JPS6012262A - 薄板連続鋳造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、互いに反対方向に回転する一対の鋳造ロール
または鋳造ベルトの表面によって板幅方向の鋳型表面を
形成する連続回転移動鋳型を用いて溶湯から直接薄板を
鋳造する薄板連続鋳造装置の改善に関する。

溶鋼の連続鋳造において、従来の厚手のスラブに代えて
薄板を直接的に鋳造しようとする提案がなされている。

例えば、特開昭５５−７５８６２号公報には、大径ロー
ルを用いた溶鋼からの直接薄板圧延法が示されている。

この場合に１種々の問題が内臓しているが、特にこの公
報にも述べられているように、鋳造される薄板のエツジ
部の制御が一つの問題であるし、また鋳造される薄板の
表面性状を良好に維持することが困難であるということ
も大きな問題である。なぜなう２回転鋳型とこの鋳型に
溶湯を供給する湯溜め部分（非回転部分）との間には、
鋳型を摩擦抵抗なく回転させようとすると２間隙を設け
ることがどうしても必要となるが、この部分で湯の差し
込みが発生し、鋳造された薄板（鋳片）の両エツジ部分
が不均一となるばかりか、この差し込みが、これから鋳
造面に向がおうとしている回転鋳型の表面上でも発生す
るおそれがあるので、鋳型表面を荒したり、その凝固物
によって鋳片表面の性状が悪化したりすることになるか
らである。

これに対処すべく、特開昭５８−３２５４８号公報にお
いて、従来の通常の溶鋼の連鋳スラブの製造に使用され
ているような粉末添加剤を回転鋳型表面上に供給しよう
とする提案がなされている。この粉末添加剤を供給すれ
ば、薄板鋳片と鋳型表面との間の潤滑は良好となるであ
ろうが、前記の間隙の全面積にわたってこの固体の粉末
が自然落下で均一散布される補償はなく、湯の差し込み
に対しては完全防御はできないであろうと思われる。す
なわち９回転鋳型と所定の間隙をとってこの上に非回転
の湯溜部を形成する場合に、この間隙の高さは場所によ
って相違することは否めず、また回転鋳型との接触によ
って湯溜部の底部が部分的に摩耗することも有り得るか
ら、この間隙に固体の粉末添加剤を流しても均一に流延
させることは困難となり、湯の差し込みによる表面性状
悪化と、鋳片エツジ部での形状不良なパリの発生とを防
止することは、実質上難しいと思われる。

本発明はこのような問題の解決を目的としてなされたも
ので、互いに反対方向に回転する一対の鋳造ロールまた
は鋳造ベルトの表面によって板幅方向の鋳型表面を形成
する連続回転鋳型と、この連続回転鋳型の上に設置され
たサイドダムと、このサイドダムに溶湯を供給するため
のタンデソシュと、からなる薄板連続鋳造装置において
、このサイドダムの底面と回転鋳型との間の間隙に対し
て不活性ガスを吹き込むためのガス通路を該サイドダム
の壁内を通じて形成し、この壁内のガス通路に絞り部を
設けたことを特徴とする薄板連続鋳造装置を提供するも
のである。

以下に図面に従って１本発明の薄板連続鋳造装置の詳細
を説明すると。

第１図は、互いに反対方向に回転する一対の鋳造ロール
ｌａ、ｌｂの表面によって板幅方向の鋳型表面を形成す
る連続回転鋳型を用いた薄板連続鋳造装置を示している
。鋳型表面を形成する一対のロー／Ｌｚｌａ、ｌｂは、
その回転軸を並行にして互いに間隙をあけて横置され、
各ロールｌａ、　Ｉｂには２図示しないが、ロール表面
を連続冷却する冷却設備がその内部に設けられている。

この口ゝ−ルｌａ、　Ｉｂのあい対する間隙が鋳型とな
り、互いに反対方向に同期回転するこのロールｌａ、　
ｌｂ　、のあい対する間隙に溶湯を連続供給することに
よって薄板鋳片２が連続製造される。

