JPS599434Y2 - 回転記録媒体再生装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は回転記録媒体再生装置に関し、映像信号、音声
信号等の情報信号が記録された可撓性回転記録媒体が安
定に回転して再生が確実となると共に、可撓性回転記録
媒体の損傷を有効に回避することのできるものを提案せ
んとするものである。

従来の光学式ビデオディスクプレーヤで、可撓性ビデオ
ディスクを使用する場合はビデオディスクの下側に接近
対向する如く固定板を配し、ビデオディスクと固定板と
の間に存在する空気層の存在によってビデオディスクが
安定に回転するようにしていた。

之は次のような理由による。ビデオディスクの再生の際
、ビデオディスクにレーザ光を照射するが、そのレーザ
光は常にビデオディスクの一面に形或されたピットに焦
点を結ばせる必要が′あり、このため光学系のビデオデ
ィスクに対する自動位置制御を行なっているが、ビデオ
ディスクの回転時の部分的な上下の変動があまり大きい
とその制御も効かなくなってしまうので、固定板を設け
ることによりビテ゛オディスクの回転時の上下の変動幅
を小さく抑えるようにしているものである。

ところが、このように固定板が設けられていると、ビテ
゛オディスクが可撓性を有するので、回転開始時及び回
転停止時にビデオディスクが撓んでその外周部が固定板
に接触して摩擦し、之を繰り返えすとビデオディスクの
その部分が損償して記録情報の再生が困難となる場合が
ある。

即ち、透明なビデオディスクの固定板と反対側の面にピ
ットが形或されていて、固定板側から之を通じてレーザ
光をビデオディスクに照射してピットに焦点を結ばせ、
その反射光（この場合ディスクの上面はアルミニウムが
蒸着されてレーザ光が反射するようになされている）又
は透過光を夫々固定板の下側又はビテ゛オディスクの上
側からフォトダイオード等の光検出器にて検出するもの
で、この場合複数のレーザ光をビデオディスクの走査方
向の異なる位置に照射することによって、その検出光を
比較することによって光学系（特にその対物レンズ）の
ビデオディスクに対する位置制御を行なっているもので
ある。

ところが、ビデオディスクの面に上述のような損傷があ
るが、検出光にその影響が出て位置制御に狂いが生じ、
レーザ光をビデオディスクのピットに焦点を結ばせるこ
とができなくなり、その情報の再生が不可能となるか又
は再生信号のＳ／Ｎが極端に低下してしまう。

又、可撓性ビデオディスクの一面に形或されている情報
に基づいた凹凸を機械的変位検出器あるいは静電容量検
出器で固定板側から検出して再生する再生装置でも、ビ
テ゛オテ゛イスクが固定板と摩擦することによって記録
面に損傷が生じ、やはり再生が困難となる。

又、可撓性磁気ディスクを磁気ヘッドで再生する再生装
置でも同様のことが言える。

又、両面に情報が記録されている可撓性回転記録媒体の
場合には、検出器の位置が記録媒体のいずれの面側にあ
るかに拘わらず、記録媒体の固定板との摩擦による損傷
は再生不可能につながることになる。

かかる点に鑑み、本考案は可撓性回転記録媒体の下側に
接近対向する如く固定板が設けられ、可撓性回転記録媒
体を回転させてその記録情報を再生するようにした可撓
性回転記録媒体の回転が安定で再生の確実な回転記録媒
体再生装置に於て、可撓性回転記録媒体の固定板との摩
擦による損傷を有効に回避することのできるものを提案
せんとするものである。

本考案は可撓性回転記録媒体の下側に接近対向する如く
固定板が設けられ、可撓性回転記録媒体を回転させてそ
の記録情報を再生するようにした回転記録媒体再生装置
に於て、固定板の可撓性回転記録媒体と対向する面の可
撓性回転記録媒体が回転開始時及び回転停止時に接触す
る部分に振動手段が設けられ、振動手段が少なくとも可
撓性回転記録媒体の回転開始時及び回転停止時に於て振
動せしめられるようにして威るものである。

以下図面について、本考案を光学式ビデオディスクプレ
ーヤに適用した一実施例について図面を参照して詳細に
説明する。

第１図はこのプレーヤの要部の正面図で、先ず之につい
て説明するに、１は可撓性回転記録媒体である円形の可
撓性ビデオディスクで、例えば直径が３０．５ｃｙｎ程
度、厚みが１ｍｍ程度の塩化ビニールシ一トにて作られ
ている。

このビデオディスク１の一面１ａには同心円上あるいは
螺旋上に多数のピットが凹みとして形或されている。

このビデオディスク１は円板状の取付部２に載置される
。

この取付部２は図示せざるも中央に凸部が設けられ、こ
の外周にねじが形或されている。

そしてビデオディスク１の中心には、この凸部を通過し
得る中心孔が設けられていて、このビデオディスク１の
中心孔が凸部にはめられる如く取付部２上に載置され、
締付けねじ３をこの凸部に螺合させることによって、ビ
デオディスク１を取付部２に固定する。

