JPH048173Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、建造物の開口部屋外に設けられ、
巻取り軸に巻いた日除けシートの前端に前枠を止
着し、前枠を伸縮自在な支持アームで支承し、巻
取り軸の回転に伴つて日除けシートを張り出し及
び格納される日除けであつて、日除けシートを巻
いた巻取り軸の中間部において、巻き込んだ日除
けシートの巻き径に応じて支承する日除けの巻取
り軸支承装置に関する。

〔従来の技術〕 この種の日除けは第５図に示す如く、一対の両
ブラケツト１，１間に日除けシート２を巻いた巻
取り軸３を回転自在に架設し、日除けシート２の
先端部に前枠４を取付け、更に両ブラケツト１，
１間に巻取り軸３と平行する支持杆５を設け、該
支持杆５に中間で屈折される支持アーム６を突設
し、支持アーム６の先端に前記の前枠４を連結す
ると共に、支持アーム６内に設けたスプリングで
支持アーム６を伸延する方向に附勢したものであ
る。この日除けは取り付ける建造物によつて、４
本の支持アームを持つた長いものがあり、長尺の
ものには巻取り軸の中間部を支承装置で支持され
るものである。その支承装置として例えば実開昭
60−68126号公報に開示されたものが知られてい
るが、当該公報の技術は、支持杆に半円弧状の枠
部材を設け、枠部材の内方に複数のコロ部材を軸
支し、枠部材の上部にカバーを固着したものであ
る。

〔考案が解決しようとする問題点〕

上述の従来の技術による支承装置は、いわゆる
固定的タイプのもので、即ち巻取り軸に巻いた日
除けシートの巻き径に応じた半円弧状の枠部材を
取り付けるものである。しかし施工に当つて、日
除けシートの張り出す長さが注文された当初より
長くする変更があつたり、日除けシート地の変更
によつて巻き径が変わり、その都度別個の曲率を
もつ枠部材と取り替える必要があつた。

この考案は以上の問題点を解決することにあ
り、長尺の日除けシートに対処できると共に、そ
の日除けシートの巻き径が変更によつて変つて
も、調節して巻き径の変更に対処できる日除けの
巻取り軸支承装置を提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案による支承装置は、巻取り軸より張り
出す日除けシートの前端に前枠を止着し、該前枠
に伸縮自在な支持アームを連結した日除けにおい
て、前記巻取り軸の中間を支持する固定アームを
巻取り軸の下方に突設し、該固定アームに複数の
ローラを巻取り軸と平行し且つ巻取り軸の前面側
より後面側に亘つて配して軸支してあると共に、
各ローラが日除けシートの最大限にまで巻き込ま
れた際の外周面に接触可能の直径を有し、更に前
記固定アームより巻取り軸の上方を覆うカバーを
上下に調節可能に設け、前記固定アームに、支持
アームを取付け支持杆を保持する挟持部を設けて
いることを特徴とする。

〔実施例〕

第１図及び第２図に示す例は、建造物の躯体７
に固着したステー８に固定アーム９を巻取り軸３
の下方に向つて突設してあつて、固定アーム９は
底板１０の両側に側板１１，１１を起立し、側板
１１の上面に下方に向つて凸曲した円弧状に形成
したものであり、また固定アーム９の下面に挟持
部１６を垂設し、その挟持部１６に支持杆５を支
持するもので、支持杆５に第５図図示のように支
持アーム６を取り付けるものである。

上記固定アーム９の両側板１１，１１間に複数
の支軸１２を巻取り軸３と平行に且つ巻取り軸３
の前面側より後面側に亘つて配設し、しかも各支
軸１２は着脱自在に支持してあり、その各支軸１
２にローラ１３を回転自在に嵌装したもので、各
ローラ１３は、巻取り軸３に巻いた日除けシート
２の最大限に巻いた時の外周面に接する直径をも
つたローラを選択して嵌装するものである。更
に、側板１１後部に上下に長く穿つた長孔１４に
巻取り軸３の上方を覆うカバー１５を上下調節可
能に固着したものである。尚、長孔１４に限らず
上下に長い長溝であつても良い。

