JPS60101726A - 磁性層の形成方法 - Google Patents

磁性層の形成方法

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JPS60101726A
JPS60101726A JP20798183A JP20798183A JPS60101726A JP S60101726 A JPS60101726 A JP S60101726A JP 20798183 A JP20798183 A JP 20798183A JP 20798183 A JP20798183 A JP 20798183A JP S60101726 A JPS60101726 A JP S60101726A
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magnetic layer
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sputtering
target
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JP20798183A
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Masahiko Naoe
直江 正彦
Shozo Ishibashi
正三 石橋
Yuji Kasanuki
有二 笠貫
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 1、産業上の利用分野 本発明は磁性層、例えば磁気テープ、磁気ディスク等の
磁気記録媒体の磁性層の形成方法に関するものである。
2、従来技術 従来、この種の磁気記録媒体は、ビデオ、オーディオ、
ディジタル等の各種電気信号の記録に幅広く利用されて
いる。これらは、基体上の被着形成された磁性N(磁気
記録層)の面内長手方向における磁化を用いる方式とし
て発達してきた。ところが、近年、磁気記録の高密度化
に伴ない、面内長手方向の磁化を用いる記録方式では、
記録信号が短波長になるにつれ、媒体内の反磁界が増し
て残留磁化の減衰と回転が生じ、再生出力が著しく減少
する。このため、記録波長をサブミクロン以下にするこ
とは極めて困難である。
一方、磁気記録媒体の磁性層の厚さ方向の磁化(いわゆ
る垂直磁化)を用いる垂直磁化記録方式が、最近になっ
て提案されている(例えば、[日経エレクトロニクスJ
 1978年8月7日号N[1192)。
この記録方式によれば、記録波長が短か(なるに伴なっ
て媒体内の残留磁化に作用する反磁界が減少するので、
高密度化にとって好ましい特性をイ1し、本質的に高密
度記録に適した方式であると考えられる。
ところで、このような垂直記録を能率良く行なうには、
磁気記録媒体の記録層が垂直方向(磁性層の厚さ方向)
に磁化容易軸を有していなければならない。こうした磁
気記録媒体としては、基体(支持体)上に、磁性粉末と
バインダーとを主成分とする磁性塗料を塗布し、磁性層
の垂直方向に磁化容易軸が向くように配向させた塗布型
の媒体が知られている。この塗布型媒体には、C01F
e、04、r−FetO3、CO添加Fe104、Co
添加T −F e205、六方晶フェライト(例えばバ
リウムフェライト)、MnB1等が磁性粉末として用い
られろく特開昭52−46803号、同53−6740
6号、同52−78403号、同55−86103号、
祠鈴=儲(社)か号、同54−87202号各公報)。
しかしながら、これらの塗布型媒体は、磁性層中に非磁
性のバインダーが存在しているために、磁性粉末の充填
密度を高めることには限界があり、従ってS/N比を充
分高くすることができない。しかも、記録される信号の
大きさは磁性粒子の寸法で制限される等、磁性塗膜から
なる磁性層を有する媒体は垂直磁化記録用としては不適
