JPS6013918B2 - 給油装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、給油範囲を拡大した給油装置に関するもので
ある。

近時、給油所高所に弧状又は直線状に伸びるガイドレー
ルを配設し、該ガイドしｍルに走行自在なホース支持体
を設け、前記ホース糠出し部より引出した給油ホースを
前記ホース支持体を介して垂下させることにより、ガイ
ドレールを中心とする給油ホースの振れの範囲にまで給
油範囲を拡大した給油装置が開発されている。

ところで、この方式の給油装置にあっては、ホ−ス支持
体の移動に伴って、ホース線出し部とホース支持体間に
おける給油ホースが屈曲されるので、真直ぐの状態に戻
ろうとする給油ホース自身の弾性による復元力が発生す
る。

このためホース支持体をガイドレールの所望の位置で静
止させておくには、ホース支持体にブレーキ装置を設け
るとか、ホース支持体自身の走行抵抗を大きくしておく
必要がある。ところが、このブレーキ装置を設けるとホ
ース支持体の構造が複雑になり、又その移動毎に−々ブ
レーキを解除しなければならず操作に手間が掛るという
問題があり、ホース支持体の走行抵抗を大きくしたもの
にあっては、その移動に極めて大きな操作力を要すると
いう問題がある。

本発明は以上のような問題点を解消するもので、ガイド
レールに傾斜をもたせることにより、前記給油ホースの
屈曲による復元力をホース支持体に作用する鉛直下向き
の力を利用して相殺させ、もってホース支持体をガイド
レール上の所望の位置で静止させることを可能としたこ
とを特徴とする。

以下に本発明の実施例を図面にしたがって説明する。

第１図、第２図において、１は給油エリア上方に設けた
天井、梁、天蓋等の高所を示し、該高所１にはホース昇
降装置２を取付ける。また高所１には、ホース昇降装置
２のホース線出し３を中心として水平方向に半径Ｒの大
きさで円弧状に伸びたレール４を配設する。さらに、ホ
ース線出し部３からホ−スが繰り出される方向の延長線
とガイドレール４との交点を位置Ａとすると、ガイドレ
ール４は該位道Ａを中心に両端４ａ，４ｂへ向けて下方
に煩斜している。このガイドレール４には、ホース支持
体５の上部に取付けた走行輪６を掛合させ、ホース支持
体５をガイドレール４に沿って走行自在に支持させる。

そして、ホース昇降装置２のホースリール７に巻回した
給油ホース８をホース操出部Ｓより引出した後ホース支
持体５を介して垂下させ、その先端に給油ノズル９を接
続する。従って、給油ホース８（給油ノズル９）は、ホ
ースリール７の正逆回転に伴い昇降するが、この昇降を
滑らかに行うため、ホース線出部３及びホース支持体５
にはそれぞれ案内ローラ１０，１０・・・…を取付ける
。なお、給油ホース８の振れ角０、即ちガイドレール４
の両端部４ａ，４ｂとホース操出し部３とを結ぶ両線と
がなす角のま、ホース繰出し部３を中心とする給油ホー
ス８の曲げ許容麹位内に設定しておく。ここで、ホース
支持体５が中立位置、即ちホース繰出部３とホース支持
体５との闇における給油ホース８に屈曲による復元力が
作用しない位置（実施例においてはガイドレール４上の
位贋Ａ）より、ホース支持体５が移動して第３図に示す
ように振れ角８′だけ給油ホ−ス８が曲げられると、給
油ホ−ス８自身の弾性により、ホース支持体５には振れ
角８′に対応して位魔Ａへ戻ろうとする復元力が作用す
ることとなる‘まである。

この復元力に抗して、ホース支持体５が所望の位置で静
止できるようにガイドし−ル４に前記額斜を設けたわけ
であるが、この傾斜は以下のような条件を満足するもの
である。先ず、式中に用いる符号を定義すれば、上記復
元力をＦ、ホース支持体５に鉛直下向きに作用する力、
即ちホース支持体５の自重、ホース支持体５に掛る給油
ホース８と給油ホース８内の油液の各重量及び給油ノズ
ル９の重量の総和をＷ、走行論６が位置する点における
ガイドレーール４の接線Ｌが水平線日となす傾斜角をＱ
、この接線Ｌ方向における復元力Ｆ及び鉛直下向きの力
Ｗのそれぞれの分力の大きさをＦ′、Ｗ′とする。

