JPS6012569Y2 - 液体濾過機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液体内に含有される不織物を除去する液体濾過
機に関するものである。

液中に含まれる不織物を除去するために使用する一般的
な液体濾過機は、該濾過機内に液体のみを通過すべきロ
ール状フィルターを内装し、このロール状フィルターに
よって液中に含有する不純物を分離回収する構造のもの
であるが、このロール状フィルターとしては、例えばペ
ーパー（ペーパー以外のものでも可、たとえば、油性液
はペーパー製・水性液はポリプロピレン等）のシート物
をロール状に巻取形成したものを濾過機筒内に装着し、
この濾過機筒内におけるロール状フィルター内に濾過す
べき汚濁液を圧送して、清浄化せしめようとするもので
ある。

ところが、上記ロール状フィルターの上部より汚濁液を
液通せしめると、そのロール状フ４イルターの上部より
スラッジの吸着が進行し、ロール状フィルターの上部の
閉塞が発生し、即ち目詰りが生じて汚濁液の通過が困難
となってくる。

この汚濁液の流通が困難となったにもかかわらず汚濁液
の供給を続けると、汚濁液の供給圧力が上昇し、この上
昇圧力によりロール状フィルターの上部に亀裂が発生す
る。

ロール状フィルターに亀裂が発生すれば、汚濁液はその
液圧で、この亀裂を押し広げてロール状フィルター下部
に貫通するためにフィルター機能が失なわれ１．濾過清
度が低下される問題点があった。

本考案はかかる問題点を解消するためになされたもので
、その要旨とするところは、ロール状フィルターの全体
に亘って略均−の流液分布が得られるようにして、濾過
の進行に伴なうロール状フィルターの亀裂発生を防止す
ることができるようにした液体濾過機を提供することを
目的とするものである。

以下に本考案を図面に示す実施例に基いて詳細に説明す
る。

１は筒状に形成された濾過筒であって、この濾過筒１の
下側開口部にはシール２を介して底板３が密嵌合され、
更に、この底板３と上記の濾過筒１とは、取付ねじ４に
よって締着されているものである。

この底板３の中央部には汚濁導入管５を挿通するための
透孔６と、底板３の内側上面には、清浄液ガイド路７が
形成され、更に該清浄液ガイド路７の上に下部パンチン
グプレートが載置されている。

９は上記の下部パンチングプレート上に載置された下部
不織布である。

この不織布９は必要に応じて複数枚を重合することもあ
る。

１０は不織布９上に位置され、しかも濾過筒１内に密に
収納されたロール状フィルターであるが、このロール状
フィルターの中心部に位置される巻取り紙筒１１は、汚
濁液導入管５に密嵌され、かつロール状フィルターの外
周面は濾過筒１の内周面に密接されるように濾過筒１内
に収納されている。

また前記の汚濁液導入管５の下端部は取付ねじ１２によ
って底板３に固定されているが、この汚濁液導入管５の
上端部には、濾過筒１内へ汚濁液を供給するための汚濁
液注出口１３が形成されている。

更にこの汚濁液導入管５の汚濁液注出口１３より上部に
は、蓋板締着ねじ１４が螺合され、この蓋板締着ねじ１
４によって濾過筒１の上側開口部に被着される上蓋１５
が締着されるようになっている。

１６は蓋板締着ねじ１４の回動ハンドルを示す。

１７はロール状フィルター１０の上面に敷設して一次濾
過するための不織布である。

１８は前記ロール状フィルター１０の上面に敷設した不
織布１７に載されたパンチングプレートで、前記不織布
１７の浮上及び移動を防止し得るために用いるものであ
る。

１９は前記不縁布１７の浮上及び移動を防止するために
ロール状フィルター１０の上面より打込まれる鋲である
。

尚、本考案の要旨としてロール状フィルター１０の上面
に不織布１７を敷設することは必須要件であるが、その
押圧固定方法は任意である。

従って前記パンチングプレート１８の自重のみで不織布
１７をロール状フィルター１０の上面に押圧固定しても
よく、又鋲１９のみによって不織布１７をロール状フィ
ルター１０の上面より打込み固定してもよく、或いは、
不織布１７をパンチングプレート１８を介して、鋲１９
によって押圧固定してもよく、この方法は使用者の用途
等により随意である。