当である。
そこで、垂直磁化する磁性層を、例えばバインダーを用
−いることなく磁性体を支持体上に連続的に被着したも
ので形成した連続薄膜磁気記録媒体が、高密度記録に適
したものとして注目されている。
この連続薄膜型の垂直磁化記録用記録媒体は、例えば特
公昭57−17282号に開示されているように、コバ
ルトとクロムとの合金膜からなる磁気記録層を有してい
て、特にクロム含有量は5〜25重量%のCo−Cr合
金膜が優れているとしている。
また、Co−Cr合金膜に30重量%以下のロジウムを
添加してなる磁性層を有する磁気記録体が特開昭55−
111110号公報に開示され、更にコバルト−バナジ
ウム合金膜(例えば米国電気電子通信学会:略称I E
EE刊行の学会誌” Transactionon M
agnetism”1982年第18巻No、 6.1
116頁)やコバルト−ルテニウム合金膜(例えば19
82年3月開催の第18回東北大通研シンポジウム「垂
直磁気記録」論文集)を用いた磁気記録媒体が知られて
いる。このうち、Co−Cr系合金膜は、垂直磁化用と
して有望視ばされている。
一方、本出願人は、上記のCo−Cr系に代えて、垂直
磁気記録に好適な媒体を特願昭53−23042号とし
て既に提案した。この先願に係る発明は、磁性層が (a)、酸化鉄を主成分とする連続磁性層であること。
(bl、磁性層の面内方向での残留磁化(M+−1,)
と、磁性層の面に対し垂直方向での残留磁化(MV )
との比(MV /MH)が0.5以上であること。
(C)、前記酸化鉄の特定の結晶軸が磁性層の面内方向
に対しほぼ垂直方向に向いていること。
を夫々構成して具備することを特徴とするものである。
この先願に係る発明によれば、磁性層が酸化鉄を主成分
としているから、酸化物に由来する特有の優れた特性(
即ち機械的強度及び化学的安定性等)が得られ、従来の
合金膜11Qに必要であった表面保護膜は不要となる。
この結果、磁気ヘッドと媒体との間隔を小さくし得て高
密度記録が可能になると共に、材料面からみても低コス
ト化が可能となる。
しかも、酸化鉄を主成分とする磁性層の面内方向と垂直
方向とでの残留磁化比(、Mv /MH)を0.5以上
とルでいるので、酸化鉄磁性体の磁気モーメントは面内
方向に対し30度以上垂直方向側へ立ち上っており、垂
直磁化を充分に実現できる構造となっている。上記残留
磁化量Mv、M+は、例えば試料振動型磁力fit’ 
(東英工業社製)で測定可能である。即ち、MV /M
Hが0.5未満であれば垂直磁化に適した(d気モーメ
ントが得られケ1(い。
更に、重要なことは、上記酸化鉄の特定の結晶軸が磁性
層の面内方向に列しほぼ垂直方向に配向しているので、
上記の垂直磁化特性を充分かつNf現性良く得ることが
できる構造となっていることである。特に酸化鉄として
Fe50斗を用いる場合、例えばその結晶軸の(111
)方向が面に対し垂直方向に向いていること(特にスピ
ネル型構造となっていること)が極めて重要である。上
記酸化鉄がスピネル型の結晶構造を有していると、飽和
磁化量が大きく、記録信号の再生時に残留磁束密度が大
きくて再生感度が極めて良好となる。一般に、磁性を示
す酸化鉄には、菱面体晶形の寄生強磁性を有するα−F
e105;スピネル構造でフェリ磁性を示すFe3O4
、γ−F e20F又はこれらのベルトライド化合物;
六方晶型の鉄酸化物であるBa系フェライト又はSrフ
ェライト、pbフェライト又はその誘導体;ガーネット
構造の希土類ガーネット型フェライトがある。これらの
酸化鉄のうぢ、その磁気特性の重要な1つである飽和磁
化量は、(X−Fe)05では2.OGausss B
a フェライト、Srフェライト、pbフェライトでは
最大でも380 G−auss程度、更にガーネット型
フェライトでは最大でも140 G aussである。
これに対し、本発明で好ましく使用するスピネル型フェ
