JPS599815Y2 - スナツプリングプライヤ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスナップリングプライヤーに関するものである
。

回転軸等に取付けられる歯車やプーリ等を回転軸から抜
け出さない様にする為に用いられるスナップリング（Ｃ
形止め輪等）は、スナップリングプライヤーを用いて着
脱される。

スナップリングはほぼＣ字状をしており、その両端部に
スナップリングプライヤーの先端のピンが嵌合される小
孔を有するこのスナップリングは一定の形状をしており
、直径が大きくなる方向或いは小さくなる方向に対して
抵抗しようとする弾力がある。

そしてこの弾力を利用してスナップリングプライヤーを
使ってスナップリングの着脱を行っている。

従来のスナ・ゾプリングプライヤーは２本の腕を有し、
その先端にスナップリングの両端の小孔に嵌合するピン
を有するが、左右の腕がＸ字状に交差している様な構造
を採用すると、腕の開閉時に腕が平行に開かず、スナッ
プリングの着脱操作に支障をきたす結果となる。

そこで、従来においては左右の腕を平行四辺形リンクを
構或する様に連結し、腕の開閉が平行状態を保って行わ
れる様にした構造を採用している。

ところが、この様な構造を採用すると、交差部分を必要
とし腕の形状が屈曲した複雑な形状となる為、鍛造等の
手段を用いなければ製造できず、製造原価が極めて高い
ものとなった。

又、左右の腕自身は弾性を持たない為、開く方向又は閉
じる方向に力を与える為に戻しスプリングを必要とし、
部品点数の増加となり結果的にはコスト高となった。

本考案は以上の様な従来の欠点を除去するために為され
たもので、交差部分のない極めて簡単な構造を有し、鍛
造等の手段を用いることなく製造することができるスナ
ップリングプライヤーを提供することを目的としている
。

以下、図面に示す実施例に基づいて本考案の詳細を説明
する。

第１図以下は本考案の一実施例を示すもので、図におい
て全体を符号１で示すスナップリングプライヤーは左右
の腕２，３と支持枠４とを有する。

左右の腕２，３は左右対称に形威されており、前半部分
は直線部２ａ，３ａとなっており、後半部分はそれぞれ
外側に向かって屈曲された屈曲部２ｂ，３ｂとなってい
る。

支持枠４は第１図からも明らかな様にほぼＣ字状に形戊
されており、弾力のある金属板から形或され、閉じる方
向への弾性力を有する。

この支持枠４内には第２図に示す様に２個の短円柱５，
６が抱持された状態で収容されている。

短円柱５，６はそれぞれ直径方向に横断する透孔５ａ，
６ａを有し、これら透孔中に左右の腕２，３の直線部２
ａ，３ａが嵌合される。

又、短円柱５，６はその上面の中央部に前記透孔５ａ，
６ａと連通ずるねし孔を有し、これらねし孔中には止め
ねじ７が螺合されている。

従って、止めねじ７をゆるめれば左右の腕２，３は自由
に移動させることができる。

短円柱５はその側面に軸方向に沿った切欠部５ｂを有し
、短円柱６はこの溝５ｂ中に嵌合する突条６ｂを有する
。

これら溝５ｂ及び突条６ｂは透ＪＬ５ａ，６ａの軸線と
直交した方向に、すなわち透孔５ａ，５ａから短円柱の
円周方向に９０゜ずれた位置に形或されている。

ところで、支持枠４の側面には第１図に示す様に左右の
腕２，３が嵌合される長孔４ａが水平な状態で形或され
ている。

一方、左右の腕２，３の直線２ａ，３ａの先端部にはピ
ン８が摺動可能に無理嵌めされており、これらピン８の
後端部には直線部２ａ，３ａの先端部近傍に形或された
四辺形状の開口部２Ｃ，３Ｃ中に臨まされており、開口
部２ｃ，３ｃにピン等を嵌合させ、ピン８，８の後端を
押せばピン８の突出量を調節することができる。

他方、符号９で示すものはスナップリングで、第１図に
示す様にほぼＣ字状に形或されており、その両端部の外
側には膨出部９ａが形或されており、その中央部にはピ
ン８が嵌合する小孔９ｂが形或されている。

