JPS60162595A - 溶接用鋼ワイヤの製造方法 - Google Patents

溶接用鋼ワイヤの製造方法

Info

Publication number
JPS60162595A
JPS60162595A JP1710184A JP1710184A JPS60162595A JP S60162595 A JPS60162595 A JP S60162595A JP 1710184 A JP1710184 A JP 1710184A JP 1710184 A JP1710184 A JP 1710184A JP S60162595 A JPS60162595 A JP S60162595A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
furnace
annealing
atmosphere
welding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP1710184A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0316237B2 (ja
Inventor
Minoru Adachi
安達 実
Shunichi Kikuta
俊一 菊田
Harutoshi Tanaka
田中 治俊
Mitsuo Kurihara
栗原 光雄
Hiroshi Fujii
弘志 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd filed Critical Nippon Steel Welding and Engineering Co Ltd
Priority to JP1710184A priority Critical patent/JPS60162595A/ja
Publication of JPS60162595A publication Critical patent/JPS60162595A/ja
Publication of JPH0316237B2 publication Critical patent/JPH0316237B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/40Making wire or rods for soldering or welding

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の技術分野) 本発明は送給性のすぐれた銅メツキ処理を行った全自動
および半自動溶接用鋼ワイヤの製造方法に関する。
(従来技術) 一般にCO2ガスシールド溶接、MIG溶接等には0.
8〜2.4 tWIφの銅メッキした溶接用鋼ワイヤが
使用されている。これらの溶接用ワイヤは通常スプール
や?ビンに巻装された状態で、あるいはペイルミ9ヅク
と呼ばれる円筒容器に装填された状態で溶接に供せられ
る。これらのワイヤが使用されるときは、溶接機の付属
装置である送給機に設置され、送給ローラを通り3〜2
0fiにおよぶ7レキシプルコンジツトチユーブ、溶接
トーチ、コンタクトチップを通じ、溶接が行われる例が
多い。
この他、走行台車にワイヤスプールなどを搭載し、コン
ジ、トチ□ューブを使用しない装置も使用されているが
、これは前記した設置形式のものに比べて、装置が複雑
でしかも大型化しかつ溶接領域が限定される等の欠点が
あり用途が限られている。
さてフレキシブルコンジットチューブを用いる溶接ワイ
ヤの送給方式としてはブツシュ式、プル式、プッシュプ
ル式の3種類あるが、取扱いの簡便な、ブツシュ式の使
用比率が高い。しかしブツシュ式の送給機のコンジット
チューブは通常3?7L%広領域の溶接を行う場合には
20m程度の長さのものが使用され、この時ワイヤ送給
性の問題が生じゃ。溶接ワイヤには一定速度で供給され
ることがめられるものである。しかしワイヤはフレキシ