ライトの飽和磁化量は480 G aussを示し、酸
化鉄の中で最も大きい。
このような大きな飽和磁化量は、記録した信号を再生す
る場合、残留磁束密度の大きさを充分にし、再生感度が
良好となるために、極めて有効なものである。一方、ス
ピネル型フェライトに類似した飽和磁束密度を示すもの
としてBaフェライト、Srフェライトがあるが、これ
らの連続N模型の磁性層を形成するには、例えば後述の
スパッタ装置において基体の温度を500℃と高温に保
持しなければならず、このために基体の種類等が制約さ
れる(例えば耐熱性の乏しいプラスチックス基体は使用
不可能)等、作成条件に問題があり、不適当である。好
ましく使用されるスピネル型酸化鉄では室温〜350℃
と低温で製膜が可能であり、基体材料の制約を受けるこ
とがない。
ここで、磁性層は、従来の塗布型磁性層とは根本的に異
なり、バインダーを使用せずに酸化鉄(例えばFeyO
+、γ−F c203、又はこれらの中間組成の非化学
量論的組成からなるヘルドライド化合物)自体が連続的
に連なった薄膜からなっている。
この磁性層においては、鉄と酸素の両元素の総和は磁性
層の50重量%以上であるのがよく、70重呈%以上で
あるのが更に望ましい。また、鉄と酸素との比は、酸素
の原子数/鉄の原子数−1〜3であるのがよく、4/3
〜2であるのが更によく、上記に例示した酸化鉄が適当
である。但、磁性層には、鉄及び酸素以外の金属又はそ
の酸化物、或いは非金属、半金属又はその化合物等を添
加し、これによって磁性層の磁気特性(例えば保磁力、
飽和磁化量、残留磁化M)及びその結晶性、結晶の特定
軸方向への配向性の向上等を図ることかできる。こうし
た添加元素又は化合物としてはAβ、Co、、Go−M
n、Zn、Co−Zn、Li 、Cr。
Ti 、Li−Cr、、Mg、Mg −Ni 5Mn−
Zn−Ni 、、Nt−Aj2.N1−Znz Cus
 Cu−Ml。
Cu Zn 、V等が挙げられるが、希土類元素以外で
あることが望ましい。
また、磁気記録媒体に使用可能な基体材料は、磁性材料
が被着可能なものであれば種々のものが採用可能である
。例えば、ポリエチレンテレフタス レート、ポリ塩化ビニル、三酢酸セルロー歩、ポリカー
ボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリメチルメチク
リレートの如きプラスチックス、ガラス等のセラミック
ス等が使用可能である。さらに、Mg、、Aj2.、S
i、Ti、VXCr、、Mn。
Fe 、 Co XNi % Cu % Zn 、、G
e % Zr 、、 Nb sMo、Ru、Te、’T
’a、Wなどの金属、半金属及びその合金等が使用可能
である。基体の形状はシート、カード、ディスク、ドラ
ムの他、長尺テープ状でもよい。
この磁気記録媒体を作成するには、基体を固定板に密着
支持し、或いは基体を走行させつつ磁性材料を被着させ
ることができる。このためには、ユ空ポンプ等の真空J
JI気系に接続した処理室内で、磁性材料のターゲソ1
−をスパッタするか、或いは磁性材料の蒸発源から同材
料を蒸発させ、基体上に被着するスパッタ法、蒸着法等
が適用可能である。いずれの場合も、磁性層を構成する
元素を飛翔させて、基体上にその連続薄膜を形成する。
本発明者は、これまでに提案された垂直磁気記録用の磁
性層のi!JIQについて検削を加えた結果、極めて有
用な方法を見出し、本発明に到達した。
3、発明の目的 本発明の目的は、安定なスパッタリングを継続して行な
うことが可能であり、垂直磁気記録用の磁性層の形成に
非常に効果的な方法を提供するものである。
41発明の構成 即ち、本発明によれば、互いに対向したターゲット間の
側方に基体を配置せしめ、前記ターゲットに高周波電力
を供給して前記ターゲットをスパッタし、生じた粒子を
前記基体上に堆積させ、これによって、面内方向での残
留磁化(M)l)と面に対し垂直方向での残留磁化(M