この回転ロール鋳型の、上には、サイドダム３が設置さ
れ、このサイドダム３のさらにその上方には、サイドダ
ム３に溶湯を供給するためのタンデソシュ４が設置され
る。

本発明の連続薄板鋳造装置は、このサイドダム３の構造
に特徴がある。このサイドダム３は耐火物で構成され、
第２図にその全体図を示したように、鋳型ロールｌａ、
　ｌｂの回転軸の方向に沿った側壁５ａ、５ｂと、鋳型
ロールｌａ、　ｌｂの回転軸とは直角方向に沿ったサイ
ド壁６ａ、６ｂとを有している。

側壁５ａ、５ｂの下方は、鋳型ロールｌａ、　ｌｂの円
周表面に沿った形状の湾曲表面？ａ、７ｂを有した底面
に連なっている。すなわち、鋳型の表面と間隙δ（第１
図）を有した湾曲表面７ａ、７ｂが、サイドダム３の鋳
型表面に面する底面を形成している。

一方、サイド壁６ａ、６ｂは、湾曲表面７ａ、７ｂに沿
ってその両サイドが漸次先細りになりながら側壁５ａ、
５ｂよりも下方まで延び出しており、この側壁５ａ、５
ｂよりも下方に延びて突出した部分８ａと８ｂとの間の
内距離が鋳造しようとする板の幅に相当することになる
。

本発明においては、このサイドダム３の鋳型表面に面す
る底面（湾曲表面７ａ、７ｂ　）にスリット状に開口す
るガス吹出口９を設け、このスリット状に開口したガス
吹出口９に通ずるガス通路１０（第１図）をサイドダム
３の内部に施設し、このガス通路１０を不活性ガス供給
源１１に接続する（好ましくは、ヘソグー１２を介して
接続する）が、このサイドダム３内のガス通路１０に絞
り部１４を設けることによって２間隙δ（第１図）が変
動しても均一なガスシールができるようにしたものであ
る。

スリット状のガス吹出口９は、第２図に示したように、
湾曲底面７ａ、７ｂにおいて、側壁５ａ、５ｂに沿う方
向のスリツト９Ａと８サイド壁６ａ、６ｂに沿う方向の
スリット９Ｂとからなるが、いづれにおいても、これに
通ずるサイドダム壁内のガス通路１０に絞り部１４を設
ける。また図には見えないが、サイド壁６ａ、６ｂの最
下端底面（突出部分８ａと８ｂの底）にもサイド壁６ａ
、６ｂに沿った方向にスリット状のガス吹出口を設けて
おくとよいが、この吹出口に通ずる部分にも絞り部を設
ける。

この絞り部は、第３図に図解的に示すように。

サイドダムの耐火物層の内部に形成されたガス通路１０
にオリフィス１７を取りつけることによって形成するの
が便宜である。すなわち、ガス吹出口９に至る前のガス
通路１０において部分的にその通路断面を小さく絞った
オリフィス１７を形成する。ガス吹出口９がスリットで
ある場合、このオリフィス１７もスリット状にする。こ
のオリフィス１７の絞り断面は場所によらず均等にする
のがよい。

このような絞り部１４をガス通路ＩＯ内に設けると間隙
δが変動してもガス供給側（−次側）での圧力変動が起
こらず、安定した流量で間隙δに均一に不活性ガスを吹
き出すことができる。この理由は次のように説明できる
。

ガス吹出口９からガスを吹き出すときのガス圧と流量と
の関係は。

Ｐ工ＫＱ２　°何１） で表される。

但し　Ｐ；ガス供給圧（ｋｇ　／　ｃｒＭ　）Ｋ；抵抗
係数 Ｑ；ガス吹き出し量（ｒｒｒ／ｍ１ｎ）また、ガス供給
圧Ｐは。

Ｐ＝Ｐｌ　＋ｐ２　＋ｐ３ で表される。但し。

Ｐｌ　ｉ−次側配管〜オリフィス直前までの圧損Ｐ２　
、オリフィス部での圧損 Ｐ３ｉオリフィス以後の圧損 ここで、Ｐ３についてはオリフィス後のガス通路１０で
の圧損は無視できるほど小さいから。

Ｐ３　＝ＫＩ　Ｘ　（Ｑ／δ×Ａ）２ で表される。但し。

Ｋｌ　ｉ吹き出し部での抵抗係数 δ　；サイドダム底部と鋳型表面との間隙Ａ　；サイド
ダムの全周長さ 従って、ｐ２　＞　＞　Ｐ　ｌ　十Ｐ３となるように、
オリフィス部を絞り込むと、ｐ＝ｐ２となり、結局。