ブルコンジーットの案内管であるライナー、ト一チ、チ
ップとの間の接触抵抗およびフレキシブルコンジットチ
ューブの屈曲部とを通シぬけるための抵抗力などが作用
する。フレキシブルコンジットチューブが直線状態であ
る現場作業はほとんどなく、屈曲状態下で使用されるの
が普通であル、屈曲部が多いほどまた屈曲半径が小さい
ほど屈曲部通りぬけの抵抗力は大きい。しかして、前記
の如き溶接ワイヤとの接触抵抗力に打克っカでワイヤは
押進せしめられ送給されるものであるが、接触抵抗が大
きくなると溶接ワイヤの送給速度が不均一になりついに
は送給停止の事態が生じるようになる。このため、溶接
アークの不安定、ビード形状の不揃、融合不良、アンダ
ーカットの発生など種々の溶接欠陥を生ずるようになる
最近、溶接作業の複雑化、高速化、広範囲化に伴ないフ
レキシブルコンジットライナーとの摩擦抵抗力が小さく
、送給が円滑でかつ安定し、常に定速送給されうる溶接
用ワイヤ、すなわち送給性が安定な溶接用ワイヤが強く
要求されるようになった0 従来、ワイヤの送給性を改善するために、送給機の送給
パワーを高めるかあるいはワイヤ自体の送給性を向上さ
せることが行われてきた。例えば特公昭50−3256
号公報に開示されたワイヤのようにワイヤ自体の送給性
の向上をはかるべく、表面が充分ミクロ的に緻密平滑な
ワイヤ表面に液状の潤滑油を塗布し、ワイヤ表面の潤滑
能を上げ、送給抵抗の軽減を計る方法が知られているが
必ずしも安定した送給性を示すものは得られなかった。
その理由はワイヤ表面が緻密平滑であることから液状の
潤滑剤をワイヤの表面に均一にかつ安定した状態で塗布
することは困難であり、所定の性能を得るため潤滑油を
多量に塗布せざるを得なかったからである。また必要以
上に多量に塗布されたワイヤ表面の潤滑油は溶接部の材
質変化を生ぜしめたりあるいは溶接作業性に悪影響をお
よぼすのみであった。第3図は表面が緻密平滑な従来ワ
イヤの表面状態を示す金属顕微鏡写真(倍率×40σ)
である。
この従来のワイヤは大気焼鈍すなわち酸素の多い状態で
焼鈍するために、ワイヤ表面より数μm〜10μffl
程度の深さまで鉄酸化物(Fed、 Fe50゜Fe2
O3等)を主成分とする酸化被覆、いわゆる外部酸化層
を生成する。この外部酸化層はワイヤのめっき密着性に
悪影響を及ばずことから次工程のめっき前処理(酸洗)
で除去し、表面清浄なワイヤとしてその表面に銅めっき
等のめっきを施こす。
仁のときの鋼ワイヤは外周部に伸びのあるめっき層、内
部は軟化焼鈍された伸びのある2重構造のワイヤ断面で
あり、該ワイヤの伸線加工に際して、減面するワイヤに
ともなってめっき層が伸びるので、第3図に示すような
表面が緻密平滑なワイヤとなる。
その他特開昭54−14134.9号公報に開示されて
いるように、ワイヤの表面を強制的にカロ圧し、表面粗
度を変え接触抵抗を軽減する方法などもあるがその効果
は前記した@滑油の塗布による送給性の改善の効果と大
同小異であり、未だ満足すべきものではない。
このような従来ワイヤの欠点を解消する溶接用鋼ワイヤ
として本出願人は特開昭56−144892号公報に示
されたワイヤを開発した。即ち、原線径5〜6I+II
Iφの熱延鋼線材を使用して溶接用鋼ワイヤを製造する
場合、製品の具備すべき適正な引張強さを得る意味で伸
線加工により硬化した線材の応力除去を目的に伸線加工
途中で雰囲気ガス中でのバッチ式軟化焼鈍を行なう。例
えば窒素ガス雰囲気中で700’Cx4hrのパッチ焼
鈍を行なう。この焼鈍によジ鋼ワイヤは所定の引張強さ
に下げられるとともに、鋼ワイヤの表面層は前工程より
ワイヤ表面に付着して焼鈍炉内に持込まれた水分、潤滑
剤等によって酸化されて深さ数μ〜10μm程度の硬い
内部酸化層となる。次いでめっき前処理工程の酸洗処理
でめっき密着性を悪くするワイヤ表面上層部を除去する
とともに、最終の仕上伸線工程で亀甲状の溝が良好に形
成されるよ 。
うに前記硬い内部酸化層の厚さを調整した上で銅めっき
等のめっきを行なう。
