JPS60145954A - 加熱炉の被加熱材支持面用炭化クロム焼結体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、熱間圧延用、または熱間圧延鋼材熱処理平等
の加熱炉における被加熱材支持面用部４２であるウオー
キングビーム用スキッドボタン、炉内ロールあるいはウ
オーキングビーム用被加熱材支持面部材（パルケン）と
して好適な炭化クロム焼結体に関する。

［従来技術と問題点］ 加熱炉内の被加熱材支持面用部材である熱間圧延用加熱
炉のウオーキングビーム用スキッドボタン、熱間圧延鋼
材の熱処理用加熱炉の炉内ローノへあるいは熱間圧延鋼
材熱処理用加熱炉のウオーキングビーム用被加熱材支持
面部材（パルケン）等は、被加熱材を熱効率よく、かつ
偏熱を生じないように所定温度に加熱しイａることが必
吸であり、また安定な炉操業を維持するためには、１．
３００℃をこえる高温炉内雰囲気において被加熱材表面
の酸化スケールとの反応を生じにくいこと、および重量
物である被加熱材の静的、動的負荷による応力に耐え得
ることなどの材質特性が要求される。

従来、これらの加熱炉における被加熱材の支持面用材料
としては、耐熱合金製のものを使用するとともに、炉内
の高温雰囲気による軟化、坐屈などの防止のだめに、内
部水冷により支持面用部材が過度に昇温しないようにし
ている。しかし、支持面用部材を強く冷却すると、その
上に載置された被加熱材は、支持面用部材との接触面か
ら熱を奪われるため、局部的に低温となり均一加熱を達
成することができない。また、冷却水により炉外に持ち
去られる熱量が増大し、炉の熱経済性が低下する。被加
熱材の偏熱・加熱ムラを緩和するために支持面用部材の
冷却を抑えると、被加熱材表面の溶融スケールとの反応
、いわゆるピックアップ現象による支持面用部材自体の
損耗・劣化が顕著となり、またピックアップによって形
成されたノツチ部分に静的・動的応力が集中し、割れ、
折損などが発生し易くなる。

近時は、セラミック材料の耐熱性、断熱性、化学的安定
性などに着目し、これを被加熱材支持面用材料として利
用することが提案されている。セラミック焼結体として
は例えば、特開昭５８−６４．２．６８号、特開昭５８
−９１０６６号等により、窒化けい素、炭化けい素など
からなる焼結体の材質改良およびその製造法等について
開示されている。しかし、これらの焼結体を被加熱拐の
支持面用部材として適用するには、耐衝撃性、抗折強度
などに問題があるほか、耐ピツクアツプ性も十分とは言
えず、未だ実用化をみるには到っていない。

［発明の目的］ 本発明は上記に対処するためになされたもので、耐ピツ
クアツプ性にすぐれるとともに、強靭性などの所要の材
料特性を備えた被加熱材支持面用炭化クロム焼結体を提
供する。

〔発明の構成および作用〕

本発明の被加熱材支持面用炭化クロム焼結体は、炭化ク
ロム、就中ＣｒＢＣ２炭化クロムを主構成分とし、これ
にＣｒ７Ｃ３、Ｃｒ３Ｃ、Ｃｒ２３Ｃ６の各炭化物の１
種まだは２種以上が配合された成分構成を有するもので
ある。

炭化クロムとしては、荻義にはＣｒ３Ｃ２、Ｃｒ７Ｃ２
゜およびＣｒ４Ｃが知られている。これらの炭化クロム
は、ニューセラミックのなかでも、他の酸化物、窒化物
、炭化物などに比し特異の性質をもち、耐ピツクアツプ
性などにすぐれているが、と９わけＣｒ３Ｃ２炭化クロ
ムは溶融スケールに対する極めて強い耐食性を有する。

