JPS6014837Y2 - 細菌侵入防止装置付き蛇口 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、医療施設等において蒸留水や無菌精製水を使
用する除用いる、細菌の侵入防止装置付きの蛇口に関す
るものである。

蒸留水や無菌精製水を使用する場合、これらの水を貯え
るタンクを無菌状態に維持する必要があることは勿論、
このタンクからの流路とりわけ水流出口付近からの細菌
の侵入を防止するようにしなければならない。

このような目的のために既に特開昭５４−１１０６９３
号公報の如き弁装置が提案されている。

この装置は、上流側の弁と下流側の逆止弁との間に乾燥
用水室を形威し、この装置本体の外部にヒーターを装備
し、流水の停止後乾燥用水室をヒーターによって加熱す
ると共に、該氷室の冷却に伴なう負圧により逆止弁を閉
じるようになしたものである。

この装置によれば弁装置から細菌の侵入を極力防止しう
ろことが期待できるが、逆止弁を設けかつこれと上流側
の弁とを連動させる必要があることから装置が複雑とな
り、乾燥用水室も逆止弁を内蔵するため大型化し、かつ
氷室を乾燥させるヒーターはその構成上本体の外部に設
置せざるを得す、しかも乾燥用水室が乾燥させるため通
電時間を長く要して加熱効率が必ずしもよくなく、さら
にはヒーターが本体外部に装備されているため末端の水
流出口付近まで乾燥させることは困難である等の難点が
ある。

本考案はこのような状況に鑑み、装置を極力簡素化しか
つ水流出口付近を内蔵したヒーターによって直接的に加
熱し、加熱の効率を高めると共に簡便に提供しうるよう
にしたものである。

すなわち本考案の要旨とするところは、水流人口１とこ
れに連通ずる狭流路２との間に止水弁３が設けられてお
り、狭流路２の先端が水流出口４となった蛇口であって
、上記狭流路２の先端付近を囲繞するようにヒーター５
が内蔵されており、止水動作終了と同時にヒーター５に
通電しうるようになしたことを特徴とする細菌侵入防止
装置付き蛇口にある。

以下、本考案を実施例の図面に従って説明する。

第１図は第１の実施例を示すものである。

図中１は蛇口本体に設けられた水流入口で、給水パイプ
（図示略）の先端が嵌合されるようになっている。

そしてこの水流人口１の流管と直角に屈曲するように狭
流路２が連設され、この屈曲箇所には止水弁３が設けら
れている。

なお狭流路２は極力細くして空気の流入を防ぐことが望
ましく、その長さＬ対置径りの比（Ｌ／Ｄ）が１諷上で
、直径３ｍｍ以下とするとよい。

止水弁３は電磁弁ソレノイド６によって制御されるよう
になっている弁棒３１と弁座３２とからなっていて、電
磁弁ソレノイド６はフートペダル等によりオン・オフで
きるようになっている。

４は狭流路２の先端の水流出口で、第１図の例ではこの
部分にフィルター７が着脱自在に取付けられており、こ
の部分からの空気の流入を少なくするようにしている。

このフィルター７を金属製にすると熱伝導度が大きいた
め後述するヒーター５による乾燥が短時間ですみ好都合
であるが、熱伝導性がよく耐熱性であれば他の材料でも
かまわない。

図中７１はフィルター７の取付具である。

５は狭流路２の先端付近を囲繞するように内蔵されたヒ
ーターで、電磁弁ソレノイド６によって弁が閉じたとき
に通電するようになっており、このヒーター５のオフは
タイマーによって制御され、一定時間経過後ヒーター５
は切れるようになっている。

なお図中９は断熱材である。

第２図は第２の実施例を示すものであるが、上記第１の
実施例と実質的に同じであり、異なる点は狭流路２の先
端すなわち水流出口４にシャワーノズル８を取付けた点
である。

このシャワーノズル８は細孔より水を噴出させるが、上
述のフィルター７と同様乾燥時において空気が流入する
のを抑える役割も果している。

このようになっている本考案の蛇口の使用方法を以下説
明する。

まず適宜の給水パイプ（図示略）の先端を水流人口１に
嵌合して取付け、フートペダル等により電磁弁ソレノイ
ド６をオンにすると弁棒３１は弁座３２より押上げられ
、水は狭流管２を通過し水流出口４のフィルター７（第
１図）あるいはシャワーノズル８（第２図）を経て流出
する。

使用後フートペダルを離すと電磁弁ソレノイド６の作用
により弁棒３１は下降して弁座３２に嵌合し止水状態と
なる。

止水動作が完了すると同時にヒーター５に通電され、ヒ
ーター５により狭流路２および水流出口４付近が加熱さ
れ、一定時間経過後これらの部分が乾燥されタイマーの
働きによりヒーター５は切れる。

以上のように使用後は狭流路２および水流出口４付近は
乾燥状態に保持され、水あるいは水分の付着に基因する
細菌の侵入あるいは増殖を防止することができる。

本考案は以上の如き構成からなるものであるから、止水
弁を開閉させるだけで簡単に使用することができ、しか
も狭流路および水流出口付近を内蔵したヒーターにより
直接的に効率よく加熱できるため使用後は短時間で乾燥
状態にすることができ、狭流路を採用したこととあいま
って、細菌の侵入、増殖を防止して常に清潔な状態で使
用することができ、さらには構造が簡単で安価に提供し
うる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１の実施例を示す断面図、第２図は
第２の実施例を示す断面図である。 １・・・・・・水流入口、２・・・・・・狭流路、３・
・・・・・止水弁、４・・・・・・水流出口、５・・・
・・・ヒーター、６・・・・・・電磁弁ソレノイド、７
・・・・・・金属製フィルター、８・・・・・・シャワ
ーノズル。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 水流入口１とこれに連通ずる狭流路２との間に止水
   弁３が設けられており、狭流路２の先端が水流出口４と
   なって蛇口であって、上記狭流路２の先端付近を囲繞す
   るようにヒーター５が内蔵されており、止水動作終了と
   同時にヒーター５に通電しうるようになしたことを特徴
   とする細菌侵入防止装置付き蛇口。 ２ 水流出口４にフィルター７を取付けたことを特徴と
   する実用新案登録請求の範囲第１項記載の細菌侵入防止
   装置付き蛇口。 ３ 水流出口４にシャワーノズル８を取付けたことを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載の細菌侵入
   防止装置付き蛇口。 ４ 狭流路２を、長さＬ対直径りの比（Ｌ／Ｄ）が１源
   上で直径３蘭以下としたことを特徴とする実用新案登録
   請求の範囲第１項、第２項または第３項記載の細菌侵入
   防止装置付き蛇口。