JPS599796Y2

JPS599796Y2 - 内周に溝を有する環状物品の自動油切り装置

Info

Publication number: JPS599796Y2
Application number: JP17391377U
Authority: JP
Inventors: 元司一木; 久志沢田
Original assignee: エヌ・テ−・エヌ東洋ベアリング株式会社
Priority date: 1977-12-22
Filing date: 1977-12-22
Publication date: 1984-03-28
Also published as: JPS5497976U

Description

【考案の詳細な説明】この考案は、立姿勢で送られる内周に溝を有する環状物
品を孔付根上で横転させて溝の油切りを行い、再び立姿
勢に戻して次工程に送り込む自慰・油切り装置に関する
。

軸受外輪等の環状物品の内周面に溝を加工する工程に於
いては、溝加工した物品を、整列装置で整列して加工状
況をチェックした後に、次工程である洗浄機へ搬出して
いる。

そして、この場合物品をコンベア等によって横姿勢で送
られることもあるが、種々問題があり大部分は立姿勢で
シュート上を転がして搬送している。

特に整列装置に於ける物品はスペース等の関係で立姿勢
で長手方向に整列されており、溝加工工程で使用した切
削油等が内周に形或した溝に溜ったまま次工程である洗
浄機へと送られるため、洗浄油に切削油が混って洗浄油
の寿命を低下させ、更に溝加工工程での油の著るしい減
少及び損失の原因となっている。

従って、異なる油の混合の問題と油の消費量を少くし且
つ自動的に油を回収する手段の開発が求められている。

この考案は、上記従来の欠点に鑑みて之れを改良工夫し
たもので、以下この考案の構戊を第１図乃至第３図に示
す具体的実施例に従って説明すると次の通りである。

この考案は、第１図及び第２図に示すように、垂直方向
の搬入シュー｝Ａ、■形水平方向シュートＢ、油圧又は
空圧プツシャＣ、環状又は輪状物品を横転させる手段Ｄ
、孔付板Ｅ、孔付板Ｅに横転した物品を突出する手段Ｆ
及び、再び横転した物品を立姿勢に戻す手段Ｇを主たる
構或としている。

而して、垂直方向の搬入シュー｝Ａは、第１図及び第２
図に示す如く■形水平シュートＢと直交した物品の搬入
通路１と物品の通過を確認するためのセンサー２からな
っている。

尚、この場合物品の通過確認センサー２は必ずしも必須
のものではない。

■形水平シュートＢは、一列又は複数列で、本体３が支
持部材３ａ及び３ｂで支えられている。

油圧或は空圧プツシャＣは、台４に固定された支持部材
５ａ，５ｂに支えられたシリンダ５とピストン棒６から
なり、ピストン棒６の先端には、このピストン棒６によ
って突き出される物品の寸法に合せた円筒状又は僅かに
截頭円錐状の押し部材７が取付けられている。

即ち、押し部材の外径は、搬入通路１からの次の物品を
遮断し、ピストン棒６の後退によりこの物品をシュート
本体３上に落とすために滑らかな円筒状又は僅かに截頭
円錐状になっている。

尚、第１図では、油圧或は空圧プツシャＣは、ピストン
棒６の後退端を確認するために、フレーム８に取付けら
れたセンサー９と協力しており、このための部材として
、細長い板状部材１０がピストン棒６に固定され、その
一端ではセンサー９に近接し、他端ではシリンダ５を支
える支持部材５ｂに取付けられた水平方向に伸びる小軸
１１と孔１０ａを介して案内され、ピストン棒６の回
転が阻止され、且つ後退端の確認が容易となるようにさ
れている。

尚、ピストン棒６の後退端の確認は必ずしもこの方法に
限らない。

次にこの考案の目的である環状物品の内周に設けた溝の
油を切る為の構戒を説明すると、物品を横転させる手段
Ｄは、第２図イに示す如く■形水平シュー｝Ｂの端に設
けた突起１２で、シュート本体３上を順次送られてきた
物品の下端部がこの突起１２が当ることにより、孔付板
Ｅ上に前方に横転させる。

尚、物品を横転させる手段は必ずしもこの方法に限らな
い。

孔付板Ｅは、第１図に示す如く多数の孔１３を有してい
る。

突出し手段Ｆは、油圧或は空圧シリンダ１４と、シリン
ダ棒１５に固定されたプツシャ１６とより或っており、
プッシャ１６の上面には第２図に示す如く円弧状の切欠
部１６ａを設けてある。

即ちシュート本体３の前端と対向する部分で、且つ物品
の押し出し側の側縁にかけて円弧状の切欠部１６ａを
設け、シュート本体３の前端の突起１２によって前方に
倒れた物品をプツシャ１６を越えて確実に孔付板Ｅ上に
横転させるようにしてある。

図面中１７は流れ出た油を受けるオイルパン、１８は別
に設けた回収容器へ油を導くパイプ、１９は環状物品で
ある。

最後に横転した物品を再び立姿勢に戻す手段Ｇは、傾斜
した受口２１を有するシュー｝２０からなり後工程へ
物品を転動させて導く。

上記構或に於いて、溝加工を終了した物品１９は搬入通
路１に送られる。

そして、１サイクル終了信号から所定の時間間隔で電気
タイマーによりシリンダ５が作動し、シリンダ先端のピ
ストン棒６は一旦後退する。

ピストン棒６の先端の押し部材７上の物品は、Ｖ形水平
シュー｝Ｂ上の所定位置に自重落下しシュート本体３上
に乗る。

シリンダ５の後退確認により、ピストン棒６は突き出さ
れ、物品１９の巾方向の端面を押し部材７によって押す
。

この時、シュート本体３の長手方向に１ピッチ即ち１物
品申分だけ突き出され、次々とこの動作が繰り返される
。

そして、シュート本体３の端まで送られてきた物品１９
は突起１２に当り、シリンダ１４のシリンダ棒１５に固
定されたプッシャ１６の円弧状の切欠部１６ａを介し
て第３図イに示す如く孔付根Ｅ上に横転し、溝に溜った
油は多数の孔１３を介してオイルパン１７に流れ込む。