上記条件において、ホース支持体５がガイドレール４上
で静止するには、第４図により明らかなようにＦ′＝Ｗ
′であればよい。

すなわち、ＦｃｏｓＱ＝ＷＳｉｎＱであればよく、Ｑ＝
ねｎ「（夫）となる。ここで、ＦとＷの大きさは測定可
能なのでＱの値を計算することができ、このようにして
求めた煩斜角Ｑをもってガイドレール４に鏡斜をもたせ
、第５図に示すような形状にしておく。勿論、結油ホー
ス８の振れ角０′が大きくなる程曲げ弾性力Ｆも大しく
なるので「ガイドレール４の谷端部４ａ，４ｂに近づく
ほど上記犠斜角Ｑは大きくなるのである。給油作業を行
うには、給油ホース８（給油ノズル９）を引つ鞍ること
によりホース支持体５をガイドレール４に沿って移動さ
せ、ホース支持体５を中心とする給油ホース８の振れの
範囲内に車両等の給油口が位置するようにする。

ホース支持体５を所望の位置に移動させた後は、前述の
ようにホース支持体５の走行方向に作用する力がバラン
スしているので、上記引っ張り力を加えない限りホース
支持体５は所望の位贋でほ静止状態を維持し続け、その
結果安定した状藤で給油作業を行うことができる。なお
、本実施例いおいてはホースリール７を用いて給油ホー
ス８を昇降させるようにしたが、給油ホース８を一対の
ローラで挟持し、該ローラを駆動させることにより給油
ホース８を昇降させるようにしてもよく、この場合は上
記ローラがホース線出し部３に相当することとなる。

また、ホース線出し部３をホース昇降装置２と一体に設
けるものに必らず、ホース昇降装置２とは別途独立して
高所１に設けるようにしてもよいものである。

更に、本実施例にあっては円弧状のガイドし−ル４の円
弧の中心はホース線出し部３としたが、これに限らず他
の位置でも良いものである。

また「ガイドレール４は円弧状に限らず、楕円、直線、
放物線等任意の形状で良いものである。本発明はＬ久上
述べたように、ガイドレールに傾斜をもたせることによ
り、ホース線出し部とホ−ス支持体間における給油ホー
スの屈曲による復元力とホース支持体に作用する鉛直下
向きの力とを積極的にバランスさせ、もってガイドレー
ルの所望の位置でホース支持体を静止させるようにした
ので、ホース支持体に特別のブレーキ装置を設けること
や、ホース支持体の走行抵抗をわご・わギ大きくするこ
とが不要となる。また、ホース支持体の構造を簡略化す
ることができると共にホース支持体の移動毎に一々ブレ
ーキを解除する手間が不要となり、小さな操作力により
ホース支持体を移動させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は、本発明による給油装置の側面断面図
及び上面断面図、第３図は給油ホースに作用する屈曲に
よる復元力の説明図、第４図はホース支持体に作用する
力の状態を示す図、第５図は第２図矢印方向からみたガ
イドレールの長手方向に沿う断面図である。 １・・・・・・高所、３・・・・・・ホース操出し部、
４・・…・ガイドレール、５・…・・ホース支持体、８
・…・・給油ホース。 第１図 第２図 第５図 第３図 第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ ホース繰出し部から繰出されたホースを支持部材を
   介して垂下させ、 該支持部材は前記ホース繰出し部と
   離間させて水平方向に配置されたガイドレール上を走行
   可能とし、 しかも、該ガイドレールには、前記ホース
   支持体にホースの撓みによるガイドレールに沿った方向
   の復元力が作用しない中立位置を中心に両端に向けて下
   方へ傾斜をもたせたことを特徴とする給油装置。