JPS599564B2 - ポリプロピレンの架橋方法 - Google Patents
ポリプロピレンの架橋方法Info
- Publication number
- JPS599564B2 JPS599564B2 JP3296375A JP3296375A JPS599564B2 JP S599564 B2 JPS599564 B2 JP S599564B2 JP 3296375 A JP3296375 A JP 3296375A JP 3296375 A JP3296375 A JP 3296375A JP S599564 B2 JPS599564 B2 JP S599564B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polypropylene
- crosslinking
- parts
- liquid polybutadiene
- radical generator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Graft Or Block Polymers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は結晶性ポリプロピレンの架橋方法の改良に関す
るものである。
るものである。
結晶性ポリプロピレンは化学的に安定で工業的に広く利
用されているが、架橋によつて高温時の機械的性質や化
学薬品に対する抵抗性などが向上することが知られてお
り、ポリプロピレンの工業的、経済的な架橋方法の提供
はポリプロピレンのさらに多方面にわたる用途を可能に
する。
用されているが、架橋によつて高温時の機械的性質や化
学薬品に対する抵抗性などが向上することが知られてお
り、ポリプロピレンの工業的、経済的な架橋方法の提供
はポリプロピレンのさらに多方面にわたる用途を可能に
する。
しかしながらポリプロピレンの架橋はポリエチレンの場
合と異なり、架橋させる条件下ではポリプロピレンの分
解が架橋反応を生ずる割合の方がむしろ多く、目的とす
る高い架橋度が得られないために、多官能性モノマーあ
るいは不飽和炭化水素ゴムを架橋助剤として添加し、ラ
ジカル発生剤の存在下で加熱せしめるかあるいは放射線
を照射して架橋する方法が提案されている。
合と異なり、架橋させる条件下ではポリプロピレンの分
解が架橋反応を生ずる割合の方がむしろ多く、目的とす
る高い架橋度が得られないために、多官能性モノマーあ
るいは不飽和炭化水素ゴムを架橋助剤として添加し、ラ
ジカル発生剤の存在下で加熱せしめるかあるいは放射線
を照射して架橋する方法が提案されている。
しかるに、結晶性ポリプロピレンの架橋において特にエ
ステル系の多官能性モノマーはポリプロピレンとの相溶
性が低いので多量に添加する必要があり、また多官能性
モノマーを多量に用いる場合は混合および成形時に揮発
を伴うため得られる架橋ポリプロピレンの品質の変動や
作業環境を害する場合があり適当な装置や設備を必要と
する。
ステル系の多官能性モノマーはポリプロピレンとの相溶
性が低いので多量に添加する必要があり、また多官能性
モノマーを多量に用いる場合は混合および成形時に揮発
を伴うため得られる架橋ポリプロピレンの品質の変動や
作業環境を害する場合があり適当な装置や設備を必要と
する。
他方、ゴムを用いる場合は通常その塊状物を配合するた
めパンバリ−ロール等の混練機を用い十分混練して均一
混合する必要があり、これは架橋剤としてラジカル発生
剤を使用する場合などは混合中に必要以上の樹脂温度の
上昇を招き、成形中に架橋を起し易く、特に結晶性ポリ
プロピレンのように成形温度の高い樹脂では分解温度の
高いラジカル発生剤が市販されていないのでこのような
成形中の過度の温度上昇は好ましくない。本発明者等は
結晶性ポリプロピレンの架橋について鋭意研究を続けた
結果、ポリプロピレンに架橋助剤として液状ポリブタジ
エンを加え、ラジカル発生剤の存在下で加熱する方法に
よつて良好な架橋を得ることを見出し既に提案したがさ
らに研究を進めた結果、液状ポリブタジエンにさらに多
官能性モノマーを添加することにより、さらに良好な架
橋を得る相乗的効果を見出し本発明を完成するに至つた
。
めパンバリ−ロール等の混練機を用い十分混練して均一
混合する必要があり、これは架橋剤としてラジカル発生
剤を使用する場合などは混合中に必要以上の樹脂温度の
上昇を招き、成形中に架橋を起し易く、特に結晶性ポリ
プロピレンのように成形温度の高い樹脂では分解温度の
高いラジカル発生剤が市販されていないのでこのような
成形中の過度の温度上昇は好ましくない。本発明者等は
結晶性ポリプロピレンの架橋について鋭意研究を続けた
結果、ポリプロピレンに架橋助剤として液状ポリブタジ
エンを加え、ラジカル発生剤の存在下で加熱する方法に
よつて良好な架橋を得ることを見出し既に提案したがさ
