JPS6015421Y2 - 固定子コイル成形機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、固定子鉄心に巻装された固定子コイルのコ
イルエンドを外周方向に押圧して成形する固定子コイル
成形板に関するものである。

従来、固定子コイルの成形作業においては、成形板ごと
に作業者が必要で、人手により固定子コイルの巻装され
た固定子鉄心の取付け、取外しを行っており、とくに固
定子コイルと固定子鉄心のスロット間に挿入される絶縁
紙の端部が、成形特に破損する恐れがあり、これを防止
するための保護金物の着脱に多大の労力が必要であった
。

近年、量産工場においては生産性を高めるため、成形作
業の自動化を行うようになったが、従来のものにおいて
は成形特の絶縁紙の破損を防止する保護金物の着脱が容
易でないため、コイルエンドの成形工程に対する前工程
、後工程とを完全に連結する全自動化が行われ難い欠点
があった。

この考案は上記の欠点を改善することを目的とするもの
で、前工程、後工程を含め全自動化を可能とした固定子
コイル成形板を提供するものである。

以下、この考案の一実施例を第１図〜第５図により説明
する。

第１図において、１は固定子鉄心、２は固定子鉄心１に
巻装される固定子コイル、３は固定部分を支持するフレ
ーム、４はフレーム３に支持される上部支持板、５は上
部支持板４に支持される上部アクチェータ、５ａは上部
アクチェータ５の駆動軸、５ｂは駆動機５ａに設けられ
た段部、６は駆動軸５ａの下端に取付けられた成形用上
型、７は駆動軸５ａに貫通され、圧縮ばね８により段部
５ｂに押圧される上作動板、９は上作動板７を摺動自在
に貫通し、上端部を上作動板７に掛止される上案内軸、
１０は上案内軸９に固着され、圧縮ばね８により押圧さ
れる上皮形治具、１１はフレーム３に支持される下部支
持板、１２は下部支持板１１の下部に支持される下部ア
クチェータ、１３はフレーム３に支持される下成形治具
、１４は下成形治具１３に固着された下案内軸、１５は
下部アクチェータ１２の駆動軸１２ａにより上下方向に
駆動され、下案内軸１４により案内される平作動板、１
６は平作動板１５の上部に取付けられる成形用下型、１
７は固定コイル２を巻装した固定子鉄心１を成形板に搬
送するためのチャックである。

第２図は下成形治具１３の構成を示すもので、１８は下
治具板、１９は下治具板１８と所定間隙をもって支持さ
れる下押え板１．１８ａは下治具板１８に放射状に設け
られたスライド溝、２０はスライド１９１８ａ内を摺動
自在の先端部がコイルエンド２ａに当接するほぼ丁字形
の下スロット溝絶縁紙保護金、２１は下治具板１３に支
持されるコイルエンド押え全駆動用アクチェータ、２２
はアクチェータ２１により中心方向に駆動され、下部押
え板１９に形成されたスライド溝１９ａの案内される駆
動体、駆動体２２の上面および下面には移動方向と直角
方向に上部溝２２ａおよび下部溝２２ｂが設けられる。

２３は下治具板１８、下押え板１９間に支持される支点
軸２４に支持され、一端２３ａが駆動体２２の下部溝２
２ｂに掛止され、他軸２３ｂが下スロット溝絶縁紙保護
金２０に設けられた切欠き２０ａに掛止される下レバー
である。

。第３図は上皮形治具１０の構成を示すもので、２５は
上治具板、２６は上治具板２５と所定間隔をもって支持
される上押え板、２５ａは上治具板２５に放射状に設け
られたスライド溝、２７はスライド溝２５ａ内を摺動自
在の先端部がコイルエンド２ｂに当接するほぼ丁字形の
上スロット溝絶縁紙保護金、２６ａは上皮形治具１０が
下成形治具１３に近接したとき、駆動体２２が嵌入され
、駆動体２２を中心方向に案内するスライド溝、２８は
上治具板２５、上押え板２６間に支持される支点軸２９
に支持され、一端２８ａが駆動体２２の上部溝２２ａに
掛止され、他端２８ｂが上スロット溝絶縁紙保護金２７
に設けられが切欠き２７ａに掛止される上レバー、３０
は上治具板２５に設けられたピン、３１は上スロット溝
絶縁紙保護金２７に設けられ、上押え板２６に中心方向
に設けられた長穴２６ｂを貫通するピン３２はピン３０
、ピン３１側に掛けられた引張りばねである。

