JPS6011078Y2 - 粒体切出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は赤熱コークスの乾式冷却設備における冷却塔等
にように内部に圧力をもつなどの理由によりシールを行
いつつコークス等の粒体を切出す必要がある容器からの
粒体切出装置に関する。

第１図は赤熱コークスの乾式消火設備の一例を示すもの
で、コークス炉ａにて焼結した赤熱コークスを、パケッ
トｂを介しエレベータＣ等により冷却塔ｄ上部に搬送し
て、スライド構造の装入ホッパーｅから冷却塔ｄ内に装
入するようにしており、また循環ファンｆにより冷却塔
ｄの底部から不活性ガスを供給して赤熱コークスを冷却
させ、且つ該冷却により加熱された（約８５０℃）不活
性ガスを冷却塔ｄ上部から取出し、簡単な除塵器ｇを経
た後、ボイラｈに導いて熱回収を行い、低温となった（
約２００℃）不活性ガスを除塵サイクロンｉにより除塵
した後、前記循環ファンｆに導くようにした熱回収回路
を有している。

ｊは切出装置を示す。

このような装置において、ボイラｈでの熱回収を連続、
安定して行うためには、冷却塔ｄからの赤熱コークスの
切出しを気密を保持（圧力保持）しながら連続的に行わ
せる必要があるが、従来の切出装置ｊにおいては種々の
問題を有していた。

第２図は従来の切出装置ｊの一例を示すもので、冷却塔
ｄの下端にナイフゲート型の切出弁ｋを設けてその下部
に形成した計量ホッパー１にコークスを切出すようにし
、更に該計量ホッパー１の下部に設けた上部シールゲー
トｍの下部に、前記計量ホッパー１に対応した容量を有
しその下端に下部シールゲートｎを有した中間バンカー
０を設けることにより、気密を保持しつつコークスの切
出しを行うようにしている。

しかし上記従来の切出装置ｊにおいては、ナイフゲート
型の切出弁ｋにシールを設けることが先端の摩耗及び弁
の溝へのコークスの詰りなどにより無理であるために、
切出弁にの下側にコークスの計量を行う計量ホッパー１
を設けると共に、該計量ホッパー１の下側に、該計量ホ
ッパー１に対応した容量をもち且つ上下にシールゲート
ｍｙ ｎを備えた中間バンカー０を設けてシールを行う
ようにしており、そのために切出装置ｊが大型化して冷
却塔ｄ及びその付帯設備全体の背も高くなり、建設費が
増大する問題を有していた。

またこのために、第３図に示すようなボールバルブｐを
用いることも考えられているが、シールｑに接触する回
転弁体ｒの外周面部分がコークスＳにより擦られて摩耗
や疵を生じることによりシール不良を起し易いが、シー
ル不良を生じてもそれを補正することができなかった。

また他の型式のバルブにおいても同様の問題を有してい
た。

本考案は、上記従来装置のもつ問題点を解決すべくなし
たもので、容器の下部に落下口を介して連通ずると共に
、内周壁における前記落下口位置にシールを備え、且つ
下側に排出ゲートを備えてなる略筒形状のケーシングを
設け、該ケーシングの内部に、周囲に適数の開口を有し
、且つ回転駆動装置により回転可能でしかも昇降装置に
より前記シールへの押付けが可能な回転ドラムを設けた
ことを特徴とする粒体切出装置、に係るものである。

以下図面について本考案の実施例を説明する。

第４，５図は本考案の切出装置の一例を示すもので、冷
却塔１等の下端部に、上側がコークス２が落下する落下
口３，３′を介して冷却塔１内部に連通し、下側に、下
端を排出ゲート４で密閉可能にしたバンカー５を一体に
形成してなる略円筒状のケーシング６を設け、該ケーシ
ング６内部に該ケーシング６と同心に切出ドラム７を設
ける。

切出ドラム７の側部中心には、前記ケーシング６に可動
部８を介して設けた回転シール部９を貫通して外方に延
びる回転軸１０を一体に設け、且つ該回転軸１０を上下
させるための油圧シリンダ等の昇降装置１１を設けると
共に、前記回転軸１０を回転させるための油圧シリンダ
等の回転駆動装置１２を設ける。

