JPS60137685A - インキジェット記録シートの製造法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はインキジェット方式による記録に適したシー
トに関するものである。インキジェット方式ではインキ
液滴をシートに□噴射吸収させるので、良画像品質を得
るには液滴の速かな吸収と、大きな吸収容量を特徴とす
る特に多色記録の場合は液滴の重なりが生じるのでこの
性質に対する要望が厳しい。

よく知られているように、毛細管と液体との関係におい
ては、毛細管径の大なる程液体の吸収が速ふ１で、毛細
管内気孔容量の大なる程吸収容輩が大きくなる。したが
って、上記要望を達成するためには記録シート表面に生
ずる毛細管の径を大に、毛細管内気孔容量を大にすれば
よいわけである。

しかし、従来公知の□方法上はこのよう亀記録シート表
面を構成させることは困難で、若し構成させ得たとして
も大きな欠陥的性質がともなわれる。

即ち、機械的強度低下、にじみの発生、シート裏面への
浸透、等の不都合が起り使用に耐えるものを得ることが
困難である。

不発明者らは、水に溶解せず、水より不揮発性の揮発性
液体を乳化混合して得た水性塗料を基材に塗布した後乾
燥し、顔料、バインダー等より成る塗料固形分容積の３
０〜３００チ容に相当する微細連通気孔を塗被層内に生
成せしめることにより良画像品質を得るインキジェット
記録シートを完成した。即ち不発明は基材と塗被層とか
ら成るインキジェット記録レー、トにおいて、該塗被層
が顔料、バインダーその他配合成分から選ばれた固形分
と微細連通気孔とから成り、該微細連通気孔の総容積が
前記固形分自体の総容積の３０〜３０゜０％に相当し、
かつ核微細連通気孔が水不溶性で水より不揮発性の揮発
性液体を水に乳化混合したト記録シートを要旨とする。

ロゲン化誘導体、エステル類、ケトン類等の有機溶媒と
して一般に用いられているもので水性塗料中に乳化する
ことができ、七の水性塗料乾燥時には水より遅れて揮発
するものであることを意□味′する。

このような性質含有するものであれば化学構造上の限定
はない。経済的理由からは不発明の場合ケロシン（燈油
１号）の如き脂肪族炭化水素が望寸しい。

□るバインダー、耐水化剤、紫外線防止剤、螢光染料等
の配合された水性塗料を意味し、無機、有機顔料、水溶
性高分子、ラテックス状バインダー等その種類について
は特定せず、時には顔料を含有しないクリアー塗料も用
いることがあり、水性塗料であれば特別の限定はない。

この水性塗料の塗被される基材とは、紙、フィルム、布
、不織布、金属はく等柔軟で２次元の拡がりをもつもや
であれば特に限定はない。

、次いで、塗料固形分の容積の３０〜３００チ谷に相当
する微細連通気孔を塗被層内に生成せしめる意義と方法
につき説明する。

′　□　いま、塗被層内の空間部分について考えてみる
。

一般に顔ｉ＋は不整な形態會しているが、これを球体と
仮定して箱□に充てんしたとする。球体径が同一である
場合は最密光てん構造で２６％、嵩高光てん構造では４
８９６の容積が空間となる。

事実、有機顔料としてのスチレンラテックスはバインダ
ーを含まずこのような空間を乾燥後に残すＯ塗料の場合
は顔料にバインダーを加えて乾燥塗被層が脱落しないよ
うにするため上記のような空間は残らない。顔料、バ１
ンダーの比重ｌとし、バインダーを対顔料重量比で２６
チ加えると最密光てん構造となりた場合の空間容積は零
となる。無機顔料は普通２〜４の些重を有するので３と
仮定すれは比重ｌのバインダーを対顔料重量比で９％加
えるとバインダーが空−全埋めてな２余る計算とカる。