y)との比(MV/MH)が0.5以上の磁性層を前記
基体上に形成することを特徴とする磁性層の形成方法に
係るものである。
5、実施例 以下、本発明の実施例を図面参照下に詳細に説明する。
本発明の方法は特に、高周波放電方式の対向ターゲット
スパッタ装置を用いる方法で実施される。
第1図及び第2図は、高周波放電型対向ターゲラI・ス
パッタ装置を示すものである。
図面において、1は真空槽、2は真空槽1を排気する真
空ポンプ等からなる排気系、3は真空槽1内に所定のガ
スを一〃大してガス圧力を10〜10Torr程度に設
定するガス/〃人系である。ターゲット電極は、ターゲ
ットボルダ−4により一対のターゲラ)T、T、を互い
に隔てて平行に縦に対向配置した対向ターゲット電極と
して構成されている。これらのターゲット間には、磁界
発生手段である永久磁石10による磁界(例えば相対す
るターゲットの中央で約1500eのプラズマ収束磁界
)が形成される。一方、磁性薄膜を形成ずべき基体6は
フィルム状に形成されていて、上記両ターゲソI−間の
上方にて巻出しロール11からバックアップロール12
の周面を巡って巻取りロール13上に順次巻取られ、こ
の間に磁性材料が順次表面に堆積せしめられる。両ター
ゲットT+、′Rには、整合回路を有する高周波電源R
1が接続され、真空槽1が接地され一ζいる。なお、第
1図中の14はシールド用の絶縁体、15は冷却水導入
管、及び同導出管である。
なお、上記のバンクアップロール12は第3図及び第4
図に示す如き構造からなっていて、その壁部ば冷温媒1
7を周面に沿って一方向へ導くことのできる2重壁とな
っている。外周側へ冷温媒17を均一に分配するために
、その導入口18(例えば回転軸中を貫通して設けられ
ていてよい:導出ロ19も同様)は、径方向に放射状に
延びて外周側の円筒状通路20に連通せしめられている
。使用する冷温媒としては、基体6が耐熱性に乏しいと
き(例えば高分子フィルムの場合)には例えば−敗10
°Cのエチレングリコール液等が、磁化膜の結晶成長、
磁気特性を向上させるときには例えば250℃の油等が
挙げられる。なお、後述の例においても、第3図、第4
図に示したと同様の構造で冷温媒を流してもよい。
上記のように構成されたスパッタ装置において、平行に
対向し合った両ターゲットT1.1の各表面と垂直方向
に磁界を形成し、この磁界により陰極降下部(即ち、タ
ーゲラ)TITz間に発生したプラズマ雰囲気と各ター
ゲットT1及びT2との間の領域)での電界で加速され
たスパックガスイオンのターゲット表面に対する衝撃で
放出されたγ電子をターゲット間の空間にとじ込め、対
向した他方のターゲット方向へ移動させる。他方のター
ゲット表面へ移動したγ電子は、その近傍の陰極降下部
で反射される。こうして、γ電子はターゲットT−フ間
において磁界に束縛されながら往復運動を繰返すことに
なる。この往復運動の間に、γ電子は中性の雰囲気ガス
とi)i突して雰囲気ガスのイオンと電子とを生成させ
、これらの生成物がターゲットからのγ電子の放出と雰
囲気ガスのイオン化を促進させる。従って、ターゲラ)
TIT2間の空間には高密度のプラズマが形成され、こ
れに伴なってターゲット物質が充分にスバ・7タされ、
上方の基体6上に磁性材料として堆積してゆくことにな
る。
この対向ターゲットスパッタ装置は、他の飛翔手段に比
べて、高速スパッタによる高堆積速度の製膜が可能であ
り、また基体がプラズマに直接曝されることがなく、低
い載体温度でのMIIQが可能である等のことから、垂
直磁化膜を形成するのに有利である。しかも、対向ター
ゲットスパック装置によって飛翔した磁性膜材料の基板
への入射エネルギーは、通常のスパッタ装置のものより
も小さいので、材料が所望の方向へ方向性を以って堆積
し易く、垂直磁化記録に適した構造の膜を得易くなる。
この対向ターゲットスパック装置を用いるスパッタ法で
