JPS6014517Y2 - 時限噴射式エアゾ−ル噴霧器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は時限噴射式エアゾール噴霧器に係る。

例えば殺虫又は消毒等のために部屋を密封しておき、そ
の室内に殺虫剤、消毒液等を散布する場合がある。

このような場合、従来公知のエアゾール式噴霧器を利用
し、殺虫剤等が密封室内で噴霧し続けるようにすること
が考えられる。

しかしこの場合はアクチュエータの押下げと同時に殺生
剤等の有害液を噴霧することとなるために、該噴霧器を
密封室内にセットしようとする者が、セット後室外に脱
出するまでの間に多少でも有害な霧を吸込むこととなっ
て好ましくなかった。

本案は上記欠点を解消したもので、噴霧器を噴霧するよ
うセットし、一定時間後に、噴霧が開始するようにした
ことを目的とする。

次に本案の実施例を図面により説明する。

エアゾール式噴霧器の容器体１は噴霧液を収容し、容器
体１の頂壁の中心を貫通して吐出管２が設けられている
。

吐出管２に横方向に張出したフランジ３が取付けられ、
後記するようにフランジ３を介して吐出管２が押下げら
−れると内蔵する弁が開放して噴霧が開始するものであ
る。

容器体１の上部にケース４が取付けられ、該ケース４は
容器体１の上部を被うとともに横方向に張出し、以下の
吐出管２の押下げ作動部を収容する。

ケース４内における容器体１の上方に操作レバー５を配
置し、その先端がケース４の上方端部に回転可能に支持
される。

この支持は操作レバー５の先端をケース４の頂壁と突片
６の間に挿入したものであるが、ピン結合にしてもよい
。

操作レバー５における先端部の後方に吐出管２からの噴
霧を案内するロート状の案内筒７が形成され、該案内筒
７の下部にフランジ３に当接する円弧突片８が形成され
る。

なお操作レバー５は円弧突片８がフランジ３に支持され
て水平に維持でき、操作レバー５の自重でフランジ３を
押下げることばない。

操作レバー５における案内筒７の後方に二叉状の操作棒
９が設けられ、その端部に円弧状突片９ａが設けられて
いる。

ケース４の張出し部４ａの下部に、ベロー１０を上下方
向に圧縮しうるように配置し、該ベロー１０の上面に前
記操作棒９が載置されるが、前記の通り操作レバー５は
フランジ３により支持される。

ベロー１０の上下面は閉鎖され、その下部に突出させた
筒部１０ａがケース４にねじ結合されている。

また筒部ｌｅａの下面にベロー１０内に通じる小孔１１
が設けられ、ベロー１０が圧縮されたとき、ケース４に
設けた孔１２を介して小孔１１から空気が流出できるよ
うになっている。

ベロー１０の上面中央に案内筒部１３が突設され、該案
内筒部１３に作動部材１４の作動筒１４ａが回転可能に
嵌合される。

なお前記の二叉状の操作棒９の内側に、作動筒１４ａの
外周面が位置することになる。

作動筒１４ａの上端２個所に作動片１５が設けられ、後
記するように作動筒１４ａが所定高さ下降したとき各作
動片１５が操作棒９の円弧状突片９ａに当たり、さらに
下降したときに操作レバー５が先端を支点に揺動する。

作動筒１４ａの内部にスプリング１６が挿入され、該ス
プリング１６は作動筒１４ａ内の仕切壁１４ｂとケース
４の頂壁４ｂ間に圧縮して挿入されているので、ベロー
１０を圧縮する力を有している。

作動筒１４ａ下部に、該作動筒１４ａを回転するための
切換部材１７が突設され、該切換部材１７はケース４に
おける操作レバー５の延長部の位置に設けた窓１８から
突出される。

窓１８は錠状の形状であって上部に切換部材１７の下降
を規制する。

ストッパ１８ａが形成される。また作動筒１４ａの上部
で切換部材１７と反対位置に係止片１９が取付けられ、
切換部材１７がストッパ１８ａと係合したときに係止片
１９が係合して下降を規制するストッパ２０がケース４
内に設けられる。

このように作動筒１４ａを前後２個所で規制したのは、
作動筒１４ａの保持をより安定にするためである。

次に上記構成の時限噴射式エアゾール噴霧器の作用につ
いて説明する。

噴霧器の噴霧を開始するときは、切換部材１７を少し回
転してストッパ１８ａとの係合を外すと、同時に係止片
１９とストッパ２０との係合も外れる。

この状態で作動筒１４ａはスプリング１６により下方に
押動されるが、ベロー１０には空気排出用の小孔１１を
設けただけであるため該ベロー１０は急速には圧縮され
ず、ベロー１０内の空気が排出されるに伴って徐々に下
降する。

所定時間経過後、作動片１５が操作棒９の円弧状突片９
ａに当り、操作レバー５は先端を支点にして下方に傾斜
する。

従って操作レバー５の円弧突片８がフランジ３を下方に
押下げて、吐出管を押下げるので噴霧が開始する。

この後は、切換部材を上方に移動させて、操作レバー５
を元の位置に戻さない限り噴霧は継続する。

以上の通り、本案の時限噴射式エアゾール噴霧器は、切
換部材１７を下降可能に移動させても、一定時間経過し
ないと吐出管２は押下げられないので噴霧が所定時間後
でなければ開始しない。

従って噴霧器のセット者が密封室内から脱出するに充分
な時間後に噴霧させることが出来、よってセット者が有
害な霧を吸込むおそれは全くなく、又切換部材の降下規
制を外すと同時に、切換部材が下降を開始するため時限
噴射機構が作動しているかどうかの確認も容易である。

またベローの圧縮を徐々に行なわせることにより、操作
レバー５を押下げられる位置まで圧縮させるので、操作
レバー５の作動を遅らせることが容易であり、特別なガ
ス、液体等を使用するものではないことからそれ等の漏
れ等によって作動が不能となることもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案噴霧器の縦断面図、第２図は第１図の平面
図、第３図は本案噴霧器の操作レバーの斜視図、第４図
は同じく作動部材の斜視図、第５図は同じくケースの窓
形状を示す側面図である。 １・・・・・・容器体、２・・・・・・吐出管、３・・
・・・・フランジ、５・・・・・・操作レバー、９・・
・・・・操作棒、１０・・・・・・ベロー、１４ａ・・
・・・・作動筒、１６・・・・・・スプリング、１７・
・・・・・切換部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 ｉ 容器体の上部に噴霧のために突出して設けられ、か
   つ張出しフランジが取付けられた吐出管と、 ｉｉ 吐出管に設けたフランジを押下作動する押下片
   が中央に設けられ、一端が容器に取付けたケース内に揺
   動可能に支持され、他端が操作棒に形成された操作レバ
   ーと、 ｉｉｉ 上記ケースの横方向張出部内に取付けられ、
   操作棒を下降させる方向に付勢するスプリングを内蔵腰
   さらに所定量の下降により操作棒を押下げる作動片を設
   けた作動筒と、 ｉｖ 上記ケースの横方向張出部内に作動筒を支持す
   るように設けられ、かつ作動筒の降下を徐々になさしむ
   よう圧縮可能なベローと、 ■ 該作動筒に取付けられ、該作動筒を上記ケース内の
   係止部に係合させて押下げを規制する位置と解放させる
   位置とに作動筒を回動操作する切換部材と、 からなる時限噴射式エアゾール噴霧器。