JPS60114363A - 空気清浄器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電気集塵装置に組み込まれている放電電極と対
向電極の間に高電圧を印加した時に生ずるイオン風（電
風）を利用した空気清浄器に関する。

〔従来技術の問題点〕

従来の空気清浄器では、送風手段としてコロナ放電の際
に発生するイオン風を利用するものが案出されている。

これはイオンが空気中の塵埃に付（２） 着して塵埃を帯電させるとその塵埃は対向電極に引きつ
けられて対向電極上に付着するため、風の発生と集塵が
同時に行なえる。

しかるに必ずコロナ放電中は人体に有害且つ悪臭をはな
つオゾンも発生する。特にイオン風を実用可能な程度に
発生させるためには電気集塵のみの場合よりも大きな電
力を必要とし、それに従ってオゾンの発生量も多くなる
。

〔発明の目的〕

本発明の目的は前記コロナ放電により発生したオゾンを
分解し、排気された空気中のオゾン濃度を低減できる空
気清浄器の提供にある。

〔発明の構成〕

本発明は、吸気口および吹出口を有するケースと、該ケ
ース内の吸気口側に設けられ、通電によって発熱する放
電電極と、該放電電極と放電間隙をおいて対向して設け
られ、イオン風を誘起すると共にイオン風によって運ば
れた空気中の塵埃を集塵する対向電極と、前記放電電極
および前記対向電極間に電位差を発生させる高電圧電源
と、前（３） 記放電電極に電流を流すことにより該放電電極を加熱す
るヒータ用電源とから構成される。

〔実施例〕

以下本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。第１
図は本発明にかかる第１実施冷の概略構成図である。第
１図において細線状で金属等の電気伝導性のある放電線
１１は同一平面上に等間隔で平行に複数本配列され、耐
熱性でかつ電気的に絶縁性で矩形状の絶縁枠１４に固定
される。このとき前記放電線１１は、絶縁部材１４の端
面上に設けられた細長い絶縁突起１３により全て同一平
面上に配設されかつ絶縁枠１４との接触面積を少なくし
ている。さらに前記放電線１１の端部は導電性板バネ１
２の先端に設けられた穴に固定され、板バネ１２はネジ
１６等により、絶縁部材１４の側面部に設けられた導電
板１５に固定される。よって放電線１１は、導電板１５
と電気的に導通している。以上のようにして放電電極１
０は放電線１１、板バネ１２、絶縁突起１３、絶縁枠１
４、導電板１５によって形成されており、該放電電極１
（４） ０とある放電間隙をおいて対向する位置には対向電極２
０が設けられている。２１は平行に複数枚配置された平
板電極であり、導電性のある金属等のフレーム２２に固
定されている。また、４０はヒータ用電源であり、一方
の端子４１は放電電極１０の導電板１５と接続され、か
つ接地されており、他方の端子４２は放電電極１０の反
対側の導電板１５と接続されている。５０は高圧電源で
あり、一方の端子５１は接地されており、他方の端子５
２は対向電極２０のフレーム２２と接続されている。次
に上記構成における本実施例の作用について説明する。

第１図において、高電圧電源５０の前記高圧端子５２と
対向電極２０を高耐圧用のリード線にて接続し、同様に
前記接地側端子５１と放電電極１０をリード線にて接続
して電圧を数ＫＶから十数ＫＶ印加する。これによって
形状が鋭く変化している放電電極１０近傍の空間に電界
の集中ができコロナ放電がおこる。このコロナ放電によ
り正負両極性のイオンが発生するが放電電極１０の極性
と反対の極性をもつイオンは放電（５） 電極１０に吸収されてしまい、同一の極性をもつイオン
だけが対向電極２０に引きつけられていく。