らに研究を進めた結果、液状ポリブタジエンにさらに多
官能性モノマーを添加することにより、さらに良好な架
橋を得る相乗的効果を見出し本発明を完成するに至つた
。
すなわち本発明は結晶性ポリプロピレン、液状ポリブタ
ジエン、多官能性モノマー及びラジカル発生剤から成る
組成物をラジカル発生剤の分解温度以上に加熱すること
を特徴とするポリプロピレンの架橋方法である。上記の
ポリプロピレン架橋において架橋助剤として液状ポリブ
タジエン単独で用いる場合には、良好な架橋を得ること
ができるが、架橋速度が遅く架橋により長い時間を要す
る欠陥があり、また架橋ポリプロピレン中に二重結合が
残存するため化学的安定性(耐薬品性)もなお充分でな
い。
ジエン、多官能性モノマー及びラジカル発生剤から成る
組成物をラジカル発生剤の分解温度以上に加熱すること
を特徴とするポリプロピレンの架橋方法である。上記の
ポリプロピレン架橋において架橋助剤として液状ポリブ
タジエン単独で用いる場合には、良好な架橋を得ること
ができるが、架橋速度が遅く架橋により長い時間を要す
る欠陥があり、また架橋ポリプロピレン中に二重結合が
残存するため化学的安定性(耐薬品性)もなお充分でな
い。
本発明においては架橋助剤として液状ポリブタジエンと
官能性モノマーを併用することによつて結晶性ポリプロ
ピレンの架橋を速くできるとともに架橋度を著しく向上
でき、同時に液状ポリブタジエンは消費されて得られる
架橋ポリプロピレン中の残存二重結合が減少するので化
学的により安定な架橋ポリプロピレンを得ることができ
る。本発明に用いられる結晶性ポリプロピレンとは一般
の成形に使用される結晶性を有するプロピレン単独重合
体、プロピレンとの共重合体およびポリプロピレンと他
の重合体との混合物であればよく、具体的には結晶性ポ
リプロピレン、プロピレンとエチレン、ブチレン等の他
のオレフインとの共重合体またはポリエチレン、エチレ
ン一酢酸ビニル共重合体、ポリブタジエン、スチレン−
ブタジエン共重合体等を含有する樹脂組成物であり、上
記に有機あるいは無機の充填剤、安定剤、増量剤、滑斉
k顔料、難燃剤などを50重量パーセントまで含有させ
ることは何ら制限されない。
官能性モノマーを併用することによつて結晶性ポリプロ
ピレンの架橋を速くできるとともに架橋度を著しく向上
でき、同時に液状ポリブタジエンは消費されて得られる
架橋ポリプロピレン中の残存二重結合が減少するので化
学的により安定な架橋ポリプロピレンを得ることができ
る。本発明に用いられる結晶性ポリプロピレンとは一般
の成形に使用される結晶性を有するプロピレン単独重合
体、プロピレンとの共重合体およびポリプロピレンと他
の重合体との混合物であればよく、具体的には結晶性ポ
リプロピレン、プロピレンとエチレン、ブチレン等の他
のオレフインとの共重合体またはポリエチレン、エチレ
ン一酢酸ビニル共重合体、ポリブタジエン、スチレン−
ブタジエン共重合体等を含有する樹脂組成物であり、上
記に有機あるいは無機の充填剤、安定剤、増量剤、滑斉
k顔料、難燃剤などを50重量パーセントまで含有させ
ることは何ら制限されない。
本発明に用いられる液状ポリブタジエンとは常温で液状
であれば特に限定されず使用でき、一般には分子量20
0〜10,000好ましくは500〜5,000のブタ
ジエン単独重合体又は他のモノマーとの共重合体たとえ
ば1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン、
スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体で特に1,2−ポリブタジエンが好適
である。液状ポリブタジエンは液状であるため塊状ゴム
に比べて取扱いが容易であり、たとえば結晶性ポリプロ
ピレンとの混練においてはペンシェルミキサーで混合し
押出成形するだけで良好な分散が得られ均質なポリプロ
ピレン架橋体を得ることができる。上記液状ポリブタジ
エンの添加量は結晶性ポリプロピレン100部に対して
、0.1〜50重量部好ましくは1〜20重量部である
。本発明に用いられるラジカル発生剤とは熱分解してラ
ジカルを発生し結晶性ポリプロピレンを架橋せしめる化
合物で有機過酸化物、アジド化合物が含まれるが該ラジ
カル発生剤は結晶性ポリプロピレンの流動開始温度以上
でラジカルを発生してポリプロピレンを架橋せしめるも
のでなければならず、例えばジグミルペルオキシド、2
.5ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、2.5−ジメチル−2.5−ジメチル(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン一3,1.3−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)イソプロピルベンゼン、1.1.4.