上記主構成分であるＣｒ３Ｃ２炭化クロムに配合される
Ｃｒ７ＣＢ　、　ＣｒＢＣおよびＣｒ２３Ｃ６の各炭化
物は主として焼結性改善のだめの助剤としての作用を有
する。主構成分であるＣｒ３Ｃ２炭化クロム粉末単味で
は、焼結性が良くないが、上記炭化物を適量配、１−ｊ
−ることにより、焼結性の困難さが解消され、一般的な
焼成条件のもとて所定の焼結を達成することができ、焼
成に要するコストも節減される。

また、焼結性の改善は、得られる焼結体の緻密化（相対
密度向上）、高温特性、ことに高温域での強度、耐衝撃
性、耐ピツクアツプ性の向上等の諸効果をもたらす。

本発明の焼結体を構成するＣｒ３Ｃ２炭化クロムとこれ
に配合される各炭化物の好適な組合せと配合組成を示せ
ば次のとおりである。

（Ａ）　Ｃｒ３Ｃ２７５〜９９重量％、残部Ｃｒ２３Ｃ
６、（Ｂ）Ｃｒ３Ｃ２６０〜９９重景％、残部Ｃｒ７Ｃ
３、ＣＣＩ　’ＣｒＢＣ２６０〜９９重量％、残部Ｃｒ
Ｂ　Ｃ１（Ｄ）Ｃｒ３Ｃ２５０〜９０重量％、Ｃｒ７Ｃ
３５〜４５重量％、残部Ｃｒ２ＢＣ６、 （Ｅ）Ｃｒ３Ｃ２３０〜８５重量％、Ｃｒ７０３５〜４
０重量％、残部ＣｒＢ　Ｃ１ （Ｆ）　Ｃｒ３Ｃ２４０〜８０重量％、Ｃｒ７Ｃ３５〜
４５重量％、Ｃｒ２３Ｃ６５〜３０重量％、残部Ｃｒ３
Ｃ。

上記焼結体囚〜（Ｆ）におけるＣｒＢＣ２炭化クロム配
合量は、ＣｒＢＣ２炭化クロムの特徴、特に耐ピツクア
ツプ性の確保のために規定され、添加される各炭化物の
配合量は、焼結促進効果を確保し、かつＣｒｇＣ２炭化
クロムの特徴を損なわない範囲店して規定されたもので
ある。

本発明に使用される炭化クロムおよび各炭化物粉末は９
９％以上の高純度を有するものが望ましい。原料粉末に
含まれる不純物は、高温焼成時に蒸発して気孔の原因と
なり、あるいは低融点液相を形成して得られる焼結体の
高温特性を低下させるからである。また、原料粉末は、
焼成上表面張力が犬なる程有利であり、この点から粒径
５０μｍ以下の微細粒子が好ましく使用される。

本発明の被加熱材支持面用炭化クロム焼結体は、Ｃｒ３
Ｃ２炭化クロムに前記所定の炭化物粉末が適量配合され
た原料粉末を混練調製し、必要に応じ適当な成形助剤を
適量配合し、更に必要ならば常法により適幽な粒径に造
粒したのち、焼結工程を経て製造される。焼結は、好ま
しくはホットプレス法や熱間静水圧焼結法などの熱間加
圧焼結法により行なわれる。ホットプレス法による場合
は、加圧力５０〜８５０’に９ｆ１０１．焼成温度１．
３５０〜１．５５０°Ｃ１一方熱間静水圧焼結法では、
加圧力５００　ｋＱｆ／ｄ以上、温度１，４００〜１，
５００°Ｃの条件下に好結果を得ることができる。

こうして得られる焼結体は、理論密度の９８％以上と極
めて緻密で、殆んど気孔がなく、粒径も微細であり、ヤ
ング率、剪断弾性係数、破壊率などにすぐれ、かつ高温
下での被加熱材の溶融スケールに対し、卓抜した耐ピツ
クアツプ性を具備する。