イオンが対向電極２０に引きつけられていく過程で多数
の中性ガス分子と衝突し、これらガス分子に運動エネル
ギーを与えて駆動させることによりイオンと中性ガス分
子の両方が対向電極に向かって風を発生させる。この時
の風の流れる方向を第１図の矢印で示す。また前記イオ
ンは対向電極２０に引きつけられる過程において空気中
の塵埃とも衝突し、これら塵、埃を帯電させるために帯
電した塵、埃は対向電極２０上に付着、堆積する。

すなわち対向電極２０はイオンの引きっけによる風の発
生と空気中の塵、埃の付着による塵埃の２つの効果をも
つ。

ところで放電電極１０付近では、イオンの発生とともに
必ずオゾンが発生する。これは空気中のガス分子のイオ
ン化エネルギーよりも酸素分子０２が解離して原子状酸
素Ｏになる解離エネルギーの方が小さいため、イオン化
エネルギーよりも小さく解離エネルギー以上のエネルギ
ーを与えられる（６） と酸素分子の０２は解離されて原子状酸素Ｏになり、こ
れによって酸素分子０２が酸化されてオゾン０３となる
からである。電極を電気集塵器としてのみ作動させるの
であれば電力は小さくてすみオゾンの発生量は少ないが
、イオン風を発生させるためには大きな電極が必要とな
り、これに伴ってオゾンの発生量が多（なる。オゾンは
人体に対して有害であるばかりでなく低濃度でもその特
有な臭気のために不快感を生ずる。そこで本発明は発生
したオゾンを空気清浄器内において分解し、排出される
清浄空気中のオゾンの濃度を人体に悪影響のない程度ま
で少なくするものである。一般にオゾンは室温で徐々に
分解して酸素になるが、温度が高くなると前記分解反応
が促進する。そこで放電線１１を通電加熱することによ
り発生したオゾンを分解し、空気中のオゾン濃度を低減
できる。オゾンは放電線１１の近傍空間で発生している
ため、放電線１１の加熱によりオゾン濃度の高い微小領
域で効率良く分解できる。また放電線１１の加熱により
、同一風速を得る場合に方向電極（７） ２０に印加する電圧を低くすることができる。特に負極
性放電（放電電極１０の極性が負）の場合には、熱電子
が放出されるため上記の印加電圧低減効果は著しい。ま
た、ヒータによる消費電力は放電電線１１のごく近傍空
間だけを加熱すれば良いので非常に少なくてすみ、よっ
て排出空気の温度はほとん上昇しない。また、放電線１
１は加熱により若干膨張するが、本例においては放電線
】１を板バネ１２によって固定しており、放電線１１は
板バネ１２の弾性力によって常に引張られているため、
放電線１１が弛んで対向電極２０との間隔が変動するこ
とはない。

また、ヒータ電源から放電線１１０両端に印加する電圧
は放電線１１の抵抗値および設定消費電力（設定温度）
により異なるが、たかだか数十■であり、放電電極１０
と対向電極２０との間に印加される電圧（数ＫＶ〜十数
ＫＶ）と比較すると１％に満たない。従ってヒータ電源
からの印加電圧がコロナ放電に対しておよぼす影響は非
常に少ない。

（８） 次に本発明の第１実施例を車載用天井取付型空気清浄器
に適用した例について説明する。第２図は車載用天井取
付型空気清浄器の概略構成を示す断面図である。第２図
において１０は放電電極、２０は対向電極、４０はヒー
タ用電源、５０は高圧電源、７０は絶縁材料でできた本
体ケース、７Ｑ−ａは車室内の汚れた空気を空気清浄器
に取り込む際のケース側面に設けられた吸気口、７〇−
すは本体ケース７０の底板、７０−ｃは本体ケース７０
の上板、７０−ｄは清浄空気を車室内に排気するように
ケース底面に設けられた吹出口、７Ｑ−ｅは本体ケース
内においてダクト部と電源部を仕切る絶縁性の仕切り板
、７０−ｆは天井取付けに伴なうネジ孔を有する突起部
である。