かくして外周部に軟かく伸びのあるめっき層、中間部は
焼鈍で生成し調整された硬い内部酸化層、内部は軟化焼
鈍された伸びのある線材の3重構造のワイヤ断面を呈す
る線材が得られる。
こうして得られためっきされた鋼ワイヤを仕上伸線工程
で所望製品径まで伸線を行なう。仕上伸線工程で伸線す
ると、それぞれの層間の密着性が損われず、厚さ調整し
た中間の内部酸化層の最も薄く伸びの少ない箇所を基点
にして、横溝がワイヤ表面の円周方向に発達し、ワイヤ
表面に亀甲状の溝が生成する。
この製造方法はワイヤ表面に前工程にて付着した水分、
潤滑剤等の酸素源のみによりワイヤ表面層に内部酸化層
を生成せしめようとするいわば消極的な製造方法であっ
た。このため少なくとも2時間以上の長時間焼鈍を余儀
なくされ、各工程の連続化を困難なものにしていた。な
ぜならば伸線。
めっき前処理、めっき処理等の各工程の所要時間は数分
以内であシ、焼鈍のみ数時間を要した場−合、連続化の
ためには膨大な長さの焼鈍炉を設置しなければならない
からである。そこで従来バッチ式の焼鈍炉が採用されて
いる。
第4図はこの溶接用鋼ワイヤの表面状態を示す金属顕微
鏡写真(倍率X400)であり、ワイヤ表面に亀甲状の
横溝が形成されていることがわかる。この横溝はワイヤ
円周方向に形成された溝であり、この溝が全体として亀
甲模様を呈する。このワイヤによればできるだけ少ない
液状潤滑剤を安定した状態でワイヤ長手方向に均一に付
着させることが可能となる。すなわちワイヤ表面の亀裂
内に液状潤滑剤を保持しワイヤの表面はミクロ的な含油
状態になるのでワイヤ表面の潤滑能が極めて良好となり
コンジットライナーとの接触抵抗が軽減される。この結
果送給抵抗そのものも低く、変動範囲が狭くなりワイヤ
送給性が安定する。ワイヤ送給性の安定・均一化により
アークは安定し、ビード形状の不揃、融合不良などの溶
接欠陥が生じない。さらにメッキ亀裂内に液状潤滑剤が
安定した状態で保持されるため液状潤滑剤は最小限のワ
イヤ付着量で安定した送給性が得られるので過剰な潤滑
剤によるピット、ブローホールなどの溶接欠陥の発生が
なく、すぐれた溶接作業性が達成される。
(発明の目的) 本発明はこのようにワイヤ表面に亀甲状の溝を形成した
送給性の良好な溶接用ワイヤの最も好ましい製造方法で
あって、短時明にかつ安定してワイヤ表面に亀甲状の溝
を有する溶接用鋼ワイヤを得ることのできる製造方法を
提供することを目的とする。
又本発明の他の目的は焼鈍−めつき−伸線等の各工程を
連続化しうる溶接用鋼ワイヤの製造方法を提供すること
を目的とする。
(発明の構成・作用) この目的を達成する本発明の要旨とするところは鋼ワイ
ヤ表面に炭酸塩を塗布してから初期雰囲気が酸素量2 
vot、%以下の密閉炉内で焼鈍を行ない、続いてめっ
き処理、伸線加工を施すことを特徴とする溶接用鋼ワイ
ヤの製造方法にある。
以下本発明の詳細な説明する。
本発明では酸素量が非常に少ない雰囲気、すなわち2 
vol、%以下の雰囲気で軟化焼鈍しワイヤに内部酸化
層を生成させる。焼鈍炉内の酸素量を少なくするために
は、アルゴンガス等の不活性ガスあるいは窒素ガス、−
酸化炭素と二酸化炭素の混合ガス等のいわゆる中性又は
還元性ガスを使用すればよいがランニングコスト、安全
性等を考慮して例えば窒素ガスを使用する。又本発明で
はワイヤに内部酸化層を生成させる時間を短縮化するた
めに焼鈍前のワイヤに炭酸塩を塗布しこれにより内部酸
化層生成を促進せしめる。実際には炭酸塩の水溶液に鋼
ワイヤを浸漬して乾燥してから、上記雰囲気の焼鈍炉内
で焼鈍温度650℃以上で1分以上保持することで所望
の内部酸化層を生成せしめる。ワイヤ表面に塗布した炭
酸塩がワイヤの内部酸化層の生成を促進するのは、炭酸
塩として炭酸カリウムを例にして説明すると、該炭酸カ
リウムが650℃以上の高温で分解し、 K2CO3→に20+CO2 となって発生する酸化カリウムの触媒作用によりワイヤ
表面層に内部酸化が進むものと考えられる。
酸素の供給源は焼鈍に供されるワイヤに付着していろ水