注目ずべきことは、スパッタに際して高周波電源用によ
る高周波電力を供給していることである。これを次に詳
述する。
スパックに際して直流電流(直流電源)を用いる場合、
ターゲット間に高電圧を印加して両者間にグロー放電を
発生させ、これを継続させプラズマ中のイオンによるス
パッタを行なうが、高速度でスパッタを行なうときには
特に、通常の異常グロー放電からアーク放電への移行が
頻繁に起こり、安定なスパックを継続できないことが多
い。特に磁性フェライト、Ni フェライト、バリウム
フェライト等の酸化物焼結体からなるターゲットを用い
たり、或いは酸化物又は窒化物の膜を反応性スパッタで
形成する際に、上記のアーク放電への移行が顕著となる
。この対策として、直流電源内に電子ヒユーズ回路を設
4t−ζ、アーク放電・に移行した場合にターゲット印
加電圧を自動的に減少させてアーク放電を止め、その後
再び電圧を元の状態に戻すという特別の操作を行なわね
ばならない。
これに対し、本実施例の如き高周波電源Rfを用いると
、1周期の間にターゲットの表面は必ず正続させること
ができる。しかも、この高周波放電方式ではS i 0
2の如き絶縁性のターゲツト材のスパッタも可能である
なお、高速スパッタを1」的として上記スパッタ装置を
設計する場合、スパッタ領域以外で消費される電力損を
低く抑えることが望ましい。こうした電力損としては、
(11電磁放射損(2)マツチング回路損(3)中間径
自損等が考えられるが、このうぢ電磁放射損をできるだ
り小さくするためには、装置のアースを十分にとること
、アースレベル以外の部分はアース電位のもので完全に
遮蔽することが必要である。
また、一方のターゲットから放出されたγ電子に対し他
方のターゲットが反射板として働く必要があるので、こ
のために両ターゲット間に位相差が生じない状態でスパ
ッタするとよい。これを実現するため、第1図に示した
如く、両ターゲットホルダー4を完全に左右対称形にし
、マツチング回路も両ターゲント間の中央位置にくるよ
うに配置する。このように左右のターゲットを対称形に
配置することよって、はぼ位相差のない状態でのスパッ
タが可能となる。
なお、本発明の方法で形成する磁性膜としての例えば酸
化鉄の種類及び組成、基体材料等は、上述した先願に係
る発明のものと同じであってよい。
また、本発明は、上記酸化鉄以外の磁性膜、例えばパー
マロイ膜、Co−Cr膜他の合金膜の形成にも適用でき
る。
次に上記のスパッタ装置を用いて磁気記録媒体を作成す
る具体例を説明する。
この作成条件は以下の通りであった。
ターゲツト材 鉄(Coを1原子%含有)基 体 ガラ
ス 載体温度 50〜350℃ 対向ターゲット間隔 100mm スパッタ空間の磁界 1500e ターゲツト形状 100問直径の円盤(5mm厚)載体
とターゲソh′/i:lとの間隔 40n+m真空槽内
の予備排気圧力 8X10’Torr導入ガス Δr+
02 導入ガス圧 4 X10”r’orr (Ar 3 X
10’Torr02 1 X10”l”orr ) スパッタ投入電力 500W (高周波13.56 M
llz)このようにして、第5図に示す如く、ベースフ
ィルム6上にF e 504からなる酸化鉄系の磁性層
21を有する磁気記録媒体が得られた。この媒体につい
て、磁性層の厚みは例えば1500人(触針式の膜厚計
:タリステソプ、ランクテーラーボブソン社製による)
であり、その特性評価は、X線マイクロアナライザー(
XMA)による組成の同定、X線回折法による酸化鉄の
状態、試料振動型磁力計による磁気特性によって行なっ
た。得られた磁気記録媒体の特性は次の如くであった。
まず、面内方向での残留磁化量(MH)”と面に垂直方
向での残留磁化tt(Mv)との比はMv /MH≧0
.5であった。即ち、第6図に例示するように、破線で
示す面内方向での磁化時のヒステリシス曲線と、実線で
示す垂直方向での磁化時のヒステリシス曲線とが夫々得