以上の構成において、放電電極１０の一方を接地し、他
方にヒータ電圧を印加し、対向電極２０に高圧電源５０
の高圧端子を図示しない高耐圧用のリード線にて接続し
、電圧を印加することにより、イオンの発生をおこない
オゾン濃度を低く保ちつつ風速を向上できる。このとき
の空気清浄器（９） 全体における風の流れを第２図の矢印で示す。また前記
イオンは対向電極２０に引きつけられる過程において空
気中の塵埃とも衝突し、これら塵埃を帯電させるために
帯電した塵埃粒子は対向電極２０に付着・堆積する。こ
れによってオゾン濃度の低い、清浄な空気が吹出ロア０
−ｄから排出される。

上記のように、本例の空気清浄器は、車の天井に取付ら
れているため、天井付近の汚れた空気は、空気清浄器の
側方から内部に吸込まれ、清浄化された後、空気清浄器
下方に向けて吹き出されるため、自動車用として極めて
有効である。

本実施例においてはコロナ放電を直流電圧印加により行
ったが前記コロナ放電を交流、パルスあるいはそれらの
重畳電圧としても良い。同様にヒータ電源４０について
も交流等にして印加することも可能である。また本実施
例においては対向電極２０を平板電極としたが、前記対
向電極２０を金網電極、丸棒電極としてもよいとは言う
までもない。

（１０） また本実施例では放電電極１０を接地としたが、これを
対向電極２０接地とすることも可能である。

次に第３図に本発明の第２実施例を示す。第１実施例に
おいては、イオン風を放電電極１０と対向電極２０のみ
で起風しているが本第２実施例は、電極を放電、対向、
加速の３電極としてイオン風を起こす様にすることを特
徴としている。

第３図において、放電電極１０は第１実施例と同様に構
成されており、対向電極２０は金網状の電極体２０２と
、これを保持する絶縁枠２０３とから構成され、加速電
極３０は、対向電極２０１の後方に配置され、平行に複
数枚配置された平板電極３１と、これを保持する絶縁枠
３２とから構成されている。４０は放電線１１を通電に
よって加熱するためのヒータ用電源、５０は放電電極１
０と対向電極２０の間に電位差を生じさせるための高圧
電源、６０は加速電極３０と対向電極２０の間に電位差
を生じさせるための高圧電源で高圧電源６０の印加電圧
は、高圧電源５０の印加電圧より高く設定されている。

対向電極２０１は前述のごとく、オゾンは放電電極１０
のごく近傍で発生しており、その発生量は印加電圧が大
きくなればなる程多（なる。しかし、本例では印加電圧
を低く設定しておき、オゾンの発生を抑えておいて、印
加電圧の低下による風速の減少をおぎなうために、対向
電極２０１と加速電極３０の間に電界を形成させ、この
電界により対向電極２０１を通り抜けたイオンがさらに
加速されイオン風速が向上するので全体としては同一風
速でオゾン濃度が低減できる。そして第１実施例と同様
に放電線１１を通電加熱するため、オゾン濃度はさらに
低減できる。

本例においては、対向電極は金網状電極対２０２を適用
しているが、この他に棒状電極対を複数本平行から等間
隔に配置して構成してもよいことは言うまでもない。ま
た本実施例では放電電極１０を接地しているが、対向電
極２０１あるいは加速電極３０を接地してもよい。

次に本発明の第２実施例を車載用天井取付型空気清浄器
に適用した例について説明する。第４図は車載用天井取
付型空気清浄器の概略構成を示す断面図である。第４図
において１０は放電電極、２０１は対向電極、３０は加
速電極、４０はヒータ用電源、５０．６０は高圧電源、
７０は絶縁材料でできた本体ケース、７０−ａは車室内
の汚れた空気を空気清浄器に取り込む際のケース側面に
設けられた吸気口、７０−ｂは本体ケース７０の底板、
７０−Ｃは本体ケース７０の−Ｌ板、７〇−ｄは清浄空
気を車室内に排気するようにケース底面に設けられた吹
出口、７０−ｅは本体ケース内においてダクト部と電源
部を仕切る絶縁性の仕切り板、７０−ｆは高圧電源部を
２種類に分ける仕切り板、７０−ｇは天井取付けに伴な
うネジ孔を有する突起部である。