分、伸線潤滑剤あるいは雰囲気ガス中の不純物であり、
これらの酸素の供給源からもたらされる酸素が高温状態
で鋼ワイヤ中の鉄よりも親和力の強いケイ素、マンガン
等の合金元素と炭酸塩の存在により良好に反応してワイ
ヤ表面からほぼ10μm以内にFe 2 S IQ 4
.FaMno2等の酸化物からなる内部酸化層を生成す
る。このとき窒素ガス界囲気中での焼鈍ならば、該窒素
およびワイヤに付着した潤滑剤中の炭素によシネ可避的
に生成する若干の窒化物、炭化物も内部酸化層中に含有
される。
又ワイヤ表面に若干の鉄の酸化物(Fed、 Fe、0
4゜Fe 2o 3 ’4? )も生成するが、炉内の
酸素が非常に少ないので前記した鉄の酸化被膜の状態、
すなわち外部酸化の状態にはならない。
このようにしてワイヤ表面からほぼ10μm以内に上記
の酸化物、窒化物、炭化物からなる硬い内部酸化層が生
成する。焼鈍工程に次いでめっ1前処理の酸洗工程で、
焼鈍で生成しためっき密着性を悪くする鉄1m+2化物
等の表面上層部を除去すると共に最終仕上伸線工程で亀
甲模様の錦が良好に形整したうえでめっきを行なう。が
くして外周部に軟かく伸びのあるめっき層、中間部は焼
鈍で生成し調整された硬い内部酸化層、内部は軟化焼鈍
された伸びのある鋼ワイヤの3重構造のワイヤ断面を呈
する#拐が得られる。
この3重構造のワイヤを仕上伸線工程で伸線するとそれ
ぞれの層間の密着性が損われず、硬い中間層の最も伸び
の少ない箇所を基点にして、亀甲模様の溝がワイヤ表面
の円周方向に発生する。
ここで本発明に係わる焼鈍方法について説明する。
前記したように本発明では炭酸塩を塗布したワイヤを初
期雰囲気が酸素量2 vot、’4以下の密閉炉中で焼
鈍を行う。なお本発明でいう密閉炉による焼鈍とは炉内
雰囲気の圧力を炉外雰囲気(一般には大気)圧以上かつ
所定圧以下に保持すべく、炉内雰囲気ガスを適当に炉外
に流出させるとともに炉外雰囲気の流入を禁止して行な
う焼鈍をいう。
このような焼鈍装置の具体例を第1図、第2図に示す。
第1図の具体例において1は焼鈍炉で焼鈍炉1の前部に
は乾燥室4を介して炭酸塩水溶液槽2、後部には水槽3
が配設されている。この炭酸塩水溶液槽2はワイヤへの
炭酸塩の塗布、炉内雰囲気ガス遮へいのために、又水槽
3は焼鈍後のワイヤの冷却、炉内雰囲気ガス遮へいのた
めに設ける。焼鈍炉1の炉内はラジアントチューブバー
ナ方式や電熱ヒータ方式等適宜の加熱方式により所定の
温度に保たれる。6,7.8.9はそれぞれ炉内への雰
囲気ガス供給/4’イブ、排出パイプ、圧力計、炉外大
気中への雰囲気ガス排出パイプを又14,15は槽2,
3内で発生した水蒸気を大気中に排出するチェックパル
プを備えた排出パイプを示す・ 実際にワイヤを焼鈍する場合は次の(イ)〜に)の順序
で行なう。
(f)焼鈍を開始する前に雰囲気ガス供給パイプ6−か
らガスを炉内に導入して初期雰囲気をつくクパルプを閉
めガス供給をスト、プする。
(ロ)所定径に伸線されたワイヤをコイラーによりルー
プ状にしてチェーンコンベア10で横置搬送(矢印入方
向)して炭酸塩水溶液槽2に浸漬し、乾燥室4にて乾燥
する。
(ハ)ワイヤーに炭酸塩を塗布、乾燥後ローラコンベア
11により焼鈍炉内を搬送し焼鈍する。炉内雰囲気は所
定温度、所定圧力に保持されており、炉内圧力は圧力計
8、該圧力計8からの指示により開閉する電磁バルブを
有する排出・fイノ9により適宜がス排出が行なわれる
ことにより大気圧以上の所定圧に保持される。
に)焼鈍炉1内搬送により焼鈍されたループ状のワイヤ
は、ローラコンベア11かラチェーンコンベア10に受
け継がれ焼鈍炉lに後続する水槽3に浸漬されて冷却さ
れた後めっき工程へと搬送(矢印B方向)されていく。
第2図に示す具体例は第1図の場合とほぼ同様であるが
炭酸塩塗布手段、水冷手段が若干異なっている。すなわ
ち本例では炭酸塩水溶液塗゛布室12において炭酸塩水
溶液をループ状ワイヤの上方から散液してワイヤに塗布