られたが、印加磁界がゼロのときの各磁化量をMH、M
vとした。これによれば、前者のヒステリシス曲線は後
者のヒステリシス曲線よりも小さく、MV≧0.5MH
(即ちMV /MH#1.6 )となっていることが明
らかであり、垂直磁化にとって好適な磁性層が形成され
ていることが分る。これは、酸化鉄系の磁性層において
は驚くべき事実である。
また、この磁気記録媒体の組成をXMA (X線マイク
ロアナライザ:日立製作所gArX−556JKEVE
X−700(l型)で測定したところ、Feが主ピーク
であり、Coが少量台まれていることが分った。更に、
酸化鉄の状態を調べるために、X線回折装置(日本電子
社製rJDX−10RAJ ニーCu K工の管球使用
)を用いて測定したところ、第7図の如きX線回折スペ
クトルが得られた(但、スパッタ時の基板温度は270
℃、磁性膜厚は1500人、Arガス圧ば3 X10’
Torr 、酸素ガス圧は1→ X10Torrにして、latomic%のコバルトを
含むFe3O4を製膜)。これによれば、F e 50
4(7)磁化容易軸が磁性層の面内方向に対し垂直方向
側へ立ち上っていること、特にその結晶軸の(111)
方向が面に垂直方向に向いていることが分る。また、こ
のX線回折の図形からめた(111 )面の配向度は1
.0であり、垂直選方性磁界は1.5 KOeと高いこ
とが確認された。
また、上記したガスJ’X (10〜1OTorr )
で作成した磁性層にうき、X線回折装置(日本電子社製
rJDX−10RAJ)によって膜の組成と配向度とを
測定した。この結果、第8図に示ず如く、F e504
とγ−F +403の反射ピークが観測された。これに
よれば、F e 304の(111)面及びその高次の
面での反射ピークは、上記ガス圧(A r 」−02)
が10〜1すIorr (Tf&こlUA+lU’l’
orr ) U)とさGこ人さ \、(111)方向に
Fe5Q+が実質的に配向した構造を得ることが可能で
ある。
第9図は、Fe3O4の(111)面での反射強度比(
第8図の縦軸に対応)と磁性層の垂直磁化配向度(MY
/MH)との関係について得られたデータである。これ
によれば、反射強度比(但、(111)面のピーク値の
最大値を100%とする。)が20%程度以上のときに
は、My/MH≧0.5が得られ、垂直磁化が可能な磁
性層となることが分る。これに対応し、第8図において
、反射強度が20%程度以上のものを得るにはガス圧を
10 T orrより低くすべきことが分る。
従って、この事実から、本発明による垂直磁化用の磁性
層を形成するには、スパッタ時のAr +02の混合ガ
ス圧は10〜10Torrとずべきであるが、10”T
orrより低ガス圧では却ってプラズマが不安定となる
ためにガス圧の下限を10 T orrとし、ま−ま た10Torrより高ガス圧では反射強度比(即ち垂直
配向度〕が小さくなってM−v / MH≧0.5の要
件を満たし得なくなる。
更にAr+02の混合ガスの混合比も重要であって、第
10図に示す如く、02/Arの分圧比に応じてMV/
M)(が変化し、特にその分圧比が2%未満ではMV 
/M)(が0.5未満となることが分った。
また、その分圧比はあまり高ずぎて90%を超えると、
逆に放電が不安定とあるから、上記分圧比は2〜90%
、特に10〜80%とするのが望ましい。
なお、スパッタ用のガスは上記のAr以外にも、Kr 
、Ne 、He等があるが、このスパッタ用ガスは単独
で導入してよい(但、この場合のターゲットは酸化鉄)
し、上記の02やNZ、 ’820等との混合ガスを用
いてもよい。
また、スパック前の予備排気は真空度が5×10T o
rr以下となるように行なうのが望ましい。
なお、前記の各種形成条件(例えばガス圧等)を変える
ことにより、先の例(第6図)とは磁気特性の異なった
本発明にかかる磁気記録媒体(MV/MH=0.6 )