そして所定の時間間隔で電気タイマーによりシリンダ１
４が作動し、シリンダ棒１５に固定されたプツシャ１６
が前進することにより、第３図口に示す如く物品１９は
孔付根Ｅ上をｌピツチ即ち１物品外径分だけ押され、次
々とこの動作が繰り返される。

そして、押された物品は傾斜した受口２１を滑り落ちて
シュー｝２０によって後工程へと流れて行く。

以上説明したように、この考案は、搬入シュートから環
状物品を立姿勢で受け取り且つ立姿勢で長手方向に位置
決め整列する■形水平方向シュートと、該■形水平方向
シュートの入口で次の物品がシュート上に落下しないよ
うに搬入シュートの出口を塞ぎ且つ先行する物品を長手
方向に１ピッチ宛突き出すプツシャと、前記Ｖ形水平方
向シュートの出口底部に設けられ、立姿勢で送られてき
た物品を順次横転させる突起と、該突起で横転せしめら
れた物品を受け取り、該横転物品から流出した油を下方
で回収して油切りを行わせる孔付根と、該孔付根上の横
転物品を前方に１ピッチ宛突き出す手段と、前記孔付根
の終端に下方へ傾斜した受口を介して接続され、該孔付
根の終端から突き出されてきた横転物品を立姿勢に戻し
て後工程へ送る手段とで内周に溝を有する環状物品の自
動油切り装置を構或したから、前工程で切削加工された
環状物品を搬送に有利な立姿勢で搬入シュートへ送り込
ませることができ、この間の搬送手段を簡単化でき、か
つ、搬入シュートからＶ形水平方向シュートへはプツシ
ャで１個づつ搬入シュート出口での詰りを生じさせない
で確実に送り出させることができ、しかも、Ｖ形水平方
向シュートは環状物品を転倒させないで立姿勢のままで
安定して位置決め整列させることができ、特に、この■
形水平方向シュート上で環状物品を立姿勢のまま転倒さ
せないで一定の立姿勢を保持したままで前記プツシャに
より水平に移動させているため、環状物品の内周面に付
着した切削油が溝の底部に滞溜され、孔付根へ横転せし
められると、上記溝に滞溜された油が溝から直ちに流出
し、孔付根の孔からオイルパン等へ落下して油切りが効
果的に行われると共に、油の回収効率を高めることがで
きる。

即ち、前工程から孔付根の油切り部までは、環状物品を
立姿勢で搬送しており、前工程の加工が環状物品の内周
に溝を切る加工の場合では、切削油が該溝に溜ったまま
となり、この油が途中で流出損失することが少くなり、
しかも、■形水平方向シュートで一定の立姿勢に保持さ
せているため、溝内に付着した油を溝の底の一個所に滞
溜させることができ、孔付板の部分でオイルパン等に殆
んど完全に回収させることができる。

また、■形水平方向シュートから孔付根上へ環状物品を
横転させる手段は、前記プツシャを利用できるため、簡
単な突起で安価に構或できる。

そして、油切り後の環状物品は、再び搬送に有利な立姿
勢に戻して次工程の洗浄工程に送ることができ、この場
合も、孔付根からプツシャで１ピッチづつ送り出すのみ
で傾斜した受口により横転姿勢から立姿勢に自動的に戻
されるため、機構が非常に簡単で安価な装置を提供でき
、しかも、洗浄工程での洗浄油に切削油が混入する量が
著しく減少し、洗浄油の寿命低下を軽減させることがで
きる。

以上の通り、この種内周に溝を有する環状物品の自動油
切り装置を非常に簡単な機構で構或でき、安価であると
共に、油の損失を少くできその回収効率を高めることが
できるので、ランニングコストの低下に役立つものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の全体構或図面、第２図イは第１図イ
ーイ断面図、第２図口は第１図ロー口断面図、第３図イ
及び口は押出す手段の動作を示す図で゛ある。Ａ・・・・・・搬入シュート、Ｂ・・・・・・■形水平
方向シュート、Ｃ・・・・・・油圧又は空圧プツシャ、
Ｄ・・・・・・物品を横転させる手段、Ｅ・・・・・・
孔付板、Ｆ・・・・・・物品を前方に１ピッチ突き出す
手段。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

搬入シュートから環状物品を立姿勢で受け取り且つ立姿
勢で長平方向に位置決め整列する■形水平方向シュート
と、該■形水平方向シュートの入口で次の物品がシュー
ト上に落下しないように搬入シュートの出口を塞ぎ且つ
先行する物品を長手方向に１ピッチ宛突き出すプツシャ
と、前記Ｖ形水平方向シュートの出口底部に設けられ、
立姿勢で送られてきた物品を順次横転させる突起と、該
突起で横転せしめられた物品を受け取り、該横転物品か
ら流出した油を下方で回収して油切りを行わせる孔付根
と、該孔付板上の横転物品を前方に１ピッチ宛突き出す
手段と、前記孔付板の終端に下方へ傾斜した受口を介し
て接続され、該孔付板の終端から突き出されてきた横転
物品を立姿勢に戻して後工程へ送る手段とで構或したこ
とを特徴とする内周に溝を有する環状又は輪状物品の自
動油切り装置。