［実施例］ 本発明の被加熱材支持面用炭化クロム焼結体の製造およ
び耐ピツクアツプ性能について実施例により説明する。

（１）　焼結体の製造： ＣｒＢＣ２炭化クロムおよびＣｒ７Ｃ３、Ｃ，ｒＢＣ、
Ｃｒ２３Ｃ６の各炭化物（いづれも、純度９９９％、平
均粒径５μｍ）を第１表に示す割合で混合した粉末１０
０重量部に対し、パラフィン３重量部を添加し均一に混
練したのち、成形圧力１．５トン／１０１１ＩＩ×８０
　＃１１１　Ｘ　６　ｍで加圧成形し、これを真空中、
７８０°Ｃで１０分間予備焼結し、ついで真空中、１．
４５０゛Ｃで６０分を要して本焼結を完了した。

賦香Ｇｏｔ　−（１３１は前記焼結体囚、（イ）〜（ハ
）は焼結体（Ｂ）、（３１）〜田は焼結体（Ｃ）、＋４
７１−競は焼結体（Ｄｌ、Ｑ３〜Ｑのは焼結体（Ｅｌ、
（財）〜０９は焼結体（Ｆｌの成分構成に対応する。そ
の他の賦香の焼結体は本発明に規定の成分構成から逸脱
する比較例である。

（２）耐ピンクアップ性試験： 相手材として、１，３００°Ｃに１時間保持後炉冷して
表面にスケールを生成させたＳ４５Ｃ材を使用し、これ
に上記で得られた各焼結体（１）〜（１０８）を２０　
ｋｇ　ｆ　ｌｃｔの荷重で押圧せしめ、大気中１，８０
０°Ｃで１０時間保持する。しかるのち、相手材から供
試材（焼結体）を引剥し、その接触面を表面から肉厚方
向に、０．２’ａ＋のピッチで切削し、各切削面の鉄分
の有無をＸ線回折により判定した。第１表中、「鉄分有
無」欄の○印は鉄分検出なしくスケール反応なし）、Ｘ
印は鉄分検出（スケール反応生起）を意味する。同表に
示されるように、本発明規定の前記囚〜（Ｆ）の成分構
成を有する各焼結体はスケール反応が皆無で耐ピツクア
ツプ性にすぐれていることがわかる。

第　１　表 第　１　表　（つづき） 第　１　表　（つづき） 第　１　表　（つづき） 第　１　表　（つづき） 第　１　表　（つづき） 第　１　表　（つづき） 更に、本発明焼結体の実炉における耐ピツクアツプ性試
験として、第２表に示される成分構成の焼結体（１）〜
０８１を前記試験のそれと同じ成形・焼結条件により製
造し、得られた各焼結体をスラブ熱延用加熱炉の均熱帯
のウオーキングビーム上に設置するとともに、炉内にス
ラブを送通させ、スラブの表面から落下するスケールと
接触する条件下に１２ケ月にわたる曝露試験を行った。

比較例として、本発明の規定から逸脱する成分構成を有
すル炭化クロム焼結体［＋９ｔ〜（５）および他のセラ
ミック焼結体（炭化けい素系、窒化けい素系、アルミナ
系および酸化ジルコニウム系）ｅ６）〜Ｑ９について同
様の実炉試験を実施し、試験後の各供試焼結体のピック
アップの有無を前記試験と同じ要領でＸ線回折により判
定し、第２表に示す結果を得た。比較例ではいづれも鉄
分の侵入が認められ、とくに賦香２６１−器の焼結体で
は、鉄分侵入深さの測定が不可能な程スケール反応が著
しいのに対し、本発明例ではいずれもスケール反応は皆
無で、良好な耐ピツクアツプ性を有している。