つぎに動作について説明する。

固定子コイル２を巻装した固定子鉄心１は搬送用チャッ
ク１７によりつかまれ、成形機の上皮形治具１０と下成
形治具１３との間に搬入される。

第４図の左半部はこのときり状態を示す。

つぎに固定子鉄心１を下降させ、所定の位置を保持する
。

第４図の右半部はこのときり状態を示す。

つぎに上部アクチェータ５の作動により、上ｅト動板７
を下降させ、上皮形治具１０のスライド溝２６ａに下成
形治具１３の駆動前２２が嵌入された時点で、上部アク
チェータ５の作動を一時停止させる。

この状態でスロット溝絶縁紙保護金駆動用アクチェータ
２１を後退させることにより、上レバー２８および下レ
バー２３を支点軸２９．２４を支点として回転させ、上
スロット溝絶縁紙保護金２７、下スロット溝絶縁紙保護
金２０を中心方向に駆動し、スロット溝絶縁紙保護金２
７．２０は固定子鉄心１の側部に接して、コイルエンド
２ａ、２ｂの外周部を保持する。

この時前記スロット溝絶縁紙保護金２０．２７はその丁
字形の先端部相互が密着し、コイルエンド２ａ、２ｂの
外周部を完全に包みこんで保持する。

第２図、第３図、第５図の右半部はこの状態を示す。

なお、搬送用チャック１７は固定子鉄心１をつかんだ状
態あるいは開放状態のいずれでもよい。

この状態において、上アクチェータ５の作動を続行させ
ると上皮形治具１０は駆動体２２と連結され下降できな
いので、その位置で停止し、上作動板７は上案内軸９に
案内され、圧縮ばね８のばね圧に抗して下降し、成形用
上型６は上部のコイルエンド２ａを内周部から外周方向
に押圧して所定の形状に成形する。

同時に下部アクチェータ１２の作動により成形用下型１
６は下案内軸１４に案内され、下部のコイルエンド２ａ
を内周部から外周方向に押圧し、所定の形状に成形する
。

以上のようにして上コイルエンド２ａと下コイルエンド
２ｂとは同時に成形される。

なお、固定子コイル２と固定子鉄心１間をスロット内に
おいて絶縁する絶縁紙は固定子鉄心１の側部に延長され
ているが、この延長部はスロット溝絶縁紙保護金２０．
２７により外周部から保持されるので、成形特に絶縁紙
が破損する恐れがない。

成形終了后は上部アクチェータ５および下部アクチェー
タ１２の作動により、上皮形治具１０および下成形治具
１３を後退させ、成形された固定子コイル２を巻装した
鉄心２は搬送用チャック１７によりつぎの工程に搬送さ
れる。

第６図は固定子鉄心１の積厚さが変化したとき装着され
るアダプター３３を示すもので、固定子コイル２の仕様
変更に連速に対応することができる。

なお、上述の説明明からも明らかなようにスロット溝絶
縁紙保護金２０．２７はコイル２がたれ下がるのを防止
する機能をも果たしている。

以上のように、この考案によるときは固定子コイル成形
板に固定子鉄心の側部に接してコイルエンドを保持する
保護金を設け、この保護金を外周方向に移動自在の部分
で構成するようにしたので、保護金の装着と、コイルエ
ンド成形作業とをアクチェータの駆動により行うことが
でき、前工程、後工程を含めた成形作業の全自動化を円
滑に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図はこの考案の一実施例を示すもので、第
１図は構成を示す正面図、第２図は第１図の■−■断面
における矢視方向の平面図、第３図は第１図の■−■断
面における矢視方向の下面図、第４図、第５図は動作説
明図、第６図は他の実施例を示す説明図である。 図において、同一符号は同一または相当部分を示し、１
は固定子鉄心、２は固定子コイル、２ａは上部コイルエ
ンド、２ｂは下部コイルエンド、２０は下スロット溝絶
縁紙保護金 ２７は上スロット溝絶縁紙保護金である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定子鉄心１に巻装された固定子コイル２の上下のコイ
   ルエンド２ａ、２ｂを外周方向に押圧して成形する固定
   子コイル成形板において前記コイルエンド２ａ、２ｂの
   周囲にそれぞれ両側に分れた先端部がほぼ丁字形に形成
   されたスロット保護金２０．２７を配置し、該スロット
   保護金２０゜２７を複数のアクチェータの駆動により、
   夫々の側において別個に前進後退させて、前記コイルエ
   ンド２ａ＊２ｂの外周に当接及び離脱させることを特徴
   とする固定子コイル成形板。