JPS60110843A - オ−ステンパ−処理用球状黒鉛鋳鉄 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 イ、〔産業上の利用分野〕 本発明は、オーステンパー処理用球状黒鉛鋳鉄に関し、
＋’＋’ｒ、Ｌ、　＜は、球状黒鉛鋳鉄ニＺｒｓ　Ｖｓ
　Ｔｉ、Ｗ、！、り、ＮＬ＋等の炭化物ならびに炭窒化
物形成元素を、単独、ないしは、複合して微量添加し、
基地中に炭化１ニク、炭窒化物を分散析出させた後、オ
ーステンパー処理することにより、強度・靭性に加えて
、耐摩耗性を著しく向上させた、オーステンパー処理用
球状黒鉛鋳鉄にかかる。

口、〔従来技術〕 鋳鉄において、材料の低コスト性を維持したまま、最近
の部品軽量化要求に適合させたり、鋼の代替用材料とし
て適用できるような、高強度、高靭性を確保するには、
従来の球状黒鉛鋳鉄では不充分である。

そこで、従来、鋳鉄は、焼入・焼戻し処理、オーステン
パー処理等様々の熱処理がなされており、とくに、鋳鉄
をオーステンパー処理し、基地をオーステンパー組織と
することにより、強度と靭性が向上することは既に知ら
れており、とりわけ、球状黒鉛鋳鉄において、それらの
特性の向上が著しい。

しかし、従来のオーステンパー処理した球状黒鉛鋳鉄は
、焼入・焼戻し処理材と比較すると、硬さが低く耐摩耗
性に劣るという欠点がある。

また、球状黒鉛鋳鉄の焼入・焼戻し処理材は、靭性が著
しく低いという欠点がある。

上述のように、従来の球状黒鉛鋳鉄を用いて、上記の４
！シ処理した鋳鉄では、いずれも、高強度・凸靭性・高
ｉｊＪ摩耗性のともに要求される部品には、適用できな
いという欠点がある。

ハ、〔発明の目的〕 本発明ＬＪ、球状黒鉛鋳鉄にＺｒ、　Ｖ、　Ｔｉ、　Ｗ
、　Ｂ、Ｎｂ等の合金元幸を、単独ないしは複合して微
量添加することにより、基地中に、偏析のない極めて微
細かつ高硬度の、炭化物ならびに炭窒化物を分＋１（（
析出させて、強度向上を図るとともに、オーステンパー
処理して、上記炭化物、炭窒化物の硬いｊ１゛ル粒子を
、強度・靭性の高い基地により保持するごとによって、
高強度・高靭性に加えて、高耐摩耗性を与える、オース
テンパー処理用球状黒鉛鋳鉄を提供することを目的とし
ている。

二、〔発明の構成〕 このような目的は、本発明によれば、重量比率で、Ｃ；
　３．　（１〜４．５重量％、Ｓｉ；１．５〜３．０％
、Ｍｎ；　０．２〜１．０％、Ｍｇ；　０．０２〜Ｏ，
Ｉ　０％、残部実質的にＦｅからなる基本成分に、Ｚｒ
；０．０５〜１゜０％、Ｖ；０．０１〜０．３％、Ｔｉ
；０．０５〜０．３％、Ｗ；０．０１〜０，３％、Ｂ；
−０，００２〜０．０１５％、Ｎｂ１０．０４〜０．４
％のうち少なくとも、１種類を添加することにより、強
度・靭性に加えて耐摩耗性を向上したことを特徴とする
オーステンパー処理用球状黒鉛鋳鉄によって達成される
。

ホ、〔発明の作用〕 以下、本発明の作用ついて説明する。

まず、本発明材における各々の合金添加元素の範囲限定
理由について説明する。

なお、Ｃ，、Ｓｉ、　Ｍｎ、’Ｍｇについては、一般的
な球状黒鉛鋳鉄組成と同じ範囲であり、かつ、範囲限定
理由も良く知られた理由に基づくものであるため説明を
省略する。

