JPS6011751Y2

JPS6011751Y2 - サイリスタ回路の電流平衡装置

Info

Publication number: JPS6011751Y2
Application number: JP1607478U
Authority: JP
Inventors: 忠夫小林
Original assignee: 株式会社明電舎
Priority date: 1978-02-09
Filing date: 1978-02-09
Publication date: 1985-04-17
Also published as: JPS54120359U

Description

【考案の詳細な説明】本考案はサイリスタを並列に接続してなる回路において
、サイリスタの分担電流の平衡をとる電流平衡装置に関
する。

以下図面を用いて説明する。

第１図に示すように、サイリスタ１，２を並列に接続し
てなる回路において、夫々のサイリスタの電流分担を良
くするには、電圧降下値の揃ったサイリスタを使用する
ことが必要である。

しかし、このサイリスタ回路が直流低電圧回路や交流ス
イッチ回路に用いられ、電圧の低い零付近で点弧して使
用される場合には、サイリスタの電圧降下値を揃えるだ
けでは不十分である。

すなわち、サイリスタの点弧特性はダイオードと異なり
、ゲートに信号が加えられると、第２図に示すように、
ある一定電圧（フィンガー電圧という）Ｖｌ、■２以上
の電圧がサイリスタ１，２のアノード、カソード間に加
えられないと点弧しない。

今、サイリスク１．２のフィンガー電圧がＶｌ〈Ｖ２で
異なる場合には、サイリスタ１が最初に点弧して負荷電
流１゜を流し、この時の電圧降下はＶ′１となる。

Ｖ′□＜Ｖ２であるからサイリスタ２はゲート信号を与
えられても点弧することができない。

これを補償するために、第３図に示すように、各サイリ
スタ１，２と直列にインピーダンス２□。

ろを夫々接続することが考えられているが、インピーダ
ンス４．Ｚ２は抵抗の場合、電力損失が大きくなり、リ
アクトルの場合は直流電流に対しては効果がない等の欠
点がある。

本考案は上記の欠点を除去したもので、使用サイリスタ
のフィンガー電圧値を揃える必要がなく、しかも直流交
流のいずれの回路にも使用しうるサイリスタ回路の電流
平衡装置を提供することを目的とする。

以下本考案の実施例を図面とともに説明する。

第４図は本考案になるサイリスタ回路の電流平衡装置の
一実施例の電気回路図を示す。

サイリスタ１，２と夫々直列にリアクトルＬ□、Ｌ、２
が接続されている。

ＴＦは１次コイルにパルス発生器３が接続されたパルス
トランスで、このパルストランスＴＦの２つの２次コイ
ルに共通に直流阻止用のコンデンサＣが直列に接続され
ている。

パルストランスＴＦの一つの２次コイルとコンデンサＣ
との直列回路は、サイリスタ１とリアクトルＬ□との直
列回路に並列に接続され、またパルストランスの他の一
つの２次コイルとコンデンサＣとの直列回路はサイリス
タ２とリアクトルｈとの直列回路に並列に接続されてい
る。

今、サイリスタ１，２のゲート信号に同期して、パルス
発生器３よりパルストランスＴＦに高周波のパルス電圧
が印加されると、リアクトルＩ、、Ｉ、２により高周
波のパルス電圧が阻止される。

この時、サイリスタ１，２が点弧していなければ、その
パルス電圧はサイリスタ１．−２のアノード、カソード
間に印加される。

パルス電圧をサイリスタ１，２のフィンガー電圧Ｖ１．
■２以上に設定しておけば、フィンガー電圧Ｖ１．■２
が不揃いであってもパルス電圧により確実に点弧される
。

従ってサイリスタ１，２の電圧降下値を揃えておくだけ
で電流分担が改善される。

なおリアクトルＬ１．Ｌ２は高周波のパルス電圧を阻
止する程度のインダクタンス値に設定しておく。

上述の如く、本考案になるサイリスタ回路の電流平衡装
置によれば、下記の如き特長を有する。

（１）並列サイリスタ全てにフィンガー電圧値を揃える
必要はな（、電圧降下値を揃えるのみでよいため、使用
サイリスタの互換性が良くなり、回路構成が容易となる
。

（２）直流、交流、いずれの回路にも使用でき適用範囲
が広い。

（３）リアクトルは高周波のパルス電圧を阻止する
程度のインダクタンス値で十分であるため小型で軽量な
ものとなる。

（４）パルストランスはサイリスタのフィンガー電圧を
越える程度の出力電圧でかつ電流容量は小さくてよいた
め、コンパクトな構成となる。

【図面の簡単な説明】

第１図はサイリスタの並列接続回路の電気回路図、第２
図は第１図に示すサイリスタの点弧特性図、第３図は従
来の電流平衡回路の基本的な一例の電気回路図、第４図
は本考案になる電流平衡装置の一実施例の電気回路図で
ある。１．２・・・・・・サイリスタ、３・・・・・・パルス
発生器、Ｌ、、Ｌ２・・・・・・リアクトル、Ｃ・・
・・・・直流阻止用コンデンサ、Ｖｌ、Ｖ２・・・・・
・フィンガー電圧。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

複数個のサイリスタが並列に接続された回路において、
前記各サイリスタと夫々が直列に接続された複数個のり
アクドルと、複数の２次コイルを有し、前記サイリスタ
とりアクドルとの各直列回路の両端にサイリスタのゲー
ト信号と同期しかつサイリスタのフィンガー電圧を越え
る波高値をもった高周波のパルス電圧を印加するパルス
トランスト、該パルストランスの各２次コイルに直列に
接続された直流阻止用のコンデンサとを備え、前記２次
コイルとコンデンサとの各直列回路は、サイリスタとり
アクドルとの各直列回路に夫々並列に接続されてなるサ
イリスタ回路の電流平衡装置。