4.7.7−ヘキサメチルジグロー4.7−ジパーオキ
シノナン、クメンヒドロペルオキシド、クミルペルオキ
シトリメチルシラン等である。
であれば特に限定されず使用でき、一般には分子量20
0〜10,000好ましくは500〜5,000のブタ
ジエン単独重合体又は他のモノマーとの共重合体たとえ
ば1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエン、
スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体で特に1,2−ポリブタジエンが好適
である。液状ポリブタジエンは液状であるため塊状ゴム
に比べて取扱いが容易であり、たとえば結晶性ポリプロ
ピレンとの混練においてはペンシェルミキサーで混合し
押出成形するだけで良好な分散が得られ均質なポリプロ
ピレン架橋体を得ることができる。上記液状ポリブタジ
エンの添加量は結晶性ポリプロピレン100部に対して
、0.1〜50重量部好ましくは1〜20重量部である
。本発明に用いられるラジカル発生剤とは熱分解してラ
ジカルを発生し結晶性ポリプロピレンを架橋せしめる化
合物で有機過酸化物、アジド化合物が含まれるが該ラジ
カル発生剤は結晶性ポリプロピレンの流動開始温度以上
でラジカルを発生してポリプロピレンを架橋せしめるも
のでなければならず、例えばジグミルペルオキシド、2
.5ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘ
キサン、2.5−ジメチル−2.5−ジメチル(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキシン一3,1.3−ビス(t−ブ
チルパーオキシ)イソプロピルベンゼン、1.1.4.
4.7.7−ヘキサメチルジグロー4.7−ジパーオキ
シノナン、クメンヒドロペルオキシド、クミルペルオキ
シトリメチルシラン等である。
上記ラジカル発生剤の添加量は前記ポリプロピレン樹脂
100部に対して0.01〜10重量部好ましくは0.
1〜5重量部である。本発明に用いられる架橋助剤の他
の成分である多官能性モノマーとは分子内に反応性2重
結合を2個以上有する化合物で、たとえばアクリル酸又
はメタアクリル酸と多価アルコールとのエステル類、ジ
ビニル化合物、アリルアルコールと多価カルボン酸のエ
ステル類、アリルアルコールとアクリル酸又はメタアク
リル酸のエステル等である。具体的には、例えばエチレ
ングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート
、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジ
メタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジ
ビニルベンゼン、ジビニルピリジン、ジアリールマレエ
ート、ジアリールフタレート、トリアリルシアヌレート
、トリアリルイソシアヌレート等が好適に用いられる。
上記多官能性モノマーは単独または他の多官能性モノマ
ーあるいは一官能性モノマーと混合して用いてもよい。
多官能性モノマーの添加量は液状ポリブタジエンの添加
量および得られる架橋度によつて異るが一般には結晶性
ポリプロピレン樹脂100部に対して0.01〜10重
量部の範囲にあり、特に高い架橋度を要しないならば0
.1〜3重量部で十分である。なお、本発明において液
状ポリブタジエンと多官能性モノマーを添加して良好な
相乗的効果を得るためには、多官能性モノマーの液状ポ
リブタジエンに対する(多官能性モノマー/液状ポリブ
タジエン)重量比を0.01〜1の範囲に特定すること
が好ましい。
100部に対して0.01〜10重量部好ましくは0.
