JPS599249Y2 - 液晶表示装置の駆動回路 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液晶表示装置の駆動回路に関するものである。

液晶を動的に駆動する場合、クロストーク、すなわち電
流のまわり込みが生じ、不要な他の表示素子まで表示を
行なってしまう。

これを解決するために従来より種々の駆動方式が考えら
れてきた。

その一例としてマトリクス型の表示の場合について示す
と、行、列方向に印加される電圧は第１図の表Ａ，Ｂに
示すような電圧の分配法である。

この方式によれば一定時間ごとに液晶に交流電圧が印加
されるので液晶の寿命を延ばす点では優れている。

しかし行、列の交叉部に印加される電圧について見た場
合、応答すべき交叉部にはデュテイ（桁数−１）／桁数
で電圧−ｑｖが、デューテイ１／桁数で電圧Ｖが印加さ
れるが、非応答の交叉部には電圧ｉｖが常時印加されて
いる。

ところが液晶はデューテイが下がると、応答電圧は急速
に増加する。

そのため桁数が増加すると非応答状態の部分は非応答電
圧の電圧Ｖ３Ｖが増大する反面、応答電圧が電圧■以下
である条件を満たすことが必要である。

これらを勘案すると、桁数は４桁が限度である。

この問題点を解決するためには非応答状態の行に高周波
パルスを印加し、消去する手段が考えられる。

これによると液晶に印加される高周波電圧が高く、消去
用の高周波パルスが正負いずれかの極性に片寄って印加
され、特に桁数が多い場合等には液晶が徐々に応答する
等不都合な点が多かった。

そこで本考案は、選択表示素子には一周期内の所定時間
の間低周波電圧を印加して液晶を応答させ、非選択表示
素子には液晶が応答し難い小さなデューテイの高周波パ
ルスを印加するとともに液晶を非応答せしめる有極性高
周波パルスを一周期内の所定時間の間印加して非応答せ
しめるようにして上記の欠点を除去するものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第２図において、Ｘエ，ｘ２・・・・・・ｘ７およびｙ
１，ｙ２・・・・・・ｙ５はそれぞれ行電極および列電
極である。

行た表示素子には上述の実施例と同様に直流電圧ｇが一
定周期で印加され液晶は応答する。

非選択表示素子には単極性の高周波パルスｈ，ｉあるい
は有極性の高周波パルスｊが印加され、液晶は応答しな
い。

第１０図はさらに他の電圧印加の例を示す。

表示素子の選択行および列電極には液晶の応答に十分な
電圧幅をもち、液晶の飽和電圧以上の電圧−■の反転電
圧ｋおよび電圧“０”を供給する。

非選択行および列電極には非応答周波数以上のデューテ
イ片およびデューテイ号の高周波反転パルスｌ， ｍを
供給する。

したがって非選択の表示素子には高周波反転パルスｎ，
ｐあるいは高周波有極性パルスｑが印加され、赦晶は応
答しない。

選択された表示素子には一周期内の所定時間反転電圧ｋ
が印加され、液晶は応答する。

ところで液晶に印加するパルスのデ′ユーテイは小さい
程、液晶のスレツショルド電圧および飽和電圧は高くな
り、液晶は応答し難くなる。

したがって非選択表示素子の液晶を非応答状態に保持し
ておくためには印加する高周波パルスのテ゛ユーテイは
小さい程よい。

しかしデューテイがなより小さい高周波パルスを液晶に
印加しようとすると、各桁を駆動する一周期のある時間
にはデューテイの大きな高周波パルスが印加されてしま
う。

このため液晶に印加する高周波パルスのデューテイをな
より小さくすることは甚だ困難である。

したがってデューテイは”ｄ，ｋ程度が実用範囲であり
、腎が最も好ましい。

なお上記で述べた液晶の応答、非応答とは両者のコント
ランスにより表示がなし得る状態をいつ。

なお行電極および列電極に供給する電圧は一周期ごとに
極性を反転すれば液晶の寿命はさらに延びる。

また一周期ごとではなく数秒程度の周期で極性を反転し
て供給すれば、より低電圧で駆動することができる。

なお上述の実施例では行方向の電極にタイミングパルス
を一定周期で供給し、列方向の電極に供給する電圧で表
示素子を選択したが、逆に列方向の電極にタイミングパ
ルスを一定周期で供給し、行方向の電極に供給する電圧
により表示素子を選択するようにしてもよい。

さらに上述の実施例ではマ｝ Ｉ）クス表示の場合につ
いて説明したが、これに限らずセグメント表示に用いて
もよい。

またタイミングパルス発生器および選択パルス発生器は
上述のものに限らず同様の動作をするもであればよい。

以上詳述したごとく本考案によれば、選択表示素子には
一周期内の所定時間の間低周波電圧を印加して液晶を応
答させ、非選択表示素子には液晶が応答し難いデューテ
イ匁または省の高周波パルスを印加するとともに液晶を
非応答せしめる有極性高周波パルスを一周期内の所定時
間の間印加することによって、累積的に応答する前に非
応答せしめるようにしたので゛、クロストークがなく鮮
明な表示が得られる。

また印加する高周波パルスのテ゛ユーテイを小さく、周
波数を大きくすれば多桁表示あるいはマトリクス表示等
には特に有効である。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の電圧印加法を示した表、第２図は駆動電
極および駆動回路を示した説明図、第３図、第４図は本
考案の電圧印加の一例を示したタイムチャート、第５図
は各表示素子に印加される電圧を示した説明図、第６図
は選択および非選択表示素子に印加される電圧を示した
タイムチャート、第７図は第２図示の駆動回路を詳細に
示した説明図、第８図は第７図の回路の一部をさらに詳
細に示した一例の回路図、第９図および第１０図は他の
電圧印加の例を示した説明図である。 Ｘ１，Ｘ２，ｘ７・・・・・・行電極、ｙ１，ｙ２，ｙ
５・・・・・・列電極、ａ， ｌ）・・・・・・単極
性高周波パルス、Ｃ・・・・・・有極性高周波パルス、
ｄ・・・・・・直流電圧、ｅ・・・・・・単極性高周波
パルス、ｆ・・・・・・有極性高周波パルス、ｇ・・・
・・・直流電圧、ｈ，ｉ・・・・・・単極性高周波パル
ス、ｊ・・・・・・有極性高周波パルス、ｋ・・・・・
・反転直流電圧、ｌ，ｍ， ｎ， ｐ・・・・・・
高周波反転パルス、ｑ・・・・・・有極性高周波パルス
。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 二つの電極の間に液晶を介在せしめた表示素子からなる
   液晶表示装置において、 各表示素子の一方の電極に順次タイミングパルスを供給
   するとともに、このタイミングパルスの非供給時には液
   晶を非応答とする高周波パルスを供給する第１の回路と
   、 選択表示素子の他方の電極に上記タイミングパルスと同
   期して、このタイミングパルスとの電位差によって液晶
   を応答せしめる低周波電圧が印加される信号を供給する
   第２の回路と、 非選択表示素子の他方の電極に上記高周波パルスとの電
   位差によってデューテイ尾またはｈの高周波パルスが印
   加され、かつ上記タイミングパルスとの電位差によって
   液晶を非応答せしめる有極性高周波パルスが印加される
   信号を供給する第３の回路と からなる液晶表示装置の駆動回路。