同様に嵩高光てん構造をとった場合でもバインダー１６
％添加で空間ｔ−残さないことになる。

以上は仮定の下に計算した値でおるから実際は上述のよ
うにならないとしても、普通塗料の処方では残留空間が
少ないことは明白でおる。

このように、塗被層の残留空間を大にしようとして添加
バインダー電ヲ少なくすると、塗被層の機械的強度が極
端に低下するほか諸種の不都合が起って所期の品質は得
られない。

そこで、この発明では所望の残留空間を与えるための調
節自在な技術を導入した。

即ち、残留空間皆無か存在しても少量である通常の塗被
層にめられる性質要件を満足する水性塗料中に、水に溶
解せず水より不揮発性の揮発性液体を乳化混合して基材
に塗布し、乾燥器中に送ると、まず基材表面の塗料は濃
縮されて流動性を゛、 失なったり、ゲル化して事実上固化状態となる。

その際乳化された水より不揮発性の液体は固化した塗被
層中に球状微粒子として分散存在する。。さらに水分の
蒸発が起り、塗被ｌ−の硬化が進行しても球状微粒子は
七のま＼残っているが、やがて水分が残り少なくなる頃
から塗被層の温度は上昇するので球状微粒子の揮発が開
始する。塗被層の硬化が進んでいるので層全体の容積の
減少は起らず球状微粒子の座席は空席化する。かくして
、球状微粒子の各１＊ｋｋは空間として塗被層内に残る
ことになるが、球状微粒子の揮発に際してその通路がで
きるため空席化した空間は連通気孔となる。

このように導入さ、れた微細連通気孔はインキジェット
記録用インキ液滴を速かに１多童に吸収するので記録画
像品質は極めて良好となる。

また、微妙な塗料配分成分のコントロールにより吸収性
を改善するものではないのでこの発明の方法に依るとき
は吸収性の調節が自在である。

即ち、インキ液滴の吸収速度を速かにするには塗料中に
乳化する揮発性液体の分散粒子径を大にすれば塗被層中
に生ずる微細連通気孔の毛細管径は大となり所望の要件
をみたすことができ、吸収谷１ｉｔｌ−大にするには乳
化する揮発性液体の添加量を大にすれば比例的にそれを
増加させることが可能である。吸収′４量は塗料塗被蓄
とも比例するので乳化揮発性液体添加量と塗被層の増減
によって吸収谷ｉＬを増減できることは勿論である。

しかし、この発明の方法が吸収性について調節自在であ
ってもインキジェット記録シートとするためには、顔料
、バインダー等より成る塗料固形分容積の３０〜３００
％谷に相当する微細連通気孔を塗被層内に生成せしめる
如く特定する。

即ち、３０％容以下のこの発明による微細連通気孔を与
えても吸収性改善効果は顕著でなく、Ａ００％容以上与
えた場合は吸収速度、容量共に著しく大となるが、バイ
ンダーを多量配合しても塗被層の機械的強度が低下して
諸種のトラブルがともなわれ、画像品質評価から上位に
ランクされるが記録紙としての他の要件を満さなくなる
。インキジェット記録機種によってこの空間容積率の好
適範囲を異にするが、お＼むね５０〜１５０％の範囲に
あるものか多くの機種に適合する。

な訃、本発明による塗被層を設けたシートは空間容積率
が大であるからスーパーカレンダーで強圧を与えること
は好まＬ＜ないが、や＼軽めにカレンダー掛けすること
、クロスカレンター、フラッジ−掛けを与えて表面に光
沢を与えたり平滑化して用途に適合させていく場合もあ
る。またインキジェット記録を与えた後、記録表面にフ
ィルムをラミネートしたり、透明塗料を上掛け１〜て色
纜度、光沢を増して美感を増考させることも有効である
。