を得ることができる。この媒体も良好な垂直磁化特性を
示す。
次に、比較のために、第1図のスパッタ装置のクーゲッ
トに直流電力(300VXo、4 A)を供給した結果
、アーク放電のない安定なスパッタを維持できる時間は
5分程度と短くなった。これに対し、本実施例の高周波
放電による場合は安定なスパッタの継続時間は数時間に
延長することができた。
また、公知の用マグネトロンスパッタ法によってFe1
tC)4磁化膜を形成した。この作成条件は以下の通り
であった。
基 体 ガラス 基体とターゲット間隔 80mm ターゲット形”状 直径100mmの円盤真空槽内の予
備排気圧力 8 X10Torr導入ガス Ar+<)
2 導入ガス圧 6 X10Torr (Ar 5 X10
Torr02 1 X10Torr ) スパッタ投入電力 500W この結果、得られた磁化膜のMV/MHは0.3、(1
11”)面の配向度は0.4、垂直異方性磁界は一〇、
5KOeと夫々不良であった。
第11図は、他の実施例を示すものである。
この例では、第1図及び第2図の例とは異なり、ロール
12に対するクーゲット11、Tzの配置を変えている
(90度だけ回転さ・Uた位置に配している)上に、図
面左側のターゲソ;〜T1の上端の上方にマスク板22
を張設せしめている。このマスク板22の存在によって
、ターゲット間からの粒子のうち、基板6上へ斜めに入
射しようとする成分23がマスク板22で遮蔽され、そ
の垂直入射成分2fのみが基板6上に入射して垂直方向
に堆積することになる。
こうして、まず基板6上に粒子が垂直に結晶成長した後
、基@6が移動すると、次に粒子成分2fが斜めに入射
したとしても、既に垂直に結晶成長した粒子上に堆積す
るためにエピタキシャル的に成長する。この結果、基板
6上に形成される磁性膜は、粒子が垂直方向に111i
lえられた良好な膜となり、垂直異方性に優れたものと
なる。
第12図は、クーゲットnをロール12の中心位置近傍
下に配することによって、ターゲ・ノド間のプラズマ粒
子をまず垂直方向23′に堆積させる例である。これに
よっても、第11図で述べたと同様に垂直方向のエピタ
キシャル成長が可能である。また、矢印24で示すよう
に、ターゲットT+、 Tzを移動させることによって
、スパック条件をコントロールできる。或いは、一点鎖
線で示すようにターゲソ) Tzを回動させて条件をコ
ントロールしてもよい。
第13図は、ターゲソ) T+、Tzの対をロール12
の周囲に複数組、例えば2組配し、これらによって異な
る組成の膜を基板6上に順次堆積せしめ、積層膜を形成
せしめる例である。
例えば、図面左側のターゲット対で第14図の如くに一
層目のパーマロイ膜25を軟磁性層として形成した後、
引続いて他のターゲット対で二層目のCo Cr11%
’26を垂直磁化膜として形成できる。
このCo−Cr成膜6も、上述したF e501系磁化
膜と同様に、My/MH≧0.5の残留磁化比を示す。
第15図は、上述した例とは異なり、基板6の移動方向
が逆であり、まず蒸発源27から飛翔せしめた磁性材料
28をマスク板29によって絞り、その垂直方向成分の
みを基板6上に堆積させ、引続いて上述と同様の対向タ
ーゲット方式で次の磁性材料を堆積せしめる例を示す。
これによっても、第14図に示したと同様の積層構造の
媒体を作成することができる。また、この状態の逆回転
での成膜でも良い。
第16図は、基板6を一方向に直線的に移動させながら
、2組のターゲット対を基板6の一方側に、他の2組の
ターゲソI・対を基板6の他方側に配し、夫々の高周波
放電によるスパッタによって基板6の表、裏に夫々2層
の積層磁性膜を1回のプロセスで形成するものである。
第17図は、第13図の例に比べて、ロール12を多角
形状とし、各辺12;Iを利用してスパッタ粒子を垂直
に堆積させ得る割合を増やせる構成にしたものである。
ロール12の断面形状は図示のもの以外の形状に変更し
てもよい。