するとともに散液することによって形成される液力−テ
ンによって炉内雰囲気ガスを炉外大気と遮へいする。液
剤をワイヤに塗布するには図示の如くループ状ワイヤの
搬送路下部に液受皿を配置し、散液を受皿で一旦受けた
後、オーバーフローさせて下方の受液槽に流下させると
液剤が受皿に一時滞留し、波立ち現象が起こりルーツ状
ワイヤの重合部にも液剤がゆきわたるので全体にわたっ
て均一に塗布でき効果的である。又同様に水冷室13に
おいて水をワイヤループの上方から散水してワイヤを冷
却するとともに散水することによって形成される水カー
テンによって炉内雰囲気ガスを炉外大気と遮へいする。
本例では液剤、水のカーテンの隙間から焼鈍にともなっ
て次第に圧力が萬くなる炉内雰囲気および乾燥室4′、
水冷室13内の水蒸気を會む雰囲気が大気中へ漏れるの
で完全な遮へいとはならない。
従ってこの場合は第1図の具体例の排出パイプ14.1
5は備える必要はない。
第1図、第2図の具体例の乾燥室と焼鈍炉の間および焼
鈍炉と水槽、水冷室との間には図示しないがワイヤの搬
送をさまたげない適当な雰囲気ガスの遮へい手段を設け
て乾燥室内、水槽、水冷室内の水蒸気が焼鈍炉内に進入
しないよう配慮している。すなわちこれらの具体例では
焼鈍炉の直前、直後に第1の雰囲気ガスの遮へい手段を
設けるとともに、さらに液槽、水槽、液塗布室、水冷室
による第2の遮へい手段を設ける2段方式の遮へいを行
なっている。なお遮へいされた各部の圧力は■焼鈍炉\
■乾燥室および焼鈍炉側の水槽、水冷室、■炉外大気の
順に低いので■、■、■の順にガスの流れが生じてもそ
の逆はない。この圧力関係は焼鈍炉内、乾燥室内等で焼
鈍にともなってガス(CO2,水蒸気等)が発生するこ
とによって起こる。
他の具体例としては第1図の水槽を第2図の水冷室に代
える等いろいろな態様が考えられる。
なお本発明者らの実験によると上記乾燥室を設けず、炭
酸塩水溶液を塗布されて搬送されるワイヤにブラシ、ロ
ーラ等を接触させであるいはワイヤを振動させてワイヤ
表面の炭酸塩水溶液の付着量をコントロールすることに
よってもある程度の効果があることを確認している。
焼鈍炉内の雰囲気ガス組成の変化について述べる。
(イ)(初期雰囲気ガス組成が窒素ガス100チの場合
)ワイヤに塗布する炭酸塩を炭酸カリウムとして説明す
ると前述の如く焼鈍炉内でワイヤ表面の炭酸カリウムは
分解してに20と002を生じる。
K2CO3→に20+C02 に20il−1:ワイヤ表面層の内部酸化に寄与し、又
CO□はさらに次のようにワイヤ表面のFeあるいはワ
イヤ表面に付着して焼鈍炉内に持ち込まれたCと反応し
てCOを発生する。
Co2+ Fe −+ FeO+ COCO2+C→2
CO C+ FeO−$ Fe + CO 更にCO2の一部は 2CO2CO+02 2 ← のように反応してCOと02を生じる。
このようにして最初窒素ガス100%であった炉内雰囲
気は次第にco2. coが生じて炉内雰囲気ガスのE
l成はN2−C02−COの混合ガスとなるが酸素含有
量は2 v6t、チを超えることはない。
(ロ)(大気を利用する場合) この場合はまずダミーワイヤを焼鈍炉に流して炉内天気
雰囲気をワイヤに内部酸化層を生成させるための雰囲気
(酸素量2vot、チ以下の雰囲気)に変化させる。す
なわち炉内温度650℃以上の密閉した炉内に炭酸カリ
ウムを塗布したダミーのワイヤを通過させると上記(イ
の場合と同様にCO2゜COガスが発生するとともに大
気中の酸素はワイヤ表面のFeと反応してFeOを生じ
る( 2Fe+02−4FeO)ので酸素02は次第に
減少してついには酸素量2vot、 4以下のN2−C
o□−COの混合ガス雰囲気となる0次にこのN2−C
o□−COの混合ガス雰囲気を初期界囲気として正式に
ワイヤの焼鈍を開始する。なおダミーワイヤは酸素量を
少なくするのが目的であるからワイヤ表面に炭酸塩を塗
布しなくてもよい。
なお焼鈍炉内の雰囲気圧力は焼鈍が進むにつれてco2
. coが増えてくるので次第に高くなる。このため前