1〜5重量部である。本発明に用いられる架橋助剤の他
の成分である多官能性モノマーとは分子内に反応性2重
結合を2個以上有する化合物で、たとえばアクリル酸又
はメタアクリル酸と多価アルコールとのエステル類、ジ
ビニル化合物、アリルアルコールと多価カルボン酸のエ
ステル類、アリルアルコールとアクリル酸又はメタアク
リル酸のエステル等である。具体的には、例えばエチレ
ングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジ
アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート
、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジ
メタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジ
ビニルベンゼン、ジビニルピリジン、ジアリールマレエ
ート、ジアリールフタレート、トリアリルシアヌレート
、トリアリルイソシアヌレート等が好適に用いられる。
上記多官能性モノマーは単独または他の多官能性モノマ
ーあるいは一官能性モノマーと混合して用いてもよい。
多官能性モノマーの添加量は液状ポリブタジエンの添加
量および得られる架橋度によつて異るが一般には結晶性
ポリプロピレン樹脂100部に対して0.01〜10重
量部の範囲にあり、特に高い架橋度を要しないならば0
.1〜3重量部で十分である。なお、本発明において液
状ポリブタジエンと多官能性モノマーを添加して良好な
相乗的効果を得るためには、多官能性モノマーの液状ポ
リブタジエンに対する(多官能性モノマー/液状ポリブ
タジエン)重量比を0.01〜1の範囲に特定すること
が好ましい。
また液状ポリブタジエンと多官能性モノマーとの併用は
、特に1.2−ポリブタジエンとトリメチロールプロパ
ントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート、ジアリールフタレートなどの沸点の高い多
官能性モノマーとの組合せが取扱い、成形上の損失がな
いので好ましい。本発明における各々の成分の添加順序
には特に制限なく、各成分を同時に混合し成形する方法
または結晶性ポリプロピレン、液状ポリブタジエン、ラ
ジカル発生剤を混合して成形し多官能性モノマーを該成
形物の表面に塗布あるいは該成形物に含浸せしめる方法
あるいは液状ポリブタジエン、ラジカル発生剤を多官能
性モノマーに溶解しこの溶液をポリプロピレン成形物の
表面に塗布あるいは含浸せしめる方法等いずれの方法で
も良い。
、特に1.2−ポリブタジエンとトリメチロールプロパ
ントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタ
クリレート、ジアリールフタレートなどの沸点の高い多
官能性モノマーとの組合せが取扱い、成形上の損失がな
いので好ましい。本発明における各々の成分の添加順序
には特に制限なく、各成分を同時に混合し成形する方法
または結晶性ポリプロピレン、液状ポリブタジエン、ラ
ジカル発生剤を混合して成形し多官能性モノマーを該成
形物の表面に塗布あるいは該成形物に含浸せしめる方法
あるいは液状ポリブタジエン、ラジカル発生剤を多官能
性モノマーに溶解しこの溶液をポリプロピレン成形物の
表面に塗布あるいは含浸せしめる方法等いずれの方法で
も良い。
したがつて、本発明において結晶性ポリプロピレンの架
橋成形物を得る手段としては、ポリプロピレン、液状ポ
リブタジエン、多官能性モノマーおよびラジカル発生剤
からなる混合物を押出成形機等で溶融成形したのち架橋
する方法、該混合物を金型等を用いて溶融成形と同時に
架橋する方法、前記の如くポリプロピレン成形物に多官
能性モノマーまたは液状ポリブタジエン、ラジカル発生
剤を溶解した多官能性モノマーを塗布あるいは含浸せし
めて架橋する方法等が採用される。特に前記したポリプ
ロピレン、液状ポリブタジエン、多官能性モノマーおよ
びラジカル発生剤から成形物を得たのち架橋する場合に
は高温分解性のラジカル発生剤を用いることが好ましく
、例えば2.5ジメチル−2.5−ジメチル(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン一3,1.1.4.4.7.7
−ヘキサメチルジグロー4.7−ジパーオキシノナンが
好適である。本発明におけるポリプロピレン組成物の混