また前記切出ドラム７の周方向における複数個所、図示
の場合は３個所に、開口１３．１４．１５を設け、且つ
前記ケーシング６に内面上端部にシール１６を設ける。

上記した切出装置によりコークスを切出す場合の作動を
第６図〜第９図について説明する。

第６図は昇降装置１１により切出ドラム７を上方に持ち
上げて切出ドラム７の外周面をシール１６を押し付ける
ことによりシールを行っている状態を示すもので、これ
により冷却塔１の内部圧力を逃すことなく保持すること
ができる。

このとき排出ゲート４によっても同時にシールされてい
る。

次に、昇降装置１１により切出ドラム７をシール１６か
ら離して回転し易い状態とした後、第７図に示すように
回転駆動装置１２により切出ドラム７を回転させて開口
１３を落下口３に一致させて冷却塔１内のコークス２を
切出ドラム７内に切出す。

このとき、切出ドラム７の容量が一定しているので、該
切出ドラム７によりコークス２の切出量が同時に計量さ
れる。

切出ドラム７内へのコークス２の切出し完了後、第８図
に示すように切出ドラム７を回転させて開口１３をバン
カー５に一致させることにより、コークス２をバンカー
５内に投入する。

このとき、冷却塔１の落下口３，３′は切出ドラム７の
開口を有しない部分によって閉塞されている。

続いて、第９図に示すように、昇降装置１１により切出
ドラム７を持ち上げてシール１６に押付けた状態におい
て排出ゲート４を開き、バンカー５内のコークス２を外
に排出する。

上記したように、切出ドラム７のシール１６への押付け
によるシールと、排出ゲート４によるシールとをシーケ
ンシャルに行うことにより、冷却塔１の内部圧力を保持
しつつコークス２の切出しを行うことができる。

また上記においては落下口３から切出す場合について例
示したが、落下口３′から切出す場合は開口１４を介し
て同様に行うことができる。

尚、本考案は上記実施例にのみ限定されるものではなく
、バンカー５の容量を殆んどなくして排出ゲート４をケ
ーシング６の直下部に設けることも可能であること、開
口は１或いは２個所でも、また落下口が１個或いは小さ
い場合には開口の数を任意に増やして切出ドラムの必要
回転角度を小さくすることもできること、コークス冷却
塔からのコークスの切出し以外にもシールを必要とする
容器からシールを行いながら粒体を切出す種々の装置に
適用できること、その池水考案の要旨を逸脱しない範囲
内において種々変更を加え得ること、等は勿論である。

上述した本考案の粒体切出装置によれば、下記の如き優
れた効果を奏し得る。

（１）シール面が摩耗しても、切出ドラムをシールに押
付けてシールを行う構成を有しているので、安定したシ
ールが可能となる。

（ｉｉ） ＋ＪＪ出ドラドラム量ホッパーを兼ねること
ができ、且つ中間バンカーも省略できるので、従来装置
に比し構造を簡略化して装置の背を低くすることができ
、全体の建設費を低減できる（ｉｉｉ） ゲート数を
減少できる。

Ｃ１ＶｌｖＪ出ドラムのシール面圧が大きくなるので、
シール性能が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図はコークスの乾式冷却設備の説明図、第２図は第
１図のコークス冷却塔に設けられている従来の切出装置
の一例を示す縦断面図、第３図は従来の他の切出装置の
例を示す縦断面図、第４図は本考案の一実施例を示す縦
断面図、第５図は第４図の■−■矢視図、第６図〜第９
図は本考案の切出装置による切出し作動手順を示す説明
図である。 １は冷却塔、３，３′は落下口、４は排出ゲート、５は
バンカー、６はケーシング、７は切出ドラム、１０は回
転軸、１１は昇降装置、１２は回転駆動装置、１３，１
４．１５は開口、１６はシールを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器の下部に落下口を介して連通ずると共に、内周壁に
   おける前記落下口位置にシールを備え、且つ下側に排出
   ゲートを備えてなる略筒形状のケーシングを設け、該ケ
   ーシングの内部に、周囲に適数の開口を有し、且つ回転
   駆動装置により回転可能でしかも昇降装置により前記シ
   ールへの押付けが可能な回転ドラムを設けたことを特徴
   とする粒体切出装置。