前記の＋１）式は。

２−ＫＯ２ で表される。

すなわち２間隙δが変化しても、−次圧力は変わらず、
安定した流量で均一に吹き出すことができることになる
。

このようにして、ガス吹出口９から不活性ガスが均一に
吹き出されることになるが、スリット９Ａの方面から吹
き出される不活性ガスは、これから鋳造面に向かおうと
している回転ロールｌａ、　ｌｂの表面に吹き出され、
この表面上に差し込まれようとする湯の流れを阻止し、
他方、スリン）９Ｂ並びに突出部分８ａと８ｂの底に設
けたスリット（図示しない）から吹き出される不活性ガ
スは鋳片幅方向への湯の差し込みを阻止する。すなわち
、一対の回転鋳型ロールｌａ、　ｌｂとサイドダム３と
の間で形成される間隙は、不活性ガスシールで囲われる
ことになり、溶湯のこの間隙への差し込みが効果的に防
止されることになって鋳片表面の性状悪化が防止される
と共に鋳片両エツジ部での不定形状のパリ発生も防止で
きることになる。

この効果を得るための諸元の一例を挙げると。

鋳型ロールｌａ、　ｌｂの直径・・１０００ｍｍ鋳型ロ
ールｌａ、　ｌｂの胴長・・９００ｍｍ回転数・・　５
〜２Ｏｒｐｍ おいて。

ガス圧力・・７ｋｇ／ｃＪＧ 間隙δ・・・０．２〜０．７ｍｍ ガス量・・・１〜５１／ｍｉｎ、Ｔ 範囲とするとよい。

第４図の例は２回転鋳型として、第１図のロールｌａ、
ｌｂの代わりに、互いに反対方向に回転する一対の鋳造
ベル）　１５ａ、　１５ｂを用いた以外は、第１図の薄
板連続鋳造装置と同様の装置を示したものである。この
場合にも１回転鋳型の上に設置されるサイドダム３に対
して、第１〜３図で説明したのと同様の不活性ガス供給
設備を取付けることによって、前記同様の湯の差し込み
を防止できる。

なお、この不活性ガスの導入によって、サイドダム廻り
が冷却され２円滑な鋳造ができなくなるような鋳造条件
の場合には、この不活性ガスを予め加熱してから導入す
るとよい。この不活性ガス加熱源としては、冷却ロール
ｌａ、　ｌｂによる溶鋼からの奪熱を利用するようにす
るとよい。

以上説明した如く９本発明は、同期回転鋳型による連続
鋳造装置で特に溶鋼を薄板に直接製造する場合において
、薄板エツジ部の性状悪化と表面性状の劣化の問題を、
不活性ガスシールの効果的な形成によって回避したもの
であり、薄板直接連鋳を良好に実施するのに貢献するも
のである。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明の薄板連続鋳造装置の例を示す略断面図
、第２図は本発明のサイドダムの全体斜視図、第３図は
本発明のサイドダムの内部構造例を示す部分斜視図、第
４図は本発明の薄板連続鋳造装置の他の例を示す略断面
図である。 １・・回転鋳型ロール、２・・薄板鋳片。 ３・・サイドダム、　４・・タンデソシュ。 ５・・サイドダムの側壁、６・・同サイド壁。 ７・・湾曲表面（サイドダムの底面）。 ９・・スリント状のガス吹出口。 １０・・サイドダム内のガス通路。 １１・・不活性ガス源、１２・・ガスヘソター。 １３・・絞り部、１６・・耐火物層。 １７・・オリフィス。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 互いに反対方向に回転する一対の鋳造ロールまたは鋳造
   ベルトの表面によって板幅方向の鋳型表面を形成する連
   続回転鋳型と、この連続回転鋳型の上に設置されたサイ
   ドダムと、このサイドダムに溶湯を供給するためのタン
   デンシュと、からなる薄板連続鋳造装置において、この
   サイドダムの底面と回転鋳型との間の間隙に対して不活
   性ガスを吹き込むためのガス通路を該サイドダムの壁内
   を通じて形成し、この壁内のガス通路に絞り部を設けた
   ことを特徴とする薄板連続鋳造装置。