合および成形は従来公知の混合機及び成形機例えばロー
ル、バンバリーミキサ一押出成形機等が適用できるが、
経済性、成形中の樹脂温度の制御の容易さからペンシェ
ルミキサー又はリポンプレンダ一等で混合し押出成形機
で成形するのが良い。
橋成形物を得る手段としては、ポリプロピレン、液状ポ
リブタジエン、多官能性モノマーおよびラジカル発生剤
からなる混合物を押出成形機等で溶融成形したのち架橋
する方法、該混合物を金型等を用いて溶融成形と同時に
架橋する方法、前記の如くポリプロピレン成形物に多官
能性モノマーまたは液状ポリブタジエン、ラジカル発生
剤を溶解した多官能性モノマーを塗布あるいは含浸せし
めて架橋する方法等が採用される。特に前記したポリプ
ロピレン、液状ポリブタジエン、多官能性モノマーおよ
びラジカル発生剤から成形物を得たのち架橋する場合に
は高温分解性のラジカル発生剤を用いることが好ましく
、例えば2.5ジメチル−2.5−ジメチル(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキシン一3,1.1.4.4.7.7
−ヘキサメチルジグロー4.7−ジパーオキシノナンが
好適である。本発明におけるポリプロピレン組成物の混
合および成形は従来公知の混合機及び成形機例えばロー
ル、バンバリーミキサ一押出成形機等が適用できるが、
経済性、成形中の樹脂温度の制御の容易さからペンシェ
ルミキサー又はリポンプレンダ一等で混合し押出成形機
で成形するのが良い。
本発明におけるポリプロピレン組成物の架橋は、上記の
混合物又は成形物をラジカル発生剤の分解温度以上すな
わちラジカルを発生するに足る温度に加熱することによ
つて実施される。架橋温度はラジカル発生剤の分解温度
によつて異るので一概に限定できないが、通常は150
℃〜250℃の範囲で行われる。架橋方法は特に限定は
ないが例えば上記の混合物または成形物を金型内に充填
し所定温度に加圧下で加熱して架橋と成形を同時に行う
方法あるいは成形物にあつては不活性ガス雰囲気中又は
油浴中において加熱架橋せしめる方法等がある。
混合物又は成形物をラジカル発生剤の分解温度以上すな
わちラジカルを発生するに足る温度に加熱することによ
つて実施される。架橋温度はラジカル発生剤の分解温度
によつて異るので一概に限定できないが、通常は150
℃〜250℃の範囲で行われる。架橋方法は特に限定は
ないが例えば上記の混合物または成形物を金型内に充填
し所定温度に加圧下で加熱して架橋と成形を同時に行う
方法あるいは成形物にあつては不活性ガス雰囲気中又は
油浴中において加熱架橋せしめる方法等がある。
架橋時間はラジカル発生剤の分解温度及び架橋温度に大
きく依存するので一概に限定できないが1分〜1時間の
範囲で十分である。本発明は架橋助剤として特に液状ポ
リブタジエンと多官能性モノマーを併用することによつ
て著しく良好な架橋ポリプロピレンを工業的、経済的に
容易に得ることができる。
きく依存するので一概に限定できないが1分〜1時間の
範囲で十分である。本発明は架橋助剤として特に液状ポ
リブタジエンと多官能性モノマーを併用することによつ
て著しく良好な架橋ポリプロピレンを工業的、経済的に
容易に得ることができる。
本発明に示す架橋方法は機械的性質の優れたポリプロピ
レンの製造あるいは、ポリプロピレンの溶融時の粘弾性
を改良し、発泡剤の分解ガス圧力を融体内に保持させる
ことによつて良好な高倍率の発泡体を製造することに適
用できる。以下、本発明の実施例を示して具体的に説明
するが本発明は下記実施例に限定されるものではない。
レンの製造あるいは、ポリプロピレンの溶融時の粘弾性
を改良し、発泡剤の分解ガス圧力を融体内に保持させる
ことによつて良好な高倍率の発泡体を製造することに適
用できる。以下、本発明の実施例を示して具体的に説明
するが本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実施例 1〜3
MI9d9/Wtのポリプロピレン粉末100(重量)
部、液状ポリブタジエン(商品名:NiSSOPBBl
OOOl分子量1000)を各々1部、5部、20部と
エチレンジメタクリレート1部、ジグミルペルオキシド
4部および安定剤0.2部をベンゼンに加えてスラリー
として混合し室温でベンゼンを減圧除去した後ガラスア
ンプルに入れて窒素置換し、これを180℃の油浴中に
入れて15分間加熱した。
部、液状ポリブタジエン(商品名:NiSSOPBBl
OOOl分子量1000)を各々1部、5部、20部と