Ｚｒ、　Ｖ、Ｔｉ、　Ｗ、、Ｂ、　Ｎｂの下限値は、強
度および耐摩耗性に効果の認められる範囲として、それ
ぞれ規定されており、それより少ないと、強度および耐
摩耗性向上の効果がない。

Ｚｒ、　Ｔｉ、　Ｂの上限値は、これを越えて添加する
と、黒鉛の球状化を阻害する作用があり、強度低ドにつ
ながる。

また、Ｖ、Ｗ、Ｂ、Ｎｂは、強い白銑化仰向を示し、Ｚ
ｒ、■、Ｗ、■３、Ｎｂは、炭化物および窒化物が粗大
化しやすく、被削性を著しく阻害することから、それぞ
れの上限値を限定した。

本発明は、上述のような組成とすることにより、基地中
に、極めて微細かつ高硬度の炭化物および炭窒化物を均
一・に分１１々Ｉｉ″出さ−ＩＪ、しかも、これをイλ
；持する基地組織を、オーステンパー処理により７．１
−成される、・＼イナイトと残留オーステナイト、また
は、・・・イノーイＩと残留オーステナイトに少量のマ
ルテンサイトを含イ１した混合組織として、強度・靭性
力’＋Ｉ’ｂ　＜　、Ｉ’ｉ出物が容易に剥離・脱落せ
ず、さらに、球状Ｑｔ鉛の自己潤ｌｆ’に作用も加わっ
て、耐摩ｔｃ性に優れ、また、析出物がほぼ球状をなし
ていることから、摩１ら時に、相ｆＪｆＡを損傷させる
ことのない球状黒鉛鋳鉄とすることができるものである
。

なお、本発明材の引張強さは、２１０〜４５０℃の恒温
変態温度範囲でオーステンパー処理した、合金無添加球
状黒鉛鋳鉄の５〜２５％向上する。

つぎに、オーステンパー処理条件について説明する。

本発明鋳鉄、のオーステンパー処理における、オーステ
ナイト化加熱保持条件は、８００〜９５０”ＣＸ　Ｑ、
　５〜３時間がよい。

温度が８００°Ｃ未満では、オーステナイト化に長時間
を要し、９５０℃を越えると、熱エネルギの無駄となる
からである。

また、加熱保持時間は、熱処理品を均一オーステナイト
化するには、０．５時間は必要であり、３時間を越える
と、熱エネルギの無駄となる。

また、恒温変態処理のための塩浴浸漬条件は、２１０〜
ｂ これは、通常の球状黒鉛鋳鉄のマルテンサイト変態開始
温度（Ｍｓ点）が２００°Ｃ程度であることから、下限
温度は２１０℃とするのがよく、逆に、４５０℃を越え
ると、強度等の向上が少なく、熱エネルギ的にも不利で
あるからである。

また、恒温保持時間は、合金無添加球状黒鉛鋳鉄の場合
で、２０分以上は必要であり、本発明鋳鉄においても同
様であって、これにより短時間では、未変態オーステナ
イトがマルテンサイト変態し、多量のマルテンサイトを
形成して、強度、靭性が低下する。

このようにしてオーステンパー処理された本発明鋳鉄の
基地組織は、ヘイナイトと残留オーステナイトに少里の
マルテンサイトが混合した組織となる。

また、本発明鋳鉄にお６ノる、強度・耐摩耗性に及ばず
各４ｅ合金元素の効果は、限定範囲内においては、それ
ぞれ等価の関係にあることが確認されている。

へ、〔実施例〕 以１・゛、添ずく１図面に基づいて、本発明の詳細な説
明する。

第１図は本発明鋳鉄と比較祠を、機械試験新型１？“擦
摩耗試験（瓜にて、焼イ」試験した結果を示す。

試験片形状及び試験方法の略図を第２図に示す。

また試験条件は、エンジンオイル５Ｗ−’３０中で、す
べり速度１．２ｍ／ｓｅｃにて実施した。

板状試験片２は５Ｃｒ２０浸炭焼人材に固定し、相手円
筒状試験片１の材質・熱処理を下表のように変化させた
。

第１図から明らかなように本発明鋳鉄は、合金無添加ベ
イナイト鋳鉄と比較して、著しく焼付荷＋貧が高＜、耐
焼イ１性に優れていることを示している。

第３図はネジ歯車試験機を用いて、摩耗試験した結果示
す。試験条件は計算面圧；２４８ｋｇ／龍２、オイル；
ギヤオイルＳＡＥ＃９０、ジエ７ｉ−給浦；　８５０Ｃ
Ｃ／ｍ　ｉ　ｎ、回転数；、１０．００ｒ１）　ＴＴ＋
とした。

