JPS599948Y2 - デツドマンシ−トの抜け止め装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はデッドマンシートに係り、詳しくはシート支持
板の抜け止め装置に関する。

最近のフォークリフｌ・等荷役車両に取り付けられてい
るテ゛ツドマンシ一トのなかには、作業者が運転席に着
席していないときには引張りバネの作用によってシート
の支持板が前方へ傾動され、リンク機構によってブレー
キ装置を作動させるように構威されたデツドマンブレー
キ装置や、また、シートの支持板が傾動すると同時にメ
インスイツチが切れるように構或された、デ゛ッドマン
スイッチ機構などがある。

これらの装置はいずれも車両の保守点検時あるいは故障
時等、さらにバッテノー車においてはバッテリーの乗せ
かえ時にシートの支持板が邪魔になるため、シートの支
持板に設けた連結筒を、座席台の前壁に固定されたブレ
ーキ装置作動用リンク機構の一部を威す連結ピンに脱着
可能に嵌合することによって支持板を離脱可能とした構
戊になっていた。

しかしながらシート支持板の取り外しが容易になった反
面、運転中シートの背もたれに極度の荷重が加わった場
合に支持板後端を支点とした回動力が支持板に付与され
、前記連結ピンから、シート支持板の連結筒が抜け外れ
るという不安全状態が生起することがしばしば生じた。

そこで本案はシート支持板の内側下端部に板状のフック
を設け、連結ピンもしくはその近傍の座席台に、前記フ
ックと対向するようにストッパーを固設したことによっ
て、上記欠点を解消しつるデッドマンシートの抜け止め
装置を提供することである。

以下図示の一実施例にもとづき本案を詳細に説明する。

第１図、第２図において、１はエンジンフード、バツテ
リカバー等を兼用した座席台であって、その前壁上部側
に突設したチャンネル状のブラケット２にはピン３を介
して連動筒４が回動可能に枢支されている。

なお連動筒４には上方に向って並行する２本の連結ピン
５と、第１図に対して右方に向って一片の連動片６とが
それぞれ突設している。

７はシート支持板であって、中間部は座席台１上壁とほ
ぼ並行する水平部分を、後部は上方へ指向した背もたれ
部分を、前部は下方へ指向した支持部分を威すべく、形
状をしており、前記水平部分にはシー｝８ｂが背もたれ
部分には背もたれ８ａが取り付けられている。

９は、シート支持板７の支持部分の裏面側に固着した２
個の連結筒であって、前記連結ピン５と嵌合離脱可能な
位置に配設されている。

１１は連動筒４の連動片６とピン１２によって連節され
た連設ロッドであって、車両の駆動軸１３とともに回転
するブレーキドラム１４を両側から挾着して制動するブ
レーキシュー１５と連結レバー１６を介して連結してい
る。

１７は連結レバー１６を牽引する引張りバネで゛あって
、フ゛レーキシュ−１５がブレーキドラム１４を挾着す
るように付勢している。

以上は周知のテ゛ツドマンブレーキ装置の構戒であって
何ら新規な構或ではない。

前記シート支持板７の支持部分に固着した２個の連結筒
９間のほぼ中間部下位には、板状のフック１８が後方に
向けて突設され、前記連動筒４より突設した２個の連結
ピン５間のほぼ中間部分に当たるブラケット２部分には
、屈折板状のストッパー１９下端が固着され、前方へ指
向した上端屈折部分は、前記フツク１８がピン３を支点
にして回動する時には干渉しないが、連結ピン５と連結
筒９と間に相対移動が生起した状態で回動した場合にそ
のフツク１８と干渉可能な位置に配設されている。

本案は上述の構戊でありつぎにその作用の説明をする。

作業者がシ一ト８に着席しているときには第１図の実線
で示すようにシート支持板７の水平部分が座席台１の土
壁上に乗載した状態になり、連結ピン５、連動筒４及び
連動片６を介して連接ロッド１１を下動させるため、連
結レバー１６が引張りバネ１７に抗しながら下傾してブ
レーキシュー１５によるブレーキドラム１４に対する制
動を解放するが、シ一ト８が空席になると引張りバネ１
７の引張力によって連結レバー１６が上傾されるため、
ブレーキシュー１５がブレーキドラム１４を挾着して制
動を加える一方、連接ロッド１１および連動片６、連動
筒４及び連結ピンを介してシート支持板７が前方へ傾動
される。

（第１図仮想線参照）すなわち、空席時には車両に対し
自動的に制動が加えられ、着席時には前記制動が自動的
に解放されるものである。

そこで連動筒４に連結ピン５を上方に向けて突設し、シ
ート支持板７に設けた連結筒９の貫通孔１０を前記連結
ピン５に差し込んだものであるから、車両の駆動関係部
材等の保守点検時あるいは修理時、およびバッテリー車
においてはバッテリーの乗せかえ時に、前記シート支持
板７をシ一ト８とともに取り外すことができる。

さて、運転中の後方確認時や発進時等において、背もた
れ８ａに極度の荷重が加わった場合には慣性で、シート
支持板７の水平部分と背もたれ部分との境界となる屈曲
部７ａを支点にして、シート支持板７には第１図におい
て反時計方向への回動力が作用し、連結筒９と連結ピン
５とに相対移動が、生起して前記支持板７の前部が浮き
上がってゆく。

このとき、フ゛ラケット２に固定したストッパー１９が
シート支持板７に固設したフック１８を受けとめるため
、両者１９．１８の干渉によって連結筒９の移動は阻止
され該筒９は連結ピン５がら離脱しない。

上述のように本案はシート支持板の支持部分裏面下端部
に板状のフックを固着するとともに、ブラケットもしく
はその近傍の座席台に、前記フックに対向してストッパ
ーを固設したことによって運転中背もたれた極度の荷重
が加わってシート支持板に後方への回動力が作用しても
シート支持板は安定的に支持されるため安全装置として
の効果はもちろんのこと、運転席から人が離れたときに
はシート支持板が前方へ傾動して制動装置が作動し、か
つシート支持板の取り外しが可能となるため、点検整備
やバッテリー車においてはバッテリーの乗せかえが容易
にできるなど種々の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示すもので、第１図は一部切断
側面図、第２図は要部を示す斜視図である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートを取り付けたシート支持板の支持部分裏面に連結
   筒を固着し、座席台側のブラケットに保持され、かつ車
   両の制動部に連動した連動筒より上方に向って突出する
   連結ピンに、前記連結筒を上下方向に抜き差し可能に連
   結してなるテ゛ツドマンシートであって、前記シート支
   持板の支持部分裏面下端部に板状のフックを後方に指向
   突設するとともに、前記連結筒と連結ピンとの間に相対
   移動が生起したとき、前記フックと干渉するよう前方に
   指向屈折したストッパーを、前記ブラケットもしくはブ
   ラケット近傍の座席台に配設したことを特徴とするデッ
   ドマンシ一トの抜け止め装置。