エチレンジメタクリレート1部、ジグミルペルオキシド
4部および安定剤0.2部をベンゼンに加えてスラリー
として混合し室温でベンゼンを減圧除去した後ガラスア
ンプルに入れて窒素置換し、これを180℃の油浴中に
入れて15分間加熱した。
得られた架橋ポリプロピレンのゲル分率を測定したとこ
ろそれぞれ第1表に示す結果を得た。なお、液状ポリブ
タジエンとエチレンジメタクリレートとを各々添加しな
い場合について実施した場合を比較例として併記した。
ゲル分率は架橋ポリプロピレンを150メツシユの金網
に入れ、ソツクスレ一中で8時間キシレン抽出後の不溶
分の割合である。第 1 表 液状ポ 架橋後の ゲル分率 実施例 リプタ ジエン 添加量 エチレンジ メタクリレ ート1部添 加した場合 添加しない 場合 1部 27wt(fl) 22wt(F6 実施例 4〜5 MI9d9/mのポリプロピレン粉末100部、液状ポ
リブタジエン(商品名:R45MArcOchemic
al社製、分子量:2970)6部、トリアリルイソシ
アヌレートをそれぞれ1部、3部とジグミルペルオキシ
ド4部および安定剤0.2部を用いて実施例1と同様に
実施した。
ろそれぞれ第1表に示す結果を得た。なお、液状ポリブ
タジエンとエチレンジメタクリレートとを各々添加しな
い場合について実施した場合を比較例として併記した。
ゲル分率は架橋ポリプロピレンを150メツシユの金網
に入れ、ソツクスレ一中で8時間キシレン抽出後の不溶
分の割合である。第 1 表 液状ポ 架橋後の ゲル分率 実施例 リプタ ジエン 添加量 エチレンジ メタクリレ ート1部添 加した場合 添加しない 場合 1部 27wt(fl) 22wt(F6 実施例 4〜5 MI9d9/mのポリプロピレン粉末100部、液状ポ
リブタジエン(商品名:R45MArcOchemic
al社製、分子量:2970)6部、トリアリルイソシ
アヌレートをそれぞれ1部、3部とジグミルペルオキシ
ド4部および安定剤0.2部を用いて実施例1と同様に
実施した。
その結果を第2表に示す。実施例 6〜8
MI9d9/顛のポリプロピレン粉末100部、液状ポ
リブタジエン(NissPBBlOOO)5部、トリア
リルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ジビニル
ベンゼンより選ばれた各多官能性モノマーをそれぞれ1
部、ジグミルペルオキシド2部および安定剤0.2部を
混合した後実施例1と同様に実施した。
リブタジエン(NissPBBlOOO)5部、トリア
リルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ジビニル
ベンゼンより選ばれた各多官能性モノマーをそれぞれ1
部、ジグミルペルオキシド2部および安定剤0.2部を
混合した後実施例1と同様に実施した。
その結果を第3表に示す。実施例 9M1.5dg/M
mのポリプロピレン粉末100部、液状ポリブタジエン
(NissOPBBlOOO)6部、エチレンジメタク
リレート1部、ジグミルペルオキシド4部および安定剤
0.2部を実施例1と同様に配合し、190℃ 10分
間加熱プレスして架橋した。
mのポリプロピレン粉末100部、液状ポリブタジエン
(NissOPBBlOOO)6部、エチレンジメタク
リレート1部、ジグミルペルオキシド4部および安定剤
0.2部を実施例1と同様に配合し、190℃ 10分
間加熱プレスして架橋した。
ゲル分率を測定した結果72wt%であつた。エチレン
ジメタクリレートを添加しない場合は65wt(Ff)
であつた。また上記架橋ポリプロピレンについて135
℃テトラリンに3時間浸漬後の不溶分の割合を測定した
ところ各々85wt%,82wt%であつた。
ジメタクリレートを添加しない場合は65wt(Ff)
であつた。また上記架橋ポリプロピレンについて135
℃テトラリンに3時間浸漬後の不溶分の割合を測定した
ところ各々85wt%,82wt%であつた。
実施例 10M19d9/770F!のポリプロピレン
粉末100部、所定量の液状ポリブタジエン及びジビニ
ルベンゼン(純度55%)、2.5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン一32部を実施
例1と同様に配合し、キユラストメータ一で155℃で
加熱しトルクの変化を調べた。
粉末100部、所定量の液状ポリブタジエン及びジビニ