そして、この取付部２はサーボモータ（図示せず）によ
って回転する回転軸４に一体に取付けられる。

５はビデオテ゛イスク１の下側に接近対向する如く配さ
れた円形の固定板である。

この固定板５は中心に中心孔５ａを有し、取付部２の周
囲に所定間隔を置いて配されている。

尚、ビデオディスク１のピットの形威された面１ａの反
対側の面１ｂが例えば０．５〜１ｍｍの間隔を以って固
定板５の対向面５ｂに接近対向している。

この固定板５のビデオディスク１との対向面５ｂには、
第２図に示す如く、ビテ゛オテ′イスク１が回転開始時
及び回転停止時に接触する部分に振動手段６が設けられ
ている。

この振動千段６は、固定板５の中心に対し点対称に複数
、例えば４個設けられている。

この振動手段６としては、例えば細長のバイモルフが用
いられ、この振動手段６は第２図及び第３図（第２図の
Ａ−Ａ’線上の断面図）に示す如く、固定板５に長手方
向が半径と直交する如く設けられた細長の透孔７内に於
で一端が上下に振動する如くその他端が透孔７の一端に
設けられた段部８に接着剤９にて固定されている。

尚、６ａはバイモルフの振動手段６の一極にリード線を
接続するための切込みである。

尚、第２図に於て８はビデオディスク１に照射するレー
ザビームが通過するように固定板５の半径方向に延在す
る如く設けられた透孔である。

そして、レーザビームがこの透孔８を通じて、第１図の
矢印Ｌの如くビデオディスク１の面１ｂ側に照射され、
面１ａ側のピットに焦点が結ばされる。

そして、このバイモルフの振動手段６に例えば数ｋＨｚ
〜ｌＱＱ ｋＨｚ程度の交流電圧を印加して之を振動さ
せる。

この振動は少なくともビデオディスク１の回転開始時及
び回転停止時で、ビデオディスク１の回転中も可能であ
る。

更に詳しく言えば、ビデオディスク１が回転を開始する
時点の少し前から振動手段６が始動を開始し、ビデオデ
ィスク１が正常回転に達して之が固定板５に接触しなく
なるまで少なくとも振動を接続する。

又、ビデオディスク１が正常回転から少なくとも回転数
が低下し始める項から振動手段６が振動を開始し、ビデ
オディスク１が完全に回転を停止するまでその振動が継
続する。

次に第４図を参照して、本考案の他の実施例を説明する
。

第４図の場合は振動手段６として細長のモノモルフを使
用し、その両端を接着剤９を介して固定板５の細長の透
孔７の両端の段部８ａ，８ｂに固定する。

この場合は、振動手段６の中央部が上下に振動する。

その他は第２図及び第３図に示す実施例と同様である。

次に第５図及び第６図（第５図のＢ −Ｂ’線上の断面
図）を参照して、本考案の更に他の実施例を説明する。

本例では振動手段６としてバイモルフを使用し、之を固
定板５の透孔７内に放射状に例えば４個点対称に取付け
、内側の一端を段部８に接着剤９にて固定し、他端を上
下に振動させるようにすると共に各振動手段６の各他端
に共通一部に欠けたリング（振動手段の一部となる）１
０を取付けた場合である。

尚、振動手段６は上述の実施例の他に電歪素子、磁歪素
子等が可能で、形状も円柱その他が可能で、固定板５に
直接取付ける他に、別個に固定部に取付けて、固定板５
に設けられた透孔内に臨ましめる如く設けても良い。

上述せる本考案によれば、回転記録媒体が回転開始時及
び回転停止時に於で固定板と摩擦しないので、回転記録
媒体が損傷して再生不能となる虞はなく、しかも回転記
録媒体の回転は安定で再生が確実となる。

尚、本考案は冒頭に述べた如き種々の回転記録媒体に適
用可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す正面図、第２図はその
固定板の平面図、第３図は第２図のＡ−Ａ’線上の断面
図、第４図は本考案の他の実施例の固定板の断面図、第
５図は本考案の更に他の実施例の固定板を示す平面図、
第６図は第５図のＢ−Ｂ’線上の断面図である。 １は可撓性回転記録媒体としてのビデオディスク、２は
取付部、３は締付ねし、４は回転軸、５は固定板、６は
振動手段である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 可撓性回転記録媒体の下側に接近対向する如く固定板が
   設けられ、上記可撓性回転記録媒体を回転させてその記
   録情報を再生するようにした回転記録媒体再生装置に於
   で、上記固定板の上記可撓性回転記録媒体と対向する面
   の上記可撓性回転記録媒体が回転開始時及び回転停止時
   に接触する部分に振動手段が設けられ、上記振動手段が
   少なくとも上記可撓性回転記録媒体の回転開始時及び回
   転停止時に於で振動せしめられるようにして威る回転記
   録媒体再生装置。