記したような手段で炉内雰囲気ガスを適当に炉外へ排出
させて、炉内雰囲気の圧力を調整する必要がある。
本発明で炉内雰囲気を酸素量2 vot、%以下の雰囲
気としたのはワイヤに内部酸化層を効果的に生成させる
ために必要であるからであり、好ましくは酸素Jl l
 vol$以下の雰囲気とする。又前記したように炭酸
塩を塗布した鋼ワイヤを酸素量2 vol、%以下の雰
囲気中で焼鈍する場合、焼鈍温度650 ’C以上で1
分以上保持することが必要である。すなわち、焼鈍温度
の下限値650℃は炭酸塩を分解させるに必要な温度で
おる。他方、上限値は特に限定しないがエネルギーコス
トを考えれば900℃以下が望ましい。
焼鈍時間は鋼ワイヤの温度650℃以上で1分間以上保
持すれば亀甲模様の溝を生成する目的において充分であ
る。焼鈍温度を1分間以上長く保持すれば内部酸−化層
の厚さは焼鈍時間が長くなるのにつれて厚くなるが、こ
の内部酸化層の厚さは少々厚くなっても弊害はないこと
から焼鈍時間の上限値は特に限定せず、エネルギーコス
ト等か−ら適宜決定すればよい。
このように所定温度、所定時間で加熱されて内部酸化層
が形成されかつ軟化された焼鈍ワイヤは冷却されて次工
程に供給される。
製造された溶接用鋼ワイヤ表面にはワイヤ送給性、耐錆
性のための潤滑剤が付着されるが、この潤滑剤は油脂、
鉱物油、湿式伸線用潤滑剤等の液状潤滑剤であり、これ
ら潤滑剤中に添加される界面活性剤を含むものである。
本発明の製造方法より製造された溶接用ワイヤが送給性
良好なワイヤになる理由は前記したようにワイヤ表面の
亀甲状の亀裂に伸線時の液状潤滑剤等の潤滑剤が入り込
み、ワイヤ表面がミクロ的給油状態になっているので溶
接時にコンノットライナー内壁等と接触したとき、亀裂
内に存在する液状潤滑剤が排出され、これにより接触抵
抗の軽減が計れ、よりバラツキのない安定した送給性が
得られるものである。
以下本発明の製造方法の実施例を述べる0原線径5.5
簡φ、化学成分c:o、osチ、St:0.80%、h
in : 1.53%の熱延鋼線材を原線として、製品
径1.2箆φの溶接用鋼ワイヤを第1表に示す工程を経
て製造した。なお焼鈍装置は第1図に示すものを使用し
た。
第 1 表 第5図(a)Fi第1表に基づいて製造された溶接用鋼
ワイヤの表面状態を示す金属顕微鏡写真(倍率X400
)であり、この写真から明らかなように亀甲状の亀裂が
ワイヤ表面上に形成されている。又第5図(b)はワイ
ヤを6度の傾斜で切断し、断面を研磨後に金属顕微鏡で
撮影した写真でありワイヤ表面から内部に向って内部酸
化層が認められる。
第6図は比較のために表面が緻密平滑な従来ワイヤにつ
いて第5図(b)と同様に撮影した写真であり、内部酸
化層は全く認められない。な卦第4図と第5図(a)は
同様にワイヤ表面に亀甲状の亀裂が形成されているが焼
鈍に要する時間が大8幅に異なり、本発明では6分間に
対して第4図のワイヤの場合は4時間であり、本発明に
従えば亀甲状の溝を有するワイヤ表面状態を得るのに極
めて短時間の軟化焼鈍でよい。従って本発明では工程の
連続化が可能となる。
第7図はワイヤ表面に付着した液状潤滑剤の付着皆と送
給抵抗との関係を示す図である。なお送給性は第2表に
示す条件により行なった。
第 2 表 ワイヤの送給性は送給モータ電機子電流で等測的に示す
ことができ、この電機子電流値が大きい程送給抵抗が大
きくて送給性の悪いことを意味し、逆に値が小さい程送
給性は良好である。図から明らかなように表面が緻密平
滑な従来ワイヤ(C)に比べて表面に亀甲状の亀裂を有
するワイヤは、本発明の製造方法によるワイヤ囚、従来
の製造方法によるワイヤ(B)ともに送給抵抗が低く、
ワイヤの送給性が良好である。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によればワイヤ表面に亀甲状
の溝を形成した溶接用船ワイヤを短時間でかつ安定して
製造することができる。従って各工程の連続化が可能と