以上が本考案よりなる濾過機の実施例であるが、次にこ
の濾過機を用いた液体濾過機の作用について述べる。

先ず汚濁液導入管５の下部部より、汚濁液を供給すると
、この汚濁液は、汚濁液注出口１３より濾過筒１内へ加
圧状態で供給される。

この濾過筒１内へ供給された汚濁液は、先ず、不織布１
７で一次濾過し、次いでロール状フィルター１０の内部
を通過する間で汚濁液中に含まれている不純物（スラッ
ジ）がロール状フィルター１０に吸着され、更にこのロ
ール状フィルター１０を通過した液は不織布９および下
部パンチングプレートを透って清浄液となり、この清浄
液は清浄液ガイド路７を通って清浄液導出口８より順次
回収されるものである。

即ち本考案においては、不織布１７をロール状フィルタ
ー１０の上面に圧着敷設すると共に、ロール状フィルタ
ー１０の下側に適宜メツシュ又は厚さの不織布９を敷設
せしめたものであるから、不縁布１７をロール状フィル
ター１０の上面に圧着せしめたことによりロール状フィ
ルター１０の上面の亀裂を防止すると共に、更に不織布
９によって、例えばロール状フィルター１０による不純
物の吸着進行によって、当該ロール状フィルター１０の
一部に亀裂が生じ、この亀裂内を汚濁液が圧送されたと
しても、その不縁布９の作用によって汚濁液の直流通路
が妨げられる。

従って、本考案は不織布１７によってロール状フィルタ
ー１０の上面の亀裂を極力防止し得ると共に、仮にロー
ル状フィルターに亀裂が発生しても、不織布９の抵抗に
より、汚濁液はロール状フィルター１０内に分散される
ことから、ロール状フィルター１０内の圧力分流差が縮
少され、これによって、亀裂は徐々に挾ばめられ、ロー
ル状フィルター１０の内部全体に亘って分流されるよう
になるので、濾過済度が保持される。

また亀裂内の波動圧力が高い程、不織布の液体通過抵抗
は高くなるため、ロール状フィルター１０による濾過機
能は倍加し、常用濾過圧力も高く設定できるので単位時
間当りの濾過量を増大せしめることができ、経済性の高
い濾過機が提供できる効果がある。

以上のように本考案は、汚濁液注出口と、この汚濁液注
出口から汚濁液が流通するロール状フィルターと、この
ロール状フィルターを通過した液を案内する清浄液ガイ
ド路を設けた液体濾過機において、上記ロール状フィル
ターの上下面に不織布を敷設せしめたものであるから、
ロール状フィルターの上面の亀裂を極力防止できると共
に、仮に亀裂が生じたとしても下面のすなわち不織布９
の作用によって、ロール状フィルターが、その目詰りの
進行によって、亀裂等が生じても汚濁液が直に清浄液ガ
イド路に流動されることがなく、しかも上記ロール状フ
ィルターの亀裂に左右されることがなく、ロール状フィ
ルターの全域に亘って流液を拡散せしめることができ、
きわめて効果的な液体濾過が長期に亘って持続できる効
果がある。

また本考案によれば、その不織布の介装によって濾過液
の供給圧力を高めることができるので単位時間当りの濾
過処理能力を高めることができ、濾過効率を高めること
ができる特長がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案よりなる液体濾過機の実施例を示した断面
図である。 １・・・・・・濾過筒、２・・・・・・シール、３・・
・・・・底板、４・・・・・・取付ねじ、５・・・・・
・汚濁液導入管、６・・・・・・透孔、７・・・・・・
清浄液ガイド路、８・・・・・・清浄液導出口、９・・
・・・・不織布、１０・・・・・・ロール状フィルター
１１・・・・・・巻取り紙筒、１２・・・・・・取付
ねじ、１３・・・・・・汚濁液注出口、１４・・・蓋板
締着ねじ、１５・・・・・・上蓋、１６・・・・・・ハ
ンドル、１７・・・・・・不織布、１８・・・・・・パ
ンチンクツレート、１６・曲・鋲。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 汚濁液注出口と、この汚濁液注出口からの汚濁液を流通
   するロール状フィルターと、このロール状フィルターを
   通過した液を案内する清浄液ガイド路を設けている液体
   濾過機において、不織布をロール状フィルターの上面に
   敷設し、更に該不織布の上にパンチングプレートを載設
   し、前記不織布をロール状フィルター上面に圧着せしめ
   たことを特徴とする液体濾過機。