更に第３図に示す例は、固定アーム９の両側板
１１，１１間に支持する支軸１２の軸受孔１７
を、一つの支軸に対して数個連続的にあるいは間
隔をあけて設け、日除けシート２の巻き径に応じ
て、適宜の軸受け孔１７にローラ１３を嵌装した
支軸１２を差し込んで調節するものである。その
他の構造は前記例のものと同様である。

また第４図に示す例は、固定アーム９の側板１
１に設ける前部と後部のローラ１３は、側板１１
に揺動アーム１８を上下に回転自在に枢着し、揺
動アーム１８の先端にローラ１３を軸支し、揺動
アーム１８の中間部に円弧状長孔１９をあけ、こ
れに固定ピン２０を側板１１より通し、更に固定
アーム９の底板１０より揺動アーム１８に接する
調節ボルト２１を螺合したものであり、また中間
のローラ１３は、固定アーム９内へ突入する起立
アーム２３を、挟持部１６にあけた長孔２２によ
つて上下調節できるように設け、その起立アーム
２３の上端部にローラ９を設けたものである。

従つて、上記各例において、日除けシート２の
最大限に巻いた時の外周面にローラ１３を接する
ための調節手段は、第１図の場合は、支軸１２を
着脱自在に設け、直径の異なるローラと差し替え
る手段により、第２図の場合は、支軸１２を軸受
孔１７に差し替える手段により、また第３図の場
合は揺動アーム１８にローラ１３を設けて、揺動
によつて調節する手段によるものである。以上の
ように調整すると共に、その調整に応じてカバー
１５をも巻き径に対応して調整して設定するもの
である。

また、固定アーム９に挟持部１６を垂設してあ
るから、これに支持杆５の中間部を保持して、長
尺の支持杆５の撓みを阻止し、これに設けた支持
アーム６の支持状態を正常に保つものである。

〔考案の効果〕

この考案による日除けの巻取り軸支承装置によ
れば、巻取り軸の下方に突設した固定アームに複
数のローラを調節手段を介して設けたものである
から、日除けシートの巻き径が施工時に変更があ
つても、各ローラに巻取り軸をそれに巻いた日除
けシートを介して確実に支承することができるも
のである。また、巻取り軸の前面側にローラを設
けているため、日除けシートを張り出す際に、長
い巻取り軸が前側に向かつて弓形りに彎曲する力
が働くが、その作用力をローラで阻止し日除けシ
ートを全巾に亘り平均して張り出されるものであ
り、またカバーにより日除けシートの浮上しなが
ら張り出すのを阻止するものである。更に、固定
アームに挟持部が垂設してあつて、この挟持部に
支持アームを取付ける支持杆の中間部を保持する
ものであるから、長尺の支持杆であつても彎曲す
ることがなく、常に水平に保持でき、その保持に
よつて支持アームを正常に保たれ、大巾の日除け
シートであつても皺を寄せることがなく、張り出
し及び巻き戻しすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案による日除けの巻取り軸支承
装置を示す断面図、第２図は同じく正面図、第３
図と第４図は他の例による支承装置を示す側面
図、第５図はこの考案による支承装置を取付けた
日除けを示す斜視図である。 ２……日除けシート、３……巻取り軸、４……
前枠、５……支持杆、６……支持アーム、７……
躯体、９……固定アーム、１３……ローラ、１５
……カバー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 巻取り軸３より張り出す日除けシート２の前端
   に前枠４を止着し、該前枠４に伸縮自在な支持ア
   ーム６を連結した日除けであつて、前記巻取り軸
   ３の中間部を支持する固定アーム９を巻取り軸３
   の下方に突設し、該固定アーム９に複数のローラ
   １３を巻取り軸３と平行し且つ巻取り軸３の前面
   側より後面側に亘つて配して軸支してあると共
   に、各ローラ１３に日除けシート２の最大限にま
   で巻き込まれた際の外周面に接触可能の調節手段
   を設け、更に前記固定アーム９より巻取り軸３の
   上方を覆うカバー１５を上下に調節可能に設け、
   前記固定アーム９に、支持アーム６を取付ける支
   持杆５を保持する挟持部１６を設けていることを
   特徴とする日除けの巻取り軸支承装置。