次に、以上の様に構或されたスナップリンク゛プライヤ
ーの使用方法につき説明する。

自然の状態にあっては、弾性材よりなる支持枠４に抱持
されている左右の短円柱５，６は、短円柱６の突条６ｂ
が短円柱５の切欠部５ｂ中に嵌合し、切欠部５ｂ、突条
６ｂ及び止めねじ７，７を結ぶ直線は透孔５ａ，５ａの
軸線と直交した状態となっている。

従って左右の腕２，３の直線部２ａ，３ａは平行状態を
保っている。

この状態でピン８，８をスナップリング９の小７Ｌ９ｂ
中に嵌合させ、左右の腕２，３の後端の屈曲部２ｂ，３
ｂを手で握り、第１図に鎖線で示す様に接近する方向に
力をいれれば、短円柱５，６が溝５ｂ、突条６ｂの部分
を支点としてそれぞれ反対方向に回動され、支持枠４に
開く方向の力を与え、直線部２ａ，３ａの先端間は開く
。

この結果スナップリング９は開かれた状態となる。

この状態で軸等のスナップリング９を嵌合させ、スナッ
プリング９が嵌着される溝等にスナップリングを嵌着さ
れたのち、屈曲部２ｂ，３ｂに加えていた力を解放すれ
ば直線部２ａ，３ａはほぼ元の状態に戻り、ピン８，８
がスナップリング９の小孔９ｂから極めて容易に抜け出
すことができる。

又、スナップリング９の取付位置が軸端から長い距離に
ある場合にはピン８，８を繰り出したり、或いは止めね
じ７をゆるめて直線部２ａ，３ａの支持枠４からの突出
量を長くすれば十分に対処することができる。

以上の説明から明らかな様に本考案によれば、閉じよう
とする力を与えられたほぼＣ字状の支持枠に左右一対の
短円柱を抱持させ、左右の短円柱が突起を介して接触し
た状態に配置し、支持枠及び短円柱を摺動可能に貫通し
た状態で左右の腕の直線部を支持させ、左右の腕の直線
部の先端にはスナップリングの小孔中に嵌合するピンを
その突出量を調節可能に取付けられた構造を採用してい
る為、自然の状態では左右の腕の直線部が必ず平行な状
態となるように保持でき、スナップリングの小孔からピ
ンを抜け出し易くすることができ、スナップリングの着
脱を極めて容易に行える。

又、支持枠自身が弾力を有する為、別個の戻しばね等を
必要とせず、又左右の腕は交差しないので丸棒等を折り
曲げただけでそのまま左右の腕として使うことができ、
鍛造等の手段を必要とせずに製造することができる為、
構造が簡単で安価に製作できる等の優れた効果がある。

【図面の簡単な説明】 図は本考案の一実施例を説明するもので、第１図は斜視
図、第２図は短円柱の構造を説明する斜視図である。 １・・・スナップリングプライヤ− ２，３・・・腕、
２ａ，３ａ・・・直線部、：２ｃ，３ｃ・・・開口部、
４・・・支持枠、５，６・・・短円柱、５ａ，５ａ・・
・透孔、５ｂ・・・溝、６ｂ・・・突条、７・・・止め
ねじ、８・・・ピン、９・・・スナップリング、９ｂ・
・・小孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前半部分を直線部２ａ，３ａとなしその先端にスナップ
   リング９の小孔９ｂに嵌合するピン８が取り付けられた
   左右一対の腕２，３と、弾性材によってほぼＣ字状に形
   或されその側面に前記一対の腕２，３を通す長孔４ａ，
   ４ａが形威された支持枠４と、前記支持枠４中に平行に
   並べかつ、相互に接触させて抱持された一対の短円柱５
   ，６とより戊り、前記一対の短円柱５，６はその外周面
   における接触部位の軸線方向に一方の短円柱５には半円
   溝形状の切欠部５ｂを、他方の短円柱６には半円凸形状
   の突起６ｂをそれぞれ設け、切欠部５ｂに突起６ｂを嵌
   合して接触されており、前記一対の腕２，３は、前記一
   対の短円柱５，６における前記切欠部５ｂ、突起６ｂの
   位置から円周方向に略９０’ずれた位置の直径方向に横
   断するものとして設けられた透孔５ａ，６ａ中に通し、
   かつ、前記支持枠４の長孔４ ａ， ４ ａ中にそれぞ
   れ通し、各短円柱５，６にねじ込んだ止めねじ７で涸定
   されていることを特徴とするスナップリングプライヤー
   。