以上の構成において、放電電極１０の一方を接地し、他
方にヒータ電圧を印加し、対向電極２０１に高圧電源５
０の高圧端子を、加速電極３０に高圧電源６０の高圧端
子を図示しない高耐圧用のリード線にて接続し、電圧を
印加することにより、イオンの発生および加速をおこな
いオゾン濃度を（１３） 低く保ちつつ風速を向上できる。このときの空気清浄器
全体における風の流れを第４図の矢印で示す。また前記
イオンは対向電極２０１および加速電極３０に引きつけ
られる過程において空気中の塵埃とも衝突し、これら塵
埃を帯電させるために帯電した塵埃粒子は対向電極２０
１および加速電極３０に付着・堆積する。これによって
オゾン濃度の低い、清浄な空気が吹出ロア０−ｄから排
出される。

上記のように、本例の空気清浄器は、車の天井に取付け
られているため、天井付近の汚れた空気は空気清浄器の
側方から内部に吸い込まれ、清浄化された後、空気清浄
器下方に向けて吹き出されるため、自動車用として極め
て有効である。しかも、加速電極を有するため低い印加
電圧で十分な風速が得られる。

次に、本発明の放電電極の第２実施例について説明する
。第１および第２実施例においては、放電電極１０の放
電線１１の固定を板バネ１２等により行っているが、本
例では放電線１１を１本づ（１４） つ平行かつ等間隔に配置するかわりに第５図、第６図に
示すように１本の放電線１１を絶縁枠１４の一端と他端
に互い違いに立てたビン１４ａに巻きつけていき、一方
の端を電極端子１５０に接続し、他方の端を１個のコイ
ルバネ１７を介して電極端子１５１に接続する。

コイルバネ１７は、コイル状に形成された部分およびバ
ネの一端をそれぞれ絶縁枠１４上に設けられたボス１８
．１９にはめ込み、バネ１７の一端は電極端子１５１に
、またバネ１７の他端には電極線１１が接続されている
。従って、このバネ１７の作用により第１実施例と同様
に放電線１１が弛むことはない。

上記の例は、放電線１１は鋸歯状に張られているが、ビ
ン１４ａの配置を変更することにより平行に張ることも
可能である。

次に本発明の放電電極の第３実施例について説明する。

本例は第７図および第８図に示すように絶縁枠１４１は
コの字状に形成されており、その側面部分１４１ｂには
、電極板１５３が取付けられ、前記側面部分１４１ｂと
直角な面１４１Ｃには、細長い絶縁突起１３１が取付け
られている。

前記絶縁枠１４１には側面部分１４１ｂと対向する位置
に、導電板１５４が取付けられ、導電板１５４には、コ
イルバネ１７１が通電可能に取付けられ、コイルバネ１
７１の先端には、電極棒１６が通電可能に取付けられて
いる。絶縁枠１４１の枠内上面および枠内下面にはガイ
ド５５が固定されており、電極棒１６の上端および下端
は、ガイド５５に設けられた溝５５ａにはめ込まれ電極
棒１６は第７図の矢印に示すように移動可能である。

放電線１１は、互い平行となるように複数本張られてお
り、各放電線の一端は、電極板１５３に接続され、その
他端は絶縁突起１３に当接して電極棒１６に接続されて
いる。

従って電極板１５３と１５４に電圧を印加すれば、放電
線１１は発熱し、熱膨張するが、コイルバネ】７１によ
って電極棒を介して引張られるため、放電線１１が弛む
ことはない。

