JPS601464Y2 - 操作開閉器用ハンドルカバー - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、制御盤、配電盤等に使用される操作開閉器の
誤動作を防止するためのハンドルカバーの改良に関する
。

制御盤、配電盤等に使用される操作開閉器用ノ１ンドル
は、ＪＥＭ （日本電機工業会に係る標準資料）に示さ
れている如＜、シゃ断器を開閉する場合にはピスルル型
、ステッキ型を用い、電力、電圧等を制御する場合には
楕円型、切換用には孔型、菊型を用いるようになってい
る。

これらのハンドルの誤動作を防止するために、不用のハ
ンドルを覆うハンドルカバーが用いられることがある。

このハンドルカバーを上記した各ハンドルの形状及び大
きさに合せて製作するときは、その種類が多く不経済で
あり、また、最も大きなハンドルに合せたハンドルカバ
ーでは小さいハンドルに使用する場合に材料的にも空間
的にも不経済で、使用できないこともある。

そこで、従来、ハンドルカバーとしては、第１図Ａ、
Ｂ、 Ｃに示すようなものがあった。

すなわち、カバ一本体１は直方体形状とされ、下部開口
２を有している。

また、カバ一本体１の正面３にはコ字溝状の開口４が形
成されており、この間口４と前記下部開口２とを連通ず
るように他の縦開口５が形成されている。

両側面６，６を切り欠いて形成した開口４は、上記各形
状のハンドル頭部がカバ一本体１と干渉することを防止
している。

そして、開口４と下部開口２とを連通ずる縦開口５は、
上記各形状のハンドル軸部を通過させるものである。

なお、前記カバ一本体１の両側面６゜６の下部には磁石
７，７が取付けられており、このカバ一本体１を操作開
閉器（図示せず）のハンドルに被せるために制御盤（図
示せず）のパネルに吸着されるようになっている。

前述した従来の操作開閉器用ハンドルカバーは、前面３
の上部８および下部９が同一平面内にあるため製作工程
が複雑であった。

第２図はこのような従来のハンドルカバーヲ製造するた
めの金型を示すものであり、コ字状の金型１０内には同
じくコ字状の金型１１が挿入され得るようになっており
、さらに、前記金型１０の凹所１２内には矩形の金型１
３が嵌合され得るようになっている。

このような金型により第１図に示すハンドルカバーを製
造するには、金型１０，１１，１３を第２図に示すよう
に組合せた後、金型１０，１１゜１３の間隙に材料を流
し込み成形する。

その後、金型１３をＸ方向に引抜き、さらに、金型１０
゜１１をＹ方向、２方向に引抜いて成形品たるカバ一本
体１を取出す。

しかしながら、このような３個の金型を３方向に引抜い
て製造される従来の操作開閉器用ハンドルカバーは製造
工程が複雑でしかも製造単価が高価になるという欠点を
有していた。

本考案は、前述した従来のものにおける欠点を除去し、
金型を２個に減少してその引抜き方向を２方向として簡
単かつ安価に製造し得る各種ハンドルに適用できる操作
開閉器用ハンドルカバーを提供することを目的としてな
されたもので、カバ一本体を開口の部分で接続する上部
と下部とに分け、開口を形成するために内部金型に設け
られる凸部が通過するのに十分な大きさを有するように
下部の内法を上部より大きく形成することにより、開口
を形成する凸部を内部金型に付設すると共に内部金型を
下部開口側に抜き得るようにして金型を２個に減少して
、金型費用及び作業費用を低減し簡単且つ安定に製造し
得る操作開閉器用ハンドルカバーを得られるようにした
ものである。

以下、本考案を第３図および第４図に示す実施例により
説明する。

なお、前述した従来のものと同一の構成については、図
面中に同一の符号を付し、その説明は省略する。

操作開閉器用ハンドルカバーのカバ一本体ＩＡの上部は
下部に対し、両側においてそれぞれ距離ａ１また前後に
おいてそれぞれ距離すだけ平面寸法を小さくされている
。

これらの距離ａ、ｂはカバ一本体ＩＡの開口４を形成す
るために内部金型に設けられた凸部がカバ一本体の内側
を十分に通過し抜き得るように大きくカバ一本体の内法
を大きくしているので、カバ一本体ＩＡの上部は下部に
対し入り込める平面寸法である。

