JPS6014465Y2 - 乾燥機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は石油等を燃焼させてこれを熱源とする乾燥機に
関する。

一ｌｉに石油を燃焼させ、これを熱源とする乾燥機にお
いては、内部の被乾燥物が未燃焼ガス又は煤等を含んだ
燃焼ガスに直接触れて汚染されることを防ぐために、燃
焼ガスを高熱源とする熱交換器を設け、乾燥室に供給す
る空気をこの熱交換器で加熱するようにしている。

ところがこのように熱交換器を用いる関係上、乾燥機に
乾燥室内の空気を排出するダクトと、燃焼装置から熱交
換器に供給された燃焼ガスを排出するダクトとの二本の
排気ダクトが設けられるため、乾燥機設置の際に行う屋
外排出用の配管工事が面倒となり、しかも燃焼ガスの流
通路は乾燥室に対する空気流通路とは独立しでいるため
、乾燥室への空気供給用ファン装置とは別に、燃焼装置
に燃焼用の空気を供給し且つ燃焼ガスを熱交換器を介し
て排出させるための給排気用のファン装置を設ける必要
があった。

本考案は上記事情に鑑みてなされたものであって、その
目的は、熱交換器を乾燥室の背面に対向配置してそのガ
ス流入口を上方に設けると共にガス排出口を下方に設け
、燃焼装置から上向きに延びるガス案内路に熱交換器の
ガス流入口を連結し、乾燥室内の空気を外部に排出する
排気ダクト内に熱交換器のガス排出口を連通させること
によって、排気ダクトを単一にして屋外排気用の配管工
事を簡単になし得、しかも排気ダクト内の排気流によっ
て熱交換器内の燃焼ガスが排気ダクト内へ吸引されるこ
とに併せ、ガス案内路内では燃焼ガスが上昇し熱交換器
内では燃焼ガスが熱交換器により次第に温度低下して下
降するようになって、燃焼装置への空気供給が自然に行
われるようになり、燃焼用空気及び燃焼ガスの給排気用
ファン装置を省き得て安価に製造し得る乾燥機を提供す
ることにある。

以下本考案を石油気化燃焼方式のドラム式乾燥機に適用
した一実施例につき図面を参照した説明する。

１は前面板２及び多数の吸気孔３を有した背面板４を夫
々取着した外箱で、この前面板２の略中央部に衣類出入
口５を形威し、更にこの衣類出入口５の直下にフィルタ
ロ６を形成すると共にこのフィルタロ６に集塵フィルタ
７を取付けている。

８は衣類出入口５を開閉すべく前面板２に枢設したドア
、９は前面板２の上部位に取付けたタイマースイッチで
ある。

１０は内部を被乾燥物を収納する乾燥室１１とした回転
ドラムで、これは外箱１内に回転可能に設けられている
。

即ちこの回転ドラム１０は前面に形威した開口部１０ａ
の周縁を前記衣類出入口５に軸受１２を介して支承せし
めると共に、多数の通気孔１３を有した背面壁１０ｂの
中心部に取着した枢軸１４を外箱１内に横架固定した取
付板１５に軸受１６を介して支承せしめている。

１７はファン装置のファンケーシングで、その吸気開口
部１７ａは前記フィルタロ６に連結され、また図示しな
い排気開口部は排気ダクト１８に連結されている。

１９はファンケーシング１７の後方に設置した両軸モー
タで、その回転軸１９ａの一端はファンケーシング１７
内に突出してこれに遠心ファン２０が嵌合固定され、一
方反フアンケーシング１７側の他端にはプーリ２１が嵌
合固定されている。

２２はこのプーリ２１と回転ドラム１０との間に張設さ
れたベルトで、テンションプーリ２３によって一定の張
力を付与されている。

２４は外箱１内の下方部例えば底部に固定した燃焼装置
で、これは電磁ポンプにより燃料タンクから適量ずつ供
給される石油をヒータ（いずれも図示せず）によって加
熱気化する円筒容器状の気化ポット２５と、その上端部
に取着され気化ポット２５で生皮された石油ガスを燃焼
させるバーナー２６と、図示しない点火装置とから戒っ
ている。

２７はガス案内路たる案内用筒体で、これは燃焼装置２
４を覆う径大のフード部２８と、燃焼装置２４で発生す
る燃焼ガスをフード部２８から上方へ導く導管部２９と
から戒り、且つフード部２８の下部位には燃焼用空気を
取り入れる空気孔３０が形威されている。

３１は回転ドラム１０の背面壁１０ｂを覆うように対向
して取付板１５に取着された熱交換器取付盤で、これは
底壁部に多数の通気孔３２が穿設された浅底容器状をな
し、開口周縁部は例えばフェルト製のシール部材３３を
介して回転ドラム１０の背面壁１０ｂに摺接している。

３４は例えば断面略コ字状の金属製条部材を蛇行状に形
威しこれを熱交換器取付盤３１内面に固定配置して構成
した熱交換器で、これのガス流入口たる上方の開口端３
４ａを前記燃焼フード２７の導管部２９に連結し、且つ
ガス排出口たる下方の開口端３４ｂを排気管３５に連結
している。