次に実施の例を挙げてこの発明を具体的に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない０ 実施例１゜ 水酸化アルミニウム（ハイシライト、昭和電工製）、１
００部、ヘキサメタ燐酸ソーダ０．３部、水８０部より
成る顔料スラリー中に、酸化デンプン（ＭＳ−３８００
、日本食品化工！ＩＪ）１０％糊（ｔ［１４部部、ポリ
ビニルアルコール（Ａ−５０、電気化学工業製）１０％
液１００部、５ＢＲ（ＳＮ−３０７、住友ノーガタック
Ｍ）４８チ液１２．５部、苛性カリｌＯ％液ｌＯ部を加
え均一にかきまぜる。その中に、ケロシン（燈油１号）
１４０部、オレイン酸５部より成る混液を添加してホモ
ミキサーに↓り高速攪拌して乳化した。ケロシン分散粒
子は顕微鏡下で平均２μであった。更にメラミン樹脂（
スミレッッ−６１３、住友化学製）８゜チ液９部、水２
１部を加えて溶解した、得られた水性塗料の固形分濃度
は３０％、ＰＨ８であった０この塗料を米坪１１６０ｇ
／ｍ’の上質紙にマイヤーバーコードして１１０°Ｃで
乾燥したものにつきインキジェット記録（オンデマンド
インクジェット方式、シＹ−プ１０−７００機）ｔ−行
なった結果を後記の表で示す。

なお、表中の塗料固形分容積に対する空間率チは、塗料
をポリエステルフィルムに２０ｇ／ｍ”ｍ、工したもの
について生じた空間に流動パラフィンを光たし重量法に
よりめた値であるが、塗料固形分の比重は計算値として
得られた２、ｌを使用した。

実施例２゜ 実施例１と同様にして得た塗料を使用。但しケロシン７
０部オレイン酸２．５部の配合とした。

実施例３゜ 実施例１と同様にして得た塗料を使用。但しケロシン３
５部、オレイン酸１．２５部の配合とした。

比較例 実施例１と同様にして得た塗料を使用。但しケロシン、
オレイン酸及び苛性カリの添加を除いたもの０ この発明の実施例と本発明によらない比較例の評価結果
は次表の通りであった。

表中の評価は下記の如く行なった０ インキ液滴の吸収速さ：印字直後のイ、ンキ液滴が吸収
され光沢が消失する迄 の速さ。肉眼観察。

インキ液滴の重なりによる流れ＝２色のインキ滴が重な
りウェット状態 −でおるドツト面を噴射３ 秒後に指頭で律り流れを 生ずるか否かを観察。

印字画像のドツト径：印字後のドツト径を顕微鏡観察し
てめた値。

１０ケの平均値。

ドツト色の彩度色調ニブラック、イエロー、マゼンタ、
シアンの４色を もって印字、生じた画像 の各色の彩度色調を肉眼 判定。

ドツト色の濃度：サクラマイクロデンシトメータでブラ
ックドツトの狼度を 測定。

表示したとおり本発明のインキジェット記録シートは記
録時のインキ液滴の吸収が速く、またインキ液滴の重な
りによる流れは発生しなかった。

そして印字画像は繊細で彩度、色調、濃度とも比較例に
比して優れていた。なおりロジンの替わりにキシレンを
用いたものについても試験したがケロシンと同様に優れ
た結果を得た。

上述実施例においては基材に紙を用いたが、本発明の塗
料はフィルム、布、不織布、金輌はく等に塗装すること
が可能で、フィルム、金属はくに塗装して得たものでも
インキ液滴を速かに吸収して良質な画像を得た。ポリエ
ステルフィルムに５ｇ／ｍ″程度の不発明の塗料を塗工
したものは記録を行なった後オーバーヘッドプロジェク
タ−に使用することが出来た。

特許出願人　三島製紙株式会社

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 基材と塗被層とから成るインキジェット記録シートに訃
   いて、該塗被層が顔料、バインダーその他配合成分から
   選ばれた固形分と微細連通気孔とから成り、該微細連通
   気孔の総容積が前記固形分自体のａ容積の３０〜３００
   ％に相当し、かつ該微細連通気孔が水不溶性で水より不
   揮発性の揮発性液体を水に乳化混合した溶液と前記固形
   分とか録シート。 拍