ただし、本実施例においては、カバ一本体の背面も上部
が小さくされているが、必ずしもこれは必要ではなく、
また、上記の凸部の高さがカバ一本体ＩＡの厚さｔと同
一寸法にした場合には、距離ａ、ｂは厚さｔよりも少な
くとも大きければよいことはもちろんである。

したがって、カバ一本体ＩＡの周囲には段部１４が形成
されることになり、また、上部の周面ば下部の周面の側
に位置することになる。

このため、カバ一本体ＩＡの外面を形成する金型、いわ
ゆる雄型の内面はカバ一本体ＩＡの下部から上部に向け
て順次小さくなっており、この雄型との間に空間を作る
雌型すなわち内部金型も上部に向けて順次小さくなる。

この結果、雄型に開口４，５に相当する切り欠きを設け
、雌型に凸部を形成することにより、２つの金型だけで
カバ一本体ＩＡを形成できる。

第４図は、前述したハンドルカバーのカバ一本体ＩＡを
製造する金型の基本概念を示す斜視図である。

すなわち、矩形の金型１５内には、カバ一本体１Ａの上
部に相当する矩形部１７と、カバ一本体ＩＡの下部に相
当する矩形部１８とを備えた金型１６が挿入され得るよ
うになっている。

金型１５にはカバ一本体ＩＡの開口４，５に相当する切
り欠きを形成し、金型１６の矩形部１７．１８には金型
１５の切り欠きと対応する位置に凸部を形成する。

これらの金型１５，１６を第４図に示すように組合せ、
材料を流し込んで成形した後、金型１５をＹ方向に、ま
た金型１６をＺ方向にそれぞれ引抜けば第３図に示すよ
うなカバ一本体ＩＡが製造される。

このように２個金型１５．１６のみでカバ一本体ＩＡが
製造できるのは、カバ一本体ＩＡの上部と下部の周囲が
ずれているからである。

即ち、カバ一本体ＩＡの上部が下部に入り込めるように
なっているため、金型１６の矩形部１７は矩形部１８よ
り小さく、矩形部１７に凸部を形成しても金型１５と金
型１６とを干渉することなく嵌脱することができる。

なお、前記段部１４は、開口４の範囲内であれば、上下
方向のどの位置に形成してもよく、また、上部、下部の
周面のいずれかが形成されておれば、必ずしも段部でな
くとも差し支えない。

本考案に係る操作開閉器用ハンドルカバーは、前述した
ように、上部と下部とが開口において接続し、且つ、下
部の内面が上部に対して、内部金型に設けられた開口形
成のための凸部が通過し抜けるように、大きくされてい
るので、２個の金型により製造でき、製造単価が安価に
なるし、また、金型の引抜き方向も同一直線上とするこ
とができ、製造工程も簡単になるという優れた効果を奏
する。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ、 Ｂ、 Ｃは従来の操作開閉器用ハンドルカ
バーを示す図であり、第１図Ａは正面図、第１図Ｂは右
側面図、第１図Ｃは第１図ＡのＩ−Ｉ線による横断面図
、第２図は第１図のハンドルカバーを製造するのに使用
する金型の概略を示す斜視図、第３図Ａ、 Ｂ、 Ｃは
本考案に係る操作開閉器用ハンドルカバーの実施例を示
す図であり、第３図Ａは正面図、第３図Ｂは右側面図、
第３図Ｃは第３図Ａの■−■線による横断面図、第４図
は第３図のハンドルカバーを製造するのに使用する金型
の基本概念を示す斜視図である。 図面中、同一符号は同一部又は相当部を示し、１．１Ａ
はカバ一本体、４は開口、１０．ＩＬ１３．１５．１６
は金型、１４は段部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 下面全面が開口して下部開口を形成すると共に側部中間
   部が切り欠かれて開口が形成され且つ上記開口及び下部
   開口間を連通ずるハンドル軸部を通す縦開口が形成され
   ているカバ一本体と、このカバ一本体の下部に固定した
   磁石とを有する操作開閉器用ハンドルカバーにおいて、
   上記カバ一本体が上記開口で接続する上部及び下部から
   戒り、上記開口を成形するために内部金型に設けられる
   凸部が通過するのに十分な大きさを有するように下部の
   内法を上部より大きく形成していることを特徴とする操
   作開閉器用ハンドルカバー。