１−ライブＳ１−ヤを５Ｃｒ２０浸炭焼人材に固定し、
１リブンギ−１・の材質・熱処理を、前記表に示すもの
とした。

第３図から明らかなように、本発明鋳鉄の摩耗９ば、合
金フ！１（添加へイナイト鋳鉄に比較して、著しく減少
し、５Ｃｒ２０浸炭焼人材に匹敵する耐摩耗性を示して
いる。

第４図は、本発明鋳鉄と合金無添加ベイナイト鋳鉄の（
ａ）；引張強さ及び（ｂ）；硬さを比較した結果を示す
。熱処理条件は９００℃×１時間のオーステナイト化後
、各塩浴温度に浸漬・急冷し１時間恒ｒ！ｌ変態処理し
た。

第４図から明らかなように、本発明鋳鉄の引張り強さは
、合金無添加鋳鉄に比較して、５〜２５％向上し、硬さ
もかなり上昇している。

ボ、〔発明の効果〕 以上により明らかなように、本発明にががるオーステン
パー処理用球状黒鉛鋳鉄によれば、球状黒鉛鋳鉄にＺｒ
、　Ｖ、　Ｔｉ、　Ｗ、　Ｂ、　Ｎｂ等の合金元素を、
単独ないしは複合して微量添加することにより、基地中
に、偏析のない極めて微細かつ高硬度の、炭化物ならび
に炭窒化物を分散析出させることにより、強度向上を図
るとともに、オーステンパー処理して、上記炭化物、炭
窒化物の硬い微粒子を、強度・靭性の高い基地にて保持
することによって、高強度・高靭性に加えて、高耐摩耗
性を与えることができることから、このような本発明鋳
鉄の特性を活用して、ギヤ類、クランクシャフト、アク
スルハブ、各種駆動部品、エンジン部品等に好適に適用
することができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は機械試験型摩擦摩耗試験機にて、焼付試験した
結果を示す図、第２図は第１図の試験片形状及び試験方
法の略図を示す図、第３図はネジ歯車試験機にて、摩耗
試験した結果を示す図、第４図は（ａ）；引張強さ、（
ｂ）；硬さを示す図である。 １−−−−−一円筒試験片 ２−−ｍ−・−板状試験片 ３−−−−−−オイル Ｐ　−−−−−一荷重 手続補正書　（方式） １．事件の表示 昭和５８年特許願第２１８５０９号 ２、発明の名称 オーステンパー処理用球状黒鉛鋳鉄 ３、補正をする者 事件との関係　特許出願人 住所　愛知県豊田型トヨタ町１番地　〒４７１昭和５９
年　２月２８日 ５、補正の対象 明細書 ６、補正の内容 別紙のとおり

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、重惜比率で、Ｃ；　３．０〜４．５重量％、Ｓｉ；
   １、５〜３．０％、Ｍｎ；０．２〜１．０％、Ｍｇ；０
   ．０２〜（１，ｌ　０％、残部実質的にＦｅからなる基
   本成分に、Ｚｒ；　０．０５〜１．０％、ＶｉＯ，Ｏｌ
   　〜０．３％、ＴｉＨＯ９０５〜０．３％、ｗ；ｏ、ｏ
   １〜０．３％、Ｂ；０．０（〕２〜０．０１５％、Ｎｂ
   、０．０４〜０．４％のうち、少なくとも、１種類を添
   加することにより、強度・靭性に加え”ζ耐摩耗性を向
   上したことを特徴と°するオーステンパー処理用球状黒
   鉛鋳鉄。