次に、本発明の放電電極の第４実施例について説明する
。本例では、第９図および第１０図に示すように２本の
絶縁枠対１４２を電極対１５５゜１５６によってはさみ
込むように取りつけることにより矩形状の枠を形成して
いる。電極対１５５゜１５６には導電性ビン１２１が複
数設けられており、放電線１１は、互い平行となるよう
にその両端をビン１２１に接続して張っである。電極板
１５６の両端には、円柱状のガイド１５６ａ、１５６ｂ
が突出して設けられ、このガイド１５６ａ。

１５６ｂは絶縁体１４２の一端に設けられたガイド穴１
４２ａ、１４２ｂに挿入され、電極板１５６と絶縁体１
４２はコイルバネ１７２によって接続されている。

従って、放電線１１の熱膨張は上記例と同様にコイルバ
ネ１７２によって吸収されるため、放電線１１の弛みが
防止できる。

上記の実施例では、放電電極１０の放電線１１を加熱す
ることにより、オゾンの分解を行なうようにしているが
、放電線１１の他に、放電線１１と別に、加熱用のヒー
タ線を設けてもよいことは（１７） 言うまでもない。

以上述べたように、本発明の空気清浄器は、放電電極を
加熱することにより、コロナ放電によって放電電極近傍
空間に発生した高密度のオゾンを効率良く分解できる。

また放電電極が加熱されるため、放電効率が向上し、低
い印加電圧で大きな風速が得られるという効果がある。

さらに、対向電極の下流に加速電極を設ければ、オゾン
発生率の低い電圧で充分な風速が得られるという効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

図面は全て本発明の実施例を示し、第１図は本発明の第
１実施例を示す概略構成図、第２図は本発明の第２実施
例を自動車用空気清浄器に適用した例の概略断面図、第
３図は本発明の第２実施例を示す概略構成図、第４図は
本発明の第２実施例を自動車用空気清浄器に適用した例
の概略断面図、第５図、第６図はそれぞれ本発明の放電
電極の第２の実施例を示す斜視図、及び平面図、第７図
は本発明の放電電極の第３実施例を示す平面図、第（１
８） ８図は第６図のＡ−Ａ断面図、第９図及び第１０図はそ
れぞれ本発明の放電電極の第４実施例を示す斜視図、及
び平面図である。 １０・・・放電電極、１１・・・放電線、２０，２０１
・・・対向電極、３０・・・加速電極、４０・・・ヒー
タ用電源、５０．６０・・・高圧電源。 代理人弁理士　岡　部　隆 （１９）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）吸気口および吹出口を有するケースと、該ケース内
   の吸気口側に設けられた放電電極と、該放電電極と放電
   間隙をおいて対向して設けられ、イオン風を誘起する対
   向電極と、前記放電電極を通電加熱するためのヒータ電
   源と、前記放電電極と前記対向電極間に電位差を発生さ
   せる高圧電源とを具備することを特徴とする空気清浄器
   。 ２）吸気口および吹出口を有するケースと該ケース内の
   吸気側に設けられた放電電極と、該放電電極と放電間隙
   をおいて対向して設けられイオン風を誘起する対向電極
   と、該対向電極と電界形成間隙をおいて対向して設けら
   れイオン風を加速させる加速電極と、前記放電電極と前
   記対向電極間に電位差を発生させる高圧電源と、前記対
   向極と前記加速電極間に前記放電電極と対向電極間に形
   成される電界の向きが同じであるような電界を形（１） 成させる高圧電源と、前記放電電極を通電加熱するため
   のヒータ電源とを具備することを特徴とする空気ｌ■浄
   器。 ３）前記放電電極は１本あるいは複数本の放電線より構
   成されていることを特徴とする特許請求の範囲第１項、
   第２項のいずれか記載の空気清浄器。 ４）前記放電線は、前記ヒータ電源からの通電によって
   発熱することを特徴とする特許請求の範囲第３項記載の
   空気清浄器。