第18図の例では、基板6をエンドレスな例えばスチー
ルヘルド30によってほぼ三角形のパスを描きながら搬
送し、この過程で2組のターゲット対によってスパッタ
粒子を順次堆積させ、例えば第14図に示した如き積層
膜を形成している。
以上に述べた実施例は、本発明の技術的思想に基いて更
に変形可能である。
例えば、スパッタにより堆積させる磁性膜の種類、組成
は種々変更することができるし、また高周波を加える部
分はターゲットTI、T!に直接加えなくても例えば冷
却水導入管15及び導出管16であってもよい。また、
ターゲットの配置、個数をはじめ、基板の配置及び形状
等は様々に変更してよい。
6、発明の作用効果 本発明は上述した如く、対向したターゲットに高周波電
力を印加してスパッタしているため、直流放電に比ベア
ークの発生を抑え、安定したスパッタリングを継続して
行なうことができる。しかも、形成する磁性層はMV/
MH≧0.5となるようにしているので、垂直磁化用と
して好適な膜を安定に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであって、第1図はス
パッタ装置の概略断面図、 第2図は同装置内の一部分の右側面図、第3図はバック
アップロールの断面図、第4図は第3図のX−X線断面
図、 第5図は磁気記録媒体の一例の断面図、第6図はそのヒ
ステリシス曲線図、 第7図はX線回折スペクトル図、 第8図はガス圧と反射強度比との関係を示すグラフ、 第9図は反射強度比と垂直配向度との関係を示すグラフ
、 第10図はガス分圧比と垂直配向度との関係を示すグラ
フ、 第11図、第12図、第13図、第15図、第16図、
第17図、第18図は他のスパッタ装置の各概略図、第
14図は他の磁気記録媒体の断面図 である。 なお、図面に示した符号において、 ■・・−・−真空槽 2−・−・・・・−排気系 3・・・・−・・ガス導入系 4・−一−−−−ボルダー 6−・−・一基板 10−−−−一永久磁石 1t−−−−−・−巻出しロール 12・−・−バックアップロール 13−・−巻取りロール 21.25.26−−−−・−磁性層 Rチ −−−−−−−高周波電源 T+、 TL−・−・−クーゲット である。 代理人 弁理士 逢 坂 宏(他1 第1図 第2図 第9図 Fe、+04ノfllll!xJe’−クイ直ノjJj
第10図 02/Ar9圧毘 第11図 第12図 第13図 第14図 26 第15図 R↑ 第16図 第17図 第18図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. ■、互いに対向したターゲット間の側方に基体を配置せ
    しめ、前記ターゲットに高周波電力を供給して前記ター
    ゲットをスパツクし、生じた粒子を前記基体上に堆積さ
    せ、これによって、面内方向での残留磁化(MH)と面
    に対し垂直方向での残留磁化(Mv)との比(MV /
    MH)が0.5以上の磁性層を前記基体上に形成するこ
    とを特徴とする磁性層の形成方法。
JP20798183A 1983-11-05 1983-11-05 磁性層の形成方法 Pending JPS60101726A (ja)

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS57100627A (en) * 1980-12-12 1982-06-22 Teijin Ltd Manufacture of vertical magnetic recording medium
JPS58165311A (ja) * 1982-03-26 1983-09-30 Hitachi Ltd 磁気デイスク用酸化鉄記録媒体の製造法

Patent Citations (2)

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