JPS6010465Y2 - 皿 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来の皿は、底が浅く成形されているため、その朋に盛
られた食物を手の不自由な者がすくおうとして、スプー
ンなどを皿の上に押し進めると、食物が逃げやすく、う
まくすくえないという欠点があった。

本考案は、上記の点に鑑み、身障者など手の不自由な者
が盛られた食物を簡単にすくうことのできる皿を提供し
ようとするものである。

以下図面にもとすいて本考案の実施例を説明すると、１
はメラミン樹脂にて円形に成形した皿、２は皿１の凹部
であって、その内側の片方に底面から上縁にかけてそり
返えるように彎曲し、同底面にスプーンなどを当てなが
ら押し進めるとスプーンなどが突き当るように立ち上が
らせた障壁３を有する。

４は凹部２の上縁から鍔状に突出するように成形された
周辺部で、これは障壁３側において幅が広く、障壁３の
反対側において幅が狭くなるように形成して、凹部２を
偏心した位置に設けるようにする。

５は周辺部４の上面のうち幅の狭い部分において凹部２
内に盛られた食物を皿１外へ導くように設けた窪みであ
る。

上記皿１の周辺部４において、端縁の下面には突条６を
設け、また、上記皿１の下面接地部には、例えば第２図
及び第３図示のように下面接地部のところどころに凹陥
部を設け、それらの内部に接着剤を塗布してゴム片７を
嵌合固定したり、あるいは、下面接地部のところどころ
に第４図示のような両面吸盤８の片方の吸盤を吸着させ
るなど適当な滑り止め片を取付けである。

なお、皿１の材料には、メラミン樹脂に限らず、各種の
材料を用いることができ、皿１の形状や障壁３の立ち上
り形状は適宜変形しうる。

本考案は、叙上のように皿の凹部内側の片方に底面から
上縁にかけて立ち上がった障壁を設けたから、障壁の反
対側からスプーンなどを皿の凹部内へ入れる角度を大き
くしなくて済み、スプーンなどの出し入れが楽に行える
ばかりでなく、この皿に盛られた食物をスプーンなどで
すくう場合、スプーンなどを皿の底面に当てながら障壁
を目指して押し進めるようにすれば、スプーンなどが障
壁面に突き当るとともに、食物が障壁面で行き止まり、
スプーンなどにのり上がるため、身障者など手の不自由
な者でも簡単かつ確実にすくうことができる。

また、皿の凹部の上縁に鍔状の周辺部を設け、その上面
のうち上記障壁側と反対側の部分に、皿の凹部内の食物
を器外へ導く窪みを設けたから、皿を傾けるだけでスー
プなどの液体食物を行き止まることなく窪みへ向けてス
ムーズに導くことができる。

しかも、上記実施例のように、凹部を偏心位置に設けれ
ば、周辺部の幅が狭い方から凹部ヘスプーンを出し入れ
することにより、周辺部全体が同じ幅に構成されるもの
に比し、スプーンなどの移動距離を短縮して、手の動き
を少なくすることができるばかりでなく、スプーンなど
を持たない方の手で障壁側の周辺部を押える場合に、そ
の幅が広いため押えやすい。

また、周辺部の幅が狭い部分の上面に窪みを設ければ、
幅の広い部分に設ける場合に比し、凹部に入れられたス
ープなどの液体食物を食する場合に、窪部を通して口へ
導きやすくするとともに、障壁側の幅の広い周辺部を押
えて皿全体を傾けることが容易であり、皿の操作を単純
にすることができる。

また、周辺部の端縁下面に突条を設ければ、周辺部に手
を掛けたとき、手の滑りを止め、周辺部をつかみやすく
する。

また、皿の下面接地部に滑り止め片を取付ければ、テー
ブルなどに置いた場合、滑りにくく、スプーンなどを障
壁目指して押し進めて、障壁面に突き当てた場合にも、
滑りにくく、盛られた食物をすくう間に皿が動き出すの
を防ぐことができるなどの利点を有し、身障者などの手
の不自由な者が使用するのに最適な皿を提供することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る皿の斜視図、第２図は回器の断面
図、第３図は回器の下面図、第４図は本考案に係る皿の
下面接地部に吸着させる吸盤の側面図である。 １・・・・・・皿、２・・・・・・凹部、３・・・・・
・障壁、４・・・・・・周辺部、５・・・・・・窪み、
６・・・・・・突条、７・・・・・・ゴム片、訃・・・
・・両面吸盤。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）皿の凹部であって、その内側の片方に底面から上
   縁にかけてそり返えるように立ち上がった障壁を有する
   凹部を設け、この凹部の上縁には、同上縁から鍔状に突
   出する周辺部を設け、この周辺部の上面のうち上記障壁
   側と反対側の部分には、上記凹部内の食物を器外へ導く
   窪みを設けて成る皿。
2. （２）周辺部を障壁側において幅が広く、障壁の反対側
   において幅が狭くなるように形成して、皿の凹部を偏心
   した位置に設けて成る実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の皿。
3. （３） 周辺部が、その端縁下面に突条を設けて戒る
   周辺部から成る実用新案登録請求の範囲第１項または第
   ２項記載の皿。