JPS60114362A - イオン風式空気清浄器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、イオン風を利用した空気清浄器に関する。

〔従来技術〕

従来、放電電極（例えば針状）とそれに対向するように
配置された対向電極（例えば平板状）と（１） の間に高電圧を印加すると、放電電極から対向電極に向
けてコロナ放電が生じ、イオン風が発生することが知ら
れている。

すなわち、コロナ放電によって放電電極近傍の空気はイ
オン化され、このイオンは静電力によって対向電極に向
って運動する。この運動の過程で多数の中性分子をはじ
き飛ばし、分子の流れ、すなわち風となって誘起される
ものである。このイオン風は毎秒数メータの風速が得ら
れ、使い方によっては十分な風量を得ることが可能であ
る。さらに、コロナ放電の際に、空気中の塵埃もイオン
化され、この塵埃を対向電極上に集塵する静電式集塵器
の機能をも有する。

そこでこのイオン風が利用できれば、送風部と集塵部が
一体となり、ファンとモータを有する送風機を使用せず
に済み、空気清浄器の小型、軽量化が可能である。また
可動部が無く、ダクトも自由に設定できる為に、空気清
浄器に利用した場合、形状の設定自由度が大きくなり、
薄型の物も容易に設計できる。

（２） また、上記対向電極の下流側にイオン風の流れと平行に
複数枚の平行電極と一定間隔で設置し、この各電極間に
適当な電界を作ることでイオン化した塵埃を集塵する集
塵用電極を設けることにより、集塵効率を一層良くする
ことができる。しかし一般には、前記集塵用電界を発生
する為には、高電圧電源が用いられており、このことは
イオン風を利用した空気清浄器でも同様であり、イオン
風発生用高電圧電源と、前記集塵用電源の２つが必要と
なり軽量、小型化をめざしたイオン風式空気清浄器にと
っては、スペース的にも、またコスト的にも問題となる
。

〔発明の目的〕

本発明は上記の問題を解決するため、放電電極の下流側
に対向電極を設け、かつ対向電極の下流側に集塵板と偏
向板を交互に有する集塵用電極を設け、かつ放電電極の
近傍に電位取り出し電極を設け、偏向板に電位取り出し
電極を電気的に接続し、放電電極の電界により生ずる電
位取り出し電極の電位を偏向板に与えることで、偏向板
と集塵（３） 板との間に電界を発生させることによって、集塵用電極
にイオン化した集塵を吸着させ、集塵用電源を省いたイ
オン風式空気清浄器を提供することを目的とする。

〔実施例〕

以下本発明を第１図に示す第１実施例について説明する
。第１図において、１ｂはタングステン製あるいは金、
又は白金をコーテングした鉄製の針状放電電極であり、
その針状放電電極１ｂはイオン風の下流側にその先端を
向けて、またその基部を溶接等によりステンレス製金属
１ｃの平面上に、金属板１ｃの長辺部と直角に固着され
ている。

この複数の放電電極１ｂは先端から金属板１ｃまでの長
さが同じとなるように、またそれぞれが等間隔に固着さ
れている。放電電極１ｂが固着された金属板１ｃは、同
じように構成された金属板ＩＣをそれぞれの面が平行で
、面と面の間隔は前記針と針の間隔と等しくなるように
、金属フレーム１ａに導電性をもって溶接等により固着
されている。従って、針状放電電極１ｂは金属フレーム
１（４） ａが囲まれた中に、互いに等間隔で一様に取付けられて
いる。以上、針状放電電極１ｂと、金属板１ｃと金属フ
レーム１ａとによって放電部材１が構成される。そして
放電部材１には高電圧電源７のマイナス側が接続されて
いる。

この放電部材１の下流側に、放電部材１と対向して、一
定間隔をおいて、対向電極２が設置されている。対向電
極２は、ステンレス等の金属製で通風可能とさせるため
に金網状になっており、この対向電極２は高電圧電源７
のプラス側に接続され、かつアースされている。また、
対向電極２の下流側には、一定間隔をおいて、複数のア
ルミ等の集塵用電極３がイオン風の流れに平行になる様
に設置されている。そして、この集塵用電極３は、アー
スに接続される集塵板３ｂと、電位取り出し電極４に電
気的に接続される偏向板３ａの２種類の電極が、交互に
一定の間隔を持って配置され電気絶縁性のある、ＡＢＳ
樹脂等のフレーム３ｃに固着されている。また、上記偏
向板３ａと電気的に接続された電位取り出し電極４は、
クロムメ（５） ツキ等を施された鉄、あるいは真鍮等の耐食性のある金
属で、直径ｌ　ｍ程度の棒、又は板である。