そしてこの排気管３５の終端部３５ａを、乾燥室１１内
の空気を排出する前記排気ダクト１８内のうち外箱の下
方部に延在せる後端部内に突出させ、該終端部３５ａを
略り字状に曲成して機外側に向けて開口させている。

３６は排気を屋外に出すべく図示しない室壁を貫通して
設けられ一端部を排気ダクト１８に連結したパイプであ
る。

次に上記構成の作用を説明する。

まず乾燥室１１内に被乾燥物たる衣類を投入し、ドア８
を閉鎖してタイマースイッチ９を所定時間にセットする
と、両軸モータ１９及び燃焼装置２４のヒータ電磁ポン
プ、点火装置に通電される。

両軸モータ１９の回転に伴い、回転ドラム１０が低速で
回転駆動されると共に、遠心ファン２０が回転駆動され
て機外の空気を外箱１の背面板４の吸気孔３から吸入す
る。

この吸入空気は熱交換器取付盤３１の通気孔３２を通過
して、更に回転ドラム１０の背面壁１０ｂの通気孔１３
から乾燥室１１内に導入され、そして集塵フィルタ７を
通過してファンケーシング１７及び排気ダクト１８を順
に介して機外へ排出される。

このようにして排気ダクト１８内を排気流が流れると排
気管３５の終端部３５ａの囲りが負圧になるという現象
を生じ、これにより熱交換器３４内の空気が排気ダクト
１８内へ吸引される。

従って熱交換器３４と連通ずる案内用筒体２７内の空気
も吸引され、外気が空気孔３０からフード部２８内に導
入されるようになる。

一方燃焼装置２４のヒータ、電磁ポンプ、点火装置が通
電されることによって、気化ポット２５に石油が供給さ
れ、これが気化してバーナー２６から噴出し、点火装置
により点火されて燃焼する。

この場合の燃焼装置２４への燃焼用空気の供給及び燃焼
ガスの熱交換器３４への供給は、前述したように、別途
ファン装置を設けなくとも、乾燥室１１内の空気の排気
用の遠心ファン２０が回転駆動して排気ダクト１８を排
気流が流れることによって自然になされる。

このようにしてフード部２８内で生皮され導管部２９を
介して熱交換器３４内に吸引された高温の燃焼ガスは、
ここで熱交換器３４の周囲を流れて乾燥室１１内へ吸引
される空気と熱交換し、排気管３５を介し排気ダクト１
８から機外−・排出される。

この場合、導管部２９内を流れる燃焼ガスは高温度であ
るため大きな上昇力を生じ、また熱交換器３４内を流れ
る燃焼ガスは熱交換により次第に冷えるため下降力を生
ずるようになり、この上昇力と下降力とが更にフード部
２８内への空気吸引力として作用するようになるため、
排気ダクト１８内の排気流による吸引作用と相まって燃
焼装置への空気供給が十分になされる。

そして熱交換器３４によって加熱された空気は回転ドラ
ム１０の背面壁１０ｂの通気孔１３から乾燥室１１内に
吸引されて内部の衣類を乾燥させ、そしてて排気ダクト
１８の終端部分で熱交換器３４からの燃焼ガスと合流し
、パイプ３６を介して屋外へと排出される。

本考案は以上述べたように、熱交換器を乾燥室の背面に
対向配置してそのガス流入口を上方に設けると共にガス
排出口を下方に設け、燃焼装置から上向きに延びるガス
案内路に熱交換器のガス流入口を連結し、乾燥室内の空
気を外部に排出する排気ダクト内に熱交換器のガス排出
口を連通させたことによって、熱交換器に供給された燃
焼ガスの排出用ダクトを上記乾燥室の排気ダクトと兼用
することができるので、排気ダクトを単一にすることが
でき、従って屋外排気構造とする場合に室壁に通すべき
パイプを一本で済ますことができてその配管工事が簡単
となり、また燃焼用空気及び燃焼ガスの給排気用ファン
装置を省き得て安価に製造し得る乾燥機を提供すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す縦断面図である。 図中、１は外箱、１１は乾燥室、１８は排気ダクト、２
０は遠心ファン（ファン装置）、２４は燃焼装置、２７
は案内用筒体（ガス案内路）、３４は熱交換器、３４ａ
は開口端（ガス流入口）、３４ｂは開口端（ガス排出口
）、３５は排気管である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 外箱内に設けられた乾燥室と、前記外箱の下方部に設け
   られ燃料を燃焼させる燃焼装置と、前記外箱内に前記乾
   燥室の背面に対向して設けられ前記燃焼装置からの燃焼
   ガスを高熱源として前記乾燥室に供給される空気と熱交
   換する熱交換器と、前記乾燥室に連通して設けられファ
   ン装置の駆動により乾燥室内の空気を外部に排出する排
   気ダクトとを具備し、燃焼ガスが前記熱交換器内を上方
   から下方に流れるようにすべく該熱交換器のガス流入口
   を上方に設けると共にガス排出口を下方に設け、ガス流
   入口を前記燃焼装置から上向きに延びるガス案内路に連
   結しガス排出口を少なくとも一部が前記外箱の下方部に
   延在せる前記排気ダクト内に連通したことを特徴とする
   乾燥機。