ルベンゼン(純度55%)、2.5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン一32部を実施
例1と同様に配合し、キユラストメータ一で155℃で
加熱しトルクの変化を調べた。
また最大トルク時におけるゲル分率を測定した。結果を
第4表に示す。上記の結果から液状ポリブタジエンに多
官能性モノマーを添加することにより架橋が促進され、
架橋度が向上することがわかる。
第4表に示す。上記の結果から液状ポリブタジエンに多
官能性モノマーを添加することにより架橋が促進され、
架橋度が向上することがわかる。
実施例 11
MI1.5dg/Mmのポリプロピレン粉末100部、
液状ポリブタジエン(NissOPBBlOOO)所定
量、エチレンジメタクリレート所定量、ジグミルペルオ
キシド4部、安定剤0.2部を実施例1と同様に配合し
、190℃ 10分間加熱加圧して架橋した。
液状ポリブタジエン(NissOPBBlOOO)所定
量、エチレンジメタクリレート所定量、ジグミルペルオ
キシド4部、安定剤0.2部を実施例1と同様に配合し
、190℃ 10分間加熱加圧して架橋した。
Claims (1)
- 1 結晶性を有するポリプロピレン、液状ポリブタジエ
ン、多官能性モノマーおよびラジカル発生剤から成る組
成物を該ラジカル発生剤の分解温度以上に加熱すること
を特徴とするポリプロピレンの架橋方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3296375A JPS599564B2 (ja) | 1975-03-20 | 1975-03-20 | ポリプロピレンの架橋方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3296375A JPS599564B2 (ja) | 1975-03-20 | 1975-03-20 | ポリプロピレンの架橋方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS51132253A JPS51132253A (en) | 1976-11-17 |
JPS599564B2 true JPS599564B2 (ja) | 1984-03-03 |
Family
ID=12373561
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3296375A Expired JPS599564B2 (ja) | 1975-03-20 | 1975-03-20 | ポリプロピレンの架橋方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS599564B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60179058U (ja) * | 1984-05-04 | 1985-11-28 | 株式会社 シチズン電子 | フラツト型発光ダイオ−ド |
JPS6194362U (ja) * | 1984-11-26 | 1986-06-18 | ||
JPH0447976Y2 (ja) * | 1985-07-04 | 1992-11-12 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5867447A (ja) * | 1981-10-19 | 1983-04-22 | 株式会社トクヤマ | 積層用ポリプロピレンシ−ト |
-
1975
- 1975-03-20 JP JP3296375A patent/JPS599564B2/ja not_active Expired
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60179058U (ja) * | 1984-05-04 | 1985-11-28 | 株式会社 シチズン電子 | フラツト型発光ダイオ−ド |
JPS6194362U (ja) * | 1984-11-26 | 1986-06-18 | ||
JPH0447976Y2 (ja) * | 1985-07-04 | 1992-11-12 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS51132253A (en) | 1976-11-17 |
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