この電位取り出し電極４は前記放電電極１ｂの針の先端
と、対向電極２との間のほぼ中央付近に、イオン風の流
れや、振動等により動かない様にボルト、ナンドや接着
等によりケース兼ダクトであるケース５に固着されてお
り、偏向板３ａにマイナスの電位を与えている。このケ
ース５は前記放電部材１、対向電極２、集塵用電極３の
外側を囲むダクトを形成し、ＡＢＳ樹脂等の電気絶縁性
のある材料でできており、前記放電部材１の金属フレー
ムｌａ、対向電極２、集塵用電極３のフレーム３Ｃは、
ケース５に対し、ボルト又は接着剤等にて固着されてい
る。

次に、上記構成を有する空気清浄器の作動について説明
する。

第１図において、針状放電電極１ｂと金網状対向電極２
の間に直流電源７により電圧（数ＫＶ〜数１０ＫＶ）を
加えると、針状放電電極１ｂの先端で絶縁破壊されてコ
ロナが生じ、金網状対向電極２に（６） 向けてコロナ放電が発生する。この現象は、針の様に点
に近い電極と金網の様に比較的平たい面を持った電極間
に電圧を印加すると、両電極間に著しい不平等が電界が
生じるため、空間的に電界強度の強い場所、すなわち針
状電極１ｂの先端部でコロナが発生するのである。この
放電すなわちコロナ放電によりイオンが発生し、このイ
オンは電気力線に沿って放電電極１ｂから対向電極２に
向かって運動する。この運動の過程でイオンが、多数の
中性ガス分子に衝突し、この中性ガス分子が駆動されて
針状放電電極１ｂから金網状対向電極２に向かって風が
発生する。このイオン風は、針状放電電極１ｂ相互間の
間隔また針放電電極１ｂと金網状対向電極２間の距離、
また両電極間に加える電圧等によりその風速が変化する
が、これらをうまく整合してやれば、数ｍ　／　ｓの風
を吹かす事は容易である。

また、上記放電電極１ｂと対向電極２とによって作られ
るコロナ放電は、イオン風を発生させると同時に、空気
中の塵埃をマイナスイオンに帯電（７） させ、放電部材１のイオン風の下流側にある金網状対向
電極２上に、一部集塵され、さらに対向電極２の下流側
にある集塵用電極３の集塵板３ｂ上に集塵される。この
時集塵板３ｂは接地されているが、偏向板３ａは、放電
電極１ｂの電界により生ずる電位取り出し電極４の電位
が与えられており、放電電極１と同極性のマイナスの電
位を有しているので、偏向板３ａにはマイナスイオン化
すれた塵埃は付着せず、集塵板３ｂに付着する。偏向板
３ａの電位は電位取り出し電極４の位置によって決定さ
れる。すなわち、電位取り出し電極４が、放電電極１ｂ
に近ずけばより高い電位が、逆に離れれば、低い電位が
か得られる。そして本発明者によれば、集塵板３ｂと偏
向板３ａとの間の電界強度が０．５　Ｋ　Ｖ　／　ｍｕ
からＩ　Ｋ　Ｖ　／　ｎｉであれば十分な集塵効率が得
られる。従って、前記のような電界強度が得られるよう
に偏向板３ａと集塵板３ｂとの間隔、および電位取り出
し電極４の位置を決定すればよい。

第２図は本発明における第２実施例を示す横断（８） 面図である。本実施例は、電位取り出し電極４の位置を
針状放電電極１ｂの上流側に接地したことを特徴とする
。この時電位取り出し電極４は、タングステン製等の耐
食性のある金属で０．１１程度の直径のワイヤである。

このワイヤを針状放電電極１ｂの上流側に一定間隔ｌを
あけて、たるまない様に設置し、ケース５に接着等の方
法にて固定されている。

上記のような構成とした時に、放電電極１ｂと対向電極
２との間に、高電圧電源７にて加える電圧を■１とし、
電位取り出し電極４に現われる電位を■２とし、電位取
り出し電極４と放電電極１ｂとの間隔βを０．５鶏とし
、電位取り出し電極４を直径１６０μｍのワイヤーを張
ったものとすると、ｖｌと■２との関係は第３図に示す
ごとく放電電極１ｂと対向電極２との間に印加する電圧
■１を高くすれば、それに応じて電位取り出し電極４に
現われる電位Ｖ２も高（なる。そして、電位取り出し電
極４の位置を放電電圧１ｂより、遠ざけても、電位取り
出し電極４より電位が取り出せれ（９） ば、集塵板３ｂと偏向板３ａとの間隔を狭くし、両者の
枚数を増し、集塵面積を増すことで、十分な集塵効率が
得られる。