なる。又焼鈍開始時に焼鈍炉内雰囲気を所定の雰囲気と
すれば以後雰囲気ガスの炉内供給はしなくてよいので経
済的、′t’ 6る。
このような効果を有する本発明の工業的価値は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図は本発明に用いる焼鈍装置の一具体例を
示す図、第3図、第4図、第5図(a)は溶接用鋼ワイ
ヤの表面状態を示す金属顕微説写A(倍率X400)で
第3図は表面が緻密平滑な従来ワイヤ、第4図は表面に
亀甲状の亀裂を有するワイヤで従来の製造方法によるも
の、第5図(a)は本発明の製造方法によるワイヤであ
る。第5図(b) l第6図はワイヤの断面状態を示す
金属顕微鏡写真(倍率X400)で第5図(b)は本発
明の製造方法によるワイヤ、第6図は表面が緻密平滑な
従来ワイヤである。第7図は液状潤滑剤の付着輩と送給
抵抗との関係を示す図である。 第7図において: A:着面に亀甲状の亀裂を有するワイヤで本発明方法に
よるもの B:表面に亀甲状の亀裂を有するワイヤで従来の方法に
よるもの C:表向が緻密平滑な従来ワイヤ 特許出願人 日鐵溶接工業株式金社 第6図 θ、5 1.0 1.5 2.θ 2.5 3.0濤状
ゾツン賢を1のイ寸額量(9/ワイヤlθkg)手続補
正書 (自発) 昭和59年8月9日 特許庁長官 志 賀 学 殿 ■、 事件の表示 昭和59年特許願第017101号 2、発明の名称 溶接用鋼ワイヤの製造方法 3、補正をする者 事件との関係 特許出願人 代表者 小 松 廣 4、代 理 人〒100 → 6、補正の対象 明細書の発明の詳細な説明の欄 (1)明細書20頁19行「・・・ものである。」の次
に以下の文を追加する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 鋼ワイヤ表面に炭酸塩を塗布してから初期雰囲気が酸素
    量2 vo1%以下の密閉炉内で焼鈍を行い、続いてめ
    っき処理、伸線加工を施すことを特徴とする溶接用鋼ワ
    イヤの製造方法。
JP1710184A 1984-02-03 1984-02-03 溶接用鋼ワイヤの製造方法 Granted JPS60162595A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1710184A JPS60162595A (ja) 1984-02-03 1984-02-03 溶接用鋼ワイヤの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1710184A JPS60162595A (ja) 1984-02-03 1984-02-03 溶接用鋼ワイヤの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS60162595A true JPS60162595A (ja) 1985-08-24
JPH0316237B2 JPH0316237B2 (ja) 1991-03-05

Family

ID=11934619

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1710184A Granted JPS60162595A (ja) 1984-02-03 1984-02-03 溶接用鋼ワイヤの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS60162595A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6257798A (ja) * 1985-09-05 1987-03-13 Nippon Steel Weld Prod & Eng Co Ltd 溶接用鋼ワイヤの製造方法
