洗浄水の脱気、薬注、復水器貯水槽および脱
気器貯水槽からのブロー操作、洗浄水の補給は上記した
従来方法と同様である。
従って、前記脱気器と脱気器貯水槽の汚れを除去する場
合、押出洗浄時の薬品が系内に存在するので薬注は不要
となる。
(2)プレボイラのクリーンアップ 〔脱気器貯水槽14〕→〔給水ブスターポンプ17〕→
〔給水ポンプバイパス管22〕→〔高圧給水加熱器21
〕→〔主給水管20〕→〔プレボイラ洗浄管23〕→〔
プレボイラ洗浄管分岐管103〕→〔復水管10〕→〔
濾過器101〕→〔脱気器11〕→〔脱気器貯水槽14
〕なる洗浄循環系統を構成して、高圧系統のクリーンア
ップを行なう。
このとき、洗浄水の脱気は、脱気器11に加熱蒸気を送
入して行なう。
なお、上記(1)項のクリーンアップ工程により、薬品
が系内に残留しているので、特に薬注を行なう必要はな
いが、不足を生じた場合は、薬注設備(図示せず)によ
り脱気器11に注入する。
(3)ボイラのクリーンアップ 〔脱気器貯水槽14〕→〔給水ブスターポンプ17〕→
〔給水ポンプバイパス管22〕→〔高圧給水加熱器21
〕→〔主給水管20〕→〔ボイラ25〕→〔ボイラ抽気
管27〕→〔起動用セパレータ28〕→〔起動用セパレ
ータ排水管29〕→〔起動用セパレータ排水管分岐管1
04〕→〔復水管10〕→〔濾過器101〕→〔脱気器
11〕→〔脱気器貯水槽14〕なる洗浄循環系統を構成
して、従来法と同様、コールドクリーンアップ→ホット
クリーンアップの順で系内の洗浄を行なう。
また薬注は、薬注設備により、洗浄開始時に、薬品を脱
気器11に注入しておけば、その後の注入は不要である
洗浄水の脱気は、コールドクリーンアップの場合、脱気
器11に加熱蒸気を送入して行なう。
ホットクリーンアップになれば、ボイラから160℃付
近の熱水が前記系統を経て脱気器11に回収されので、
加熱蒸気を脱気器に送入する必要はない。
更に、通常運転時には、高圧給水加熱器ドレンは高圧給
水加熱器ドレン管38より高圧給水加熱器ドレン分岐管
106および弁V36を経て濾過器101の入口側の復
水管10に回収される。
このとき、低圧給水加熱器ドレンは、従来法と同様に低
圧給水加熱器9の出口側の復水管10に回収される。
なお、上記実施例においては、低圧給水加熱器9と脱気
器11とを結ぶ復水管10に濾過器101を設け、さら
に濾過器の入口側復水管にプレボイラ洗浄管分岐管10
3、起動用セパレータ排水管分岐管104、低圧再循環
管分岐管105および高圧給水加熱器ドレン管分岐管1
06を設けた例を示しているが、低圧給水加熱器が複数
段設置されている場合には、各低圧給水加熱器を結ぶ復
水管および最終段の低圧給水加熱器と脱気器11とを結
ぶ復水管10のうち、少なくとも一つ以上に濾過器10
1を設け、その入口側に上記分岐管103,104゜1
05および106を設けてよいことは言うまでもない。
しかして、上記作用による本考案が奏する効果を以下に
列挙する。
(1) イニシアルクリーンアップおよびその他のク
リーンアップ運転時 イ 洗浄水に流出した系内の錆や汚れその他の異物は、
脱気器貯水槽や復水器貯水槽に沈澱することなく濾過器
で全部処理されるような濾過器の配置と洗浄系統になっ
ているため、クリーンアップ運転が極めて効率的かつ迅
速に行なわれ、洗浄用純水の所要量も従来装置よりも格
段に低減される。
ロ 注入薬品は、復水脱塩装置で除去されることがない
ので、必要最少の薬品使用量に止め得ることができる。
ハ 脱気器の加熱蒸気量は、従来装置よりも大幅に低減
でき、また脱気器の昇温も充分に行なわれるため、洗浄
水の溶存酸素は零に近くなり、洗浄水による系統材料の
腐蝕や溶出はほとんど発生せず、しかもボイラのホット
クリーンアップ時の熱水も有効に利用でき、更に最近の
新鋭火力プラントの高圧給水加熱器管にはほとんど鋼管
が使用されているものの、溶存酸素の存在しない熱水に
曝されるので、表面に安定なマグネタイトの保護皮膜形
成も充分期待できるため、クリーンアップ運転はこの意
味でもさらに迅速化することができる。
二 復水脱塩装置の負荷率は、従来装置よりも大幅に低
くなるので、再生頻度は極めて少なくなる。
(2)通常運転時には、低圧給水加熱器を通過した復水
と復水系統の腐蝕生成物、低圧給水加熱器のドレンおよ
び高圧給水加熱器のドレンが濾過器で処理され、しかも
ボイラ給水のFe分のプレボイラ系から出てくる比率は
、これらの系統で95%以上を占めているので、ボイラ
給水中のFe分除去率は80%程度になる。
(3)新鋭の火力発電用ボイヤでは、従来、蒸発管のス
ケールトラブル防止のために1〜2年毎にボイラの酸洗
浄を行なっているが、本発明の装置によると、プラント