なお、本発明の焼結体を熱間圧延用加熱炉における被加
熱材支持面用部材として使用しだ′例を挙げると、第１
図は、加熱炉ウオーキングビーム（１）に溶接で固定さ
れた耐熱合金製レール（２）の天面に本発明焼結体から
なる板状支持占用部材（３・ｌ）を適当な係止具（４）
で取付けて構成し、その上面に被加熱材（Ｓ）を載置す
るようにした例である。耐熱合金製レール（２）は焼結
体の支持面用部材（３・１）により高温スラブとの接触
が遮断されているので、レールのピックアップの問題は
なく、また被加熱材（Ｓ）にとっても、従来のようなレ
ールと直接々触することによる局部的な降温・カＵ熱ム
ラの不都合もない。

第２図は、本発明焼結体からなるレール状の支持面用部
材（３・２）を適宜の係止具（５）を介添させてウオー
キングビーム（１）上に取付けて構成した例であり、上
記と同様、被加熱材は均一加熱され、またレールにピッ
クアップを生じることもない。

なお、この場合、第３図のように、支持面Ｆ　ｆｉｌＳ
４１（３・２）とウオーキングビーム（１）の接触面間
の緩衝、および熱的遮断のために、例えばセラミックフ
ァイバーなどからなる中間層（６）を介在させるのも好
ましいことである。

［発明の効果］ 本発明の炭化クロム焼結体からなるスキッドボタンは、
卓抜した耐ピツクアツプ性を有するとともに耐熱性、高
温強度、耐衝撃性等にすぐれるので、従来の耐熱合金製
、あるいは他のニューセラミックである酸化物系、窒化
物系、炭化物系などのセラミック焼結晶に比し、高温雰
囲気中、静的・動的応力の作用と高温スケールとの接触
の著しい苛酷な使用条件によく耐え、従来材では得られ
ない長期の耐用寿命を示し、炉操業の安定・向上をもた
らす。また、耐熱性、断熱性にすぐれるので、耐熱合金
製支持面用部材などの場合のような昇温防止のだめの強
い冷却は不要であるため、被加熱材の局部的降温・偏熱
を生じることがなく、均一加熱による被加熱材品質の向
上をみる一方、冷却水により炉外に持出される熱量が低
減することにより炉の熱経済性も高められるなどの諸効
果をもたらす。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図はそれぞれ本発明炭化クロム焼結体を被
加熱材支持面用部材として使用した炉床構造の例を示す
要部断面図である。 ■：ニラオーキングビーム２：レール、３・１゜３・２
：被加熱材支持面用部材。 代理人　弁理士　宮崎新八部 第１図　第２図 第３図 口−−−Ｊ−１

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （ｌｊ　Ｃｒ３　Ｃ２炭化クロム７５−９９重量％、残
   部Ｃｒ２３Ｃ６炭化物からなる加熱炉の被加熱材支持面
   用炭化クロム焼結体。 （２ｉ　Ｃｒ３Ｃ２炭化クロム６０〜９９重量％、残部
   Ｃｒ７Ｃ３炭化物からなる加熱炉の被カロ熱材支持面用
   炭化クロム焼結体。 ｉ３１　Ｃｒ３Ｃ２炭化クロム６０〜９９重量％、残部
   Ｃｒ３Ｃ炭化物からなる加熱炉の被加熱材支持面用炭化
   クロム焼結体。 ｔ４）　Ｃｒ３　Ｃ２炭化り０Ａ５０−９０重量％、Ｃ
   ｒ７Ｃ３炭化物５〜４５重量％、残部Ｃｒ２３Ｃ６炭化
   物からなる加熱炉の被加熱材支持面用炭化クロム焼結体
   。 ｉ５）　Ｃｒ３Ｃ２炭化クロム３０〜８５重量％、Ｃｒ
   ７Ｃ３炭化物５〜４０重量％、残部Ｃｒ３　Ｃ炭化物か
   らなる加熱炉の被加熱材支持面用炭化クロム焼結体。 （６１Ｃｒ３Ｃ２炭化クロム４０〜８０重量％、Ｃｒ７
   Ｃ３炭化物５〜４５重量％、Ｃｒ２３．Ｃ６炭化物５〜
   ３０持面用炭化クロム焼結体。