JP2008105057A (ja) * 2006-10-25 2008-05-08 Kobe Steel Ltd ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6257798A (ja) * 1985-09-05 1987-03-13 Nippon Steel Weld Prod & Eng Co Ltd 溶接用鋼ワイヤの製造方法
JPH0452197B2 (ja) * 1985-09-05 1992-08-21 Nippon Steel Welding Prod Eng
JP2008105057A (ja) * 2006-10-25 2008-05-08 Kobe Steel Ltd ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0316237B2 (ja) 1991-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2426815C2 (ru) Способ непрерывного отжига и подготовки полосы из высокопрочной стали для ее цинкования путем окунания с подогревом
US6492036B2 (en) Porous electrode wire for use in electrical discharge machining and method of manufacturing the same
US3927816A (en) Hot dipped steel tube and a method for producing the same
US4552788A (en) Hot dipping method for forming a metal or alloy coating around an elongated body
JP3938052B2 (ja) めっき付着性・加工性に優れた電縫鋼管とその製造方法
JPS60162595A (ja) 溶接用鋼ワイヤの製造方法
JPS6321595B2 (ja)
JPS6216900A (ja) 溶接用鋼ワイヤの製造方法
JPS59104292A (ja) 溶接用鋼ワイヤの製造方法
JPS6257798A (ja) 溶接用鋼ワイヤの製造方法
JPH07214106A (ja) 鋼管の無酸化圧延設備
JP2000280088A (ja) ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの製造方法
JPS58128294A (ja) 溶接用細径鋼ワイヤ
JPS5961592A (ja) ア−ク溶接用鋼ワイヤ
JPS60191694A (ja) 溶接用鋼ワイヤの製造方法
JP2964910B2 (ja) 溶融亜鉛めっき鋼板の製造方法およびそのための装置
JPS5997794A (ja) 溶接用鋼ワイヤの製造方法
JPH11246960A (ja) 高強度性に優れた溶融亜鉛めっき鋼管
JPH11104887A (ja) 溶接ワイヤの製造方法
US3907965A (en) Method of preventing surface flaws on steel strip produced in pre-treatment furnace of continuous hot-dipping process
JP3830010B2 (ja) ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの製造方法
JP2502405B2 (ja) 連続焼鈍炉
JPH0740081A (ja) 送給性良好なガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤおよびその製造方法
JP2004066265A (ja) 金属めっき鋼管の製造方法
JPH0617217A (ja) 溶融めっき線材の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term