また、集塵板３ｂと偏向板３ａとの間に濃い煙が入った
時、集塵板３ｂと偏向板３ａとの間の誘電率が上昇して
、かつ電位取り出し電極４よりほぼ一定の電荷が偏向板
３ａに供給されるので、集塵板３ｂと偏向板３ａとの間
の電界強度は上昇し、イオン化した集塵の付着による集
塵効率の低下もほとんどない。

次にイオン風を吹かせる時に発生するオゾンｏ３につい
ても検討した実施例として第３実施例を第４図にて説明
する。

第３実施例たる第４図において、放電部材１はタングス
テン、または白金等の直径２０〜６０μｍ程度のワイヤ
１ｂを、ステンレス等の矩形フレームＩＣに、一定間隔
をおいて、溶接等の手段にて、固着し、上記ワイヤ１ｂ
を放電電極１ｂとしたものである：この時ワイヤ１ｂに
は、一定の張力を加えて、ワイヤ１ｂが、たるまない様
に平行（１０） に張っである。また上記ワイヤ１ｂは、フレーム１ｃの
片方端面の同一面内にあり、この面が、対向電極２の方
に向く様、ＡＢＳ樹脂等の絶縁性のあるケース５の内に
設置され、ボルト、ナンド、あるいは接着等によりケー
ス５に固定されている。

対向電極２は、ステンレス等の直ｐＩ：ｏ、ｔ〜０．５
Ｎ程度の丸棒２ａを、同じステンレス等のフレーム２ｂ
に、一定間隔をあけて、平行になる様に溶接等で固着さ
れ、対向電極２を構成する。

この対向電極２は、放電部材１より一定の間隔をおいて
、ケース５内にボルト、ナツトあるいは接着等により設
置される。６は加速用電極で、対向電極２と同様な構成
で対向電極２と一定の間隔をおいて設置される。集塵用
電極３と電位取り出し電極４は、第２実施例と同じであ
る。７，８は共に高電圧電源であるが、高電圧電源７は
、プラス端子が、放電電極１のフレームＩＣに接続され
、マイナス端子は設置されている。一方高電圧電源８は
、マイナス端子が加速用電極６のフレームに接続され、
プラス端子は、接地されている。対向電極２のフレーム
２ｂは接地されている。また集塵用電極３、電位取り出
し電極４は第２実施例と同じである。

以上の構成においてその作用を説明する。高電圧電源７
により電圧（数１０ＫＶ）を放電部材１と対向電極２と
の間に印加する。イオン風が吹くのは前記各実施例と同
じであるが、放電電極１ｂをプラスにし、塵埃をプラス
イオン化し、マイナス電位が印加された加速用電極６に
より、プラスイオン化した塵埃を加速することで、前記
各実施例と同じくイオン風を得ることができ、かつ放電
電極１ｂの電圧を低くすることができるので、オゾン０
３の発生を少なくすることができる。またイオン化した
塵埃は前記各実施例と同様の作動により、集塵板３ｂに
吸着して集塵される。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明においては、放電電極の下流側
に対向電極を設け、かつ対向電極の下流側に集塵板と偏
向板を交互に有する集塵用電極を設け、かつ放電電極の
近傍に電位取り出し電極を設け、偏向板に電位取り出し
電極を電気的に接続し、放電電極の電界により生ずる電
位取り出し電極の電位を偏向板に与えることで、偏向板
と集塵板との間に電界を発生させることから、集塵用電
極にイオン化した集塵を吸着させ、集塵用電源を省き、
かつ空気清浄器の容量を小さくでき、そして部品点数を
削減し製作コストが低くできるという優れた効果がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の第１実施例を示す断面斜視図、第２図
は本発明の第２実施例を示す横断面図、第３図は本発明
の作動説明に用いる実験結果を示すグラフ、第４図は本
発明の第３実施例を示す断面斜視図である。 １・・・放電部材、１ｂ・・・放電電極、２・・・対向
電極、３・・・集塵用電極、３ａ・・・偏向板、３ｂ・
・・集塵板、４・・・電位取り出し電極。 代理人弁理士　岡　部　隆 （１３） ω　寸　へ　０ 醒　〉 ｊ≦

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 放電電極の下流側に前記放電電極と対向して対向電極を
   設け、かつ前記対向電極の下流側に集塵板と偏向板を交
   互に有する集塵用電極を設け、かつ前記放電電極の近傍
   に電位取り出し電極を設け、前記偏向板に前記電位取り
   出し電極と電気的に接続し、前記放電電極の電界により
   生ずる前記電位取り出し電極の電位を前記偏向板に与え
   ることで前記偏向板と前記集塵板との間に電界を発生さ
   せることを特徴としたイオン風式空気清浄器。