の起動時や、通常運転時にプレボイラよりボイラに持込
まれるFe分は、大幅に低減されるので、従来の酸洗浄
周期の数倍程度延長することができる。
本考案は、上記の如き作用・効果を有するものであり、
低圧給水加熱器と脱気器とを結ぶ復水管にパルプ等の繊
維およびアクリル系繊維等の耐熱性の合成繊維を炉材に
使用した濾過器を配置すると共に、低圧再循環管の取出
し口を給水ブスターポンプ吸込管より給水ブスターポン
プ出口管に変更し、低圧再循環管の途中より濾過器入口
の復水管を結ぶ配管と、プレボイラ洗浄管と濾過器入口
の復水管とを結ぶ配管と、起動用セパレータ排水管と濾
過器入口の復水管とを結ぶ配管と、高圧給水加熱器ドレ
ン管の脱気器貯水槽への連絡を止めて濾過器入口の復水
管を連絡する配管を設けてなることによって、通常運転
時の復給水中に含まれるFe分、その他のボイラ伝熱面
でスケール化する不純物を濾過器と上記配管との組合せ
で80%程度濾過処理でき、しかもクリーンアップ運転
時に濾過器を中心とした洗浄循環系統を構成することに
より、クリーンアップ時の薬注量を必要最少限に止め得
ることができ、更に脱気器の加熱蒸気やボイラよりの熱
水を有効に利用できるものである。
なお、上述したものは、本考案に係るボイラ給水系統に
よる極めて標準的なりリーンアップ方法について述べた
ものであるが、本考案ボイラ給水系統では他の実施例と
して下記のようなりリーンアップ方法も採用できる。
(1)低圧系統のクリーンアップにおいて、低圧再循環
管は復水器にも連結されているので、弁V3.と弁V3
7の開度を極室に調整して低圧再循環管分岐管より濾過
器に戻す流量と、低圧再循環管より復水器に戻す流量の
割合をそれぞれ0%より100%までの範囲で任意にと
ったクリーンアップ方法。
(2)プレボイラクリーンアップにおいて、プレボイラ
洗浄管は復水器にも連結されているので、弁V33と弁
V、の開度を適宜に調整することにより、プレボイラ洗
浄管分岐管より濾過管に戻す流量と、プレボイラ洗浄器
より復水管に戻す流量の割合をそれぞれ0%より100
%までの範囲で任意にとったクリーンアップ方法。
(3)ボイラのクリーンアップにおいて、起動用セパレ
ータ排水管は復水器にも連結されているので、弁V13
と弁。
4の開度を適宜に調整することにより、起動用セパレー
タ排水管分岐管より濾過器に戻す流量と、起動用セパレ
ータ排水管より復水器に戻す流量の割合を0%より10
0%の範囲で任意にとったクリーンアップ方法。
(4)その他の例として、プレボイラ系統がそれほど汚
れていないものや、あるいはボイラ給水の純度が多少悪
くてもよいプラントの場合に、低圧系統とプレボイラと
のいずれか一方をクリーンアップする方法。
なお、この方法において、低圧系統のクリーンアップを
不要とするプラントでは、低圧再循環分岐管を設置する
必要はない。
また、プレボイラのクリーンアップを不要とするプラン
トでは、プレボイラ洗浄管とプレボイラ洗浄管分岐管を
設置する必要はない。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の火力発電用プラントの主要機器の配置と
フローダイヤグラムを示した説明図、第2図は本考案に
係るボイラ給水系統の一実施例を示した説明図である。 1・・・・・・復水器、10・・・・・・復水管、11
・・・・・・脱気器、17・・・・・・給水ブスクーポ
ンプ、21・・・・・・高圧給水加熱器、25・・・・
・・ボイラ、28・・・・・・起動用セパレータ、29
・・・・・・起動用セパレータ排水管、3訃・・・・・
高圧給水加熱器ドレン管、101・・・・・・濾過器、
103・・・・・・プレボイラ洗浄管分岐管、104・
・・・・・起動用セパレータ排水管分岐管、105・・
・・・・低圧再循環分岐管、106・・・・・・高圧給
水加熱器ドレン管分岐管。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ボイラ給水系統の低圧給水加熱器と脱気器とを連結する
    復水管に耐熱性合成繊維を炉材に使用した濾過器を配置
    し、かつ上記ボイラ給水系統に、給水ブスターポンプ出
    口、プレボイラ洗浄管、起動用セパレータ排水管および
    高圧給水加熱器ドレン管よりそれぞれ濾過器入口側に戻
    す分岐管を配管したことを特徴とする火力発電用プラン
    ト等におけるボイラ給水系統。
JP3045682U 1982-03-04 1982-03-04 火力発電用プラント等におけるボイラ給水系統 Expired JPS6016815Y2 (ja)

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